たから物をさがしに

 絵と文:ちぃ

 今日は、ふたごの雪と冬也のたんじょう日です。プレゼントには、「たから物をさがしに」という本をもらいました。冬也と雪がその本を読みだしたその時、ピカッと本が光りました。気がつくと、そこは本の中でした。そこで二人は地図を見つけたのです。
「うわぁ。この地図、わたしたちに、たから物をさがせってこと? なんか楽しそう!」
たんけんがすきな雪と冬也は、たから物さがしの旅をすることにしました。

 「ねえ、雪。このライオンとへびがいる道を行こう。」
「うん、いいよ。さっそく行きましょうよ。」
二人の相談のけっか、ライオンとへびのいる道を行くことにしました。

 どんどん道を進んで行くと、そこにはライオンがいました。いいことにライオンは、二人のことに気づいていないようです。
「あ、あれ何?」
雪が指を指した所には、小さなナイフが落ちていました。ナイフだと分かった雪たちは、それを拾いました。ぶきにするためです。
 二人はライオンに気づかれないように、おそるおそる進みました。けれども、あと少しという所で、
「バキッ」
という音がしました。ライオンは、雪と冬也に気づいて、おそいかかってきました。それでも冬也はこわがらず、持っていたナイフでライオンのしっぽを切ってしまいました。ライオンは、おっかなびっくりにげていきました。

 歩いていくと、へびがいました。へびは、たまごを守っていました。そして、二人のことをにらんでいるのでした。きっとこちらのことに気づいているのでしょう。
「ねえ、冬也、先に行ってよ。」
と雪が言ったので、冬也は先に行くことにしました。一歩足をふみだしたその時、へびが
「シャーッ。」
と言っておいかけて来ました。
 二人はにげました。でもにげた所は、道がもうないのです。
「ええい!もう川を泳いでいくしかないわ! 行こう!」
「うん。そうしよう!」
「パチャン」
二人は川にとびこみました。そして泳いでむこうがわに行きました。へびは、泳げないのか、しぶしぶ帰っていきました。

 雪と冬也は、そのまま道を進みました。そこで見えたのは、山ほどあるたから物でした。
「やったー!」
「はやく行こう、雪。」
二人は走りだしました。もう、うれしくて、うれしくて、自分がつかれているのかどうかも分からなくなりました。」
「とうちゃーく!」
二人はたから物のある所につきました。そして、今、二人は、たくさんの、そして美しいたから物を手に入れたのです。

 ピカッ。またあたりがまぶしくかがやき始めました。
「うわー! なによこれ〜。」
雪がさけんだとき、やさしいお父さんの声がしました。
「雪、冬也、どこに行っていたんだい? とつぜんいなくなったもんだから、とっても心配していたんだよ。」
と。気がつくとそこは二人の家でした。

「ゆ、雪、たから物は?」
「分かんない。どこだろう。・・・・・あ!あそこ、あれだよ!」
二人のつくえの上にたから物は少しだけありました。金のネックレスやルビーのおき物がありました。目に見えるたからは、少しだったけれど、二人は、「勇気」というとても大きなたから物を手に入れたのでした。

 つけたすことですけれど、このあと二人がどうしたかを教えましょう。
 二人は、本をさがしました。そして見つかった本を読んでみると、ふしぎなことに、雪と冬也がたからさがしをしたぼうけんのことが物語となって書かれていたのです。もうひとつふしぎなことがありました。その物語のつづきには、こう書かれていたのです。
「二人は、本をビンの中に入れて海に流しました。次はだれがこのようなぼうけんをするのでしょう。」
というように。雪たちはこれを見て同時に言いました。
「よし!ビンに入れて流そうよ。本のとおりにさあ。」
と。そして本を流しました。本を拾った人は、どのようなぼうけんをしたのでしょう。


この物語は、3年生の国語の作文単元「たから物をさがしに」(光村図書)の授業の中で書いた物です。

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