木星強奪 1977
月面の研究所が、白鳥座方面に未知のX線源を探知した。観測の結果判明した事実は、恐るべきものだった。このX線源はブラックホールや中性子星などの通常の天体ではなく、木星に近い大きさの物体であり、しかも高速の98パーセントという速度で太陽系に向かって突き進んでいるのだ!これだけ途方もない放射線源が太陽系内を通過すれば、太陽系全体も壊滅的な打撃をこうむることになる。残された時間は約6ヶ月。宇宙的規模の死刑判決を前にした人類には、なすすべも無かった。
創世伝説 1986
満点の星空のもと、知的生命探査のため、遥かな銀河を仰いでいた無数のパラボラアンテナが、突然一つの信号を受信した。ついに異星知的生命と接触したのだ!
3700万光年の彼方から人類が発信したメッセージを受け取ったのは全身黄色で、上肢下肢それぞれ5本ずつを有する十肢生物ナーだった。かれらは、メッセージにあった遺伝子情報をもとに、人間を丸ごと創りあげるきわめて困難なプロジェクトに着手する・・・・。
いくつもの銀河を超えてもたらされた人類からのメッセージを解読した十肢生物ナーは、人間を創りあげることに成功した。人間たちはナーの庇護下で、独自の文明を築いていく。しかし、一千年もの寿命を誇るナーに対して、人間の寿命はわずか百二十年。全てに異なるふたつの種族のあいだで深刻な対立が芽生えるのは、時間の問題だった・・・異星に移植された人類文明の伸張を壮大なスケールで描く、気鋭の作家の力作SF!
第二創世記 1986
銀河を超えて送られてきた遺伝子情報をもとに、十肢生物ナーによって作られた人類。だが、人類をあくまで庇護しようと考えるナーと、自らの独自性を追及する人類とのあいだには、深刻な対立が生じてしまった。人類がその解決策そして選んだのは、ナーに別れを告げることだった。宇宙を航行する巨大なスペース・ツリー「イグドラシル」に乗り込み、自分たちの故郷、3700万光年の彼方にある地球目指して旅発つのだ・・・。