一歩進んだ不妊検査について


病院デビューをして不妊検査を開始するとまずは

・血液検査(ホルモン検査、クラミジア検査、プロラクチン値検査)
・内診(超音波検査)
・頸管粘液検査
・卵管造影検査
・精液検査(精子数、運動率、奇形率)
・フーナーテスト

これらの基本的な検査をするのが一般的だと思われます。
この検査で問題が無いとタイミング指導を受けて
赤ちゃんを待つ事になります。
問題の無い夫婦が排卵期に仲良しをしたとすると
妊娠の確率は1周期で20%〜30%と言われていますので
半年位様子を見て妊娠出来ないとAIHやIVFに
ステップアップする方も居ます。

でもAIHやIVFにチャレンジするしか方法が無い訳ではありません。
一歩進んだ不妊検査を受けてみるという手もあると思います。

●血液検査は、上記の検査に加えて
抗精子抗体検査
というものがあります。フーナーテストでもある程度
調べられますがこちらを受けてみるのも手です。

●最初の血液検査で問題が無くても、
潜在性高プロラクチン血症
という不妊症である事があります。
寝ている間や精神の状態によって高プロになってしまう時が
あるというやっかいな不妊症です。
こちらも普通の高プロラクチン血症と同じように排卵障害や
着床障害を引き起こすので治療が必要になります。
潜在性高プロラクチン血症の発見には、TRHというホルモン剤を注射して
身体に負荷を掛け、注射の前後のプロラクチンの濃度を調べます。
注射の後には何度か採血して変化を調べる少々大変な検査です。

●卵管造影検査で卵管が通っていると診断されても
卵管采(卵管の先端部分。排卵された卵子を取りこむ。)の異常や
卵管が異常に狭い場合があります。
これらは 腹腔鏡検査で卵管を直接調べないと分からない問題です。
また卵管に出来る
卵管水腫は重大な着床障害になります。
これも腹腔鏡検査を受け、取り除かないといけない原因です。

子宮鏡検査で、子宮の中に着床を妨げる
小さいポリープや筋腫や炎症が無いか調べます。
超音波検査だけでは分からない小さいものも
発見する事が出来ます。
卵管への開口部も見ることが出来ます。

●精液検査には
精液精密機能検査というものがあります。
上記の項目に加え、色んな方法で受精率(実際に受精出来る能力)
や精子の質を詳しく検査します。
この検査によって、精子数や運動率が正常でも顕微授精を受けなければ
いけない事が分かった人も居ます。

精液精密機能検査いろいろ
ハムスターテスト 透明帯を取り除いたハムスターの卵子に精液をふりかけ、どれだけの精子が受精できるかを調べ、精子の受精能力をはかる。
最近ではヒトの卵子を使用する機関もある。
SQA(精子特性分析機) 精子の受精能力(SMI)を調べる。
機械だけでなく、肉眼でも検査を行う。
アクロビーズテスト 精子の頭部に含まれている酵素を調べる検査。
陰性の場合は顕微授精に進んだ方が良い。
精子尾部検査 精子の運動能力を司る尾部の構造に異常が無いか電子顕微鏡で調べたり、低浸透圧の液につけ精子を取り囲む膜の検査をする。
精子生存試験 精子の生存時間で精子の元気さを見る。
☆その他、妻との相性を調べる検査を行っている機関もあるようです。
☆医療機関によっては上記の検査を一部省いたり、独自の検査方法を行ったりしているものと思われます。


これらの検査はどの医療機関でも行ってくれる訳ではありません。
設備の整った病院ならはじめから調べてくれる所もあるかもしれませんが
お値段も高いですし、はじめはしないのが普通では
ないかと思います。
これから病院デビューの方は、HPなどでこれらの設備を確認するというのも
病院探しの一つのポイントにされてはいかがかと思います。
一つの病院でどの検査も出来るのは大変便利です。
設備が無くて別の病院に紹介や転院になると少々手間なので。。。
これらの検査を受けてもし問題が見つかったら高度医療に進む決意が出来ますし
問題が無かったらもう少しタイミングで頑張ってみるという希望になると思います。

これらの一歩進んだ不妊検査によって、昔は「機能性不妊」と
言われていた不妊の原因が少しずつ明らかになっているそうです。
医学の恩恵を受けて、一日も早く赤ちゃんに会いたいですね!