私は耳掃除が大好きです。車や会社のデスクには綿棒を入れてあります。綿棒が手の届くところにないと、落
ち着かない事に最近になって気がつきました。綿棒が切れてしまうと妙に不機嫌になります。自己分析では、お
おざっぱな性格をしている筈なのですが、綿棒に関してだけは神経質なようです。アマチュア無線を楽しむ為に
は、人の5感のうち、聴覚を最も良く使います。ノイズに埋もれた信号を聞き分けるため、耳は最も大切な器官
です。アマチュア無線を楽しむために、神経質になっているというわけではありませんが、ひょっとしたら、趣
味を楽しみ続けたいと云う潜在意識が、そのような行動を私にとらせているのかも知れないなと、風呂上がりに
耳掃除をしながらふと思いました。
私の耳かすは、世に言う「じゅく耳」で、粘りけのある黄色みがかった耳汁が耳穴にたまります。綿棒を耳穴
から抜き出したとき、真っ白な綿が、深みのかかった色であればある程に快感を覚えます。移動運用から帰って
きた時には、耳汁もたくさん分泌しているようで、普段以上の快感を得ることが出来ます。
移動運用では、必ずヘッドホンを着用しています。山岳移動運用の時、荷物が重くて装備を減らさなければい
けないときでも、AZDENのヘッドセットか、SONYの密閉型ヘッドホンのどちらかはリュックに入ってい
ます。スピーカーから大音量を発して、山頂で集う一般ハイカーからひんしゅくを買わないように、という配慮
もあります。ヘッドホン着用の主目的は、リグからの信号に集中できるという事です。この行動には嬉しい副産
物があります。帰宅後の耳そうじが楽しいのです。
ヘッドホンを被っての真剣な信号のやりとりをしていると、耳穴がかゆくなってきます。山上にヘッドホンは
持ってきても、さすがに綿棒までは手が回りません。そこでボールペンやススキの茎をちぎって、耳穴に突っ込
んでボリボリと耳の中を掻き回します。すっきりして真剣勝負に戻るのです。そんな直後は、先ほどまでよりも
弱い信号が聞き取れるような気がします。
家に帰って、耳の中までお湯が入る程に湯船につかります。汗を流した後は耳そうじの時間です。とろとろ綿
棒にこびりついてくる耳汁に混じって、とてもとても小さい木の屑がくっついてくることがあります。それを眺
めながら「山の上からこんなところまで連れてこられてご苦労さん」と、訳の分からないつぶやきをして、汚れ
た綿棒をゴミ箱に放り投げるのです。移動運用の余韻を、自宅に帰ってからも楽しめる耳そうじの時間は、私に
とっては優雅な時間です。ゴミ箱に放り投げたつもりが、逸れてしまって入らずに床に転がり、嫁さんに「汚い
なあ」と、文句を言われない限りは...
耳そうじのやり過ぎは、耳に良くありません。大音量で長時間の聞き取りもこれまた良くありません。どうか
皆さんやり過ぎにはご注意ください。それでも私は、優雅な時間を得るために、これからもたびたび移動運用に
出掛けそうです。耳をそうじしながら「今度は何処に行ってCQCQしようかな」と、思いながらボリボリとつ
つくのです。耳の穴を...
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