■6BM8超3アンプ(1999.7.9)
★追加★ 初段FET→真空管に変更(1999.8.17)

● プロローグ
蚤の市で真空管ラジオを見つけて以来、真空管のシンプルさと魅力にはまってしまっています。昔から、工作は好きでもっぱらBCL→Ham→パソコン、Tr→OPAMPと皆さん同様、高集積化の発展をしてきたのですが、この超3極管アンプを作って、真空管の持つ回路のシンプルさ、こんな物(失礼!)でも市販品に見劣りしない、というすばらしさを発見できました。簡単に製作できるので、ぜひ見て作ってみてください。
● 最初は..
1999年の2月頃、蚤の市で壊れかけたラジオを見つけました。昭和7〜8年のもので、なかはぼろぼろ。せっかくなら直してやろう、と思い立ったのが、真空管とのおつきあいの始まりでした。ラジオは、なんとかリプレース完了。すると、なんと余裕のある音。最近のラジオやテレビでは聞けないような音です。ちょっと感動し、つづけて、2台ほどリプレースをしてみました。
そうこうしているとき、インターネットをサーフィンしていると、手作り真空管アンプのページに出会いました。どうもオーディオ、とか真空管アンプとかいうと、昔から金持ちの道楽みたいなイメージがあって、あまり好きになれませんでした。また、オーディオの評価記事というのは、あまり定量的でないイメージがあり、どうも信じられない、という傾向がありました。そのため、オーディオなんて、スピーカと配置が第一、CDができた今、アンプなんかじゃたいして音はかわらないよ、と思っていました。
でも、その思いをこのHPが一掃してくれました。特に高橋さんのページでは、お金をかけずに作ったアンプが、すばらしい音をきかせてくれる、アンプの部品の値段や質にこだわるのではなく、安い部品でも、回路(超3)と使い方次第で市販品にもまけないものになる、というのを見て、工作意欲がふつふつと沸いてきました。
● 買い出し
これは、と思いさっそく情報収集。図書館でMJ無線と実験を借り、広告などを見てみると、部品の値段が高い!。さすが(?)オーディオ。
とりあえず、手持ちの部品を調査、&高橋さんの回路をそのまま頂いて、いざ秋葉へ買い出し。
@トランス
トランスは、ラジオセンターの東栄無線変圧器のが、BMの会おすすめとの記事に従い、さっそく向かいました。出力用トランスの小さいこと。お店のお兄さんが丁寧に説明してくれて、”インターネットでここのトランスがお勧めになってるよ”といったら、HPはみたことないけど、話は聞いてるよ!とのことでした。ついでに、B電源用の100-200V 30VAと、6.3V 3A J633を購入しました。しかしながら、最初にトランスを買ったのは大失敗で、それを持って歩く苦労といったら..トランスは最後に買いましょう。(ちなみに雨の日はもっていくのが大変なので、トランスは売れないといっておりました。)
A真空管
いちばん重要な部品です。同じくラジオセンターのアムトランスで買いました。6BM8ペア、ユーゴ製が2種類おいてありました。1200円(ペア)と1500円(ペア)の2種で、違いは?と聞いたら、あんまりかわらないのでは、とのこと。まよわず1200円を買いました。ついでにMT9ピンのソケットも、QQQ製のものを購入しました。
Bシャーシ
もう一つ重要な部品がシャーシです。シヤーシと小物を仕入れるために、ラジオデパートへ行きました。私も超3がこんなに良く鳴るとは思っていなかったため、一番安いアルミシャーシ(裏板なし、B5サイズ)を買いました。
C小物
その他のパーツもすべてラジオデパートでそろえました。一番高価なコンデンサは、3階(だったと思います)の店頭に、ジャンクとして、680μF250Vのものが@150円で売っていたため、高橋さん同様、これを6個使用しブリーダ抵抗をつけて電源としました。
ちゃんとしたコンデンサは、とても高いです。ましてやオーディオグレードとなると...昔のアンプなどの記事をみると、数10μでπ型フィルタを組んでいるだけなのでリップルが少なければ、それでもいいかなとも思ったのですが、今後、試してみたいと思います。
● 組立て
@シャーシ加工
久々のアルミシャーシ加工です。最近、何かをつくると、100円均一でタッパーを買ってきてそれをケースにしていたので、まともな加工は久しぶりでした。
配置は、手作り真空管アンプのページの皆さんのものをみると、前面入力、縦型配置がいい、ということですが、やっぱり後面にもっていきたかったので、横型の無難な配置になりました。ドリルとリーマですべて加工完了です。MT管だと、シャーシパンチがなくともリーマ1本であけられるので、簡単です。
ここで、色を塗るべきですが、色塗りが面倒なのと、はやく組み立てたかったので、お手製、ヘアライン加工にしました。なんのことはない、表面を紙ヤスリでこすって、ヘアライン加工のように仕上げるあれです。(これが一番大変でした)。最後にクレンザで磨くといいそうですが、今回は、ベンジンで拭いてよし(?)としました。なかなか、アマチュアっぽい出来になりました。(約3時間)
A部品取り付け、配線
部品の取り付けはこれといって、注意することなくとりつけました。真空管はつかったことがなかったのですが、真空管上の名前が、前に来た方がかっこいいかな、ということで、1番ピンが手前になるように、取り付けました。結果的には、バイアス抵抗とコンデンサがうまくつけられたので、配置的にはよかったかなと思っています。
コンデンサは、6個をユニバーサル基板に取り付け、電源トランスの裏側に取り付けました。また、2SK30の入力段についても、ユニバーサル基板に組み、VRの側に取り付けました。
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完成 |
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配線の様子 |
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上面から |
● 調整
いよいよ火入れです。真空管ですと、いかにも”火”入れという感じです。まず真空管を抜いた状態で電源投入。電圧チェック。問題ありませんでした。電源OFF後、コンデンサの容量が大きいので、電源が抜けるまで、デジボルにて確認します。(ラジオのリプレースの時、感電しました(^^;)
続いて真空管を挿入。各調整用VRが最小の位置になっていることを確認します。電源ON。ヒータの赤くなっているのが見えます。
ここで、一旦電源を切って、バイアス抵抗の電圧調整を行います。テスタはクリップ式のほうがいいようです。電源ON後、バイアス電圧が40Vになるように調整。同様に、反対側のチャンネルも調整完了。
● 視聴
さっそくCD、スピーカをつないで視聴です。スピーカは、ONKYOの小型スピーカ(6Ω)のものを使いました。(というか、いまはそれしかありませんでした)
電源ON、CDを再生すると、すごい割れたノイズのような音。え、失敗!、驚いて急いで電源OFF。外部配線は問題無し。もう一度電源ON。同じ状態ですが、音量調整用VRを回してみると、え、いっぱいにまわすときれいな音に...そうです。VRのCWとCCWを間違えていました。(^^;
よかった。
修正して、再度、電源ON。
いいです。あまりオーディオ的批評は避けたいのですが、いいというほかありません。なぜかつい音量も上げたくなります。自作で、ここまでちゃんと鳴るとは思いませんでした。ハムもまったくありませんし、出力も、うちの場合、四畳半なので、6BM8で十分です。とてもクリップするまで出力をあげられません。
●感想
作ってよかった!の一言です。周りの人にも十分すすめられる音です。たった1本の真空管が出している音とは思えません。一度聴くとやみつきになること間違いなしです。ぜひ、一度、体験してみるべきです。
値段のほうも、最初はできあいのアンプキット(TU−780
\19,800)を改造しようかとも思ったのですが、それよりもだいぶ安く、13,000円ぐらいでできました。(交通費や、万世での昼飯代のほうが、高くなってしまいそうです。)手作り真空管アンプのページを見ていると、まだまだ、いろいろな方法や、可能性があるようです。私もほぞぼそと作ってみたいど考えてます。
●回路図

●部品表
| 真空管 | 6BM8(ユーゴ製ペア) | 1200 | 1 |
| ソケット | MT9 QQQ製 | 140 | 2 |
| 出力トランス | TOEI T-850 | 850 | 4 |
| 電源トランス | TOEI J633 6.3V 3A | 970 | 1 |
| TOEI 100-200V 30VA | 2000 | 1 | |
| シャーシ | B5サイズ | 860 | 1 |
| FET | 2SK30A(Y) | 50 | 2 |
| D | 1JZ61 | 50 | 4 |
| Dブリッジ | 600V 1A | 200 | 1 |
| Rセメント | 100 10W | 100 | 1 |
| R-METAL | 1.2K 5W | 80 | 2 |
| 1M 1/2W | 50 | 2 | |
| 7.5K 1/2W | 50 | 2 | |
| 100 1/2W | 50 | 2 | |
| 20 1/2W | 50 | 2 | |
| 100K 1W | 50 | 6 | |
| C-AL | 680uF 250V | 150 | 6 |
| 100uF 160V | 190 | 2 | |
| 47uF 16V | 100 | 2 | |
| C-CERA | 47pF | 30 | 2 |
| VR | 5k 半固定 | 100 | 2 |
| 50k(A) | 250 | 2 | |
| スイッチ | 250V 2A | 1 | |
| ヒューズ&ホルダ | 250V 2A | 1 | |
| パイロットランプ | 1 | ||
| RCAジャック | 2 | ||
| ターミナル | 4 | ||
| つまみ | 2 | ||
| ゴム足 | 4 | ||
| ACコード | 1 | ||
| ACコード用ゴムブッシュ | 1 | ||
| ユニバーサル基板 | 1 | ||
| スタッド | 15mm | 6 | |
| ネジ | M4 | ||
| M3 | |||
| 配線材 | 0.65mm2 |
●初段の改良 (1999.8.17)
初段を真空管にするとおもしろいとの話をいただいたので、さっそく、改良してみることにしました。
ちょうど、秋葉近辺にいく用があったので、キョードーによってみると、箱がおいてあり、自由にお持ちくださいとの貼り紙。さっそく探ってみると、もうほとんど空箱だらけで、なんもないのかな、と底の方をさがしたら、6AS6Wがちょうど2個ころがっていました。これをいただいて、ついでに、6AU6
200円なりを2本買って帰ってきました。
●付け替え
さっそく、2SK30部分を取り外し、その部分のシャーシ穴あけ、mt−7ピンソケットの取り付けを行いました。もともと配置をかんがえていなかったため、真空管の部分だけ込み合った配置になってしまいました。

1時間ほどで終了。さっそく、球を差し、調整をしてみると、6AU6は、バイアス電圧40Vで調整可能。6AS6においては、バイアス電圧が低くて調整できません。とりあえず、6AS6はあきらめ、6AU6で聞いてみると...音が暗い。おもわずがっかり。2SK30のほうが断然よかったでした。
気をとりなおして、調整できる範囲でためしてみようと思い、バイアス電圧を、6BM8の許容値、48V(Ia=40mA)まであげてみました。すると、ちょっとは聞けるようになってきました。6AS6にも交換し、同じくバイアスをあげてやると、低増幅率ですが、聞こえるようになってきました。(入力を増やすとひずみます)
そういえば、(*_*)!ということで、手作り真空管アンプのページの宇多さんのページをみてみると、6AU6では、電圧が低いとだめ、ということ。しかしながら、ちょうどいいバイアス抵抗がなかったので、この日はおしまい。
●バイアス抵抗変更
3K、2Wの抵抗が手にはいったので、パラで1.5Kとし、変更しました。
宇多さんのページを参考に、バイアス電圧 54Vで設定してみました。すると、どちらの球も生き返ったように再生してくれます。それぞれの球の感想は以下のとおり。(定量的な評価ではなくてすみません)
6AU6:無難に再生してくれる。なんとなく思い感じ。
6AS6:軽い感じ。高音はすっきりしているが、低音が今ひとつ迫力不足か?
といったところです。2SK30がなくなってしまったので、なんともいえないのですが、まだ2SK30を越えたという感じをえられていません。(2SK30は最初に聞いたので、そのインパクトの強さもあると思いますが..)
宇多さんのレポートでは、6AK5が良いとあります。どこかで手にいれたら試してみたいと思います。次は、B電源もバイアスをあげた分、あげて試してみたいと思います。
(だんだんシャーシが穴だらけになってしまいそうです....)