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神奈川県○○市○○△丁目△番△号
○○パークホームズ△△△号
原 告 ○ ○ ○ ○
同所
原 告 ○ ○ ○ ○
(送達場所)
東京都○○区○○△丁目△番△号
○○法律事務所
右原告ら訴訟代理人
弁 護 士 ○ ○ ○ ○
弁 護 士 ○ ○ ○ ○
東京都中央区日本橋室町2丁目1番1号
被 告 三井不動産株式会社
右代表者代表取締役 ▲ ▲ ▲ ▲
売買代金返額等請求事件
訴訟物の価格 金○○○○円
貼用印紙額 金○○円 |
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請 求 の 趣 旨 |
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被告は、原告ら各自に対し、金○○○円及びこれに対する訴状送達の日の翌日から支払い済みまで年5分の割合による金員を支払え。 |
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被告は、原告らそれぞれに対し、各金○○円及びこれに対する訴状送達の日の翌日から支払い済みまで年5分の割合による金員を支払え。 |
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訴訟費用は被告の負担とする。
との判決及び仮執行の宣言を求める。
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請 求 の 原 因
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被告は、不動産の販売等を目的とする株式会社であるところ、原告らは、被告から、平成6年10月4日、別紙物件目録記載の建物(共同住宅である「○○パークホームズ」の2階にある△△△号室。以下「本件物件」という。)を代金○○○万円で買い受け、代金全額を支払って、同年11月末ころ、その引渡を受けた(以下「本件売買契約」という。甲1)。 |
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本件建物は5階建てのいわゆる分譲マンションの2階部分にあるが(甲2、3)、原告らは、入居当初から、真下にある1階エントランスホール部分(玄関扉、郵便受けの開閉音等)、自転車置場(金属2段式の自転車置場からの自転車の出し入れの際に発生する音)、ポンプ室(モーター音)及び真上の3階(生活騒音)等で多発する騒音により、睡眠をはじめ静穏な生活を妨害され、睡眠時には耳栓の着用を余儀なくされる等日常生活に著しい支障が生じていた。 |
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原告らは、右騒音に耐えられず、被告に対し右騒音の根本的な対策を要求し続けたが、被告は、一向にこれに応じようとせず、平成8年に至ってようやくエントランスホールのドア、ポンプ室内、集合郵便受け等の防音、防振対策を講じるようになった。
しかし、被告の行った一連の工事は、防音、防振の根本的な対策というには程遠く、原告らの日常生活への影響は一向に改善されなかった。 |
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その後、被告は、原告らの強い求めに応じ、平成8年5月29日、30日に本件建物の室内騒音測定を行い、同年6月27日付けの書面で原告らにその結果を報告した(甲4、5)。
右報告は、構造、設計上及び施工管理上の瑕疵は認められず、遮音性能は空気伝播音・空気伝播音共に十分に発揮されているとするとともに、共同生活上のルール作りを進め、生活環境がさらに改善されることこそ問題解決の絶対必用条件であると結論づけている。 |
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原告らは、前記騒音は、共同生活のマナーの改善で解決できる問題であるとはとうてい考えられず、右報告には納得せず、建物問題の専門家である集合住宅維持管理機構に、本件建物の室内侵入騒音について、徹底した原因究明を依頼した。その結果、まず基礎調査報告書が提出された(甲6)。 |
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原告らは、平成8年10月に、右基礎調査報告書を受け取ったが、右報告書によると、本件建物の問題点として次のような点が指摘されている。
前記測定結果(甲4)によると、1階エントランスホールの玄関扉開閉音がピーク値で47dB,1階郵便受けからの新聞抜取り音が45dBとなっているが、日本建築学会では、寝室内のピークレベルを35dBとしており、この点からしても、遮音性能が低い構造となっていることが明らかである。
1階エントランスホール周りの玄関扉、郵便受けの構造についても躯体伝播音の発生しない状態に改良する必要がある。
1階エントランスホールから配水管等が本件建物に貫通している箇所の埋め戻しが不良である。 |
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原告らは、それ以降も被告に対して騒音の被害を訴え続け、財団法人不動産適正取引推進機構に紛争調整を申し出た。その際、原告らは、被告に対し、前項の報告書(甲6)の内容をもとに、本件建物の騒音問題について根本的な改善を求めたが、被告は、右報告結果に対して、「共用部分の上は音がするものであり我慢せよ。」「これ以上の対策を講じることは困難である。」などと反論を試みるのみで、右調整は不調に終わった(甲7の1、2)。結局、被告は従前の態度を変えようとせず、何らの根本的な対応策をとらなかったのである。
そのため、原告らは心身共にますます疲弊し、こと原告○○は、精神科への通院と投薬を余儀なくされているが、担当医の診断によると、前記騒音が原因であるとされている(甲8)。 |
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平成10年2月、本件建物について前記集合住宅維持管理機構から、さらなる調査の上、詳細な騒音測定結果の報告がなされ(甲9)、これによると、以下のように「竣工図面と現状との間にいくつかの大きな違い」が存在すると指摘されている。すなわち、
・1階ポンプ室設置箇所について、絶縁床構造となっていない、
・自転車置場の壁、内装仕上げがコンクリート打ち放しである、
・トイレのPS壁下地が石膏ボード1枚張りとなっている、
・遮音性能の低い一般用ビルサッシが使用されている可能性がある。
そして、右報告は、かかる本件建物の構造の下では、「データに現れた階下の自動ドア、郵便受け、自転車置場などの騒音レベルが夜間においてピーク平均でも32から43dB
に達するとすれば等価騒音レベルに対し10から20dBの瞬間的なレベル差を生じることとなり、これは明らかに受忍限度を越えて」おり、「室内環境が非常に静かであり、通常の人でもかなりの聴覚の鋭敏化が考えられること、そのような環境下で、平均的音量と10〜20dBを越えるピークの騒音源が、夜間に少なくとも4あるいは5箇所もあることを考えると、まともな生活が成立しないことはだれが見ても明らかと判断され」るのであって、絶縁処置等の防音対策が不可欠である、と結論ずけるのである。 |
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以上のように、本件建物は、人が居住する建物として遮音性能において著しく欠けている欠陥建物といわざるを得ないのである。
原告○○の状況は前述のとおりであり、原告らとしては、このまま欠陥のある本件建物で居住し続けることは家庭崩壊をも招きかねないことになり極めて困難である。そこで、原告らは、この状態を回避するために、本件建物が静穏な生活を営むことができる住居として欠陥があり、右目的に耐えないものであることを理由として、本訴状において本件売買契約を解除し、既に支払った前記代金○○○円の返還を求めるものである。
なお、右欠陥を根本的に解決するための補修工事は、共用部分にかかるものであるため、原告らの意見のみでは容易に補修ができるものではない(本件建物があるマンションは、その構造からして、前記騒音の被害を受けるのは専ら原告らであり、他の区分所有者は、影響が少ないとかんがえられる。)。 |
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また、原告らは、本件建物の騒音状態及び本件建物の遮音性能を専門家に調査してもらわざるを得なかったものであるから、その調査費用金○○円(甲10ないし12)の支払いも求める。 |
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さらに、原告らはそれぞれ、前述のように、入居当初から本件建物の遮音性能の欠陥により騒音に悩まされ続け、その後も再三の要求にもかかわらず、被告が根本的な防音、防振対策を行わず放置したことにより、安眠妨害、不快感などの肉体的精神的苦痛を受けているところ、原告らの右苦痛を慰謝すべき額はそれぞれ金○○円を下らない。 |
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よって、原告らは各自、被告に対し、瑕疵を理由とする本件建物の売買契約の解除に基ずく代金○○○円の返還及び調査費用金○○円の合計金額金○○○○円並びにこれに対する本訴状送達の日の翌日から支払い済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払いを、原告らはそれぞれ、被告に対し、慰謝料各金○○円及びこれに対する本訴状送達の日の翌日から支払い済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払いを求める。 |
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証 拠 方 法
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甲第1号証 不動産売買契約書 |
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甲第2号証 不動産登記簿謄本 |
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甲第3号証 マンションのパンフレット |
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甲第4号証 「○○パークホームズ△△△号室騒音測定結果報告書」と題する書面 |
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甲第5号証 「貴室騒音測定結果報告および今後の対応について」と題する書面 |
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甲第6号証 「○○パークホームズ△△△号室建物問題基礎調査報告書」と題する書面 |
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甲第7号証の1、2 通知書 |
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甲第8号証 診断書 |
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甲第9号証 「○○パークホームズ△△△号室騒音測定結果について」と題する書面 |
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甲第10号証の1、2 振込金受領書 |
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甲第11号証 業務請書 |
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甲第12号証 業務精算書 |
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その他必用に応じ口頭弁論において提出する。 |
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添 付 書 類 |
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甲号証写し 各1通 |
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商業登記簿抄本 1通 |
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委任状 1通
平成10年7月29日
右原告ら訴訟代理人
弁 護 士 ○ ○ ○ ○
同 ○ ○ ○ ○
東京地方裁判所 民事部 御中
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