QRPスピンナーと発泡スチロールで大型電動用スピンナーを作る

GP用のスピンナーは、スターターコーンからのトルクを受け止めるための強度(=重量)と形状を持っているため電動飛行機に最適な代物とはいえません。形状の制約も、スケール機を作ろうと思うと問題になります。そこで、空力とスケール面に目的を絞ったスピンナーをQRPスピンナーと発泡スチロールで作ってみました。

画像の例は50mm弱の直径を持っており、6000回転に耐えています(上限は不明です)。追加した飛燕のスピンナーは76mmです。こちらも後日実フライトしましたが、6000rpm程度は余裕で耐えているようです。精度はそれほど良くないはずですが、素材の軽量さに助けられているのか振動や騒音は低いです。長期間使用のテストはしていませんが、万一発泡部が飛散しても致命的な振動が生じる可能性は低いのではないかと考えています。

重量はゼロ戦のものが12g、飛燕のものが15gです。軽量素材ならではの重量メリットだと言えます。

問題は削れ易さで、普通の発泡のものは舗装路面に一度こするとパーです。スタイロフォームのものはややマシですが、無傷とは行かず大同小異といったところでしょう。つぶれた物の作り直しも効きますし、比較的簡単に作れますからスペアを作っておくのも良いかもしれません。

準備するもの:

QRPスピンナー
プロペラアダプタとプロペラシャフト(QRP400BBや京商のもの)
所望のスピンナーサイズ以上の大きさのスタイロフォームブロック
(普通の発泡でも可)
サンドペーパー、両面テープ、電動ドリルまたはボール盤

構造は簡単

作り方は簡単です。QRPスピンナーに発泡スチロールの塊を、両者の形状を合わせて接着し、その後に全体を整形して表面を仕上げて完成です。
以下 は具体的な工作例です。

発泡は、強度と表面仕上げの容易さの点でスタイロフォームが望ましいですが、見た目にこだわらなければ普通の発泡でもかまいません。

QRPスピンナーですが、組み合わせるプロペラに合わせてあらかじめコーン部の切り欠きを調整しておいたほうが便利です。発泡の接着後にこれを行うのはかなり困難です。デジカメが有ったら、どんな切り欠きを施したか、またそれより外側はどういう立体形状になっているかなどを記録しておくと、スタイロフォーム部の切り欠きが円滑に進むかもしれません。

つくってみましょう


では実際の作業です。 まず、プロペラシャフトを取り付けたQRPスピンナーに、両面テープでサンドペーパーを貼ります。これは全面に貼る必要はなく、スピンナーの先端からバックプレート部まで一筋でOKです。180度ごとに一筋ずつかそれ以上貼ってもいいですが、スピンナーが大きくなってしまうので削りすぎるリスクが高いかもしれません。 特にスピンナーのバックプレート部分が削りすぎやすいので、画像のように先端部分が多めに削れるようにしてやる必要があります。今回は使用するスピンナーとは別に整形用のスピンナーを用意しました。


次にスタイロフォームのブロックの中心に向けて、スピンナーを押し付けて両者の形状をすり合わせます。これは電動ドリルやボール盤を使うより手で行った方が削りすぎを防ぐ意味で良いのではと思います。厳重に精度を追求する必要はありませんが、なるべく隙間なく両者が密着するようにすり合わせます。バックプレートと発泡が同一面になったらOKです。

ある程度きちんとフィットするようになったら、コーン部の表面を番手の低いサンドペーパーで荒らし、アルコールなどで脱脂してからスタイロフォームにエポキシで接着します。スピンナーの中心部から放射状に4〜6筋、エポキシをつけると良いでしょう。薄く広くではなく、厚く筋状にエポキシを付けてください。なるべく均等に塗ったほうが良いですが、若干の不均等は問題ないと思います。

完成、仕上げ



接着剤が硬化したら、ナイフで大まかに形状を削り出します。削りすぎに注意してください。


スピンナーコーン取り付けビスが通る穴をあけます。コーン接着時にビスをつけておいて、硬化後に前から穴をあけてもいいですし、このようにコーン接着後になるべくまっすぐに穴をあけてやってビスを通してもいいです。前者の場合は、回転させると中心が分かりやすいです。まあどちらでもあまりいい精度は出ませんが、さしたる問題は無いと思います。
モーターカノン装備の戦闘機や、その他スピンナー先端が穴になっている機体の場合はやや大きめの穴を空けて、回転させて整形すればいいので楽です。


全体をボール盤か電動ドリルにセットして、サンドペーパー(サンディングボードのほうが良いかも)でお好みの形状に整形していきます。ボール盤のほうが芯が出やすいです。人間の腕は電動ドリルの振動を支えきれませんので、回転数を意識的に変えるなどしてなるべく振動で偏芯しないように注意して削ってください。もっとも少しくらいぶれていても何の問題もありませんが。


ここまで来たらほとんど完成です。


あとは表面をバルサパテなどの軽量パテで目止めして、再び回転させて磨き、塗装します。パテは今回、画像のバルサパテを使いましたが硬度も適当できめが細かく、非常に好都合でした。

最後に、使用するプロペラに合わせてコーン部の切り欠きを加工し、切り欠いた部分のスタイロフォームをパテで目止めしサンディングして塗装します。これで完成です。

星型空冷エンジンのスケール機などでは、バックプレートより後ろにもスピンナーがあったほうが見栄えがする場合がありますが、その場合は円形に切り出した発泡をバックプレートの周囲に接着し、同じように整形します。最初の画像もその仕様です。

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