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             演奏会の記録 

シュカンパ弦楽四重奏団 共演 清水直子(ヴィオラ)

●日 時

1999年10月10日(日)14時 開演

●会 場

神戸新聞 松方ホール

●出 演

演奏:シュカンパ弦楽四重奏団

共演:ヴィオラ:清水 直子

●曲 目

モーツァルト/弦楽四重奏曲 第14番 イ長調 K.387

メンデルスゾーン/弦楽四重奏曲 第4番 ホ短調 作品44−2

ブラームス/弦楽五重奏曲 第2番 ト長調 作品111


 シュカンパ弦楽四重奏団は皆、プラハで学んだそうである。きっと、スメタナやドボルザークを得意とするのだろうと考えるのは、単純すぎる。日本人が皆、長唄や新内、都都逸を得意とするであろうか、少し考えれば分るだろう。

 ということで、先入観にとらわれず第一曲モーツァルトを聴く。第一印象、眠たい。(これって印象?)朝比奈さんを聴くときとは違う眠さ。グッとこない。第二曲目、メンデルスゾーン、少しマシ。若い優秀なカルテットで世界中の絶賛を浴びているとパンフレットには書いてあるのにどうしてだろう。休憩時間に考えてみる。幸い、よく音楽会に来て詳しい(?)知人に会ったので、印象を訊ねてみる。その人曰く、「楽しんでいる。ただし、音が小さい。集中しないと気がそれる。」座席が後ろすぎるのか?彼は17列目。私は11列目。こちらの方の条件が良いハズ。一緒に来た友人は、「楽器の音色が同じで(誉め言葉?)、特徴が無い(けなしているのだ)。」

 よく分からないうちに休憩時間も終わり、後半のブラームスの演奏が始まる。清水さんのヴィオラが加わった。1フレーズが終わらないうちに、さっきまでとは全然違う、と思った。まず、音が大きい。メリハリが効いている。素晴らしい。前半は何だったのだ。そこでまた考えた。後半が良くなった理由は

 (1)演奏者が4人から5人に増え、25%の音量アップになり、また、演奏者が横に広がり、ひとりひとりの音が聞き分けられるようになったため。(物理的要因、半分冗談。)

 (2)このカルテットはロマンチックな演奏を得意としているため。その証拠に古典派の作曲家はもうひとつで、ブラームスやアンコールの曲(題名はよく分らなかったが、チェコ風)はノッタ演奏であったこと。(こちらはきっと正しい。)

と推定した。どうであろう。ともかく、後半が良かったので、満足した。

 蛇足:会場で音楽評論家の出谷啓氏をお見かけした。先に登場した知人の話では、盗用問題でここしばらく筆を折られているとか、氏の軽妙洒脱な文章を拝見できないのは残念である。早期の復帰を期待したい。