マーチ540/inv
(020221)
空中分解にて大破。

マーチ帰還せず

ある日マーチをごきげんに飛ばしていたときのこと。空域が狭いので他機を避けてかなり遠いところを飛ばしていたとき
それは起こった。緩降下する機体から何か光るものが分離して飛んでいく!「あっ割れやがった」何かが飛んでいってしまったようだ、
水平尾翼か、それとも垂直尾翼か? 舵は全く効かないようだ、スティックフルアップに反応なし、ならばフルダウンなら?
一瞬効いたような錯覚を覚えるもののコントロールは効かず、なすすべなく地面に激突!!
「一体何がもげたんだ・・・・」と思いつつ機体に走り寄ると舗装面に突っ込んだ機体はいつものようにバラバラ。
しかし、操縦系統には分解の形跡が全くない。

これは一体どういうことなのか?光りながら飛んでいったのはマーチの守護神で、まさに機体を見捨てんとするところを
目撃してしまったのだろうか?そんな筈は無いと思いつつ付近を捜索していて、仲間にモーターを見つけてもらったものの
バッテリーがどうしても出てこない。釈然とせぬまま帰宅し残骸を眺めていると、バッテリー格納部分が全く壊れていないことに
気が付いた。普通この部分は落ちるとグシャグシャに壊れて修理が困難になるものだけれども、ところが
今回はスッパリ割れているだけ。「ま、まさか?」

そう、マーチは飛行中に、バッテリーを固定するマジックテープのベルトの土台ごとバッテリーを切り離してしまったのだった。
下の文章にも出てくるがこの機体、初飛行の日に大破しており、そのとき今回壊れた部分もバッチリ取れていた。
修理を低粘度瞬間でいいかげんに行ったツケが実に1年半後の今炸裂してしまったのだった。
しかし何故このような重要な部分の点検を怠ったのか?それは「そこが大事な場所だというのをスッパリ忘れていた」
からに他ならない、マジックテープに覆われており、意識して見ないと見えない部分でもあるのでそこまで忘れては
どうしようもない。

こうしてマーチは失われてしまったのでした。主翼はほとんど無事なので修理は可能ですが各部の傷みがほぼ限界なので
引退です。しかしよく飛ぶ機体でした、穏やかにもダイナミックにも飛べる高性能を活かせる腕ではありませんでしたが、
いい練習を積むことが出来てよかった。

 

電動機がここまでよく飛ぶというのは非常に印象的な事実です。私がこの機体の欠点を挙げるとすれば、究極的な構成ゆえに、改良に夢を馳せる余地が他と比べてかなり少ないこと位でしょう。

QRPの540スポーツ機です。運動性と安定性を高レベルで両立させた構成で、中級者からベテランまで満足させるポテンシャルを秘めていると思います。無駄の無い設計で軽量ですし、電動機に最適化した翼型のせいもあるのでしょうか、飛びは初めて見るとかなり驚きます。

中低速でも充分以上に頼もしい推力を発揮する動力とマッチした機体で、スローフライトもこなします。低速飛行性能は540プレイリーには1歩譲るものの、大きく引けを取るものでもありません。唐突な挙動は見せないタイプなので安心して速度を落とせます。というか私のでたらめな腕でもコロッと姿勢を崩したりは滅多にしないのでありがたい事この上ないのでした。

全く曲技無しのいわゆる観光飛行においても、味わい深い所を見せてくれます。低速時の三舵コーディネーションの楽しさもかなりのもので、1機でいろいろな楽しみ方が可能です。

もちろん曲技もバリバリに可能(らしい)です。ナイフエッジも決まりますしロール、ループもド迫力です。F3Aパターンも出来るそうです。トルクロールも出来る人は出来るとか・・・それでいて、その気になればユックリズムも決め込めるあたりがこの機体の特長かと思われます。私個人としては低速飛行特性に惚れ直している今日この頃であります。

注意点としては、無駄のない設計ですので、強度は充分なのですが「破損しかかっている状態でも大丈夫」なほどではないところに注意する必要があります。主翼や尾翼を少し動かしてみてミシミシ音がするようなら、どこかの接着が剥がれかかっている可能性がありますので慎重に観察したほうがよろしいかと思います。私の機体の場合はバッテリー収納部の接着がはがれていてミシミシ音がしていました。

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以下は、以前の文章です
プレイリー1号2号、スマイル400、エスパー400と経験を重ねてきましたがこの頃はどうも欲が出てしまい、どの機体も”帯に短し、たすきに長し”でこれといって満足が行きません。特にスマイルとエスパーはその傾向が強く、両極端でどちらもしっくり来ないという印象を(当時は)持っておりました。

これはもちろん、飛ばし方も含めて何も知らない初心者が勝手に欲をかいているだけなのですが、とにかく今一つ満足できない状況が続いておりました。この頃になるとエンジン機を飛ばしている集団に混じって飛ばしておりましたので、エンジン機のパワーと、お手軽さ(ARF機を選び放題ですから。。。)にかなり惹かれていたのが実際のところでした。

しかしながら、すでにマーチのキットを入手しておりましたのでこの機体の飛びを見てから今後の方針を考える事にして組み立てに入りました。するとこの飛行機は今までの機体とはまるで違う事にのっけから気付かされました。デカい飛行機の割に構造材が極めて細身です。

主翼のリブとプランクはスマイルやエスパーには見られない1mm程度のソフトバルサですし水平尾翼も繊細に見えるトラス構造です。胴体側板も400クラスと同じ2mmバルサ、その裏打ちに至っては400のベニヤに対してこちらはバルサ!です(但し機首部裏打ちだけはもちろんベニヤ)。これは気合の入り様が違う!しかしながら、どうせあまりパッとしない飛びだろー?と思いつつサクッと簡単に、もとい、ワイヤーリンケージを前提としていると思われるリンケージ等にちょっと苦労しながら完成させました。

リンケージとギヤユニット周辺は坂本さんの凄いサイトを参考にさせて頂き、またギヤの0.4モジュール化に際してはONAの尾内さんにこれまた手の掛かったギヤアダプタを作って頂き装備しました。7セルバッテリーは今まで使用していたRC1700の6セルをニコイチ化して1パック、あとはちょっと無理して車用3000H6セルを組みなおして2パック作りました。モーターはQRP推奨のヨコモM213を使用しました。

そしてついに完成、全備1100g前後でしかも結構高速型と思われる機体は、ちょっと手投げは無理そうだと判断して滑走離陸を選択。舵面作動チェックをしてみると、、、おっと危ねえ、エルロンが逆!JRプロポにフタバサーボだと作動方向が逆なんですね。とにかく他は大丈夫そうなので、意を決してフルスロットル!キュオーンと耳に優しい快音を響かせつつあっけなく離陸しました。しかしトリムが狂いまくり!エルロンはリバースした状態でサブトリムを使いニュートラルを出しており、離陸前にそれを反転させた為えらく狂っていました。なんとか機体の姿勢を御しつつトリムレバーを動かしてトリムを合わせ、やっとまともに飛ぶ状態になりました。

そうなってみると、なんとも素直に飛ぶ飛行機だというのが分かります。失速させてみると真下に頭を下げ翼端失速の兆候はほとんど見られず、私のようなヘタッピーにはかなりありがたい飛行特性を備えていると感じさせます。それからとにかくデカい!悠然と安定して飛ぶその姿は迫力満点です。大体の特性をつかんだ所で着陸を試みると、旋回半径が400クラスと比べるとかなり大きく、結構滑空が伸びてくるものの、基本的には素直な挙動で結構楽に着陸。迫力のある飛びは今までの苦労を吹き飛ばす素晴らしいものでした。

飛行後さっそくモーターの温度を触診すると、なんと全然熱くない。1kgを楽々飛ばすモーターが人肌プラスアルファ程度の熱しか持たないというのも衝撃的です。(但しこの時は中速&滑空中心だったので・・・アクロ時は少し熱を持ちます、それでもぬるいけど)サブトリムを合わせ再度離陸、今度は簡単な曲技を試します。

ロールレートは超軽量主翼の恩恵か、さすが速い!ループは、なんと!いくら昇らせてもパワーで引っ張っています!超巨大ループが難なく描けてしまう恐るべき馬力に、思わず両手を合わせて拝んでしまいそうになりましたがそれでは落ちるので堪えました。こっこいつは凄い!凄すぎる!これこそ、ここしばらく求めてきた、エンジン機に混じって楽しく飛ばせる資質を備えた機体です。

 

という訳で、パワーを入れればいくらでも引っ張る、まるで最新鋭ジェット戦闘機の展示飛行のようなパフォーマンスに時を忘れて酔いしれておりました。余裕の馬力で引っ張るストールターンもすごく良い形になり大満足です、そうこうする内に日が暮れて来ましたので最後に低空ロールをクルクルと試して、そろそろ降ろして撤収するかーと思っていたその時!!!

薄暮の中で機体の上下が分からなくなりました・・・私の頭の中では、「こんな時どうする!まあ水平飛行はしてるからアップを引いてみれば良いんじゃないか?よしフルアップ!あっ!うわ!逆さじゃん!んがぐぐ・・・」と一瞬のうちにこのような内容が去来したのち思考が停止してしまい(要はパニック)、マーチは破滅のスプリットSに突入して行きました。

あと2m高度があれば、あるいは助かったかもしれませんが、マーチの飛行はそこで終わりました。電池はインパクトポイントの3m先、モーターは5m先で見つかりました。誰にも危害を加えなかったのは幸いでした。

自分の不注意とはいえ、あまりにも素晴らしい飛行を見せてくれた機が一瞬後に粉々ですからそのショックたるやあまりにも大きく、2,3日は立ち直れませんでした。

幸運だったのは翼が水平で激突した為に主翼のダメージがほとんど無かったことです。翼取り付け部のプランクがムシレ気味になり、後々の持病となりましたがそれ以外は意外と簡単に復活できました。修理が比較的簡単なのも電動機の美点ですね。新作パーツはモーターマウントと胴枠1枚、それとベリーパン(電池収納部)の一部程度に留まりました。

そのさい、主脚マウント部ベニヤは不要な部分を削り込み(修理時にやりやすいチューンです)、モーター取り付け部は2mmベニヤ単板としてしまいました。(QRP400クラスと同じ様式)それでもフローティングマウントの柔軟さに助けられ、数回のペラ引っ掛けやハードランディングを経た今なおマウント部のダメージはありません。モーターが動いて機首部天蓋に凸部を作ってしまったりはしましたが・・・
この部分は激しい着陸や墜落ではどうしても壊れますから、あえて簡素な作りでも良いのではないかと諸先輩同様に思います。

マーチを元気に飛ばせるフライトエリアに恵まれないので、大事な機体であることもあり最近は無理せず飛行を控えており、フライト日も留守番を努めています。