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2000/8/1作成

 

『第3回課題の標準解答』



ブラウザの種類やバージョンによっては,√の屋根や複素数を表すドット(・)および共役複素数を表すバー(−)が正しく表示されない場合があります.
【理論−3−A1】
あるコイルに10[V]の直流電圧を加えたら1[A]の電流が流れた.また,このコイルに130[V]の正弦波交流電圧を加えたら5[A]の電流が流れた.このコイルのリアクタンスのオーム数として正しいのは次のどれか.
(1)21
(2)22
(3)23
(4)24
(5)25
【答】(4)
【解説】コイルのインピーダンスを,R+jX[Ω]とする.直流に対してはX=0として作用するので,R=10/1=10[Ω]
つぎに,交流に対するインピーダンスZは,
2=R2+X2=102+X2=(130/5)2=262
∴X2=262−102=576=242
∴X=24[Ω]
(注)52+122=132→×2;102+242=262

【理論−3−A2】

図の回路において,a,b間に130[V]の交流電圧を加えたとき,回路電流は12[A]であった.抵抗R[Ω]はいくらか.
(1)3.85
(2)4.17
(3)5.32
(4)6.30
(5)7.29
【答】(2)
【解説】XおよびRにかかる電圧をそれぞれ,VXおよびVRとすると,題意より,VX=12[A]×10[Ω]=120[V]
R2=1302−VX2=1302−1202=2500=502
∴VR=50[V]
∴R=VR/I=50/12=4.167[Ω]

【理論−3−A3】

図の回路に交流電圧を加えたとき,回路の力率として,正しいのは次のどれか.
(1)0.40
(2)0.55
(3)0.60
(4)0.75
(5)0.80
【答】(5)
【解説】この並列回路に電圧Eを印加したときに流れる電流は,(を位相基準として,
(=E{(1/3)−j(1/4)}=(E/12)(4-j3)
2=(E/12)2(42+32)
=(E/12)252
∴I=(E/12)×5
力率;cosθ={Re(()}/I={(E/12)×4}/{(E/12)×5}=4/5=0.8(遅れ)
(注)Re(()は(のRealPart=実数部を表す.これに対し,虚数部は,Im(();ImaginaryPartで表す.

【理論−3−B1】

図の回路において,R0=3[Ω]及びR1=6「Ω]の固定抵抗で,Rは可変抵抗(0≦R<∞)である.R1とRの並列回路の消費電力が最大になるのは,R=(ア)[Ω]のときであり,Rの消費電力が最大になるのは,R=(イ)[Ω]のときである.
上記空欄の(ア)及び(イ)に入る数値の組み合わせを正しくこの順に並べているのは,次のうちどれか.
(1)6,6
(2)3,6
(3)6,3
(4)6,2
(5)2,6
【答】(4)
【解説】ある負荷(ここでは,直流回路を前提とする)の消費電力が最大となるのは,その負荷の接続点から電源側を見た抵抗と負荷側を見た抵抗が等しいときである.
すなわち,本問(ア)では,R1とRの並列合成抵抗がR0に等しい条件;
1R/(R1+R)=6R/(6+R)=3より,R=6[Ω]
(イ)では,RがR0とR1の並列合成抵抗に等しい条件;
R=R01/(R0+R1)=(3×6)/(3+6)=2[Ω]となる.
(注)問題図中の理想電流源の内部抵抗は∞(無限大)であり,抵抗計算においては,開放して除去すればよい.
厳密には,Rを未知数として,消費電力の式を作り最大になる条件を求めなければならないが,面倒なので,ここでは取り上げない.

【理論−3−B2】

図のように,内部インピーダンスが,Z=R0+jX0=2+j10[Ω]の交流電源に,可変負荷;[R−XL−XC直列回路]が接続されている.この負荷の消費電力が最大となるR,XL,XCの値の組み合わせとして,正しいのは次のどれか.ただし,0<R<∞,0<XL<∞,0<XC<∞とする.
(1)R=1,XL=2,XC=4
(2)R=1,XL=2,XC=12
(3)R=2,XL=2,XC=12
(4)R=2,XL=12,XC=2
(5)R=10,XL=2,XC=4
【答】(3)
【解説】交流回路の場合は,前問の直流回路とは若干扱いが違う.「交流回路で,負荷の消費電力が最大となるのは,負荷インピーダンスが電源インピーダンスと共役複素をなすときである.」
すなわち,電源インピーダンス;2+j10[Ω]に対し,負荷インピーダンスが2−j10[Ω]に等しいとき,負荷の消費電力は最大となる.
∴R+j(XL−XC)=2−j10
∴R=2[Ω],XL−XC=−10が求める条件である.この条件を満たすのは(3)だけである.
厳密には次のように考える.XL−XC=Xとおけば,回路電流は,
(=E/{(R+R0)+j(X+X0)}であり,負荷の消費電力は,
P=RI2=RE2/{(R+R0)2+(X+X0)2}である.
いま,Rを固定し,Xだけを−∞<X<∞の範囲で変化させるとすれば,PはX=−X0のとき,最大値;Pm=RE2/(R+R0)2を取る.
つぎに,Rを変化させた場合のPmの最大条件を求める.
m=E2/{R+(R02/R)+2R0}において,(←分母,分子をRで割る.)分母が最小になるのは,相加平均=相乗平均の原理を用いて,
R=R02/Rすなわち,R=R0のときである.
ゆえに,R=R0のときに,Pmは最大値;PMAX=E2/(4R0)をとる.

【理論−3−B3】

図の回路において,電源電流の大きさが最小となるときのC[F]を表す式として正しいのは次のどれか.ただし,電源の角周波数はω[rad/s]とする.
(1)ωL/R
(2)R/(ωL)
(3)L/(R2+ω22)
(4)R/(R2+ω22)
(5)(R2+ω22)/L
【答】(3)
【解説】電源電流;(=V/(R+jωL)+jωCV=V[(R/(R2+ω22)+jω{C−L/(R2+ω22)}]
2=V2[(R/(R2+ω22)2+ω2{C−L/(R2+ω22)}2]
において,R,Lを固定し,Cのみを変化させたとき,I2は,C=L/(R2+ω22)のときに最小となる.Iの最小条件も同じである。

【理論−3−B4】
単相交流回路で電圧がV=150+j200[V],電流がI=40+j30[A]であるとき,この回路の有効電力[W]および無効電力[var]の値を正しくこの順に並べているのは次のどれか.
(1)0,12500
(2)12500,0
(3)6000.3500
(4)12000,3500
(5)3500,6000
【答】(4)
【解説】電力=電圧×電流であるが,交流の場合には,力率の要素が入り,電力=電圧×電流×力率である.電圧および電流を複素数表示した場合,力率要素を入れるため,電圧または電流のいずれかの共役複素とし,両者の積を作り,その実部が有効電力.虚部が無効電力となる.
すなわち,複素電力;(は,
((……@または,
((……A
@の場合には,
(=(150−j200)(40+j30)=12000−j3500[W+jVAR]
Aの場合には,
(=(150+j200)(40−j30)=12000+j3500[W+jVAR]
となり,有効電力は,P=12000[W],無効電力は,Q=3500[VAR]となる.
@の方法によれば,遅れ無効電力が正,進み無効電力が負で表され,
Aの方法によれば,進み無効電力が正,遅れ無効電力が負で表される。

【電力−3−A1】
わが国の50ヘルツ系統の原子力発電所で一般的に用いられているタービン発電機の回転数[r/min]として正しいのは次のどれか.
(1)1200
(2)1500
(3)1800
(4)3000
(5)3600
【答】(2)
【解説】汽力発電所のタービン発電機は2極機が採用される.これに対し,原子力発電所の発電機には,蒸気条件(汽力に比べて温度・圧力が低く湿分が多い)により,4極機が採用される.その回転数は50[Hz]系では,
N=120×50/4=1500[r/min]
である.

【電力−3−A2】
コンバインドサイクル発電方式と同一出力の汽力発電方式とを比較した次の記述のうち,誤っているのはどれか.
(1)汽力発電方式の方が排ガス量は少ない.
(2)汽力発電方式の方が大形所内補器が多く,所内率も大きい.
(3)温熱排水は,コンバインドサイクル発電方式の方が多い.
(4)コンバインドサイクル発電方式の方が熱効率は高い.
(5)汽力発電方式の方が多様な燃料を使用することができる.
【答】(3)
【解説】コンバインドサイクルは,ガスタービンと汽力を組み合わせたものである.ガスタービン発電部には復水器は不要である.汽力発電部には復水器が当然必要であるが,この容量は汽力発電の構成比率により決まるので,純汽力発電に比べ小さいものとなる.したがって,温熱排水はコンバインドサイクル発電方式の方が小さい.

【電力−3−A3】
発電方式についての次の記述のうち,誤っているのはどれか.
(1)燃料電池発電は,水素,炭化水素などの燃料を電気分解して化学エネルギーとして蓄え,必要なときに電気エネルギーとして取り出すものである.
(2)地熱発電は,地下から噴出する蒸気で発電するもので,燃料費不要という利点がある.
(3)太陽電池発電は,半導体のpn接合を利用した太陽電池アレイで,太陽エネルギーを直接電気エネルギーに変換して取り出すものである.
(4)風力発電は,風の運動エネルギーを利用して発電するもので,単位面積当たりの風力エネルギーは,風速の3乗に比例する.
(5)揚水発電は,上下二つの貯水池を利用して,軽負荷時に揚水し,重負荷時に発電するものである.
【答】(1)
【解説】燃料電池発電は,水素と酸素を化学反応させて水になるときに,水素が持つ結合エネルギーを電気エネルギーに変換し,電気エネルギーとして取り出す装置である.「電池」と名前がついているが,電力の貯蔵はできない.

【電力−3−B1】
定格出力1000000[kW],2極,60[Hz]の汽力タービン発電機が定格出力を保ち電力系統に並列して運転している.いま,急に,系統周波数が60[Hz]から60.20[Hz]に上昇した場合,発電機の出力は何キロワットになるか.正しい値を次から選べ.ただし,タービンの速度調定率は4[%]で,ガバナ特性は直線とする.
(1)896000
(2)917000
(3)938000
(4)956000
(5)1083000
【答】(2)
【解説】電力系統では負荷が急に増加(減少)すると,周波数が低下(上昇)する特性がある.これは系統に数多く接続されている発電機の特性に起因する.発電機(正確にはタービン)では,負荷の変化分に対する周波数の変化分の比率を基に「速度調定率」を定義している.
いま,定格負荷をPN,負荷増加分(または負荷減少分)をΔPとし,定格周波数をFN,周波数低下分(または周波数上昇分)をΔFとすれば,
R={(ΔF/FN)/(ΔP/PN)}×100[%]……@
を速度調定率と定義する.[負荷増加⇔周波数低下,負荷減少⇔周波数上昇の組み合わせを理解せよ.]
速度調定率のもう一つの表現がある.
定格負荷をPN,定格周波数をFNで,変化前の負荷をP1,周波数をF1とし,変化後の負荷をP2,周波数をF2とすれば,速度調定率は,
R={(F2−F1)/FN}/{(P1−P2)/PN}×100[%]……A
または,
R={(F1−F2)/FN}/{(P2−P1)/PN}×100[%]……B
で定義される.[この公式を使えば,負荷増加⇔周波数低下,負荷減少⇔周波数上昇の考え方がもともと入っているので気を遣う必要はない.]
公式@を使えば,PN=1000000[kW],FN=60.0[Hz],ΔF=60.2−60=0.2[Hz]として,
R=(0.2/60)/(ΔP/1000000)×100=4より,
ΔP=(1000000×0.20)/(60×0.04)=83333[kW]
これは,負荷減少であるから,求める負荷は,
P=PN−ΔP=1000000−83333=916667[kW]
となる.ここで,周波数増加⇔負荷増加として,(5)を選んだら誤りである.ちなみに公式Aを使えば,
{(60.2−60.0)/60}/{(1000000−P2)/1000000}=0.04
1000000−P2=1000000×0.20/(60×0.04)=83333
∴P2=1000000−83333=916667[kW]
として直接的に求められる.
第1図を参考にしてよく理解されたい.


【電力−3−B2】
定格容量100[kVA]の単相変圧器2台があり,そのパーセントインピーダンスは,2.5[%]及び3.0[%]であるという.いま,この2台の変圧器を併行運転する場合に,かけ得る合計最大負荷[kVA]の値はいくらか.ただし,2台の変圧器は,パーセントインピーダンスが異なるだけで,他の並列運転の条件は満たされているものとする.
(1)160
(2)175
(3)183
(4)200
(5)220
【答】(3)
【解説】2台の併行運転の負荷をP[kVA]とし,%ZA=2.5[%]の変圧器の負荷分担をPA[kVA],%ZB=3.0[%]のそれをPB[kVA]とする.負荷分担は%Zの大きさに逆比例するので,
A={%ZB/(%ZA+%ZB)}P={3.0/(2.5+3.0)}P=(3/5.5)P[kVA]
B={%ZA/(%ZA+%ZB)}P={2.5/(2.5+3.0)}P=(2.5/5.5)P[kVA]
Pを増加していけば,先にPAが定格に達する.
(3.0/5.5)P≦100より,P≦100×5.5/3.0=183[kVA]

【電力−3−B3】
定格容量10[MVA],定格電圧における鉄損60[kW],定格電流における銅損100[kW]の三相変圧器を定格電圧で,遅れ力率0.8,1/2負荷で使用した場合の効率[%]はいくらか.正しい値を次のうちから選べ.
(1)96.4
(2)96.8
(3)97.9
(4)98.3
(5)98.6
【答】(3)
【解説】10[MVA],力率0.8,1/2負荷のときの出力は,10×103×(1/2)×0.8=4000[kW]
1/2負荷の時の銅損は,100×(1/2)2=25[kW],鉄損は負荷に関わらず60[kW]一定であるので効率は,
η={4000/(4000+60+25)}×100=97.9[%]

【電力−3−B4】

図のような配電系統において,F点で三相完全短絡事故が起こった.F点での三相短絡電流の大きさとして正しいのは次のうちどれか.ただし,発電機および変圧器のインピーダンスは15[kV]側換算値で,配電線のインピーダンスは6[kV]側換算値とする.また,短絡前のF点の電圧は6[kV]であるとする.
(1)60
(2)123
(3)225
(4)289
(5)500
【答】(4)
【解説】発電機のインピーダンスj35[Ω]と変圧器のインピーダンスj20[Ω]を6[kV]側に換算すれば,
j(35+20)×(6/15)2=8.8[Ω]
電源からF点までの合計インピーダンス(6[kV]側換算値)は,Z=j8.8+j3.2=j12[Ω]である.
したがって,F点での三相短絡電流は,
E/Z=(6000/√3)/12=288.7[A]
となる.

【機械−3−A1】
全負荷時における鉄損と銅損の比が,1:2である変圧器においてその効率が最高となるのは,負荷が全負荷の何パーセントのときか.正しい値を次のうちから選べ.
(1)50
(2)62
(3)71
(4)85
(5)92
【答】(3)
[(3)70→(3)71に訂正] 【解説】m[%]負荷のときの銅損は,鉄損を基準量1として,
2×(m/100)2である.効率が最高になるのは,鉄損=銅損になるときである.
2×(m/100)2=1とおいて,
m/100=1/√2=√2/2=0.707
∴m=0.707×100=70.7[%]

【機械−3−A2】
変圧器のインピーダンスワットを知るために必要な試験として,正しいのは次のうちどれか.
(1)無負荷試験
(2)誘導試験
(3)短絡試験
(4)返還負荷法
(5)実負荷法
【答】(3)
【解説】変圧器のインピーダンスワットとは負荷損のことである.短絡試験は第1図のように変圧器二次側を短絡し,一次側に定格周波数の低電圧を加え,二次側に定格電流を流れるようにする.このときの一次電圧をインピーダンス電圧という.


【機械−3−A3】
単相100[V]の交流電源を単相ブリッジ整流回路によって整流した場合,直流側の平均電圧[V]はいくらか.正しい値を次から選べ.
(1)84
(2)90
(3)100
(4)141
(5)173
【答】(2)
【解説】実効値E(波高値√E)の交流波形の単相全波整流の直流側平均電圧;Edは,

より,
d=2√2E/π[V]
である.
E=100[V]とすれば,Ed=90[V]
である.
第3種では積分を前提としないので,公式として覚えておく必要がある.第1図に示すように,波高値1の正弦波半波の面積が2であることを覚えておけば非常に便利である.これを前提にすれば,
d=√2×100×2/π=90.03[V]が計算できる.


【機械−3−B1】
定格一次電圧6000[V],定格一次電流5[A]の単相変圧器があり,その百分率抵抗電圧は1.5[%]で,定格電圧時の鉄損は288[W]である.負荷の力率が0.8である場合,この変圧器の最大効率として正しいのは次のうちどれか.
(1)96.3
(2)97.1
(3)97.9
(4)98.4
(5)98.7
【答】(2)
【解説】一次換算抵抗;r[Ω],定格一次電圧;VN1=6000[V],定格一次電流;IN1=5[A],鉄損;Wi=288[W],銅損;Wcとすれば,百分率抵抗電圧;qr=1.5[%]であることより,
r=rIN1/VN1=(5r/6000)×100=1.5[%]より,
∴r=(6000×1.5)/(5×100)=18[Ω]
効率が最大となるのは,鉄損=銅損になるときで,
c=rI2=18I2=288
∴I2=288/18=16
∴I=4[A]
出力は,P=VIcosθ=6000×4×0.8=19200[W]
効率は,η={P/(P+Wi+Wc)}×100={19200/(19200+2×288)}×100=97.09[%]
となる.

【機械−3−B2】
サイリスターを使用した単相ブリッジ整流回路に単相200[V]の交流電源を接続し,位相制御角30度で整流して10[Ω]の純抵抗負荷に加えるとき,流れる平均電流[A]はいくらか.次から選べ.ただし,整流回路のインピーダンス及び整流素子の電圧降下は,無視するものとする.
(1)7.8
(2)8.7
(3)10.5
(4)16.8
(5)17.3
【答】(4)[選択肢15.6→16.8に訂正]
【解説】実効値E[V]の交流電源を位相制御角αで整流したときの直流平均電圧は,
d=(√2E/π)(1+cosα)[V]である.これは公式として覚える必要がある.積分を使った計算を次に示す.

E=200[V],α=π/6[rad]=30°の場合には,
(√2×200/π)(1+√3/2)=168.0[V]
この電圧を10[Ω]の純抵抗にかけたときに流れる電流は,
d=168.0/10=16.8[A]
である.

【機械−3−B3】
図に示すような水平面上の長方形ABCDの各隅の真上5[m]の高さに各2000[cd]の光度を有する電灯1個ずつを点灯するとき,その長方形の中心E点における水平面照度[lx]はいくらか.正しい値を次から選べ.ただし,電灯の光度は,すべての方向に均等であるものとする.

(1)113.2
(2)131.4
(3)149.6
(4)167.8
(5)184.0
【答】(1)
【解説】AC2=BD2=82+62=102より,AC=BD=10[m]であり,AE=5[m]である.
Aの上5[m]の電灯による床面上E点の水平面照度を求める.

電灯AによるE点の法線照度は,
n=I/l2
であり,E点の水平面照度は,
h=Encosθ={2000/(52+52)}×(1/√2)=28.28[lx]
電灯4個によるE点の水平面照度は,
E=4Eh=28.28×4=113.1[lx]
となる.

【機械−3−B4】
作業面上4[m]の高さに単位長当たりの光束4000[lm/m]の無限に長い直線光源が作業面に平行に設置されている.作業面上において,直線光源の直下の点から3[m]離れた点における照度[lx]はいくらか.正しい値を次から選べ.
(1)76
(2)102
(3)127
(4)159
(5)212
【答】(2)
【解説】直線光源を軸に半径5[m]の円筒面を考える.円筒1[m]当たりの表面積2π×5×1[m2]に入射する光束は,4000[lm]である.

円筒面の法線照度は,
n=4000/(2π×5×1)[lx]
である.第1図のQ点の水平面照度は,
h=Encosθ={4000/(2π×5×1)}×(4/5)=101.9[lx]
となる.ちなみに,図中のP点(光源直下の床面上の点)の照度は,
4000/(2π×4×1)=159[lx]となる.[この場合は,法線照度=水平面照度である.]

【法規−3−A1】
次の電気工作物のうち,電気事業法における一般用電気工作物であるものはどれか.
(1)受電電圧200[V],受電電力20[kW]の需要設備で,電圧200[V],出力15[kW]の内燃力発電設備1台を設置するもの
(2)受電電圧200[V],受電電力50[kW]の需要設備で,電圧200[V],出力8[kW]の内燃力発電設備2台を設置するもの
(3)受電電圧200[V],受電電力30[kW]の需要設備で,電圧200[V],出力20[kW]の太陽電池発電設備1台を設置するもの
(4)受電電圧200[V],受電電力30[kW]の需要設備で,電圧400[V],出力30[kW]の風力発電設備1台を設置するもの
(5)受電電圧200[V],受電電力50[kW]の需要設備で,電圧400[V],出力8[kW]の燃料電池発電設備1台を設置するもの
【答】(2)
【解説】電気事業法第38条第1項からの出題である.一般用電気工作物の扱いとなる「小出力発電設備」の条件は,
@太陽電池発電であって出力20kW未満のもの
A風力発電設備であって出力20kW未満のもの
B水力発電設備であって出力10kW未満のもの(ダムを伴うものを除く.)
C内燃力を原動力とする火力発電設備であって出力10kW未満のもの
ただし,この条件は単機についての条件で,これら4種類のいずれかを組み合わせて設置したときの出力の合計が20kW以上となる場合は小出力発電設備の対象外となる.
また,燃料電池発電は最初から小出力発電設備の対象になっていない.

【法規−3−A2】
高圧用又は特別高圧用の開閉器,遮断器,避雷器その他これらに類する器具(以下この条において「開閉器等」という.)であって,動作時にアークを生ずるものは,木製の壁又は天井その他の可燃性のものから高圧用のものにあっては(ア)m以上,特別高圧用のものにあっては(イ)m以上(使用電圧が35,000[V]以下の特別高圧用の開閉器等について,動作時に生ずるアークの方向及び長さを火災が発生するおそれがないように制限した場合にあっては,(ウ)m以上)離すこと.
上記の記述中の空白(ア),(イ)及び(ウ)に記入する数値を正しくこの順に並べているものは次のうちどれか.
(1)0.5,1,0.5
(2)0.5,1,1
(3)1,2,1
(4)1,2,1.5
(5)1.5,3,2
【答】(3)
【解説】省令第9条・解釈第36条からの出題である.

【法規−3−A3】
調整池式水力発電所がある.河川の流量が15[m3/s]で安定している時期に,調整池を最大限有効に活用して,毎日図のように6時間集中して発電するように計画した.このような運転が可能であるためには,調整池の有効貯水量[m3]はいくら以上なければならないか.正しい値を次のうちから選べ.

(1)786000
(2)972000
(3)1120000
(4)1296000
(5)1536000
【答】(2)
【解説】24−6=18時間の流量を貯える容量が必要である.
Q=15[m3/s]×18[h]×60[min/h]×60[s/min]=97200[m3]
となる.
ちなみに,発電する6時間に使用できる最大水量は,
15+97200/(6×60×60)=15+45=60[m3/s]となる.

【法規−3−B1】
有効落差80[m]の調整池式水力発電所がある.河川の流量が15[m3/s]で安定している時期に,毎日図のように16時間は発電せずに全流量を貯水し,8時間だけ自流分に加え貯水分を全量消費して発電を行うものとする.この場合の発電電力[kW]はいくらか.ただし,水車および発電機の総合効率は85[%]とし,有効落差の変動は無視するものとする.

(1)20000
(2)25000
(3)30000
(4)35000
(5)40000
【答】(3)
【解説】発電しない18時間中に貯水量は,
15×16×60×60[m3]であり,発電する8時間に使用できる流量は,自流分と放流分の合計である.
Q=15+15×16×60×60/(8×60×60)=15+30=45[m3/s]
発電電力は,
P=9.8×Q×H×η=9.8×45×80×0.85=29988[kW]
となる.
【法規−3−B2】
設備容量,需要率及び日負荷率が下記のようなA,B及びCの三つの需要家があり,各需要家間の不等率は1.3である.
  需要家  設備容量[kW]  需要率[%]  日負荷率[%]
    A         100            70            50
    B         200            60            60
    C         150            50            40       

これらの需要家の負荷を総合したときの合成最大電力[kW]と日電力量[kWh]の値を正しくこの順に並べているのは次のうちどれか.
(1)204,2800
(2)204,3300
(3)350,3300
(4)350,4200
(5)420,4200
【答】(2)
【解説】最大電力=設備容量×需要率である.各需要家の最大電力は,
MA=100×0.70=70[kW]
MB=200×0.60=120[kW]
MC=150×0.50=75[kW]
合成最大電力は,各需要家間の不等率が1.3であることより,
M=(PMA+PMB+PMC)/1.3=203.8[kW]
日平均電力=最大電力×日負荷率である.各需要家の日平均電力は,
avA=70×0.5=35[kW]
avB=120×0.6=72[kW]
avC=75×0.4=30[kW]
で,総合日電力量は,
(PavA+PavB+PavC)×24=3288[kWh]
となる.

【法規−3−B3】
氷雪の多い地方以外の地方において,電線に断面積55[mm2](7/3.2mm)の硬銅より線を使用した特別高圧架空電線路がある.この電線1条の長さ1[m]当たりに加わる水平風圧加重[N]の高温季における値と低温季における値とは,「電気設備に関する技術基準を定める省令及びその解釈」によれば,それぞれいくらか.正しい値をこの順に並べたものを次のうちから選べ.なお,電線の垂直投影面積1[m2]に対する甲種風圧荷重は980[N]である.
(1)9.4,4.7
(2)9.4,10.6
(3)10.6,9.4
(4)10.6,21.2
(5)12.0,21.2
【答】(1)
【解説】省令第32条・解釈第57条よりの出題である.
3.2[mm]7本よりのより線の1[m]当たりの受風面積は,第1図より,

3.2×3×10-3×1[m2]
である.甲種風圧加重=980[Pa]=980[N/m2]であるから,
高温季における水平風圧加重=3.2×3×10-3×1[m2]×980[N/m2]=9.408[N]
低温季における水平風圧加重=3.2×3×10-3×1[m2]×980/2[N/m2]=4.704[N]
となる.
なお,解釈第57条中の57-1表の記述(他の条文でも同様の記述あり)で「構成材の垂直投影面積1m2についての風圧」−「○○Pa」の表現は明らかに誤りである.正しくは,「構成材の垂直投影面への風圧」−「○○Pa」あるいは,「構成材の垂直投影面積1m2についての風圧荷重」−「○○N」とすべきであろう.[現状のままでは,いわゆる「馬から落馬する」と同じような表現である.]

【法規−3−B4】
電線支持点に高低差のない,径間が200[m]の架空電線路において,電線に硬銅線を使用した場合の架空電線の弛度[m]は,「電気設備に関する技術基準を定める省令及びその解釈」によれば,いくら以上としなければならないか.正しい値を次のうちから選べ.ただし,電線の引張荷重は9.8×4[kN],電線重量と風圧荷重とを加えた合成荷重は9.8×2.2[N/m]とする.
(1)5
(2)6
(3)7
(4)8
(5)9
【答】(2)
【解説】省令第6条・解釈第67条と送電線力学の複合問題である.
解釈第67条によれば,硬銅線を使用する場合その安全率が2.2以上になるような弛度により施設しなければならない.
したがって,電線張力が,
T=9.8×4/2.2[kN]={(9.8×4/2.2)/9.8}×103[kgf]=4000/2.2[kgf]
以下になるような弛度で架線しなければならない.
また,電線重量と風圧荷重の合成荷重は,
W=9.8×2.2[N/m]=9.8×2.2/9.8=2.2[kgf/m]である.
電線の弛度;D[m],張力;T[kgf],電線重量(と風圧荷重の合成荷重);W[kgf/m]および径間;S[m]の間には,
D=WS2/(8T)
の公式が成立する.
([kgf]のfは力=forceである.fを省略してkgだけにすることもある.ここでの基本は,1[kg(f)]=9.8[N]である.)
この公式に,T=4000/2.2[kgf],W=2.2[kgf/m],S=200[m]を代入して計算すれば,
D=2.2×2002/{8×(4000/2.2)}=6.05[m]
となる.

 

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