火星2003

はじめに

本ページは画像が多数あるため、環境によっては閲覧が厳しいかもしれません。

2003年8月27日は、視直径の大きさ的には約6万年ぶりの火星大接近であり、またデジカメによる惑星撮影にチャレンジするには良い機会でした。ってことで頑張ってみました。ここはその記録です。機材はMEADE LX-90です。8インチシュミカセ。デジカメは某CASIOの500万画素機(QV)。

夏休みの自由研究のようなものでしょうか。「大人の科学」的なノリです。

以下、時刻はすべて日本標準時で24時間制表記です。8/31からこのhtmlを作成し始めました。適当に撮ってたせいで、所々、記憶や記録に残っていないデータがあります。

試行錯誤の記録

7/17未明 最初の最初

アイピース26mm(SP26)

03:27

いわゆる初撮り。デジカメのズームも使っていません。撮影は、接眼部にデジカメを押しつける、手持ち撮影です。

アイピース12.4mm(SP12.4)

手持ち(03:30頃)三脚でカメラ固定(03:45) Registaxで6枚合成(同左)

各々640x480で撮って処理。

やっぱり手持ちはぶれますね。MEADEのデジカメアダプタ2を買っていたのですが、扱いが面倒で使うのをためらいます。それでデジカメを三脚に載せて、接眼部を覗かせることにしました。
三脚固定して取っても、ブレはしないもののシンチレーションの影響か、もうひとつはっきりしない絵です。RGBで色ズレも起こしています。

色ズレに関してはRGBのそれぞれのプレーンに対して重心を一致させる処理(自作プログラム)を施して修正し、修正後の絵を6枚ステライメージ4体験版で合成してみました。たかが6枚の合成ですが、シルチスやヘラスがはっきりしてきて、コンポジット処理の威力を感じます。(ステライメージ4体験版は星ナビ5月号付録。機能制限でセーブは出来ないのでスクリーンキャプチャでコピー)

まだまだ左側に、日の当たらない火星の「欠けたところ」が見えてますね。


7/22 各色重心一致の効果

7/22 02:20頃 処理前重心一致処理後

7/22の絵で、各色プレーンの重心一致処理の効果を示しておきます。

それぞれ29枚をregistaxでコンポジットし、ウェーブレット変換による画像処理をしてから、重心一致処理をしています。ズレは無くなっていますが、赤色が全周に出てしまいます。


8/4〜 アイピース変更

9.7mm

8/4 0:45頃8/6 22:00頃8/10 01:55頃

8/4が38枚、8/6が80枚、8/10が29枚のコンポジットです。それぞれ、自作のプログラムでトリミング・各色重心合わせを行った後、registaxでコンポジット、大昔のPhotoshop LEでレベル調整しています。相変わらずデジカメは三脚に乗っけてます。

9.7mmのアイピースは12.6mmよりデジカメで覗かせにくいのですが、慣れて使えるようになりました。

コンポジットで8/4の絵が出てきた時は結構嬉しかったです。


8/16〜 BORG SD-1X導入・ビニング処理 および、最接近

8/16 0:53頃8/20 0:30頃8/21 1:18頃
8/23 1:00頃8/25 0:10頃8/28 0:50頃

8/27の最接近時(±10min)は、眼視ではなんとか見ることが出来ましたが、カメラの準備をしているうちに曇りました。

それにしても極冠が小さくなったものです。

処理方法はこれまでと同じ。でもコンポジット枚数は増えました。コンポジット枚数が増えるほど絵が滑らかになります。8/16は103枚、8/20は56枚、8/21は171枚、8/23は120枚、8/25は142枚、8/28は55枚、コンポジットしました。

高解像度(2560x1920)にして撮り、ビニングして絵を小さくするという操作を行っています。結果的にこの作業は絵をなめらかにする効果があるようです。画素数を4x4倍にして撮って4x4のビニングしています。ただし、デジカメ側のズームにデジタルズーム(3倍)を利用しているので、デジカメ自身による詳細不明な処理入りで実質3/4倍です。

デジカメ撮影と眼視の切り替えがいくら何でもめんどくさいので、BORGのデジカメアダプタを買い足しました。これはカメラの脱着が容易です。

何故か8/20の像が小さいですね。謎です。6.7mmのアイピースで無理矢理撮ったのを縮小したんだっけか...

それにしても天気が悪く、薄雲越しにならざるを得ない日が多くなりました。

ビニングを弱くして絵を大きくしたものは下のような感じです。もうちょっと画像処理で模様の強調をしても良さそうな感じですが。
8/20


9/1〜 方法的にやっと安定?

9/1 23:15頃9/2 0:45頃9/2 21:35頃9/5 0:15
9/7 21:35頃9/8 23:27頃9/8 23:32頃9/9 22:35

画像処理がルーチンワークと化してきました。

見れば分かりますが、9/1夜はなかなかシーイングが良かったものの、その後は9/8まで天気が悪く、像がぶよぶよだったり、薄雲越しだったりしました。

9/1 23:15と9/2 0:45、そして9/8の23:25は、デジカメ側で露出+1.0〜0.7、それ以外は露出+0.3となっています。明るめに撮った方が、画像処理がうまく行くようです。

9/8は23時半の分が2枚ありますが、これは総撮影時間が10分を越え、枚数も300を越えたため、二つに分けたのです。気にせずにまとめて処理したのを下に示します。23:24〜23:36までの12分で381枚撮影し、そこからregistaxによって300枚ジャスト合成しました(quality thresholdをいじって300枚ちょうどになるようにしました)。それでも普通に処理するとあまり代わり映えしなかったので、ウエーブレット変換の際、Linearのレイヤー3〜5を全部、強度50(最大)にして処理してあります。それなりにゴツく出ました。
9/8 22:30頃 300枚 Wavelet変換強く
原画像が良いと、Wavelet変換の副作用で出る、縁に明るく出る光芒が出にくいのです。でも何か変な違和感があります。

9/9の月と火星の接近は薄雲の向こうでした。そもそも最接近時は観測してないし(お仕事中)。
雲の隙を見て撮ったのがこれです。(いつものサイズの像は上にあります)
9/9 22:17


9/13〜 終焉へ

後はダラダラと撮っています。モチベーションも下がり気味で観測頻度も下がりました。
以下、各々100枚程度を、色合わせ(重心一致)、ビニング、コンポジットしています。
9/13 21:43頃
シンチレーションが悪いですね。

後、一晩に撮った分を並べておきます。

9/15日夜
9/15 20:43頃9/15 21:43頃9/15 22:49頃
9/15 23:40頃9/16 0:40頃
うーん。今ひとつ。
どうでもいいことですが、0:40の像はコオロギの顔のようです。

9/16日夜
9/16 22:32頃9/16 23:26頃9/17 0:12頃
9/17 0:36頃9/17 1:15頃
シンチレーションがどんどん悪化していました。高度の問題もありますが。
最後の方は、もう駄目。

9/28日夜
9/28 21:50頃9/28 23:20頃9/28 23:51頃
雲の隙を見て撮影です。最後のは無茶苦茶になっていますが、眼視でもシーイングがものすごく悪く、まさに「川の底の石」状態でした。
また、何故かまたデジカメのAWBが効くようになっていました。8月のどこかの段階で効かなくなって(像を真白くされてしまって)いたのですが、またAWBで色つきで写るように戻りました。火星の大きさの影響?

遠くなりつつあります。小さくなりました。
10/15 22:50ころ10/23 22:05ころ11/08 21:15ころ

おわりに

本当に終わったときに書く予定。(と書いたときは10/14)

日時誤記が多く、その修正が多いです。うーむ。