| 出 典 |
日高義樹のワシントンレポート 「ルービン前財務長官に聞く」 |
| 発 表 |
1999/9/19 |
| 内 容 |
◎「日本はまだ成長路線に乗っていない。日本が成長に向けて動きだすには、今後も銀行制度、国家財政、規制緩和、市場開放、構造改革に集中しなければならない。」 ◎質問:「あなたの在任中に悪くなった経済指標に貿易赤字があるが、それは重要な問題か?」 ルービン氏:「アメリカの貿易赤字は重要な問題である。アメリカ経済は当分は赤字に絶えられるが、永久に耐えられるわけではない。貿易赤字を解決するには、各国の経済が成長しなければならない。今はアメリカだけが成長を続けており、他の国がうまくいっていない。それが貿易赤字になっている。」 ◎「心配なのはアジア諸国が危機を脱したことに満足してしまって、改革の努力を止めてしまうことだ。」 ◎「今後、アメリカ経済は成長を続け、インフレは起こらない。そのためには、この6年半の路線を進み続けることが重要だ。財政均衡に集中し、民間企業の競争力をつけていくことが重要だ。」 ◎「ヨーロッパが経済的に強くなることは、我々の利益にもなる。基軸通貨としてドルに対抗してくると懸念する人もいるが、我々にはしっかりした政策がり、財政が均衡し、世界経済がうまくいっていれば、ドルもアメリカ経済も大丈夫だと思っている。」 ◎「我々がアジア危機から学んだことは、自国だけでは解決できない問題があることだ。国際的な解決が必要とされる問題がある。ところが、国家という問題があり、国家間には緊張がある。これは、将来大きな問題となる可能性がある。」 ◎「ワシントンに6年半いてわかったことは、良い経済政策は政治的には難しいということである。」 ●日高義樹のまとめ ・日本経済がこのまま元にもどるかどうか疑わしい。 ・ユーロがドルに対抗できるとは思っていない。 ★ロバート・ノバック氏の意見 ◎「興味深いのは、アメリカの貿易赤字についてルービン氏は『世界経済が改善されなければ無くならない』と答えたことである。主にヨーロッパを指しているが、日本のことでもある。貿易赤字は日本のせいであり、日本経済が悪いためだと批判している。貿易赤字については、赤字をなくせとは言わず、また、アメリカはこうすべきとも言わなかった。赤字をなくすためには、『他の国の経済が良くならなければならない』とだけ答えた。」 ◎「サマーズ財務長官の問題は、国際市場に『弱いドル』の立場をとらないことを納得させることである。大統領選を前に、民主党から猛烈な圧力がかかっている。労働組合が『弱いドル』を求めている。ゴア副大統領が大統領になれば、サマーズ氏は留任する。そうなると金融関係者の間でサマーズ氏の立場に疑念がわいてくる。」 |