| 宇宙の生物 |
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私たちの母なる地球はどのようにあいて生まれたかを考えてみます。今からおよそ50億年前と言われております。当時の宇宙はすでにかなり進化しており、宇宙空間にはたいていの物質元素ガスやチリとなってばらまかれていた。そのなかである力の作用で再びガスやチリが集まり、結合することによって原始の太陽やが誕生したのだ。その副産物として、太陽を作った物質の残りで地球を含めた惑星が生まれたのである。しかしその当時にまだ生命は生まれてはいなかった。しか惑星としての環境のもとで、様々な元素の結合によって、簡単な分子群、とりわけ炭素化合物や、有機化合物のような簡単なものの誕生は原始生命を生み出すには大変重要であった。このような段階を化学進化といいます。 このようなことが言えるのは、生命体をつくっている元素、たとえば水素、酸素、炭素、窒素などの存在は宇宙一般における元素の存在比とよく似ていること、したがって生物体は宇宙における物質の法則にほぼ支配されていることからもわかる。また地球外天体、例えばいん石や、ある種の彗星、また宇宙空間などにも、化学進化した炭素化合物が見られ、これらを通して、原始地球上で進行した化学進化が推定される。現在原始地球の環境と、そこでの初期化学進化の痕跡が、見あたらない以上、これら地球外天文体の化学進化は重要な手がかりとなる。ここに地球外生物の化学、すなわち宇宙生物学が始まるわけである。それも宇宙科学といわれる新しい科学と共に起こってくるのである。 様々ないん石の中で炭素質コンドライトは炭素化合物を含むことで大変注目される。なかでもアミノ酸の存在について多くのけんきゅうがされてたが、これが生物起源のものか(いん石は人間の手によってほとんど汚染されてしまう)非生物起源のものか(地球外での化学進化の結果)が注目されていた。このようないん石は、太陽系誕生以来これまでにほとんど加熱などの影響を受けず、太陽系の原始の性質を持っていると考えられることから、きわめて重要である。 宇宙時代になって、アポロ計画などにより、いん石以外の地球外天文体である月など資料が持ち帰られた。月の資料は、かつて高温の歴史があったことを示し、また水や普通の有機化合物はは含まれていないことがわかる。しかし独特の環境(水がない)のもとで、化学進化がおこなわれたことは認められるので、月の資料の化学分析はやはり生物の起源をつかむ上で大変重要なのである。 宇宙空間では、電波望遠鏡によって、化学進化上重要な多くの分子が発見されるに至った。アンモニア、ホルムアルデヒド、シアン化水素などである。これらは天の川に沿って多く検出されている。宇宙空間は非常に密度が小さく、また温度も低いから、分子だけの衝突から、高分子が生まれるというのは考えにくく、何らかの宇宙塵(ケイ素やラファイト等)の表面に吸着されて発生したしたと考えられる。 すでにコホーテ彗星からシアン化水素などが検出され、化学進化の起こっていることが明らかになっている。 地球上でも、地質時代の先カンブリア時代(約6億年以上前)の岩石の中に、生命活動の記録を示す微化石が明らかにされている。これらは生物進化の道を逆にたどることによって、生命の発見に迫るものとして注目されるものである。 宇宙生物とは、宇宙において普遍的な自然法則に照らして、生物の誕生や新亜k、生命の仕組みを捕らえようとするものである。地球の生物についても、その意味で、地球外天体においても化学物質としての共通なものが、次々と見つかっているということは先に述べたとおりである。したがって地球生物についての生物学というものも宇宙生物学の一部分といえます。しかもこのことは、決して地球生物を軽視する事ではありません。このなかでこそ地球の特異性、例えば炭素化合物や水の存在、やその意味が、宇宙的にはっきりしてくると言えます。そして化学進化と言うことも考えると、物質から生命まで、統一的に理解する道がそこに開けてくるのである。 |
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