Phone cardについて

アメリカのテレフォンカードは、日本のNTTの磁気式フォンカードとは異なり、PIN(Personal Identification Number)形式のカードばかりです。カードの裏面に、そのカード固有のPINが書かれてあり、このナンバーはたとえ同じ種類のフォンカードであっても、1枚1枚違うナンバーになっています。そして、この1つ1つのナンバーに対して、カードを買った値段分の金額情報がカード会社のコンピュータに登録されています。電話をかける度に、このPINを打ち込むことで、かけた分の通話料が減っていくわけです。つまり、お金を出して買うのは、カードと言うよりは、このPINと言った方が適切でしょう。

さて、実際の使い方ですが、日本の磁気式にくらべ少しめんどくさいです。まず最初に、そのフォンカードの会社の交換機に電話します。この電話番号はフォンカードに必ず記載されています。多くのカードでは、アメリカのフリーダイヤル800番でしょう。この場合はもちろん、交換機への通話料はかかりません。しかし、中には通話料がかかる普通の電話番号のフォンカードもあります。交換機に繋がると、アナウンスが流れ、持っているカードのPINを打ち込むように指示されます。PINを打ち込むと、そのカードの現在の残高がアナウンスされ、その後実際に電話をかけたい相手の電話番号を打ち込むように指示されます。相手の電話番号を打ち込んだ直後、その電話番号へかける通話レートと残高が照らし合わされ、瞬時に通話可能時間が計算されてアナウンスされます。そして、呼び出し音が鳴りはじめて、やっと相手に繋がると言うわけです。

以上が、アメリカのフォンカードの基本です。これさえ知っていれば、いつでもどこでも、フォンカードで電話することができるでしょう。しかし、アメリカには星の数程異なった種類のフォンカードがあります。基本は上述した通りですが、ではいったい何が違うのか?メインはもちろん、通話レートです。街角のコンビニ、リカーショップやスーパーのカスターマーサービス窓口に行けば、多くのフォンカードのポスターがはってあり、一様にいろいろな国への通話レートが表になって書かれてあります。しかし、その他細かいところでも、良く調べるといろいろと違うものなのです。これからは、いかに安く日本へ国際電話をするかを追い求めて、私がいろいろなフォンカードを試した結果得た知識を紹介します。

まず、なぜ家の電話に契約している長距離電話会社を通さないのか?ということですが、もちろん答えは高いからです。現在私が契約している長距離キャリアーは、airnexですが、2000年9月現在、日本への通話レートは13.9セント/分です。大手のキャリアーと比べて、このレートは決して高くありませんし、私が調べた限り、おそらく一番安い部類に属すると思われます。しかし私は、週に3、4回、それも1回に1、2時間くらい、日本に国際電話するヘビーユーザーです。仕事なら経費で落ちて気にすることはないでしょうが、私は自腹です。このような使い方をしていると、1ヶ月の電話代はかるく150ドルくらいになってしまいます。しかし、よいフォンカードを見つければ、この1/2〜1/3位にすることができます。もちろん、今はやりの“10-10 Phone”を使っても多少安くすることはできますが、でもフォンカードにはかないません。ただし、先に言っておかなければならないのは、フォンカードで安くなるのは、ある程度1回の通話時間が長い場合に限られます。10〜20分くらいの通話時間では、フォンカードの恩恵はありませんので、長電話をしない人は以降読み続けても仕方ありませんから。

話はそれますが、“10-10 Phone”と言うのは、契約している長距離キャリアーを通さずに、別の割安キャリアーを利用する方法です。利用者は電話をかけたい時に、10-10-220や10-10-432等の割安キャリアー独自の番号をまずダイヤルし、その後に相手の電話番号をダイヤルします。こうすることで、自分が契約しているキャリアーを通さずに、選んだ割安キャリアーを通して電話することができます。日本でも、NTTを通さずに、日本テレコムやDDIを通すのに最初に0088や0077をダイヤルするのと同じですね。“10-10 Phone”の通話レートは、確かに大手長距離キャリヤーに比べて安いですが、通話時間の長い場合は、フォンカードに軍配があがります。しかし、通話時間の短い人には、利用価値大だと思います。10-10PhoneRates.comに詳しいレートの比較がありますので、御参照ください。

フォンカードに話を戻し、最初に考察するのは、フォンカードを使う時に最初に交換機に繋ぐためにかける電話番号についてです。先に書いたように、多くのフォンカードで、この番号としてフリーダイヤルの800番が使われています。この番号の利点はもちろん、交換機までの通話料が無料なので、全米どこからでも、コインがなくても公衆電話からかけられたり、人の家の電話や会社の電話で通話料を気にせずかけたりできることです。欠点は、通話レートが高いということです。というのは、フリーダイヤルと言っても、実際はただではなく、利用者が交換機までかける通話料を、単にフォンカード会社が肩代わりしているにすぎないわけで、結局その通話料は、フォンカードの通話レートに上乗せされているからです。カードの種類によって大きく異なりますが、通話レートは大体7セントから12セントの間くらいの様です。しかし、全米どこからでも使えると言う点で、旅行の時などには極めて便利なフォンカードです。

一方、フリーダイヤルでないフォンカードもあります。つまり、交換機への電話番号が普通に料金がかかる番号なのです。この種のフォンカードは、上記の全米対象カードに対して、地域限定版である事が普通です。どう言う事かと言うと、カードの裏に書いてある交換機への電話番号が、例えばマサチューセッツ州内に限られていると言う事です。私が現在使っているのはこのタイプのカードで、マサチューセッツ州の大きめの12の街にある交換機電話番号が裏に書かれており、どの番号にかけても良いようになっています。さて、ここで一つ話さなければならないのは、家の電話として契約するアメリカの地域電話会社のサービス内容についてです。こちらの地域電話会社と契約する時、加入するサービスを選ぶ事ができます。その一つにUnlimitedサービスがあります。これは、月の基本料(20ドル前後)を払えば市内通話は昼夜を問わずかけ放題と言うものです。基本料の安い、通話時間によって課金するサービスもありますが、その差は小さく、ほとんどの人がインターネットへの接続などを考えて、Unlimitedサービスに加入する様です。ということで、もうお分かりだと思いますが、交換機への通話料金のかかるフォンカードでも、市内通話のUnlimited契約した電話を使って市内にある交換機に電話すれば、その通話料金はかからないと見なせるわけです。また、フリーダイヤルでないので、カード会社の経費がかからない分、通話レートも安く設定されています。今私が使っているのは、3セント/分です。欠点として、かけ放題の範囲に交換機がなければ、自分で通話料をはらわなければいけないという事ですが、実はこのタイプのフォンカードにもフリーダイヤルの交換機番号は付いており、もちろん通話レートは高くなりますが、どこからでも使えるようになっています。しかし、少し前、マイアミでマサチューセッツ限定のフォンカードをフリーダイヤルで使おうとしましたが、交換機に繋がりませんでした。どうも、あまりに遠い地域からでは繋がらないように制限してある様でした。ですので、旅行などで遠くに行く場合は、前述の全米対象のフリーダイヤルを持ったフォンカードを買った方が無難と思います。

ここまでのまとめ
地域限定版のフォンカードが通話レートが安くてお得

次の議題は、接続料。
さて、接続料とはなんでしょう?フォンカードを使って電話をかけた時、カードの残高から引かれるのは、実は通話料金(通話レートに通話時間をかけたもの)だけではなく、1回かけるごとに接続料が引かれます。これは、そのフォンカード会社の交換機の利用料みたいなもので、通話時間に関わらず、交換機を通した通話を行った時に引かれてしまいます。ですので、例えば相手が留守で留守番電話に繋がってしまい、すぐに切ったとしてもこの接続料は課金されます。接続料は、かける相手国によって何種類かに別れています。アメリカ国内の接続料が一番安く大体50セントくらい、近隣国とヨーロッパもそれと同じくらいか少し高め、日本の場合はもっと高く1ドルから2ドル程度となっています。ということで、先に述べたように通話時間が短い人にはフォンカードの恩恵がないのは、この接続料のためだったのです。今私が良く使っているフォンカードとairnexを例にとり比べてみましょう。日本への通話レートと通話時間で比べてあります。

  接続料 通話レート 5分 10分 15分 30分 60分 120分
Phone Card 1.5 0.03 1.65 1.8 1.95 2.4 3.3 5.1
Airnex 0 0.139 0.695 1.39 2.085 4.17 8.34 16.68
(単位 ドル)

表からお分かりのように、短時間の通話ではairnexの方が安くつきますが、15分を境にそれより長時間になればなる程、フォンカードの方が安くなります。フォンカードの60分間の通話時間の実質レートは5.5セント/分、120分では4.25セント/分となり、airnexのほとんど1/3程度になるわけです。フォンカードによって、接続料は異なりますが、もちろん接続料を高くしてあるカードは逆に通話レートは安めですし、その逆も言えます。

フォンカードの種類は星の数程あるわけですので、もちろん接続料がかからないフォンカードも存在します。宣伝ポスターに”no connection fee”とうたわれているのがそれです。しかし、この手のフォンカードの通話レートは高いです。私が見たことがあるのを平均すれば、大体12セント/分前後だと思います。ですので、長時間通話にはメリットはありません。短時間通話の場合でも、airnexや10-10phoneの通話レートとたいして差がないので、いちいち交換機にかけてPINを打ち込む手数などを考えたら、めんどくさいだけかも知れませんね。でも、旅行先で短時間通話しかしないと分かっている時には利用価値は大きいと思います。

以上をまとめますと、フォンカードには、交換機の電話番号として、全米フリーダイヤル版と地域限定版、また接続料ありとなしの組み合わせによって、大きく4種類にわけられるという事になります。

  1. 全米フリーダイヤル+接続料あり
  2. 全米フリーダイヤル+接続料無し
  3. 地域限定版+接続料あり
  4. 地域限定版+接続料無し

それぞれよい点悪い点がありますが、自分がどういった目的で電話するかを考えて選べば、自分にあった良いフォンカードが見つかると思います。私のように家から長時間話す場合は、断然3のフォンカードがお得ですし、旅先、出張先などので短時間通話しかしないのであれば、2が良い候補でしょう。また、接続料ありの場合は、カードによって通話レートは安いけど接続料が高いとか、またその逆とかがありますので、自分に合ったバランスのとれたカードをさがしましょう。そのためには、自分が実際何分くらいの通話を一番多くするかを適当に決め、それをもとにこの10ドルのフォンカードならトータル何回かけられる、こちらの同じ10ドルのフォンカードなら何回だ、と計算して比べてやれば良いと思います。そして、最初は小額(10ドルくらい)を買って実際に試してみましょう。本当に、表示通りの通話レート、接続料かどうかを。というのは、中には使ってみたら全然表示どおりに課金されず、計算より早く残高がなくなってしまうインチキカードもあったりします(実際1度あたりました、もしかしたらレートが変更になっていたのかも知れませんが)。アメリカには、店頭にもインターネットでもほんとに数多くのフォンカードを見つける事ができますので、必ず自分の目的にあった良いフォンカードが見つかる事でしょう。

つづく。。。。。

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