SPICE WOrkshoP

Captureでの回路図の作成方法を紹介します。PSpiceで解析したい回路を入力します。

ではCaputreの起動
Windowsのメニューから Capture Lite Edition を立ち上げてください。起動したら下のような感じの画面になると思います。

次に新規プロジェクトを作成します。Captureのメニューから

File − New − Project

を実行してください。(ショットカットキーや、ツールバーからもコマンドの実行可能ですが、興味のある方はご自分で探してください)
左の図が立ち上がりますので、NameにLCR、Locationにご自分の環境に合わせたディレクトリを指定してください。Nameに日本語や、スペースは使用できません。またLocation(ディレクトリ)も同様ですので、例えば Program File ディレクトリの下やマイドキュメントの中にファイルを作るとエラーになることがあるようです。よく分からない方は、図と同じになるようにC:\spiceと入力してください。
Create a New Project Using の項目では、必ず Analog or Mixed A/D を選択してください。これ以外を選ぶと、PSpiceでのシミュレーションが出来ません。ここまで入力したら、OKを押して、次に進んでください。

次にこんな感じのウインドウが出てきます。何も考えず、下の Create a blank project を選択してOKしてください。するとCapture上にプロジェクトファイルが出来るはずです。

手前の / -(SCHEMATIC1 : PAGE1) と書かれたものが回路図ページで、回路を書く場所です。他に必要なことはいろいろありますが、とりあえず、最小限の知識で回路図を描いて、後から説明していきたいと思います。

回路図ページをアクティブな状態(一番上の帯が青くなる状態)にすると、メニューにPlaceが現れます。その状態でメニューから

Place − Part...

を実行すると次の画面になります。この画面が、配置する部品の選択画面です。初めての起動ということで、ライブラリが登録されておらず、さびしい内容になっています。まずはライブラリを追加しましょう!

上の画面の右端のボタンから、 Add Library を押すと、右の画面になります。この画面では、製品版はもっと多くのライブラリが選択できますが、Lite Editionはこんなもんです。この画面にならない場合には、ファイルの場所が間違っていることが考えられます。ライブラリファイルの場所は C:\ Program File\ OrcadLite\ Capture\Library\ PSpice です。(パスの間のスペースは実際には入っていませんが、改行のためにスペースを入れてます)

ではファイル名にanalog.olbを指定して、OKしてください。

アナログパーツが入ったライブラリが追加されました。この画面の Part List からCを選択してください。画面の右下にコンデンサの絵が出ていると思います。この状態でOKしてください。

このまま回路図上にマウスカーソルを持っていくと、マウスカーソルにコンデンサがくっついたような形になります。このままマウスの左ボタンを押すと、回路図上にコンデンサが一つ配置されました。マウスカーソルにまだコンデンサが付いているので、キーボードからESCキーを押すと配置モードが終了します。

同じようにANALOGライブラリのL(インダクタ)とR(抵抗)を下のように配置してみてください。

次に電源の配置です。Captureのメニューから

Place − Part

を実行し、 Add Library でsource.olbを追加してください。このsourceライブラリの中のVSRC(汎用電圧源)を選択して左のように配置してください。

次が問題のグランドです。グランドは特別なパーツで、

Place − Ground

コマンドを実行してください。すると、以下のようなウインドウになって、GNDのパーツがいくつか選択できます。ここで惑わされてはいけません。ここにあるグランドは全てそのままではPSpiceでは使えません。使えるパーツを探します。この画面から、 Add Library を実行し、 C:\ Program File\ OrcadLite\ Capture\ Library\ PSpice フォルダにあるsource.olbを追加してください。
さっきの Place Part でもsource.olb追加したぞ!と気づいた方。気にしないでください。別もんだと思ってください。追加したsource.olbの中の0と言うパーツを選択して、配置してください。上の図です。

これで、必要なパーツが全て配置できました。おめでとうございます。

この次は、配線です。メニューから、

Place − Wire

を実行すると、マウスカーソルが十字になります。各パーツのピンの先にある四角の上で、マウスを左クリックして、接続したいパーツの四角でもう一度マウスの左ボタンを押してください。そして、こんな感じで配線をしてください。配線の交差しているところにピンクの点が無い場合はきちんと接続されていません。ピンクの丸を追加(削除)するときには、

Place − Junction

コマンドです。

電源の設定を行います。電源のAC=と書かれたところをダブルクリックしてください。すると、この画面が出てきて、AC電源の設定をすることが出来ます。(別の画面が出てきたら、違うところをクリックしています。キャンセルボタンがあればキャンセルを押したり、キャンセルが無ければ、出てきたウインドウの右上のXボタン(閉じるボタン)を押して、閉じて、再度AC=をダブルクリックしてください)Valueの欄に1(数字のいち)と入力してOKしてください。以降もそうですが、Capture、PSpiceでは日本語や全角文字は使えませんので(使えないことも無いですが、よく分からない人は、必ず半角英数だけにしてください)。回路図画面に戻って、AC=1になったことが確認できます。これで回路図の設定がとりあえず終了して、シミュレーションできる環境になりました。おめでとうございます。

Capture上でおこなうPSpiceのシミュレーション設定方法を紹介します。

次にシミュレーションの設定を行います。 Captureのメニューから

PSpice − New Simulation Profile

を実行してください。次の画面が出てきますが、Name欄にACと入力して、Createを押してください。 Inherit From 欄はとりあえず無視してください。

すると次の画面になります。これを変更します。
まず、 Anarysis type を AC Sweep/Noise にして、図のようにパラメータを入力します。これは、この設定で、周波数軸の解析で、10KHzから、100MHzまで解析します。注意事項として、メガをMと略さないでください。PSpiceでは大文字/小文字の区別が無いために、Mとmは同じになります。したがって、Mはミリになります。Points/Decade:欄の100は、解析ポイント数で、周波数が10倍になるごとに100ポイント解析することを表します。全て入力したら、OKを押してください。

次に、波形を見たい個所にマーカを配置します。メニューから

PSpice − Markers −Voltage Level

を実行します。パーツを配置したときと同じように、マウスカーソルにマーカーがくっついてきますので、下のようにマーカを配置してください。マーカのピンの先が、配線上に接続しないとエラーになります。配置できないとか、エラーが出る場合は、場所を再度確認してください。

そして、Captureのメニューから、

PSpice − Run

を実行すると、PSpiceが起動し、設定した解析設定でシミュレーションされます。こんな感じの画面が出たら、シミュレーション成功です。エラーなどが出てシミュレーションできない場合などは、上記の手順のどこかでミスをしているはずです。再度見直してください。また、今回使用しているライブラリなどは、製品版/評価版 共通のものですので、そのあたりでのエラーは起きないはずです。
手順の中で不明な点がある場合や、詳しく知りたい点があれば、掲示板に書き込んでください。

次に、抵抗やコンデンサの値を変更して、波形がどう変わるかを観察します。Captureに戻って、コンデンサの1nをダブルクリックしてください。こんな画面が出ます。これは、AC電源の設定を行ったときと同じようなもんです。Valueを1u(1マイクロファラッド)に変更し、OKしてください。そして、Captureのメニューから

PSpice − Run

を実行し、シミュレーションを開始します。この画面が出て、先ほどと波形が変わったら成功です。
インダクタや抵抗の値も同じように変更して、波形がどう変わるか確認してみましょう。
そのとき、解析の周波数レンジを変更したい場合は、Captureのメニューから、

PSpice − Edit Simulation Profile

を実行すると、さっき作ったシミュレーションの設定が変更できます。

PSpiceのシミュレーション結果の解析方法を紹介します。

コンデンサやインダクタの値を変更して、波形がどう変わるのかを見ていると、Max値がいくらなのかとか、共振周波数がいくらなのかということが知りたくなります。それは簡単です。PSpiceの画面に移動して、メニューから

Trace − Cursor − Display

でこんな感じの小さなウインドウが出ます。多分、ディスプレーの端の方に出ているので分かりにくいかもしれません。見やすい位置に移動して、グラフの上でマウスの右ボタンか左ボタンを押しながら数字が変化するのを見てください。この小さなウインドウの一行目はマウスの左ボタン、2行目は右ボタンに対応し、3行目はその差を表します。これで、グラフの値を読むことが出来ました。

自動的にMAX値を読み取りたい?お任せください。ちょっと高度ですが、次のコマンドを実行します。PSpiceのメニューから、

Trace − Eval Goal Function

(このコマンドは、製品のバージョンによって違う可能性があります)。出てくるウインドウの一番下の Trace Expression 欄に、max(V(R1:2))と入力してみてください。このV(R1:2)は現在表示しているグラフの名前で、抵抗R1の2ピンの電位になります。
OKするとこのようなウインドウが出てきて、最大値が0.35298Vだということが分かります。


じゃあ中心周波数を知りたい?ちょっと贅沢ですな。でも、可能です。同じように

Trace − Eval Goal Function

の Trace Expression 欄にCenterFreq(V(R1:2),0.1)と入れてみてください。OKすると、こんな感じで、中心周波数の値が分かります。これら Goal Function の詳細は、マニュアルとか見てください。このサイトでも、もしかしたらやるかもしれませんが・・・。ちなみに、 Eval Goal Function で出てくるウインドウの右側に入力できる関数が、左側に波形が出ています。マウスでクリック(1回だけですよ)すると、 Trace Expression 欄に追加されることが確認できると思います。

パラメトリック解析について紹介します。

ここまでくると、次にやりたくなるのが、抵抗やコンデンサの値をパラメータ化して、複数のグラフを表示させて、パラメータの値と中心周波数の値がどう変わるか見たいという欲望がふつふつと湧いてきます。湧いてこない?そんなはず無いです。自分にうそをついてはいけません。
じゃあやってみましょう!パラメトリックスイープです。(いきなり高度?)

まずは、コンデンサの値をパラメータ化します。まずCaptureに戻って、コンデンサの値をダブルクリックします。Value欄に{C}と記載します。この中括弧でくくるのがコツで、Cと言う文字は何でもいいです(日本語とかは不可で、予約語もあるらしく、使えない英文字もあるようです)。

こんな感じになりましたでしょうか?ポイントは今変更したコンデンサの値です。これだけではダメです。次の手続きに進みます。メニューから

Place − Part

(さっき抵抗とか配置したときと同じコマンドです)を実行し、 Add Library で Special.olbのライブラリを追加します。このSPECIALライブラリのPARAMを選択して、OKします。回路図上の適当な位置(他のパーツと重ならなければOK)に配置してください。

配置したPAMAMETERSをそのままダブルクリックし、次のProparty Editorを立ち上げます。

この Proparty Editor ウインドウの左上の方にある New Column ボタンを押して Add New Column ウインドウに図のようにName欄にC、Value欄に1nと入力します。入力したら、そのままOKを押してください。

Proparty Editor にC、1nの欄が新たに出来たことが確認できます。
このCがさっきコンデンサの値に指定したパラメータです。 Proparty Editor は右上のXボタンを押して閉じておきます。
さて、最後の仕上げ、シミュレーションの設定です。メニューから

Edit Simulation Profile

を行うと、先ほど作ったシミュレーションの設定が確認できます。これをパラメトリックスイープ用に変更します。
Simuration Settings の画面で、Options項目の Parametric Sweep にチェックマークを入れます。そして、図のように値を入力してください。 Value List の欄が、コンデンサの値です。これだけの値を同時にグラフ表示させます。シミュレーションの設定をOKで閉じ、シミュレーションを実行してください。

シミュレーションが終了すると、図のようなウインドウが出ますので、そのままOKします。



「PSpice さいこー♪」 と叫びながら町内を3周して、布教に励みましょう。コピーライトPHP Dream

PSpiceでは、シミュレーションした結果を元に、波形の演算や回路の評価などを行うことが出来ます。
ここではパフォーマンス解析を紹介します。

これまでの説明で回路図の作成とPSpiceのシミュレーションの基本、回路定数をパラメータ化して複数のグラフを表示できるようになりました。
さて、複数のグラフを表示したら、今度は回路定数を変更したときに、回路の応答がどのように変化するか定量的に観測したくなります。それはパフォーマンス解析と呼ばれる解析になります。じゃあやってみましょう。

先ほどまではCapture上にマーカを配置した場所のグラフを表示させていました。これから複雑な回路を組んでいくときに、特定の場所の電圧/電流値を指定したり、グラフの演算をしたりするときに、ネット名をつけておくと便利なことが多々あります。というより、ネット名を付けていないと、かなり不便です。まずは、ネット名の指定を行いますのでCaptureに戻ってください。

Captureの回路図をアクティブな状態にして、

Place − Net Alias

を実行します。出てくるウインドウで、図のようにOUTと入力して、OKしてください。

マウスカーソルに四角が付いてきますので、その四角の一辺を下の図のように抵抗の右側の配線に接触させて、マウスの左ボタンを押してください。

そうすると、次のようになります。この場所のネット名がOUTという名前になりました。

再度PSpiceのシミュレーションを実行してください。電圧マーカを配置していれば、こんな感じでまたグラフが表示されました。

以前と違うのは、グラフの左下に書いてある波形名がV(OUT)になっているということです。このV(OUT)という文字をダブルクリックしてください。 Modify Trace のウインドウが開きます。

このウインドウの下のほうの Trace Expression をVDB(OUT)と変更してください。これは、OUTと名前を付けた場所の電位の利得を表示させるということです。DB(V(OUT))という書式でも同じです。また、Captureのメニューから

PSpice − Markers − Advanced − db Magnitude of Voltage

コマンドで配置できる電位利得マーカを配置しても同じ結果が得られます。これらの方法でOUTの電位利得を表示させます。エラーが出たりしたら、何かが間違っていますので、再度上記を見直してください。

ここからがパフォーマンス解析の本題です。PSpiceのメニューから

Plot − Axis Settings

を実行します。図のようなウインドウが出てきます。このウインドウでは、X軸とY軸の調整が出来ます。レンジなどは変更せずに、図のように、 Performance Analysis のところにチェックを入れてください。その他の部分は変更しなくてもいいです。

そしてOKを押すと、PSpiceのグラフウインドウがもう一つ追加されていることが確認できます。追加されたグラフウインドウを良く見てください。
パラメトリック解析で、グローバルパラメータ化したコンデンサの定数がX軸になり、レンジは0〜1.0mになっています。複数のグラフウインドウがある場合の注意事項として、グラフの左側にSEL>>のマークがついていることを確認してください。このマークがあるグラフウインドウが操作の対象ということです。
下のグラフに何か変更を加えたい場合には、下のグラフウインドウの任意の場所をマウスの左ボタンでクリックしてみてください。SEL>>が下に移ったことが確認できます。ここでは、上の新しく追加したグラフウインドウにパフォーマンス解析を表示するので、SEL>>を上に戻しておいてください。
では、PSpiceのメニューから

Trace − Add Trace

を実行します。下の絵のウインドウが開きますので、 Trace Expression 欄にCenterFreq(VDB(OUT),3)と入力して、OKしてください。

エラーになったら、2つのことが考えられます。まずは、単純なタイプミスです。再度正確にタイプしてください(大文字小文字はどっちでもいいです)。エラーのもう一つの原因は、解が無いことに寄るものです。入力したのは、Goal関数をいわれるもので、今回は中心周波数を求める関数です。当然、中心周波数がない波形では、エラーになります。また、シミュレーションした周波数レンジ内に中心周波数が無い場合にはエラーになります。ここでは、コンデンサの値を1n〜1mの範囲で、解析する周波数を1KHzから100MHzまでにしています。正常に計算されたら、下のようなグラフになります。

これでは見づらいので、X軸/Y軸を対数表示にします。PSpiceのメニューから

Plot − Axis Settings

でScaleをlogにします(X軸、Y軸とも)。これで下のような図になったでしょうか?一通りのパフォーマンス解析を行うことが出来るようになりました。インダクタの定数をパラメータ化したり、違うゴール関数を使って評価したりということをやってみてください。

CenterFeq以外のゴール関数は、PSpiceのメニューから

Trace − Goal Functions

を実行して出てくるウインドウで見ることが出来ます。それぞれの関数の中身はViewボタンで見れば、だいたい分かると思います。自分で関数を作ることも出来ますが、やりたい人はマニュアルを読んでみてください。このサイトでもいずれやるかもしれません。

モンテカルロ解析の紹介です。

モンテカルロ解析とは、統計誤差を含んだ計算をする解析ということで、モンテカルロとは、ギャンブルで有名なモンテカルロという地名を表しているようです。 PSpiceのモンテカルロ解析では、回路上の各パーツの定数に誤差を与えて、回路全体の応答がどれくらいばらつきをもつかつ言うようなことを観測する解析です。 まずは、回路図の作成のときに使ったRLC回路を準備します。

もしコンデンサの値を{C}のようにパラメータ化している場合には、1uに設定しておいてください。回路上の抵抗Rをダブルクリックします。 すると、下図のような Property Editor というウインドウが開きますので、このTOLERANCE属性に 10% と入力します。もし、TOLERANCE属性が見当たらないという場合は、右上の Filter by のところが、OrCAD PSpice になっていないと思いますので、変更しておいてください。

10%と入力することで、この抵抗の抵抗値は1Kオーム +-10%という値に設定されました。 続いて同じ要領でコンデンサとインダクタも10%の誤差を与えてください。 これで全てのパーツに対して誤差を10%にすることができました。

次に、新規のシミュレーション設定を作ります。Captureのメニューから

PSpice - New Simulation Profile

を実行し、下図のようにMonteCarloと名前をつけてください。ここで、MonteとCarloの間にスペースが入ると不都合がありますので、必ずスペースが入らないようにしてください。もし、区切り文字を入れたい場合には、"_"アンダースコアや"-"ハイフンを使用してください。

では、 Analysis Type をAC/Noiseに設定し、下の図のように解析範囲などを設定してください。今回は50KHzに共振周波数があり、そこだけ見ますので、範囲を狭くしています。

次に、同じ画面のOptions欄に Monte Carlo/Worst Case というのが有りますので、図のようにチェックを入れて Output variableにV(OUT)、 Number of runs に100と入力してください。このV(OUT)というのは、OUTと言う名前を付けたノードの電圧なので、まだOUTという名称を付けていない場合には、パフォーマンス解析をページを参考にしてください。

設定が終わったら、OKを押して、シミュレーション設定を閉じてください。このままシミュレーションを実行すると次のようなウインドウが出てくるので、OKします。

CaptureでOUTノードに電圧マーカを配置していると、こんな感じで100本のグラフが描かれています。何がなんだか判りません! 次のページでこの100本のグラフを料理する方法を紹介します。

モンテカルロを波形解析します

モンテカルロ解析のページで誤差を100本のグラフを書いてみました。これを解析する方法を紹介します。手順はパフォーマンス解析と同じような内容になります。 まず、モンテカルロ解析の時に表示させたグラフを見てみます。

PSpiceのメニューから、

Plot - Axis Settings

を実行して出てくるウインドウで、 Processing Option 項目の Performance Analysis にチェックを入れてOKします。

下の図のような感じで、グラフの上に新しいウインドウが追加されます。よく見ると、横軸がHistgram(度数分布)になっています。縦軸は%です。

このまま、メニューから

Trace - Add Trace

を実行し、出てくるウインドウの Trace Expression 欄(一番下)にMAX(V(OUT))と入力し、OKします。

こんな感じで、棒グラフが表示されます。このMAX()という関数は、パフォーマンス解析のところでも触れた、ゴール関数というやつです。MAX()は()の中の波形の最大値を評価する関数ですので、表示されているのは、最大値のバラツキです。回路定数がそれぞれ10%の誤差をもつことで、V(OUT)の値が約0.5Vから最大で1V程度までばらついているのが確認できます。

周波数がどれくらいばらつきをもつかを確認するためには、CenterFreq()関数などが使えます。ただし、このCenterFreqは2つの引数をもちますので注意が必要です。この関数で中心周波数を求めますが、まずMAX関数を使って最大点を見つけます。その後、第二引数(図では3)dB下がった点で交わる2つの交点の中心点ということになります。

ということで、波形自体もV(OUT)ではなくVdb(OUT)に設定します。(実際はdBでなくても求めることが出来ますが、基本の勉強なのでdBにしておきます) MAX()関数を削除します。削除する方法は、Histogramのグラフの下に波形名がMAX(V(OUT))と書いてあると思いますので、その波形名をマウスの左ボタンでクリックすると赤色に変わります。赤色になったまま、キーボードからDeleteキーを押すなどすると、グラフが消去されます。 次に、MAX()を表示したのと同じ手順で、Trace Expression欄に関数名をCenterFreq(Vdb(OUT),3)と入力してOKします。

するとこんな感じで中心周波数のばらつきを確認することができます。

過渡解析をやってみます。

コンデンサに電荷を蓄えて、放電するシミュレーションです。
まずは新規のプロジェクトを作成して、下のような回路を作ります。

配置している部品は、 SOURCE.OLB ライブラリの中にある汎用電流源 ISRC とコンデンサだけです。グランドや配線については上の方を参照してください。 ISRC の TRAN 属性に pwl( 0 0 1m 1m 2m 0 3m 0 4m -1m 5m 0) と入力します。
これは、ピースワイズリニア波形というもので、折れ線を表します。ここで入力したのは、0秒で0A、1m秒で1mA、2m秒で0A ・・ということを表しています。かっこの中の数字の間にはスペースが入りますので気をつけてください。設定としてはこんな感じになります。

コンデンサの容量はデフォルトのままで進みます。

次に過渡解析用のシミュレーション設定を作ります。メニューから

PSpice - New Simulation Profile

を実行して、適当な名称のシミュレーション設定を作ります。

Analysis Typeはデフォルトのままで、 Time Domain (Transient) にしておきます。上の図のように、 Run to time を10mに設定します。あとは何も変更せずに、 OK を押してください。

これでシミュレーションが出来ますので、シミュレーションを実行してください。
PSpiceが起動して、シミュレーションが実行されると、すぐにエラーメッセージが出てきます。

ERROR -- Node N00092 is floating

N0092というノード(配線)がフローティングしているというエラーです。この N00092 という名称は、 Capture が自動的に割り振った名称なので、違う名称になっていても気にしないで構いません。
PSpiceでは、回路図中の全てのノードは、直流的にグランドにつながっていなければならないという約束事があります。この回路では、電流源とコンデンサの間のノードがフローティングしているとみなされてしまい、エラーとなります。
このエラーを修正するためには、N00092ノードにグランドまでの直流的な経路を作ってやる必要があります。次のように回路を修正してください。

1メガオームの抵抗を N00092 とグランドの間に挿入しました。フローティングエラーの回避の為には、通常はもっと大きな値の抵抗にします。今回は、コンデンサと抵抗の時定数で充電/放電の特性が見られるので、この値にしています。

再度シミュレーションを実行してください。コンデンサのプラス側の電圧を観測するとこんな感じになると思います。

抵抗の値をもっと大きくして、時定数を長くしてみるとどんな感じでしょうか?やってみましょう!
抵抗を10メガオーム (10MEG) に変更して、シミュレーションを実行してください。

こんな感じになりましたでしょうか?

ピースワイズリニア波形は、自分が入力したい波形を細かく設定できるので便利なんですが、入力するのがちょっと面倒です。
そこで、SOURCESTM.OLBライブラリの中の、ISTIM(電圧の場合はVSTIM)を使うと、 Stimulus Editor で波形を作ることが出来るので便利です。(Stimulus Editor はPSpiceについてきます)
まず、回路図の中のISRCを削除して、代わりにISTIMを配置します。配置したISTIMを右クリックすると、メニューが出てきますので、 Edit PSpice Stimulus を実行します。

そうすると、Stimulus Editor が起動して、波形を見ながら作ることが出来ます。あとは、波形の種類(サイン波形とか、PWL波形とか)を選んで、ダイアログもしくはグラフ上に変化点をクリックして入力するなどして望みの波形を作ります。その後、ファイルを保存すると、 Update Schematic?というメッセージが出てくるので、OKします。回路図をみると、 ISTIM の Imprementation に先ほど保存した波形の名称が指定されています。

4端子MOSFETの作成方法

Model Editor を使ってMOSFETを作ってそのままCapture用のシンボルまで作成すると、3端子のMOSシンボルが作成されます。ボディ端子を別に出して、4端子のMOSFETを作成したい場合があります。
Model Editor で作ったCaptureシンボルの変更を行うことも出来ますが、 PSpice Template というものをいじる必要があり、簡単には作成できません(慣れればこっちのほうが早いかも)。
このページでは、MbreakN4という4端子MOSの雛型を使って作る方法を紹介します。

まず、Model Editor でMOSFETを作成します。新規PSpiceモデルの名称と、保存するPSpiceライブラリの名称を確認してください。

Model Editorのメニューから、

File − Create Capture Parts

を実行して、Capture用のシンボルライブラリ(拡張子OLB)を作成 すると、3端子のMOSFETになります。4端子のMOSFETを作成するため には、Capture上で編集する必要があります。Captureを起動直後に(回路図のプロジェクトを開かずに)メニューから

File − Open−Library

を実行して、Breakout.olbを開きます。プロジェクトマネージャが 開き、下記のような状態になります。

再度、メニューから

File − New−Library

を実行して、新規のCaptureシンボルライブラリを開きます。

デフォルトでlibrary1.olbという名称になるので、保存するときに 名称を指定して保存します。
次に、Breakout.olbの中にあるMbreakN4(NMOSの場合。PMOSの場合 はMbreakP4)をマウスでコントロールキーを押しながらドラッグして、library1.olbにコピーします。このとき、コントロールキーを押さないと、Breakout.olbからパーツが移動されて無くなってしま いますので気をつけてください。
(通常のプロジェクト上にMbreakN4を配置して、デザインキャッシュからコピーする方法でも構いません)
このプロジェクトマネージャ上のlibrary.olbの中にコピーしたパーツ(MbreakN4)をダブルクリックすると、下のようなパーツエディタが開きます。

このパーツエディタの何も描かれていない場所でダブルクリックすると、下記ユーザープロパティウインドウが開きます。

Implementation Path に先ほどのPSpiceライブラリの保存したフォルダとライブラリの名称を入力します。
例:D:\Cadence\PSD_14.0\PSpice\UserLib\LIBRARY_NAME.lib

ImplementationにPSpiceモデルの名称を入力します。
例:MODEL_NAME

入力が終わったら、「OK」を押して、ユーザープロパティのウインドウを閉じます。 変更した後に名前を付けて保存します。 パーツの名称を変更するために、プロジェクトマネージャ上のパーツ(MbreakN4)をマウスの右ボタンを押して「Rename」を実行し、名称を変更し、再度保存します。後は通常のパーツと同じように使用することができます。

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