私の視点
この神社の拝殿には、写真のような鈴がいっぱい連なった紐が下がっていました。
まさに鈴なりです。スズと言うのは、水辺の葦などに渇鉄鉱が付着している様子をしめし、高師小僧などはその典型的な事例です。また、信濃の枕言葉『ミスズカル』のミスズも古代の信濃が鉄資源に恵まれており、このスズを葦とともに刈り取ったことから、のような言葉が生まれたのだと思われます。
鈴なりの鈴をみて、やはり鉄にちなんだ土地柄なのだとおもいました。
岩木山の北麓にある巖鬼山神社は、796年の創建され、大同2年(807)に坂上田村麻呂によって再建されたと伝えれています。
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岩木山北麓 巖鬼山神社 : 坂上田村麻呂が再建した神社

鳥居

社殿

大杉

この地区には鬼神社など鬼にちなんだ神社が結構あります。また鬼伝承も色々有り、鬼が水路を作ってくれた話とか、村娘をお嫁にほしいと言って、刀を10振り作ったら嫁にやるといわれたので一生懸命つくったら、その一振りを隠されてしまい、泣く泣くお嫁にもらうのをあきらめた話などがあります。
もともと、鬼伝承の有るところには産鉄がおこなわれていた気配が濃厚で、鉄をとるという作業は山を伐採し炭をとるとので、川の氾濫を招いたりし、稲を作っている人たちとは生活上相容れないようなところがあり、産鉄に携わる人たちを鬼と呼んで、嫌ったり避けたりしたようです。
西国に伝わる鬼が悪逆非道に描かれるのにたいして、東北の鬼は、何とか村人とうまくやって行きたいという思いと、そのままならなさに板ばさみになっているような、人間味の溢れた鬼伝承となっていることが多いように思えます。
古来の東北の人たちの鬼、また異質な人たちに対する暖かい眼差しが感じられます。
鬼や蝦夷と呼ばれる人たちを退治した坂上田村麻呂をも単に朝廷から派遣された大将軍にひれ伏すというのではなく、遠くから来たマレビトとして迎えているという気がいたします。