ご あ い さ つ

 

 わが国の将来は、次代をになう子どもたちの健全な育成にかかっております。

 児童憲章は「日本国憲法の精神にしたがい、児童に対する正しい観念を確立し、すべての児童の幸福をはかるために」制定された子どもの権利宣言です。

 私たち児童憲章愛の会は、この児童憲章を普及し、子どもたちの幸福を増進することを目的として昭和27年10月3日に「文部省委社第229号」をもって設立認可された公益法人です。

 児童憲章制定のころからくらべますと、わが国は社会経済において飛躍的な成長を遂げ、世界でも有数の先進国となっております。子どもたちの衣食住ともはるかに恵まれた状態であり、教育環境も向上し福祉制度も整備されております。

 しかし、その反面、様々な問題が子どもたちの中に起こりはじめております。“いじめ”“登校拒否”“性の非行”“暴力”“薬物乱用”…マスコミの報道の中に、これらの文字がない日が珍しく思えるほど、子どもたちの環境は悪化しております。

 また、昨今は“児童虐待”も大きな問題として表面化してまいりました。何が子どもたちの心と、保護者の心を歪ませてしまったのでしょうか?

 やはり一番必要なものは、心の教育といわれている“情操教育”…読書の奨励ではないかと存じます。

 映像は、たやすく認識ができますが、反面、画一的な認識でしかありません。読書は、文章を読むことによって、それぞれの年齢や考え方から様々な場面が頭に描かれ、その認識はまさに十人十色であるといえます。これこそが“想像力”の原点であります。

 成長するに従い、同じ文章を読んでも、また違った場面が描かれていくことでしょう。これこそが読書の楽しさであり、情操教育の原点であるかと存じます。

 想像力をのばすことが、自分自身だけでなく、相手の立場も考えられることにもつながってまいります。

 当会では、情操教育に必要な優良図書の発刊と普及、創造性を高める全国規模のコンクールの開催、児童憲章の普及と精神実践のためのポスターの配布…と、様々な方向性をもって、子どもたちの環境の健全化に努力しております。

 しかしながら、これらの事業の推進には多額の経費が必要であり、当会だけの力でなしえることではございません。

 情操教育…目にも見えず外見にも表れません…効果が見極めにくいものではありますが、情操教育をおろそかにいたしますと、成長過程でなんらかの問題がでてまいります。

 21世紀を迎え、次代をになう子どもたちのために、なにとぞ皆様方のご理解とご協力をお願い申しあげます。

理事長  美 平 照 王  


                                HOME