第14話 頑固おやじ
どんなことをするにも 何かしらの障害があると、その障害を乗り越える事 で一回り大きくなることができるものです。具体的に言えば「TVIを克服し た」という事で、技術や知識が身に付く・・・でしょうか? 私の場合は、我が父、おやじがその障害でした。 MBS毎日放送ラジオで、深夜に「ヤングタウン」という番組が放送されて いました。 学校では「ヤングタウン」の話題で持ちきり・・・ こそっと8トラカセット付きのラジカセを布団の中にいれて聞いておりまし たが、異常なほど音に敏感なおやじはすぐに感づいて「こんな番組は不良が聞 くものだ」とポコスカ頭を叩かれて怒られたものでした。 それでも聞きたくて、7石スーパーラジオのキットを買ってきて「夏休みの 工作」と称して作って聞いていましたが、それもばれてラジオ類一切を没収さ れてしまいました。小学生の頃です。 ラジオを作ったときに参考に購入した「ラジオの製作」に感化されてその頃 全盛だったCB無線に興味! 数年後、中学生の頃に「キンキAC840」と いうコールサインでオンエアーすることになりました。 しかしここでもおやじは大きな障害。 高校受験を控えていた為、顔を合わ す度に「勉強勉強!」と、言われている環境ではなかなか遊べません。そんな わけでCBトランシーバーを持って野山に出る事になったわけです。 怖いおやじも、スポーツやアウトドアに対しては理解がありました。幼い頃 から山登り(ハイキング)をやっていたので、「山に登ってきた!」といって も特に怒られることはありませんでした。きっと「(無線機を持って)山に登 ってきた!」と、言ったら大目玉だっただろうと思いますが・・・ 土日は毎週のように、北摂(大阪北部)の山に行って遊んでおりました。箕 面や池田、宝塚や西宮。目をつむっていても歩けるくらいに・・・ 高校に入って、少し制約が少なくなりました。すぐに電話級の国試を受けて 「JL3TOG」開局。しかし大きな障害が立ちはだかります。 自分の部屋で気持ちよくCQを出していると「うるさい!静かにやれ!」と 声が・・・ CBをやっていた頃と同様、野山に運用地を移すしかありません でした。気分良く野山でやってはいたのですが、それでも家の中でもやりたい もので、声を出さなくても通信できるという事で、電信級を取得して、電信で CQCQとやってもみましたが、接点がふれあう「かちんかちん」という音で すぐに・・・ またまた登場です。 大学に入った頃には、「無線は野山でやるもの」と思いこんでしまっていま した。おかしなものですね! HIHI! その頃には頑固なおやじも「おい 無線はしないのか?」なんて聞いてくるようにもなりましたが、「そんなもの は、野山でやるものやで!」なんて答えておりました。(少しは家でもやりま したが・・・)その頃は、無線をする時間がなかなか無かったかな? 無線以 外の遊びで忙しかったし・・・ バイクやデートやなんやかんやで・・・ なかなか思うとおりの運用は出来ませんでしたが、そのおかげで「陰気くさ い」と思われがちなインドアな趣味「アマチュア無線」を自分なりに明るく楽 しいアウトドア指向のものとして楽しむことが出来ましたし、これからも楽し んでいこうと思います。そして、今後現れるであろう新たな「障害」(子供た ち)を克服しつつ楽しんでいきたいと思います。 JL3TOG