Papers
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A pseudo Hilbert's Nullstellensatz for the Alexander-Conway weight system, submitted.
2001年にBar-Natanは「絡み目の有限型不変量に対してヒルベルトの零点定理の類似物は存在するか?」という問題を提起した。これは未だ未解決問題であるが、本論文では結び目のAlexander-Conway weight systemたちのなすalgebraではヒルベルトの零点定理の類似物が考えられることを示した。
[2]
The LMO invariant and the Guadagnini-Pilo conjecture for lens spaces, submitted.
絡み目の量子不変量はKontsevich不変量により再現できる。同様に、三次元多様体、特に整数係数ホモロジー3球面に対してはLMO不変量がこの普遍性を持っていると予想されている(LMO予想+Lawrence予想(葉廣-Leの定理))。そこで、量子不変量の絶対値は基本群から決定されるであろうというGP予想をLMO不変量を使って考えてみた。その計算結果を使って、LMO不変量がホモトピー不変量でない事と、LMO不変量は素数位数のレンズ空間を分類することを示した。また、レンズ空間L(p,1)に対してLMO予想を示し、その応用としてLMO予想が成り立つための十分条件を与えた。
[3]
On a removal of the cabling operator from the Kontsevich integral for the torus knots, in preparation.
結び目のKontsevich不変量は非常に強力な不変量であるが、現在のところ、これを与えられた結び目に対して、すべての項を同時に計算する方法は知られていない。例外的にすべての項が求められているのが、自明な結び目である。トーラス結び目に対する公式も得られているが、式の中にcabling operatorが残ったままになっており、(p,q)-トーラス結び目のp,qに関する対称性がすぐには見抜けない形になっている。本論文ではcabling operatorを取り除いてp,qに関する対称性のある表示を得た。また、この表示式を使って、(p,q)-トーラス結び目のAlexander多項式の具体的な値を求めた。
[4]
On the LMO conjecture.
1980-90年代、Wittenの経路積分公式以降、単純Lie群Gに付随した三次元多様体の新しい不変量(量子G不変量)がたくさん発見された。大槻知忠氏は量子G不変量に対しr-進極限をとることにより摂動的不変量を定義した。つまり、摂動的不変量は量子不変量から決まるのであるが、整係数ホモロジー3球面上では、逆に摂動的不変量はすべての量子不変量を決定すると予想され(Lawrence予想)、葉廣和夫氏とT.Q.T. Le氏により示された(葉廣-Leの定理)。T.Q.T. Le氏、村上順氏、大槻知忠氏は任意の有向閉三次元多様体に対し普遍摂動的不変量(LMO不変量)を定義し、任意の単連結単純Lie群Gに対してLMO不変量は摂動的不変量を再現すると予想した(LMO予想)。D. Bar-Natan氏、S. Garoufalidis氏、L. Rozansky氏、D.P. Thurston氏はLMO予想の解決を予告(1997年)したのであるが、まだその証明は公表されていない(2003年現在)。大槻氏によると、この結果は同時期にT.Q.T. Le氏も得ていたということである。本論文では、LMO予想の証明を与えた。葉廣-Leの定理によると、この事実はLMO不変量が整係数ホモロジー3球面の普遍量子不変量であることを意味している。
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LMO予想について([4]の和訳).