|
2006年12月、ついに松下電器がPLCアダプターの市販を始めた。この商品すでにヨーロッパなどで売られていたものと同じ商品である。 発売前からあちこちで大騒ぎである。PLCが革命をもたらすかのようなことから、訴訟を起こしたアマチュア無線家無用論まで、実際にPLCアダプターを使ったこともない人たちの言い分がまかり通っている。では実際のところどうなのだろうか、PLCアダプターを入手していろいろな場所で検証をしてみた。 市販に先立って、松下電器はそのウェブサイト上でいくつかの問題点も書いている。実証実験の段階から言われていたことであるが、この中であまり問題にされなかったのが日本家屋での一般的な配線方式、単相三線式のことである。 なんだかんだと差し込む箇所を探し出し、これならいけるというところでインターネットにつなぎ、手軽に速度が計れるGyaoを使って調べてみた。当方の環境では、LAN接続では10〜50Mpbs、PLCでは0〜20Mpbsとつながらない事がある。したがって動画再生はきわめて不都合である。しょっちゅう止まってしまう。エアコンが、冷蔵庫がONしたり電路上にデータ信号を乗せるには極めて不安定なことが分かる。 そして最も問題なのがデータダウンロード中に発生するノイズである。確かにノイズを出す機器はPLCアダプターだけではない、ところがその機器から1〜2メートルも離れればノイズから逃れられる。しかもある特定な限られた周波数範囲だけの影響だ、しかしPLCアダプターはそうはいかない、いくら離れようと電灯線がアンテナの役目をして広範囲な周波数帯域にノイズを撒き散らしている。 では実際にどんなノイズが出ているのか、通常はほとんど人工ノイズのない場所だが、PLCアダプターを使うととたんにノイズに埋もれてしまう。本来ならノイズに強いSSB放送を実際に受信した音声を紹介する。これは2月15日1305UTC、 5765kHzのグアム島からのAFN放送である。SSB電波でもこれだけうっとうしい、これが普通のAM放送ならもうお手上げである。 これだけノイズを出しまくっているのに、「PLCノイズはパソコンノイズと同じ」と言い続けてきた電波審議会、明らかにウソである。事実当方では動作中のパソコンのすぐ隣に受信機を並べても短波放送受信に全く影響はない、これでクリーンな環境を作ろうとはよく言ったものだ。 動作不安定、雑音発生器、誇大宣伝など、限られた条件下では使えるかもしれないPLCアダプター、これから買おうとしているあなた、問題山積みの商品は使わないようにしましょう。
|
電灯線インターネット、短波利用の危険性 (電力線搬送波通信、PLC)
PLCと短波利用の共存条件案についての意見募集が行われた|
2005年10月4日「高速電力線搬送通信に関する研究会」が開催された。 研究会は「過去10回の会合で言いたいことは言い尽くした。これだけ時間をかけてきたが、相手の言い分を理解できないことに変わりなかった。この先議論を続けても、合意して研究会を終えることはできない」として最終回も激論の末、会議は事実上打ち切りとなった。そして報告書素案の許容値を報告書案として11月21日までパブリック・コメントにかけることを決定した。 研究会で出された意見の中には短波放送はインターネット放送に取って代わるとか、ドイツでDRM放送に対する影響も微々たるもの、今の環境雑音で規制すべきなどと自己中心の身勝手な意見も出ている。 これまでの合同実験などで、PLCの漏洩電波の妨害は我々海外の短波放送受信には相当な妨害が発生することが実証されているのにもかかわらず、総務省は、PLC-J側の要請で 研究会の構成員にどうも故意に放送受信者を参加させなかった嫌いがあり、 JARL側としてもハムバンドのみにノッチを入れることも主張できなかった。10回も開かれた研究会でBCLの声は全く反映されてい ません。 3年前の公聴会には顔も出さなかった経団連は、小数への影響のために規制値を抑えることは無いとまで暴言ぶり。 要するに推進派は、今も雑音はあるのだからそこまではいいのではないかと言っている。こんな馬鹿げた屁理屈があるだろうか、街は既にゴミが落ちているから何処でもそこまではゴミを散らかしても構わないと言うのと同じである。 こんな意見は酒飲みの場所でぼやく様な話で、公式な場所に資料として出すような話ではない。 クリーンな環境を取り戻そうとしているときに現状までは汚してもいいと言う論理は到底受け入れられない。 10月21日一般からの意見募集が公表された。それは1970年代よりも雑音は増えているのだからそこまでは認めても影響は無いと言うとんでもない内容である。クリーンな環境を守ろうと開かれた愛知万博はいったいなんだったのか、特定企業の利益のために又自然環境が破壊・汚染されようとしている。 今回のパブコメが最後の機会になりそうです。短波放送受信の妨げになるPLC、ノイズの出ないモデムが開発されるまで導入しないよう一人でも多くの方が意見を出してほしい。 |
高速PLCの問題点 PLC導入に異議申し立て 「PLCに関する研究会」開催案内 NDXC反PLCキャンペーン 短波帯の雑音公害を考える NIKKEI R.PLC問題を考える 短波PLC Watching PLC電力通信って何だ PLCについて 高速電力線通信推進協議会 PLC問題と短波放送受信 PLCは時期尚早 研究会資料 総務省意見募集
|
|
当初PLC研究会では屋内外のアクセス系も含めた議論がされていた。しかし屋外の漏洩電波低減は不可能となり屋内の情報家電のネットワーク化をPLCで進めることにした。 したがって家じゅうどのコンセントからもインターネットができると言うことは無い。 要するにパソコン以外の情報機器の接続にPLCを利用すと言うことである。 PLCパブコメ募集の参考に(PDF) |
|
ラジオを聞く環境がますます厳しくなろうとしている。今一部電力会社・家電メーカーが研究開発を進めているPLC(Power Line Communication)、電灯線利用のインターネット構想。この周波数を短波帯にまで広げようと規制緩和を求めている。もし実施されたら中波短波放送は聞けなくなるかも。そこで実証実験に対し問題提起をしたい。(2002年/2005年) |
電力線搬送波通信、HF-PLC規制緩和は見送りに-2002ハムフェアー講演
ノイズについて緊急事態発生?中波・短波放送受信が存亡の危機に
ラジオ放送を聞くというごく当たり前のことがノイズのために聞こえない。日常生活の周囲から発生するノイズはますます増加の一途である。機器を作る側はラジオ受信に障害が出るということは全く念頭にないのか。というより、規制の範囲内だから問題ないという。
これに更に輪をかけるようなことが今電力会社で行われていることはマスコミ報道でも承知のこと。電灯線に高周波を乗せてインターネットの通信回線にする
「電灯線インターネット」
(電力線搬送波通信、PLC)の実用化に向けての実験が行われている。これによって電源コードのみでパソコンをInternetに繋げることが可能になり、また情報家電同士のネットワークを工事無しで手軽に構築できるというもの。
まだいつ実用化されるかめどはたってないが、恐らく2002年に批准される施工規則では、今の電磁(IH)調理器以上のノイズとなり、短波受信は絶望となる可能性が極めて高い。
最近の省エネをうたったコピー機も、オール電化といって電力会社もPRに専念している200V電磁調理器も強烈なノイズ発生器と化している。しかしこれなどまだ数が少ないし、稼働時間が限られているから実害はあるがまだまだ・・・。こうして機器の普及と共に確実にノイズフロアーレベルが更に高くなることだろう。いったん規制緩和されてしまうと元に戻すことは不可能になる。今の規制でさえ、あのISDNのターミナルアダプターから出るノイズで長波は完全に死んでしまっているではないか。規制緩和の名のもとに電灯線インターネット推進側は、ノイズの発生に対し社会的影響の大きさを全く問題視していないかのように見受けられる。
もともと電灯線は通信線として作られてはいない。ただ単に裸の銅線である。広帯域の短波帯信号を電灯線に重畳させると立派なアンテナとしてノイズを撒き散らすことに他ならない。更に放射された通信データは簡単に傍受することもできる。
極めて微弱な携帯電話さえ使うなと言う場所が存在するのに、地下埋設もされてない電灯線からの不要輻射は影響ないのか問題山積みである。
今電力会社で実験されていることはどんなことなのか、各社のホームページからその一部を紹介する。
北海道電力:低圧配電線を活用したインターネット高速アクセス技術に関する実証試験の実施について
|
当社は、一般のご家庭などに電気を供給するための低圧配電線を活用した高速インターネット技術について、このたび、当社設備での実証試験を開始することとしました。 1.試験期間 平成13年2月〜平成14年3月 |

<試験システムの概要>
【第1段階】少ない戸数で試験実施

【第2段階】試験戸数を増やす
【第3段階】光ファイバー網を利用した総合試験
東北電力:
|
高速配電線搬送技術の実証試験開始について |
|
平成13年3月28日 当社はこのたび、高速配電線搬送技術の実証試験を開始することといたしました。 |

中国電力: インターネット高速接続試験の実施について
|
インターネットの普及に伴い,光ファイバーネットワークを活用した高速かつ低コストな通信サービスへの期待が急速に高まっていますが,サービスの実現に向けて,電柱に敷設された光ケーブルと各戸を効率的に結ぶラストワンマイル技術が注目されています。 記 試験概要 お客さまと当社を結ぶ通信手段の技術的検証やサービス向上に向けての諸課題を把握するため,ラストワンマイル技術として期待されている有線方式(光ケーブル,低圧配電線搬送),無線方式(PHS,無線LAN)を用いて,当社社宅,一般家庭,工場等を結び,各種試験を行います。(先日発表したSOHO事務所についても,本試験の一部として光ケーブルによるインターネット接続試験を実施することといたしました。) 2. 試験項目 (1)
装置性能評価(社宅での個別試験のみ) |
九州電力
最近、インターネットの普及は著しいものがあり、低料金かつ高速化のニーズが高まっておりますが、弊社はこうしたニーズにお応えするため、お客さま宅への接続手段として、弊社の設備である低圧配電線(引込線)を利用したものと、無線によるものを検討しております。
今回これらの接続回線の品質と信頼性の検証を行うとともに、インターネットに対するお客さまのニーズ等を把握するため、一般のお客さまにモニターをお願いし、インターネット接続試験を実施するものであります。
試験期間 平成12年10月中旬より順次試験を開始し、平成13年上期までを予定しております。
試験対象個数・地域
福岡市内(早良区、南区)の300戸
※モニターの募集は8月末日をもって締め切らせていただきました。多数のご応募いただきました。
多数のご応募いただき、誠にありがとうございました。
本試験に関しては,今後も本ホームページにて情報提供してまいります。ご意見・ご質問等は下記窓口にてお受けいたしますので,よろしくお願い申し上げます。
また,本試験結果が良好な場合には,正式なサービスご提供の検討を進めていく所存でございます。
その節には改めてご案内させていただきますので,なにとぞよろしくお願い申し上げます。 以上
これ以外の中部電力、東京電力は将来性のあるFTTH(Fiber
to the home)へ展開していくものと思われる。この判断は正しい。電力線搬送がコストも含めて十分な実用性を持ちうる判と言う点について、東京電力は以前から懐疑的である。東電はFTTH事業の早期実現を目指し、大田区でモニター実験をはじめている。このほかここの記事も参考になろう。四国総合通信局の実験など短波帯の使用はメリットだけが述べられ電磁波漏洩は全く考慮されていない。
http://www.shikoku-bt.go.jp/news/2001press/200104/2001040302-2.htm
以上各電力会社の現状を見てきた。それではなぜ、今の規制範囲内で出来ないのか、また何をしようとしているのか以下に紹介する。まず、1998年の経団連による規制緩和要望書から。
電力線を使用する電力線搬送通信設備の指定基準の見直し 【新規】
規制の現状
電線路に10kHz以上の高周波電流を通ずる通信設備は郵政大臣の許可が必要であるが、電波施行規則第44条第1項第1号に該当する電力線を使用する電力線搬送通信設備は、その送信装置及び受信装置が郵政大臣の指定を受けた型式であれば、郵政大臣の許可が不要である。 この指定を受けるためには、同規則第46条の2に定める送信装置の搬送波の周波数又は搬送波が拡散される周波数の範囲、変調信号の伝送速度、搬送波出力などについての条件を満たさなければならない。
要望内容と要望理由
電力線を使用する電力線搬送通信設備の送信装置の指定基準について、現行の項目である変調信号の伝送速度、搬送波出力を廃止するとともに、搬送波の周波数又は搬送波が拡散される周波数の範囲の基準を30MHzまで緩和すべきである。 電力線に信号をのせることにより懸念される最大の弊害は、電波を受信する他の通信機器に妨害を与えることであるが、伝送速度がどんなに速くても、搬送波出力がどんなに高くても、漏洩電波の電界強度が小さければ問題ない。例えば、30m法で30μV/m以下程度での漏洩電波の電界強度を直接規制することが十分かつ現実的であり、伝送速度や搬送波出力による間接的な規制は不要である。 因みに米国では、漏洩電波の電界強度は、30m法で30μV/m以下程度までは許容されている。また、30MHzまでの搬送波の周波数帯域が認められている。
規制の根拠となる関係法令等
電波法第100条第1項
電波法施行規則第44条、第46条、第46条の2
所管官庁 郵政省
担当課等 放送行政局放送技術政策課
(社)関西経済連合会からはこんな要望書も出ている。
電力線を通信媒体とした通信方式に関する法的規制の緩和
(総合通信基盤局電波部電波環境課報道発表資料) 【総務省】
|
1.分野 |
3 情報・通信(5)無線局の免許・検査等 |
2.意見・要望提出者 |
(社)関西経済連合会 |
|
|
3.項目 |
電力線を通信媒体とした通信方式に関する法的規制の緩和 |
|||
|
4.意見・要望等の内容 |
現行の規定では、電力線搬送通信は450kHzを超える周波数帯については認められていないが、450kHz以上、特に2MHz以上の周波数帯域の使用を認めて欲しい。また、その際の妨害波に対する規制レベルは、欧米と整合させて欲しい。 |
|||
|
5.関係法令 |
電波法第100条、電波法施行規則第44条 |
6.共管 |
|
|
|
7.制度の概要 |
450kHzを超える周波数帯は、放送その他の無線業務に利用されており、不要な電波が漏洩し、これらに妨害を与える恐れがあるため上限を450kHzとしている。 |
|||
|
8.計画等における記載 |
該当なし |
|||
|
9.状況 |
□措置済・措置予定 ■検討中 □措置困難 □その他 (実施(予定)時期: ) |
|||
|
(説明) 電力線搬送通信設備は、屋内LAN及び電気通信事業におけるラストワンマイル用の媒体として注目されており、また、諸外国においても開発が進められつつあることから、450kHzを超える周波数帯について、放送その他の無線業務への影響を考慮しながら利用の可能性を検討することとする。 |
||||
|
10.担当課室名 |
総合通信基盤局電波部電波環境課 |
|||
「現行の規定では、電力線搬送通信は450kHzを超える周波数帯については認められていないが、450kHz以上、特に2MHz以上の周波数帯域の使用を認めて欲しい。また、その際の妨害波に対する規制レベルは、欧米と整合させて欲しい。」
何とも身勝手な言い分である。何で人口密度の高い日本で、よそと整合させなければならないのか変な理屈である。もしこの言い分が通ってしまうと、街にある電灯線から短波帯までの電磁波がノイズとして出てしまうことになり大変なことになりかねない。ラジオ放送、まして短波放送の世界など、全く知らない役人たちが規制緩和のもとに法を改悪してしまうのだろうか。お上のすることだから仕方がないというのではなく、それぞれの立場から言うべきことは言う、これ以上受信環境を悪化させないために。 規制緩和はある意味で時の流れ、しかし規則を緩和する理由はどこにも見当たらない。
30m法で30μV/m以下というノイズがどの程度のものかは、もしこれが短波帯での周波数であれば、S9以上でもノイズに埋もれてしまうということ。家屋の密集している都市部で、30mという距離を取るのは不可能、地下埋設されてない電灯線にノイズを乗せるという無謀な計画は如何なものか。時の為政者と識者たちはもっと広い見地からIT推進を図ってもらいたい。
もっと詳しく言えば、電界強度30μV/mということは信号電圧で言えばAMで185μVとなる。これを信号強度を見るSメーターにするとS9+10dBにもなる。これでは中波のローカル局さえまともに聴けなくなってしまう。
現在でもISDNを採用している方々、それで長波中波のDXができますか。今の規制でさえこのありさま。これを短波帯にまで広げようとする背景には、短波放送はこれからはますます衰退していく、通信回線は衛星中継が主流などという考えがある。まさに短波放送の実態を知らない一部識者の視野の狭い意見ではないだろうか。短波放送を利用しているのはごくわずか、したがってこれに対する影響も少ないという意見は、自己中心的な考えに他ならない。
ノイズの問題に関連して、ここで少し、実験で使われている電力線モデムの仕組みを簡単に説明しておこう。
実験で使われているモデムは、周波数の異なった複数のキャリア(搬送波)を用意し、それぞれのキャリアにデータを乗せて伝送する技術だ。複数のキャリアを同時に利用することで、高速伝送が可能になっている。また、ノイズの多い周波数がある場合、その周波数のキャリアは使用せず、ノイズの影響がないキャリアだけでデータを伝送できるのが特徴だ。
例えば、10〜450kHzの周波数帯に4kHz間隔でキャリアを配置すると、100波以上のキャリアが配置可能だ。このうちノイズの多い周波数を避けて60〜70波程度が使えるとすれば、2Mbps〜2.4Mbpsの伝送速度が得られるというのが理想。ところが実際には家電製品を含む周辺機器からのノイズが予想以上に多く、これだけのキャリアはとても使えない。従って1Mbpsすらとても出ない。実験ではISDNにも及ばないとか。
そこで周波数帯を短波まで伸ばし、あるメーカーでは4.3〜20.9MHzの間を200kHzステップで84波を出し期待通りの伝送速度を出そうとしている。
「IT革命」と「規制緩和」という聞こえの良い言葉を並べて周囲のことは何も考えない。このような汚い迷惑電波をまき散らすかもしれない技術開発を公共性の高い民間会社が行うのは如何なものか。それよりはるかに高速で他に迷惑をかけない各家庭への光ファイバー網の敷設を先行することが、はるかに早く確実に「IT革命」をめざすのではないか。しかしPLCを推進する企業に、ラジオを作っているメーカーは勿論のこと、放送局などが名を連ねているのも何とも皮肉ではないか。
産経新聞5月27日の記事より
電気コンセントからネット接続 60社が推進
「光」なみ高速で利用可能
パソコンの電気配線をコンセントに差し込むだけで、光ファイバー並みの高速インターネットが利用できる−。こんな夢のような「電力線ネット」実現へ向け、電力会社や家電メーカーなど約六十社が二十八日に推進組織を発足、実用化の本格検討に入る。
新組織は、通信機器の業界団体内に設置する「電力線搬送通信設備開発部会」。東京電力など電力六社と、松下電器産業など大手メーカーが参加し、共同実験を行う。
パソコンでネット接続する場合、現在は電話線(通信回線)を経由して接続しているが、電力線ネットはこの通信回線の役割を電力線で兼ねられるようにしようというもの。電力線には通常の送電での利用以外の“空き領域”があり、これを活用して通信信号も同時に流せるようにする。
実現すればネット接続できる電子レンジなどのデジタル家電や双方向機能のデジタルテレビなども使え、家庭内に通信回線を引き回す手間が省ける。理論上の最大通信速度は、周波数により毎秒三メガビットと同十メガビット以上の二タイプあり、光ファイバー並みの速度となる。
ただ、周波数によって周囲の電気製品から出る電波で通信障害を起こしたり、逆に短波ラジオやアマチュア無線を妨害することが判明している。このため新組織では、電波干渉を起こさずに高速通信できる方法を探る。電柱とネット網を結ぶ回線を引くコスト問題も残っており、「事業化はまだ白紙」(東京電力)と慎重だが、どの家庭にもあるコンセントという“武器”を生かせる技術だけに「需要は大きい」(総務省)とみられている。
ARIBの電力搬送線通信設備開発部会が5月28日はじまった。今後の成り行きを大いに注目していきたい。
5月29日の日刊工業新聞はこう報道した。
電力線搬送通信設備開発部会、第一回会合開催−66社が参加
家庭のコンセント配線で高速インターネットができる方法を研究する「電力線搬送通信設備開発部会」が電波産業会内で28日に第1回会合を開き、活動をスタートした。メンバーは東京電力や松下電器産業、三菱電機、電力中央研究所など合計66社で、総務省がオブザーバーで加わっている。電力線通信で使う周波数を2メガヘルツから30メガヘルツに上げた場合の短波通信やアマチュア無線通信への妨害影響、許容値範囲、技術解決策などを探る。同省では「2002年度までに結論を出したい」としている。
マスコミ報道というのは、これは画期的なことだ早く実現しないだろうかと期待感溢れる報道になっている。確かに既設の電灯線にコンセントを差すだけで、はいインターネット。すばらしいことかもしれない。しかしその前提には規制緩和という避けて通れない道がある。そこが大問題なのである。ところがおかしなもので、こう言ったことに反対する勢力は、マスコミから見てもたたかなければならない存在。他に代替え通信手段があるのになぜ電力会社は、との思いは原発で処理不可能な燃えないごみを大量に作り続けている国策に通じるものがある。
参考資料:電力線搬送通信設備開発部会 第1回会合
日時:平成13年5月28日(月)14時〜15時
(社)電波産業会 第5・6会議室
電力線部会 参考3 総務省及び電波産業会に寄せられた意見
以下の資料は電波産業会窓口 http://www.arib.or.jp/otoiawase/index.html
info@arib.or.jp および
総務省窓口 opinions@soumu.go.jp に寄せられたものである。
去る5月28日の第一回「電力線搬送通信設備開発部会」会議において参考資料として配布されたもの。各方面からのメールによる意見は確実に届いている。ここには国民として、一個人として正直な気持ちが出ているのではないか。こうしてマスコミの一方だけの報道ではなく、今式で言う双方向の意見を持ちより、こんなデメリットもあるということを知って欲しい。これからも引続きもっともっと皆さんの声を届けてほしい。
総務省及び電波産業会によせられた意見の配布資料より抜粋。
◎総務省への意見
----------------------
3月30日に閣議決定された規制改革推進3か年計画中、電力線搬送通信設備に使用する周波数を短波帯に拡大することを検討するとされましたが、その規格から、ひとたび導入された場合、標準電波の受信、航空機の洋上管制、漁業無線通信、各種通報、放送の受信などに著しい障害を及ぼすことが明白と考えます。また、このような背景から、諸外国でも導入が見送られているものであります。以上の理由から、その検討にあたっては、既設無線業務に対する影響の有無について、短波帯を通信等に利用している関係各方面の意見聴取や通信総合研究所等の研究機関における実地の検証などを含め、十分慎重な対応をお願いいたします。
----------------------
(前半は上記と同趣旨)通信回線の高速化への要望が著しい今日では、電力線によるインターネット接続は時代遅れ以外の何者でもないと私は思います。
----------------------
電灯線インターネットに対する意見: 担当者さま、お手数ですが、以下の意見を適切なる部署に転送願います。四国電力などで行われている電線によるインターネットの実験ですが、電線が地中に埋められている諸外国と違い、電線がそこいら中に張り巡らされ、かつ人家が密集している日本にはそぐわない通信形態と思います。JJYも停波するご時世ですが、経済競争の果てに短波が使えなくなる方向に向かっていることは哀しみを覚えます。ぜひ、ご一考のほどをお願いします。
----------------------
アマチュア無線をつぶさないで忘れないでくださいご多忙中恐れ入ります。4月12日朝日新聞朝刊P15によると経団連が総務省に規制緩和を求めて2−30MHzを電力線(インターネット)に使えないかどうか検討を始めたという記事をみて大変危惧しています。私は中学生の頃からかれこれ25年以上短波帯(2−30MHz内のアマチュア無線に割り当てられた周波数)で国内や海外のアマチュア無線家と話をしたり電信で交信したりしてアマチュア無線は私にとってライフワークの趣味としてたのしんでいます。 しかし、もしインターネットでブロードバンドのために電力線にこの2−30MHzが割り当てられたらノイズで何処も聞こえなくなり、送信すればその電送に干渉してしまいお互いにつぶれてしまいます。どうか2-30MHzを電力線をつかったインターネットに使うことは止めてください。
----------------------
電力電灯線通信の使用周波数帯の拡大に反対: 経団連がこのようなことを言い出しているようですが短波帯でのアマチュア無線の死を意味します。電波がどのように利用されているのかまるでわかっていない無知な輩が時流に乗りイケイケドンドンでやっているとしかおもえません。米国のような広大な国ならまだいざしらずわたしのような都会の狭い土地のウサギ小屋でなんとかやっと短波のアンテナを立て海外との交信を楽しみ世界中に友人をつくってきた我々にとってこれはまさに死ねと言われているのと同じです。我々が電波を出せばインターネットに妨害電波が入るからやめろと言われるだろうしそれ以前に都会ではすでに各種マイコンチップから出てる微弱な垂れ流し電波がアマチュア無線の周波数に大量に侵入されて困っているのに加えてそのうえ短波帯利用電灯線通信ではそれから受ける雑音で我々アマチュア無線が受信不能状態つまり完全に耳を塞がれ手足をもがれるのです冗談じゃない カンベンしてください
----------------------
短波帯使用の電灯線インターネットに反対します。 4月12日付けの朝日新聞に報道されましたが、経団連の進める電灯線(ACライン)インターネットに短波帯(HF帯)を使用することに反対します。短波帯は・アマチュア無線局・放送局(らじお短波、NHK国際放送)・業務無線局(洋上航空通信、自衛隊)などの重要な通信が行われており、総務省で監理が行われております。もし、電灯線に、短波を乗せた場合、これらの通信に重大な影響があります。ドイツでの実測データは次の通りです。(注:■URL省略) 近隣の受信機が完全に飽和し通信が不能になります。このような装置を狭い国土に多数の無線局が存在する我が国で免許してはなりません。米国やヨーロッパでは家電用の電灯線は、鉄筋の中や地下を通しているケースが多いため遮蔽効果が期待できますが我が国では電柱を通じて給電されているため、短波帯でインターネットを使用すると、電磁波は高能率で輻射されてしまいます。輻射された電磁波は我が国はもとより、近隣諸国の短波帯通信、放送に深刻な影響を与え、国際問題に発展する重大な軋轢を生む可能性が高いと考えられます。また豆電球は一つだけでは暗いですが、豆電球が多数集まると灯台の光なみに輝度が上がることは、お解りになると思います。
HF帯の家電等が大量に販売されれば大量の電磁波が合成され短波帯は壊滅的影響を受けます。アマチュア無線局だけで100万局(国民の100名に1局)という、狭い国土に無線局が集中しているという事情をふまえ、電灯線での短波帯使用のインターネットについては実施を控えていただきますようお願いいたします。また100万局のアマチュア無線局の電波は、同じ周波数を使用しているインターネット回線に混信するため、二重の軋轢を生み出し、国民生活に多大な混乱を招きかねません。
----------------------
電力線搬送通信の規制緩和について御担当者 様
このメールをお読み頂けますこと、感謝いたします。標記の件につきまして、意見を述べさせて頂きたくメールさせて頂いた次第です。標記の件についての私の基本的な意見は、"十分な検討なく、規制緩和の利益を享受出来そうな団体の意見や、規制緩和という言葉の語感の良さに引かれて、早急な結論を出すべきでないと思う"です。以下、具体的な理由を述べさせて頂きます。
1)規制していた事には、根拠がる筈です。これらはもはや、全て根拠としての意味を喪失(技術革新等により)したのでしょうか。1−1)短波帯まで使用可能とした場合には、各家屋への引き込み線長さと、当該周波数の波長との関係から、不本意ながら効率よく電波として放射され易くなる事から、長波帯までに限っていたのではないでしょうか。1−2)結果的に電波を放射する可能性が高いにも係わらず、無線局扱いではない為に、問題発生時にに発生源の特定等が難しい事も、規制根拠の一つであったのかも知れません。
2)放送受信への影響や、既存の電灯線電源機器への影響は、本当に問題無いのでしょうか。2−1)もはや重要性は低下しているとはいえ、短波帯は放送や通信に今も用いられています。例えば近隣の電力線搬送からの漏れ電波により、放送受信等に問題を生じた場合、その係争は解決できるのでしょうか。またあるいは、受忍すべし、との一文が法律に入るのでしょうか。2−2)電力線搬送の基本波は短波帯迄に相当しますが、その低次高調波がFM放送やTV放送に用いられているVHF帯に入ります。電灯線の(高周波負荷としての)インピーダンスやその変動の問題から、電力搬送の送信装置は十分に高調波を低減しないまま、信号を電灯線に重畳してしまう可能性は無いのでしょうか。言うまでもなくVHF帯は放送の他にも、防災無線、警察無線等、重要な無線通信に用いられておりますが、放送受信のみならず、これらの影響も懸念されます。(ある特定箇所から放射されているのであれば、距離さえ離れれば問題ないのでしょうが、町中のいたるところから放射された場合には、全体的な背景雑音レベルの上昇となり、避けることは難しくなる筈です。)2−3)既存の機器は、電源経由で流れ込む高周波を意識しているのでしょうか。恐らく、他の装置(の電源回路)が漏らしてしまう高調波程度しか考慮されていないものと思われます。小型部品(チップ部品)を多用した電気製品が増えるなか、不本意ながら高周波に対する感受性の高い電気製品が多数存在します。これらに問題が生じた場合、その係争は解決できるのでしょうか。あるいはまた、こちらについても受忍すべし、との一文が法律に入るのでしょうか。
3)他との整合は良いのでしょうか。3−1)電波利用を目的としない物に、結果的に貴重な電波資源を使わせる事が、本当に良いのでしょうか。各家庭までの通信回線であれば、例えば多チャンネルのCATVや電話等と複合した形での光ファイバー、といった方法の方が、伝送速度や安全性の面も0含め、優れてはいないでしょうか。3−2)機器からの(不要な)電波漏洩を減らすという、昨今の流れには逆行してしまいます。機器からは減らしも、電灯線からなら構わない、では、論理が一貫しません。
4)インターネットのインフラ整備が、本当にそこまで重要なのでしょうか。4−1)インターネットの利用は、急速に拡大しています。既に都市部ではケーブルTV等と併せた接続サービスが供給されている地域も多いです。この上、さらに電力線搬送を認める事で、高い伝送速度を有する接続サービスを広げる事に、どのような利点があるのでしょうか。インターネットを通じてどのような情報(コンテンツ)をやりとりするのか、こちらの方が重要と思いますが、如何でしょうか・4−2)高速なインターネット接続が一般化する事の副作用について、考慮されているのでしょうか。具体的には既存の放送や電話との関係等についてです。長文をお読み頂きました事に、深く御礼申し上げます。
----------------------
電灯線インターネットに関する意見
現在閣議のもと議論が進められている電力線を用いたインターネット接続ですが、規格上大きな不安と疑問を感じています。この規格は一見便利そうですが、採用すべきではありません。電力線インターネット接続によって生ずる電波障害は、電波でしか通信手段を確保できない航空機や海上船舶との安全通信を大きく脅かすことが、議論の中で全く抜け落ちています。実用化に向けてテストペットとなっているのは普及を試みる電力会社のPRが中心になっています。実際に多数の家庭でこの規格の装置が導入される場合、総和として発生する妨害電磁波の影響は現段階では計り知れません。短波帯の通信は電離層という地球の自然が与えた上空の反射版を使い、人工衛星やその他によらず遠距離地点と通信を確立する方法です。いかにIT技術が進歩しても、これは自然環境下の人類にとって見通し距離外と連絡する唯一の手段であり、この短波周波数帯のスペクトラムを正常な状態で確保しておくことが正しい選択です。インターネット接続は専用ケーブルや、ファイバにより高速で将来性の高い方法が複数あります。ITビジョンを正しく検討すれば、低速、不確実性があり発展性に乏しい電力線接続を手近な物として導入してしまうことが、結局、高速インフラを別途構築し総合的には2重の投資となることが明らかです。将来にわたり禍根を残さないよう、ここに提言いたします。(類似の失敗例:MUSE方式HDTV、低軌道LEO衛星携帯電話など)豊かな情報社会とは、家電機器がネットにつながり、リモコン操作することではなく、高速なネットによる情報をいかに我が国の国民性の中で多くの人が使いこなせるようになるか、その上に熟慮でき、創造性のある社会を目指すか、指針を示すことです。ぜひとも実りある政策の実施をお願いいたします。
----------------------
電灯線をインターネットに利用、反対
総務大臣 殿 電灯線をインターネットに利用する計画について私の意見を述べます。伝送の効率化を求めて、利用する周波数帯が2から30乃至50メガヘルツまでの計画と知りました。この周波数帯は私の愛好する短波ラジオ放送とアマチュア無線に利用されています。現在の東京都内でもかなりのノイズのある短波帯に加えて、当計画が実行されますと、モデムを介してアンテナと成り得る裸の電灯線から雑音電波が常時、都市、地方を問わず日本中に発射される上に加えて特に電波を発するアマチュア無線実験とは、相互に干渉する可能性が非常に高いと予想します。電力会社と装置のメーカーの利益になることは理解できます。しかしアマチュア無線の愛好者の一人として電灯線に短波帯周波数を乗せることに反対いたします。電離層を使う短波通信は最終通信手段に使えるように、この周波数帯はもっとノイズの少ない静かな状態に確保されるべきと考えます。この利用計画について、慎重なご検討をお願い致します。
----------------------
電力線のインターネット配信利用について: ご多忙中恐れ入ります。4月12日朝日新聞朝刊P15によると経団連が総務省に規制緩和を求めて2-30MHzを電力線(インターネット)に使えないかどうか検討を始めた、とのことで大変危惧しております。私は現在40歳、中学2年以来一貫してアマチュア無線を生きがいにして楽しんでまいりました。またアマチュア無線をはじめたキッカケは小学生の時、亡き父にかってもらった1台の短波ラジオで海外の国のラジオ放送を聞くようになり海外の国の電波がたくさん聞こえることに地球の大きさを感じました。それから海外と実際に話したいと思いアマチュア無線の免許を取っていまだに海外との個人外交をしています。その短波の2-30MHzを街中を縦横にはしる電力線インターネットの配信の信号が流れれば、アマチュア無線ではすべてのチャンネルで受信不能となり、海外はおろか同じ国内でさえ聞こえなくなってしまいます。さて、私事ばかり述べましたが、われわれアマチュア無線家だけでなく船舶の通信や航空交通管制でも受信に障害が起き、逆にそういった業務の送信所の近くではインターネットの信号が電灯線インターネットにも障害をあたえるものと考えられます。それら業務通信は、仮に衛星通信や超短波に移行したとしても新聞社や政府機関の海外の発展途上国や中国のような大きな国のニュースは将来も短波帯2-30MHz帯の放送局が自国内や海外に対する情報発信を行うとおもわれますので、そういった日本国の外交、情報収集にも少なからず障害が出てしまいます。さらに、短波(2-30MHz)帯の電波は伝搬こそ衛星通信やGPSなどに比べれば安定性は落ちますが衛星やGPSなどハイテク機器がない分、機器が単純で通信も確実です。災害時など地域の情報伝搬の発信基地がダメージを受けても遠隔地からの放送で情報を被災地に送ることもできます。例えば大阪から東京、東京から静岡など、短波の電波2-30MHzは通信衛星という有限性な機材の補完的手段として地球の自然の力を利用した、あらゆる事につかえる資源として確保されることを1国民としてご提案させていただきたいと思います。
◎電波産業会への意見 ----------------------
電力線を通信媒体とした通信方式に関する法的規制の緩和(2〜30MHzへの拡大)については約100万局のアマチュア無線局に多大な影響が予想されるため断固反対します!!!!!!(※)
----------------------
(前半※と同趣旨)影響について詳細に調査されることを望みます。
----------------------
(社)日本アマチュア無線連盟はARIBメンバーになっているのですか?意見聴取等はおこなっているのでしょうか?(以下※と同趣旨)
----------------------
(前半※と同趣旨)当方の唯一の趣味であり、30年来積み重ねてきた物が、今回の規制緩和により、壊滅的な打撃を受けることになります。短波帯は、事の始めから、アマチュアが開拓して、また、発展させてきたものであり、重要な通信手段の一つであります。ここに、電力線INET計画を進行させると、微弱な電波を有効に利用してきた、我々アマチュア無線は、諸外国のみならず、国内通信さえも、不可能になり、雑音だらけで全く、他の電波を捕らえることが出来なくなるものと思われます。(すでにドイツでは、この計画が進行中であり、その発生する雑音により、アマチュア無線は短波帯通信において、壊滅的打撃を受けているとのことであり、他山の石と看過できません)どうか、社団法人 日本アマチュア無線連盟の、意見をお聞きになり、再考されんことをお願いいたします。
----------------------
アマチュア無線の周波数が使われるかもしれないのに、なぜ日本の代表団体のJARLがメンバーになっていないのですか?いかに反対意見がでようとも、現在認可されているアマチュア無線の代表が意見も述べられないのはあまりに■■■(注:用語が不適切)ではないでしょうか?アメリカではFCCがARRLに対してそんな扱いをするどころかちゃんと意見を打診するくらいですよ。此だから日本は完了は、といわれるのではないでしょうか!意見 反対です。逆に電波障害が多発するおそれがあります。確かに現在あるものを活用するというのはいいと思いますが、そのためにかける費用トランスの交換とかを考えると、むしろケーブルの敷設とか、光ケーブルの方が今後の技術進歩のためにも有効と思います。
----------------------
件名:電力線搬送通信設備開発部会への意見: 電力線を通信媒体とした通信方式に関する法的規制緩和への反対意見。2-30MHzへの拡大については1.9 3.5 3.8 7 10 14 18 21 24 28MHzに約100万局のアマチュア無線局に免許されて多数の局が毎日電波を出して交信しておりますが、お互いに、多大な影響が予想されるため反対します。
----------------------
現行の規定では450kHzを超える周波数帯は、放送その他の無線業務に利用されており、不要な電波が漏洩し、これらに妨害を与える恐れがあるため上限を450kHzとしている。という部分を、HF帯までに拡大しようとしているが、漏洩しない対策が有るのか?また、電力線に流す必要が有るのか?電力会社も、その設備投資を電力料金価格に転嫁するのではないか?光ファイバーが敷設されてしまったら、過去の遺物になってしまうのではないか?業務ではないが無線を行う者として反対したい。
----------------------
電力線を利用する通信方式に関する法規制の緩和についてですが2-30MHzに拡大するということは、わが国に約100万局免許されているアマチュア無線に多大な影響が発生することが予想される為、反対します。所管の総務省が知らない事ではないと思いますが、初級免許の4級アマチュア無線技士も操作範囲ですので、免許されている大半が、この周波数帯の免許を受け運用している最中に確実に影響のある物を規制緩和の名のもとに検討している事自体 信じられません
電力線を通信媒体とした通信方式に関する法的規制の緩和(2-30MHzへの拡大)については約100万局のアマチュア無線局に多大な影響が予想されるため十分な調査と情報公開をお願いしたい。すなわち木造家屋においてモデムから10mの距離で電力線に水平に引いたダイポールアンテナまたはバーチカルアンテナでアマチュア無線機器で2-30MHzを受信したときに、モデムからの漏洩電磁波が受信機からノイズが聞こえないレベル(0.2uV以下)であることを確認願います。
----------------------
(前半同趣旨)現在でも、ISDNのTAや各種電器機器のインバーターノイズ等で、広い範囲に許容できない中波短波帯にノイズが撒き散らされています。
----------------------
電力搬送線通信自体の計画に文句を言うつもりはありませんが、電界強度の規制を検討してください。すなわち、電波として輻射されることの無いように管理出来る仕組みを検討してください。それが出来なければ、規制緩和でなく電波の無管理状態を作るだけです。
----------------------
電力線を使った通信媒体によるコミュニケーションの発展は、良い発想かもしれませんが、たくさんのアマチュア無線家を無視した方策であるとしたら、何も考えていない政治家の勝手だけ、もしくはしたくは無いけれど、そうしようもない事(自分の意見はそこまで変えられるとはいままで一度も無かった)と思っておられるようでしたらもう一度再考をお願いします。100万人を超えるアマチュア無線家のためにも、いくら便利な通信方法ができても、人間として、人間的なそれなりの方法を使う事(短波帯を使用したある程度までのいわゆる自然通信)、は非常時では将来大切な通信手段となりえると思っています。(事実、阪神大震災のときもその活躍が実証されています。効率的とか商業的には絶対有利とかは無いと思いますが。あくまで、人間的な通信手段として手軽に短波帯を使える環境を将来残してあがることは大切と思います。)未来を考える政治家の方に心を込めてお願いいたします。これからの若い人に対してこう言っていただく事を望みます・・・・・「どうぞ、この周波数帯は自由に実験してあなたの考えをためしてください。そのために、わたしたちの世代は、皆で考え、違う帯域・方式で行います。未来のあなたたちのためにほんの少しですけど短波帯を残すようにしました。誰でも作れる簡単な回路で自分の手で実験ができる余地を残すために、そしてそれが全世界に自分が作った無線機で自分の声が世界へ届く感動を得るために、そして自分の考えがまちがってなく何かもっとすばらしいことに発展することを予感するようにそして、そんなすばらしい感動が味わえる。それがすべてです。それが人間らしいコミュニケーションです。私たちはインターネットのすばらしさは、絶対的に認めています。むしろ、積極的にアマチュア無線家は使っています。でも、人間らしさという無限の課題については、いつもモールス信号のシンプルさを原点として非常に真剣に日々考えています。企業の営利だけにとらわれず、今こそ未来のより人間的な環境維持を図った世界を保持できるように進言すべきだと思います。心からお願いします。この問題に携わられている皆様方全てに対して、よりよい判断を下していただくことを。
----------------------
社団法人 電波産業会様: 電力線を通信媒体とした通信方式に関する法的規制の緩和(2〜30MHzへの拡大)については、約100万局のアマチュア無線局に多大な影響が予想されるため反対します。日本の電灯線の現状を考えると、データ通信媒体に使用した場合、周囲に雑音をまき散らすおそれが多大です。単線の電線が50Cm程度の間隔で平行に張られている場合、周囲に放射される高周波エネルギーはかなり強いと予想されます。これに対し、我々のアマチュア無線では同じ帯域で、海外からの非常に微弱な信号を受信しており、通信が壊滅状態になることが予想されます。実際に、海外からの弱い信号では信号とノイズの差がほとんど無い状況が多々あります。このような信号は、世界の珍しい地域(最近の例では南氷洋の絶海の孤島ブーベ島など)からのものが多く、このような信号をとらえて交信を成立させるのがアマチュア無線の醍醐味であり、私どもの多くは、そのため多くの投資や技術開発、通信訓練を積んでいます。電力線を通信媒体とした通信ではありませんが。ISDNのターミナルアダプタからの不要輻射や、家庭用給湯装置などのインバーターからの不要輻射による通信不能被害が多発しております。参考文献:CQ ham radio(CQ出版社)2001年5月号P106 VCCI自主規制を満たしていると思われる装置からの不要輻射に、被害者であるアマチュア局側がノイズ放射の少ないアダプタを購入して、加害者(?)に無償で提供する事態が記載されています。また、アマチュア無線局では、送信に最大1kWの電力を用いており、同じ周波数帯を用いるデータ通信に対する妨害が発生する恐れがあります。被害を受けるアマチュア無線局としては、妨害発生源の電灯線から数m離れた位置に設置したゲイン8dB(対1/2波長ダイポール)のアンテナに対し、0.5マイクロボルト以上のノイズを誘起するいかなるデータ通信の開始に反対します。
総務省への多数のメールに対しては以下のような見解が送られている。
2001年7月2日現在の総務省所管の電力線搬送通信の規制緩和に関する見解は:現在、高度情報通信社会の構築に向けて、電波の有効利用や新たな移動通信メディアの開発、超高速ネットワークインフラの形成が大きな課題となっており、総務省では、その一環として、デジタル加入者線(DSL)、光ケーブル(FTTH)などの普及とともに電力線搬送通信の高度化についても取り組んでいるところです。
ご高承のとおり、電力線搬送通信は、商用電力(AC100V)を供給する屋内外の電力線を伝送路として通信を行うものであり、これまでは家庭内用インターホンや家電機器のリモコン操作等の低速データ伝送(9,6kbps程度)に利用されてきました。そして、電力線搬送通信を高度化することは、既存の家庭内の電力線を用いてインターネットを容易に行うことを可能にし、かつ、インターネットの利用について多くの選択肢が用意されることになり、国民の利益につながるものと考えております。
他方、電力線搬送通信の高度化に当たって使用する周波数帯域を2MHz〜30MHzまで拡大することにより、その周波数帯を使用しているアマチュア無線、船舶通信、短波放送受信等の既存の無線通信に対し影響を及ぼすことがあってはなりません。
このため、総務省では、e-Japan重点計画に示すように、まずは「放送その他の無線業務への影響について調査を行」い、その調査結果などを基に「その帯域の利用の可能性について検討」した上で、利用が可能であることが確認できた段階で必要に応じて技術基準の改正等に向けて取り組むこととしています。
具体的には、総務省では電波産業会に設置された開発部会(電力線搬送通信設備開発部会)と協力しながら、2MHz〜30MHzの周波数帯域の利用の可能性を検討することとしておりますが、開発部会には、(株)ケンウッドやアイコム(株)のようなアマチュア無線機製造メーカーや、妨害を受ける側の日本放送協会や(株)日本短波放送も参加しておりますので、厳密・厳正な影響調査に基づいた検討を行うことができるものと考えております。また、日本アマチュア無線連盟(JARL)におかれましても、先頃本件について意見交換を行い、総務省の取組方針に対してご了解をいただいております。
上述のとおり、総務省では、既存の無線通信への影響に十分配慮した上で、電力線搬送通信の高度化について取り組んでいく所存でございますので、今後も引き続きご理解、ご協力をお願い申し上げます。
総務省総合通信基盤局電波部電波環境課電磁障害係
電力線搬送通信について6月21日に行われた質疑応答議事録の抜粋。
○春名委員 日本共産党の春名直章でございます。
法案審議に入る前に、一点お聞きしておきたいことがございます。現在、電力線搬送通信設備に使用する周波数帯を拡大できないかどうかという検討がされております。要するに、電力線をインターネット配信に利用することができないかどうかということであります。これは規制改革三カ年計画の中での提案でもあります。
現在、電力線は十キロヘルツから四百五十キロヘルツ以下の周波数帯を使用していますけれども、スピードアップのために、もっと上の周波数帯、二メガヘルツから三十メガヘルツの短波帯を使えるかどうかを検討するということになっていると聞いております。
ところで、その周波数帯には、約百万局のアマチュア無線、短波放送、船舶無線などが含まれております。私のところにも、アマチュア無線家の方々から、こんなことをしたらアマチュア無線ができなくなるんじゃないかという不安の声が寄せられております。実態はどうなっていますか。
○小坂副大臣
春名委員のところにも多くの御意見が寄せられているようでございますが、私も、アマチュア無線を以前やっていました経緯から、連盟の会員の方々から大量のメールをいただいておりまして、それぞれにお返事を書いているところでございます。 電力搬送通信は、今まで、軽微な、屋内インターホンで、配線をしないで、差し込みに差し込めば二階と一階でも通信ができるような、そういうものに利用された経緯がありますけれども、使用する周波数帯を、御指摘のように二メガヘルツから三十メガヘルツに拡大して、電力線の搬送通信を高度化するという動きがあるわけでございます。これが実現しますと、既存の家庭内の電力線を用いてインターネットを容易に行うことを可能といたしますし、また、インターネットの利用について多くの選択肢が用意されることになりますので、国民の利益につながると認識をいたしておりまして、この研究については促進をしているところでございます。
他方、御指摘の、アマチュア無線家からの、電力線からの漏えい電波がアマチュア無線の受信に妨害を与える、あるいはほかの通信に対しても妨害を与えるのではないかという懸念が寄せられております。総務省といたしましては、アマチュア無線のみならず、その周波数帯を使用している、今おっしゃった船舶通信とか短波放送受信など、既存の無線通信に妨害を与えないことがあくまでも前提であるという認識に立って研究を進めております。
このため、総務省では、e-Japan重点計画に示すように、最初に放送その他の無線業務への影響について調査を行い、その調査結果などをもとにしてその帯域の利用可能性についての検証をして、利用が可能であることが確認できた段階で必要に応じて技術基準の改正等に向けて取り組んでいく、こういうステップを踏むようにいたしております。
現在、電波産業会におきまして、アマチュア無線製造機器メーカー、まさにこのアマチュア無線の利用実態について一番詳しいメーカーの方、それから妨害を受ける側の立場として日本放送協会などが参加して、その技術的な検討を行っておりまして、厳密、厳正な影響調査に基づいた検討を行うことができると考えているところでございます。
総務省では、既存の無線通信への影響に十分配慮した上で、電力線搬送通信の高度化について取り組んでいく所存でございます。
○春名委員
先ほど副大臣は、妨害を与えないことが前提であるということをおっしゃったんですが、妨害を与えるということになりますと、もしなった場合には実施しないということでいいかどうかの確認と、その妨害の影響が出る内容なんですが、小坂副大臣のところの方がたくさん行っていると思うんですが、九八年の規制緩和要求では、例えば、アメリカでは、漏えい電波の電界強度が三十メートル法で三十マイクロボルト・パー・メーター以下の程度までは許容されているという表現が出てきて、規制緩和の中身としてそういう要望が、アメリカの程度にこういうのがある、アメリカはこうなっているんだということになっている。
しかし、日本とアメリカは条件がまるで違う。電力線が地中でなく空中にある、家屋の多くが木造で遮へい効果がない、それから、狭い国土に百万局ものアマチュア無線の局が密集している。アメリカと条件がまるで違うわけなので、アメリカの基準をそのまま横滑りさせて、そこから影響がないというような話になると、それは話が違いますよ、こういう懸念もあるわけですよね。
その二点、影響が出るということがもしわかれば実施をしない、そして、その影響の中身が、アメリカの基準なんかを影響の基準にするということはない、そのあたりを明確にしておいた方がいいんじゃないでしょうか。
○小坂副大臣
その点につきましては、米国と日本の国情の違いも勘案に入れまして検討してまいりたいと思いますが、しかし、同時に、アマチュア無線の利用者におきましても、アマチュア無線を発信しますと、家庭のいろいろな受信機、テレビとかラジオに電波障害を起こす場合もあるわけですね。そういう場合に、個別に対策をちゃんととって、そして、理解を得てアマチュア無線の局を開設するようなことをやっております。
それと同じように、この電力線搬送通信が実現をいたしましたときに、もし個別の障害が起こるようであれば、それを除外するにはどのような対策があるのか、それによる実施のメリットとその対策とのバランスというものも考えながら、具体的な技術基準というものを設定していくことが必要だ、このように思っているところでございます。 例えば、今のインターネットのDSL通信のように、音声通話と同じ回線を利用しておりまして、従来でありますと障害が起こったんですが、これを、同じ回線を使っても障害が起きないようなDSL方式を日本流に開発して実施に踏み切ったところでございます。
このような技術的な検討をさらに進めて、今のお説のように、障害が起こらないような最大限の努力をしてまいりたい、また、そのような事故が起これば、それは直ちに対策をとって、お互いに通信の可能な状況というものをつくり出していく、このように対策をとってまいりたいと思っております。
○ 春名委員
改めて、影響がそういうことでもし出るというような結論になれば、検討し直しということも含めて確認しておきたいと思いますので、よろしく。(後略)
--------------------------
| 電波産業会からは研究開発本部長名で以下のような見解が寄せられた。 |
平成13年7月9日
電力線搬送通信設備開発部会について
社団法人電波産業会研究開発本部長 若 尾 正 義
平素より、アマチュア無線の皆様には、当会の活動にご理解とご協力を賜り有難うございます。皆様のご熱意とご努力、また、これまでの無線通信の発展に対する貢献には敬意を表しております。
このたびは特に、電力線搬送通信に係る貴重なご意見をたくさん頂戴し有難うございました。大いに参考にさせていただきたいと思っております。
ついては、私どもの開発部会に対し、多くの方に誤解を招いておりますことは、真に残念でありますので、ご理解をいただくため回答したいと思います。本来、ご意見をいただいた多くの方に個別にお答えすべきでありますが、余りにも多くの方々からご意見がございましたので、この回答により、まとめてお答えさせていただきます。
1 組 織
まず、私どもの組織についてご説明いたします。
社団法人電波産業会は、通信放送分野における電波利用システムの実用化及び普及を促進し、電波産業の健全な進歩発展を図る観点から電波の利用に関する調査、研究、開発、コンサルティング等を行い、もって公共の福祉を増進することを目的に、平成7年5月に民法第34条に基づき設立され民間の法人であります。
現在、311の民間の法人、団体が会員となっており、種々の電波利用システムに関し調査研究を行っている他、国が電波の有効利用や混信の防止を図る目的で定める法令(強制規格)に対し、その強制規格の範囲内で通信システムを使用する上で互換性や伝送品質等に係る利用者や製造者の利便を図る目的から定める民間の任意規格を取りまとめる活動を行っております。今後実用に移る次世代携帯電話や地上デジタル放送システムなどもその例であります。
(http://www.arib.or.jp/をご覧下さい。)
2 経 緯
さて次に、今回の電力線搬送通信設備開発部会設立の経緯からご説明いたします。
本年2月中旬、某工業新聞の報道に当会が電力線搬送について調査検討会を設け取組んでおり、総務省も全面的に支援するといった主旨の記事が出ました。
この記事の存在は、電力会社からの問合せで初めて知りました。その電力会社は、同記事に名前があった他の電力会社や総務省の各担当セクションにも問い合せても、その事実は知らないと言われたそうです。当然、その時点で当会でもその様な調査検討計画は寝耳に水でありました。
その後、この記事を契機に、次々と各方面から問合せが相次ぎ、また会員からも強い調査検討要望がございましたので、総務省のご意見も伺った上で、当会はこの分野の技術的な可能性を含め検討を行うため「電力線搬送通信設備開発部会」を設置し、検討を開始した次第であります。
2 開発部会の立場
当会は、これまでも会員から新しい電波利用システムの調査・研究・開発の要望があれば、対応する開発部会を設置して検討しております。この開発部会の設置・検討には、総務省にご協力はいただいていますが、総務省からの公式な依頼をいただいたわけでもなく、当然、国からの委託業務でもありません。
民間の法人がすべて参加する会員の自己負担で検討を行う場であります。
また、この開発部会の検討結果と国の制度との間では、例えば国がそれをそのまま制度化することになっているかのような誤解があるようですが、法制度上の関係はありません。諮問に対する答申のような関係は、国が設置した情報通信審議会(旧電気通信技術審議会)の話であります。
即ち、例えば、同じ法人形態の社団法人であるアマチュア無線連盟が、会員に参加を募って独自に或るテーマについて検討会を開くのと、立場としては同様であります。
勿論、皆様が電力線搬送通信を自ら検討されるのも、自由であります。
3 開発部会の検討の姿勢
また、次に申し上げたいのは、この開発部会の検討の姿勢についてであります。
本開発部会の検討は、先に周波数の拡大を決まりきった結論とし取組むものではありません。それは、技術の進展により従来不可能と考えられてきたことが、何らかの技術で可能になる可能性があるなら、日本国内の電力線の環境下で、先ずは、その技術を事実か否か客観的、技術的に検証し、検討しようとするものであります。
そして仮に事実ならば、国に対しその旨、データを明らかにして提案し、より広範な専門家の検証を仰ぐことを要望しようということであります。
この技術的検討には、当然ながら既存の他の通信への妨害及び他からの妨害を受けることの技術的対応が含まれるものであります。
従って、技術的解決が見出せない場合は、それを結論として、この開発部会は終結することになります。
また、国もなんらかの技術提案が民間からあった場合は、次の段階として、国は国の判断で、審議会等に諮り、より広くの学識経験者、利害関係者を入れ検討することでしょうし、国以外の方々も独自に追試もされるであろうと推測いたします。
その後、もし国の審議会で技術的に実用化の可能性が確認されれば、国は制度を変え(法令の改正)、その後、初めて本開発部会はその制度下で使える民間の任意規格案を作成する作業に取り掛かれることになります。
民間の一法人の提案のみで、利害関係者が関わらないまま、そっくり国の制度が決まることはないと思います。
4 検討対象に対する意識
次に、本開発部会の検討対象は、大きく2分野で、一つは現行の制度の10kHzから450kHzの周波数帯域内での電力線搬送通信の高度化の検討であり、もう一つが、現行の制度にない450kHz以上の利用の可能性の検討であります。
多くの方々のご指摘のとおり、後者については特に既存の通信との共存が可能かが当初からの大課題であります。本開発部会に参加している委員は、もとより皆様と同様の危機認識があります。ただ、はじめから可能性を全面的に否定していないということであります。
5 開発部会への参加資格
次に本開発部会への参加資格についてでありますが、冒頭にご説明したとおり、社団法人電波産業会内の検討組織でありますので、構成員は当会の正会員から参加を募って構成しています。当会の正会員になっていれば、本開発部会への参加も本開発部会の必要経費を負担して参加できます。
当会への入会は、国内外オープンでありますし、法人、個人を問いません。なお、当会への入会申し込み方法も先に示した当会のウェブサイトで取ることができます。
6 資料の取扱
この開発部会に限らず、当会のすべての開発部会では、検討の場で使用する資料の取扱いは慎重に行っております。
開発部会の成果は、当会の会員の共有物ではなく、ノウハウと費用と労力を出し合った当該開発部会の参加会員が共有することになります。
また、開発部会の構成員は、予め開発部会への参加時に覚書を結び、開発部会の特定の資料は第三者に漏らさないこととしています。これは、種々の技術検討では参加各社で複数のノウハウを相互に出し合う必要があり、優劣の比較も必要なこともあります。これらが簡単に外部に漏れるなら、検討そのものが成立しないでしょう。また、曖昧な表現や記載ミスが在り得る途中段階の資料が、検討の場での補足説明も追加説明や訂正もつかないまま、外部で一人歩きして誤解を招かぬためには、慎重な扱いが必要なことは当然であります。
しかし何から何までが非公開ということではなく、資料の性質によっては、メンバーが合意しさえすればオープンにできます。
一般論としては、民間の内部検討資料については公開の義務はないと考えられますが、最終的に国に対してなり、他の外部組織に何かを求めて働きかける必要があるケースでは、当然のことながら、最終的なアウトプットは、相手組織や、世の中が納得できるよう対象の技術自体、また、測定データ、再現性ある測定環境、測定条件等も明らかにし、その内容をオープンにしなければ意味がないと考えています。
7 最後に
電力線搬送通信設備開発部会は、去る5月28日に第一回目の会合を開き、検討体制として3つの作業班を置き、検討を開始したばかりのところであります。
今後も、事柄の重要性を意識しながら慎重な検討を行ってまいりますが、これらの検討結果につきましては、当該開発部会の承認を得た上で、可能な限り公表してまいりたいと考えております。
インターネットも、短波放送受信もどちらも必要なメディア。それぞれの立場の優位性だけでなく、広い視野と見識を持って対処したい。「クリーンな電波環境が、IT社会を支えます」これが2001年の電波利用保護旬間の標語だった。これ以上規制を緩めたらクリーンな電波環境は守れない。IT後進国を一日も早く返上するためにも、CATV、ADSL、無線(FWA)や光ファイバーなどによる高速接続環境の整備を先に奨めて欲しい。ブロードバンドインフラ整備はこれら既にある、安く安全な方法で達成されるべきではないか。
すでに情報のための広く快適な道路が整備されつつあるのに今更、多くの国民に危険が及ぶ可能性が予想される未知なるインフラを特定企業の僅かな利益のために整備する必要はどこにもない。
電力線搬送通信は、代替手段が豊富に存在し、大きな経済的メリットも期待できず、その上、既存の短波放送受信、短波の諸通信、医療器具などへの様々な悪影響が予想されるため、フィンランド政府と同様に、現在検討中の短波帯への規制緩和策は採用を見送るべきである。
危機管理がないと言われる日本、快適な住環境、航空機の安全航行や医療の安全よりも、冷蔵庫内のビール残数やエアコンのスイッチを入れることを携帯電話から電線ネットでチェックすることが、本当に国民にとって大切だとお思っているのかな?・・・
PLCの実用性については流動的でまだ不透明な点が多い。仮に現在の規制内で実用化されたとしても、今以上にノイズレベルが高くなることに変わりはない。とかく環境問題というと、目に見えることだけが注目される。しかし目に見えない電磁波によるノイズだから増えてもかまわないという理由はどこにもないはず。今何がどのように行われているか、ただ無関心・傍観するだけでなく自分自身の問題として捉え行動したい。
8月24日の日経はこんな記事を載せた。
最大24Mビット/秒の電灯線ネット接続 関電が2002年に月2000円台で開始
関西電力は2002年の開始を目指し,電灯線を使ったインターネット接続サービスに乗り出す。月額利用料金はADSL(asymmetric
subscriber line)に対抗するため,2000円台にする計画。関西電力はこれに向け,イスラエルの電灯線通信機器ベンダーであるイトランと合弁会社「ラインコム」を8月29日に設立する。
関西電力が計画するサービスでは,電灯線を使うのはユーザー宅に最寄りの電柱まで。電柱からインターネット網までは関西電力が持つ光ファイバ網を利用する。サービスの提供は関西電力の子会社ケイ・オプティコムが請け負い,電灯線の通信機器をラインコムが開発する。機器開発の基盤となるイトランの技術では,4M〜20MHzの周波数帯を使って最大24Mビット/秒でデータ通信ができる。
現段階では電波法の規制により,高周波数帯を使う電灯線通信はできない。しかし,アマチュア無線への影響があるが、2002年春には規制が緩和される見込み。実現すれば,高周波数帯を使った電灯線インターネット接続が可能になる。
この2002年春をにらみ,ソフトバンク・グループも電灯線を使ったインターネット接続サービスの提供計画を持つ。同グループは,電灯線用の通信チップに英エヌ・サイン製の「nPlug」を採用。周波数帯域は8M〜32MHzを利用し,最大40Mビット/秒の速度が出るという。
ただ,電波法をクリアできたとしも,電灯線によるインターネット接続には検証すべき点が多い。具体的には,(1)他の家電機器との干渉,(2)通信の安定性,(3)コストの抑制――の3点。関西電力は,電波法の改正前にはこれらの問題点を解決し,電灯線インターネット接続の主導権を握る考えだ。
この記事からも分かるように、後半は憶測に基くもの。これを読む大半の人は電灯線に短波帯を重畳する規制緩和は当たり前と見るだろう。所謂マスコミ報道なるものがいかに事実と異なるかを物語っている。現法規の下で、短波帯の実証実験は電波法違反になる可能性がある。マ、企業をヨイショする新聞だから仕方ない面もあるが。
|
以下に関連する幾つかのサイトを用意した。とくとご覧あれ。
社団法人電波産業会(ARIB)
IT政策に関する意見箱
情報通信技術(IT)戦略本部
電灯線インターネット/電灯線インターネット
中国電力インターネット高速接続試験の実施について
九州電力実証実験ページ/実証実験、意見、要望
北海道電力低圧配電線を活用したインターネット
東北電力高速配電線搬送技術の実証試験開始
電線を使ったネット接続は実用化されるか
当てにしていけない電力線インターネット
総務副大臣小坂憲次さんのWEBページ
電力線搬送通信のイロハ
総務省「パブリックコメント」
電波の利用状況に関する情報提供への意見に対する意見募集結果
電力線搬送通信に関する公開実験報告書
電力線搬送通信設備に関する研究会(第1回)が開催される
http://www.jarl.or.jp/Japanese/2_Joho/2-7_plc/kenkyukai.htm
2002年4月30日(火)9時30分から総務省8階会議室において総務省総合通信基盤局電波部長の諮問委員会である「電力線搬送通信設備に関する研究会」が開催されました。鬼頭電波部長の挨拶に続き、委員の紹介、開催要領の確認、座長の選出が行われました。座長には杉浦
行
委員(東北大学電気通信研究所教授)が選出され挨拶の後、議事に入りました。
この中で(社)電波産業会電力線搬送通信設備開発部会(ARIB)と(社)アマチュア無線連盟(JARL)が合同で行った実験結果について説明が行われました。
JARLからは原会長をはじめJARL電磁環境委員会の芳野委員長(JA1XF)、吉村委員(JH1DGF)、武藤委員(JH5ESM)、事務局2名が出席してJARLの検討結果を述べました。原会長から電力線搬送通信に対するアマチュア無線家の関心の深さについて述べ、続いて武藤委員からJARL電磁環境委員会が作成した「電力線搬送通信(PLC)ARIB/JARL合同実験報告書」(*1)に基づいてPLCシステムがアマチュア無線に与える影響について説明し、賛成できない旨述べました。さらに、芳野委員から「短波帯電力線搬送通信に関する諸外国の現状について」(*2)の資料を基に、電力線搬送通信に関する世界的な動向と電波環境の悪化を招くようなことは避けるべきとの意見が述べられました。
研究会は公開で行われ、前もって出席を希望された電力線搬送通信関係者や報道関係者など約40名が傍聴しました。ARIB/JARL合同実験の実験作業班として活躍された仙波さん(JG1EAD)、加藤さん(JG1RVN)、水島さん(JA3VAP)の姿も見受けられた。
*1 電力線搬送通信(PLC)ARIB/JARL合同実験報告書
(125 kB)
別紙1
(68 kB)、別紙2
(67 kB)、別紙3
(377 kB)、別紙4
(219 kB)、別紙5
(42 kB)
*2 諸外国の現状について:第1頁 (63 kB)、第2頁 (51 kB)
http://www.jij.co.jp/news/020501/it/111.htmlより
総務省は30日、電力線搬送通信設備に関する研究会の第1回会合を開催した。研究会は、電波法の規制緩和議論の中で、産業界からの要望が特に強い電灯線を用いた高速通信を議論するもの。今回、座長として杉浦行・東北大学教授を選任。これからの大まかなスケジュールなどを取り決めた。今後、月1回程度の会議を開き、来年度までに規制緩和の方向性などを取りまとめる計画だ。
照明器具の電力搬送用配線(電灯線)を用いた情報通信は、省配線などの理由から需要が高まっている。ただ、高周波帯域の通信の場合、有線であっても、電磁波の漏洩(ろうえい)などで短波放送やアマチュア無線、航海用非常時通信への影響が懸念される。電波法で利用が規制されているのはこのため。すでにいくつかの企業団体が、実証試験を行うなどして安全性を訴えている。
研究会には、産学の電磁波障害の研究者ら9人が参加。企業などから聞き取り調査を行うヒアリングワーキンググループと、実証試験ワーキンググループを設置した。また、第1回の会合である今回、電磁波障害などで知見の多い、日本アマチュア無線連盟などから、聞き取りを行ったもよう。今後7月末までに5回の会合を開き報告書をまとめる計画だ。
電波法では、現在450キロヘルツまでの電灯線通信は認められている。しかし、経団連が提案しているeジャパン計画をはじめ、産業界では2メガ(1メガは100万)〜30メガヘルツという、高速通信分野の規制緩和を求める声が強い。今回の研究会の実証実験では、この周波数帯域での無線障害の有無などが焦点となりそうだ。
報道資料
http://www.soumu.go.jp/s-news/2002/020423_1.html
平成14年4月23日 総務省
「電力線搬送通信設備に関する研究会」の開催
総務省では、電力線搬送通信の高度化のための使用周波数帯の拡大について、既存無線通信との共用の可能性及びその条件を検討するため、「電力線搬送通信設備に関する研究会」を開催します。
1 背景及び目的
電力線搬送通信は、商用電力を供給する電力線を用いてデータ通信を行うものです。
現行制度では、電力線搬送通信に使用できる周波数帯は、無線通信への影響を考慮して10kHz〜450kHzと定められていることから、低速のデータ通信(9.6kbps程度)に利用されていますが、近年のインターネットの高速化等に伴い、数10Mbps程度の高速データ通信への利用を図るため、利用周波数帯の拡大が要望されています。
e-Japan重点計画において、「電力線搬送通信設備に使用する周波数帯域の拡大(2MHz〜30MHzを追加)について、放送その他の無線業務への影響について調査を行い、その帯域の利用の可能性について検討し、2002年度までに結論を得る。」こととしています。
そこで、電力線搬送通信の高度化のための使用周波数の拡大について、既存無線通信との共用の可能性及びその条件を検討するため、本研究会を開催します。
2 検討事項
研究会の主要な検討事項は次のとおり。
(1)実環境実験等による電力線からの漏洩電波の調査
(2)漏洩電界強度の許容値の検討
(3)既存無線局との共用の可能性及び共用条件の検討
(4)その他、必要な事項
3 「電力線搬送通信設備に関する研究会」構成員
あめみや ふじお
雨宮 不二雄
NTTアドバンステクノロジ株式会社アクセスネットワーク事業本部電波事業部EMCセンタ所長
あんどう まこと
安藤 真 東京工業大学工学部電気電子工学科教授
えなみ かずまさ
榎並 和雅 日本放送協会技術局技術主幹
こばやし さとし
小林 哲 社団法人電波産業会常務理事
しおみ ただし
塩見 正 独立行政法人通信総合研究所理事
すぎうら あきら
杉浦 行 東北大学電気通信研究所教授
すずき ひろし
鈴木 博 東京工業大学大学院理工学研究科教授
とくだ まさみつ
徳田 正満 武蔵工業大学工学部電子通信工学科教授
とみた せいえつ
富田 誠悦
財団法人電力中央研究所狛江研究所電気絶縁部上席研究員
4 開催時期 :
第1回会合を4月30日(火)に開催し、本年7月を目途に取りまとめを行う予定。
(連絡先)
総合通信基盤局電波部電波環境課
担当: 志賀課長補佐、土屋係長
電話: (代表) 03−5253−5111
(内線)5907
(直通) 03−5253−5907
(FAX) 03−5253−5914
--------------------------------------------------------------------------------
(参考)
電力線搬送通信の概要
電力線搬送通信は、商用電力を供給する電力線を用いてデータを伝送するもの。
1) 屋外系
各家庭への配電線を利用して高速データ通信を行うもので、電気通信事業におけるラストワンマイル用の媒体として注目されている。
2) 屋内系
家庭内の電力線を伝送路として使用し、家庭内LANを構成。 
引き続き5月16日に2回目のヒアリングが行われた。電力会社5社、モデム製造業者3社のヒアリングがあった。5月23日3回目、当日配布された資料の中で、ヒアリング対象候補者一覧に、名古屋DXersサークル、日本BCL連盟、日本短波クラブ、アジア放送研究会のBCL4団体が挙げられている。
NDXCなどBCL4団体「電力線搬送通信設備に関する研究会」ヒアリングに参加
早くから問題ありとして警鐘を鳴らしてきた電力線搬送通信設備(PLC)に関しては、5月に入りようやく他クラブでも関心を持ち始め行動を開始した。
アマチュア無線家の間では早くから、自ら電波を出していることから関心も高く、仲間同士の意見交換も活発である。
言うまでも無く、電力線搬送波通信は、現在450kHz以下の周波数帯が許可されているが。これでISDNなどが電話回線で利用できる根拠になっている。しかしこれでは通信速度に限界があり、より高速化を求めるには、高い周波数帯の使用が不可欠となり、短波帯の使用を認めるよう要望が出されていた。
しかしここで大きな問題の発生が予測される。今でもISDN機器からの不要輻射が原因で、直接波の長波放送は全く受信不可能、中波放送の受信障害も起きている。そして周波数の拡大は短波帯の2〜30MHzが想定されている。
地下埋設されていない日本の電灯線にこういった周波数を使うことは、それがそのままアンテナの役目をし短波放送受信に重大な障害が生じることは明らか。いくらIT化が進み衛星通信が増えても、短波放送の重要性に変わりはない。
インターネットの高速化は、この様な危険性をはらんでいるHF-PLCに頼ることなく、他にいくらでも代替手段があり、CATV、ADSL、FTTH(光ファイバー高速通信)等の利用促進を図るのが先である。
そして総務省は、「電力線に高周波の電流を流すと、漏洩電波が放射されそれが妨害波となって短波放送等の様々な無線通信や放送の受信に影響を与える可能性があります。拡大対象としている周波数を使用している既存無線通信との共用の可能性について検討するため、電力線搬送設備に関する研究会を開催し、その下に設置されたヒアリングワーキンググループにおいて、各方面の関係者からご意見を聞くことと致しました。」と発表した。
今年4月30日に研究会を発足させた当初は、ヒアリング対象者として法人、会社関係のみで、まして日本BCL連盟を始めどこもこういった団体は無かった。しかしこれではPLC推進派側のヒアリングで最大の短波ユーザーである我々BCLといわれる立場の意見聴取が無いのはおかしいという事になり、昨年来Website上でも問題提起をされている大阪大学大学院基礎工学研究科の北川先生の呼びかけもあり、日常組織的に活動している日本短波クラブ、日本BCL連盟、アジア放送研究会を含めた4団体に対するヒアリングが実施される運びとなった。ヒアリング対象者は個人ではダメと言うことで、国内でよく知られている4団体をその対象とした。内容、日時などの詳細については個々には対応できないので、窓口は一つにして欲しいとの要望もあり、これを日本BCL連盟にお願いした。
関係者に対するヒアリングは、事前に与えられた項目(先月号参照)に対して、説明資料を作成、これに基づき実施された。6回にわたって開かれた電力線搬送通信設備に関する研究会でヒアリング対象となった企業団体等は別掲一覧表のとおりである。研究会で、どのようなことが討議がされたかは、その議事録を見ないと詳細は分からないが、過去のヒアリング会場で配布された資料等は全て入手した。この中から短波帯利用関係者の資料を一部掲載する。
議事録に関しては正式なものが6月17日以降公表されると思われる。このほかアマチュア無線家などが傍聴しメモを取っており、これらをまとめたものは先月も一部紹介したとおりである。同じものはJARL関西支部のWebsiteで公開されている。
これまでのヒアリングで、JARL、NHK、日本短波放送、SONY、電波天文観測グループなどのほか、諸官庁の短波ユーザーが、HF‐PLCの問題点を指摘し、PLC送信レベルを従来の短波ユーザーと共存できるまでの低レベルでの実施を強調している。実際問題このレベルでは実用的な高速通信は不可能なので、結局PLCそのものの短波帯使用を止めて欲しいという要望でもある。
BCL4団体へのヒアリングは6月6日1300から経済産業省別館1020号会議室で開かれた。傍聴者は、報道陣を含め約60名ほど。今回は4団体あわせて一グループの扱い、一団体あたりに割り当てられた時間は約20分で、この間に資料説明と質疑応答があった。技術集団ではないため、PLC技術のデータ収集は出来ないが、一番の短波放送ユーザーの立場から、これ以上雑音は増やさないで欲しいという気持ちは十分伝えられたと思う。
毎回必ず出る質問に、「既に電灯線には家電製品などから出るノイズがたくさん乗っているがこれら影響を受けたことがあるか」というのがある。この質問の背景には、今もここまで出ているのだから、このレベルまでは問題ないだろうという考えが見え隠れしている。業務局の殆ども現状妨害は受けてないと答えていた。6日にあった航空局のときには、洋上からのHF帯通信のやり取りの録音を聞かせ、こんなにひどい状態もあると強烈なインパクトを与えていた。
「こんなに多くの国が短波放送をやっているんだネ、日本語放送はその国の宣伝放送ではないか」という質問もあった。冷戦時代ならいざ知らず、今は番組交換などもあり、宣伝放送にはあたらないと答えたことは言うまでもない。国内には技術モニターもいて、逐一受信状態が報告されていることも認知された。
この先どういう経緯を経てどんな結果になるかは我々には予想できない。しかしいつも我々の行動をあざ笑うかのように、6月5日の電波新聞にもPLC用ICに参入するメーカーの紹介記事の中で、今年8月には高周波帯(2-30MHz)の規制緩和が行われるとみられ、この法律改正を見込んだPLC事業参入が相次いでいる≠ニの記述がされている。業界紙ならではの不良記事だが、実に腹立たしい限りである。
それだけではない。ネット上では既に韓国SAMSUNG社製のPLCモデムが堂々と売られている。これは日本国内では使えないことを知りながら国内のあるIT関連企業が売っている。いずれ使えるようになるから今から売ってしまえということか。もはや日本には、食品会社のみならず、この会社にも企業モラルは存在しなくなったようである。
その後、韓国内で発売された製品であることから、日本での発売は錯誤であったとしてサイトから消えた。(6月10日)
PLC反対の掲示板も活発である。6月7日、ある掲示板に、警察職員と名乗る人の書き込み:『ある県警察(サイト開設者にはお分かりと思うが)の職員であります。身分を明かせず申し訳なく思います。
さて身内の話です。 管区警察局通信部はPLCによる通信の妨害について不安を隠せない様子。対策として警察署近辺での運用は自粛(警察本部 駐在所 交番含む)警察無線の弱電界での設置自粛重要防護対象(通称 重防といいますが)付近での運用自粛
このような考えをもっているようです。とりあえずHFの警察通信が使えることが大前提のようです。これによるとPLCが設置できる地域は限られると思いますが??
しかし、警察官から自粛を求められたみなさん、どうします????警察を相手に戦いますか?それとも断固PLCを使いますか?
なお、この話は通信部の中で討議されている内容ゆえ.....。ある警察本部の情報として頭の隅におおきください。』
以下、BCL4団体のヒアリング資料と6月6日の質疑内容の一部を掲載する。
2002年6月6日
電力線搬送通信設備に関する研究会ヒアリングWGにおけるヒアリング資料
日本短波クラブ
日本BCL連盟
アジア放送研究会
名古屋DXersサークル
短波放送の現状
電力線搬送通信(PLC)の実用化に向けて、現在の450kHzまでの搬送周波数帯域を短波帯にまで広げるよう規制緩和の検討がなされるという話を一年前に聞き、これは大変なことになると日常、短波放送を聴いている者として危機感を持った。現状でも色々な機器からのノイズ等で厳しい受信環境のなか、これを防ぐために高価な受信設備を購入して対処している状況である。
世界各国からの短波放送の中には日本で多くの人たちに親しまれている日本語による放送も数多くある。
2002年5月現在、以下の国あるいは地域が日本語短波放送を実施している。
国名・地域 放送時間/週 使用周波数の数
中華人民共和国 42 3波
台湾 28 4
韓国 42 6
北朝鮮 63 4
モンゴル 7 2
インドネシア 3.5 1
ベトナム 10.5 2
タイ 1.75 1
イラン 7 4
ロシア 14 6
マルタ 1 1
アルゼンチン 10 1
グアム(2局) 21 5
ハワイ 4 4
海外からの短波放送は、その性格から、24時間いつでも聴取可能である。海外からの放送を直接聞くことにより、より早く、その国の伝える情報をありのまま得ることが出来る。また語学の習得に利用し、多種多様な言語に精通している人も多い。居ながらにして世界旅行が出来るのも短波放送ならではの醍醐味であり、短波放送のファンは数万人から数十万人にのぼるとされている。
短波放送の周波数帯域はWRCにおいて割り当てられており、2.3〜29.8MHzの間で放送されている。放送している局数は2002年5月現在の調査で170の国と地域から1,013局(2001年の調査では、166カ国、1,002局、)、一日の延べ使用周波数は11,936波である。国別の短波帯の使用周波数は以下のとおりである。( )内は海外中継波を含む。なお国名は国際的に使われている略号を使用している。
総合計11,936 CHN 849 USA 545 D 516 RUS 501 IND 481 CVA 333 PRU 278 KRE 245 PHL 242 G (698)237 THA 236 IRN 209 I 191 J 190 INS 184 TWN 172 CLN 166 GRC 163 IRQ 162 ROU 159 B 153 F 152 SEY 152 NOR 138 AFS 133 MRA 133 EQA 121 VTN 121 UZB 120 SNG 118 CYP 117 CAN 108 S 107 OMA 105 BOL 102 FIN 101 GUM 98 AUT 96 UAE 95 KOR 93 MRC 91 |
|
CZE 89 PAK 89 AUS 85 POR 84 ASC 82 CUB 81 E 76 BUL 73 ETH 73 ALB 72 TUR 68 ISR 67 EGY 66 HNG 66 MLA 63 RRW 63 TJK 62 ATG 61 POL 61 SWZ 61 SVK 59 BLR 57 ARS 56 ARM 55 BOT 52 CTR 50 MEX 50 STP 50 GUF 49 ATN 48 GAB 48 PNG 48 CLM 47 UKR 46 MDG 44 MLI 40 NMB 37 GEO 32 MNG 32 HWA 30 NZL 29 ARG 28 BGD 28 |
|
GTM 28 YUG 28 ERI 27 ALG 26 HOL 25 NIG 25 SYR 25 VEN 25 MOZ 24 BRM 23 COD 23 CHL 22 LBY 22 SUI 22 AGL 21 LAO 21 UGA 21 BEN 19 COG 19 KWT 19 HRV 18 NGR 18 CBG 16 CME 16 HND 16 LBR 15 URG 15 AZE 14 SOM 14 KAZ 13 SDN 13 TKM 13 TZA 13 KEN 12 MCO 12 TCD 12 BFA 11 BTN 11 DOM 11 GUI 11 JOR 11 TUN 11 AFG 10 |
|
ALS 10 GHA 10 LTU 10 NPL 9 PLW 9 YEM 9 ZWE 9 ISL 8 MDA 8 PRG 8 ZMB 8 TGO 7 MTN 6 MWI 6 BDI 5 CAF 5 GNE 5 KGZ 5 VUT 5 BIO 4 CTI 4 GUY 4 IRL 4 SRL 4 BEL 3 KIR 3 NCG 3 OCE 3 SLM 3 AIA 2 ATA 2 MAU 2 SEN 2 BIH 1 COM 1 DJI 1 ITW 1 LBN 1 LSO 1 MLD 1 PTR 1 SUR 1 TON 1 |
主要国際放送局の多くは、放送予算の削減等合理化を実施してはいるが、短波放送の重要性は今後も変わらないとの認識の下、番組内容を見直して、限られた予算の中で報道番組に重点を置く番組編成が行われるようになった。また世界中、いつでも、どこでも聞こえる短波放送の利点を生かし、受信品位の向上を目指して、海外送信所からの中継放送も年々増加している。日本国内からもフランスのRFI、カナダのRCI、イギリスのBBCの番組が一日19時間30分も短波で中継されている。
短波放送受信機
使用している受信機は多種多様で、本体内蔵のホイップアンテナのみで受信することもあれば、より微弱な電波を受信するために、屋外アンテナを使用して通信機型受信機で受信するケースも多い。
高感度アンテナを使用し、送信出力1kW未満の放送電波の受信も行っているケースも数多くある。
通常使用している通信機型受信機の感度はおおむね次のとおりである。いずれも短波帯(2〜30MHz)で、AM放送、10dB
S/Nの値である。
ICOM IC‐R9000 0dBμ(1μV) TEN-TEC RX-340 -5dBμ(0.56μV)
IC-R8500 6dBμ(2μV) AOR AR-7030 -6dBμ(0.5μV)
IC-R100 4dBμ(1.6μV) DRAKE R-8B 3dBμ(1.4μV)
SONY CRF-1 0dBμ(1μV) JRC NRD-345 6dBμ(2μV)
* ICF-7600GR 0dBμ(1μV) NRD-535 6dBμ(2μV)
* ICF-SW07 0dBμ(1μV) NRD-545 6dBμ(2μV)
* ポータブル受信機
短波放送の将来像
海外からの短波放送は、今後とも減る傾向にはなく、むしろ世界各地に紛争が頻発していることなどから増加傾向にある。
国際放送を実施している多くの国では、短波放送と並行してインターネット放送、衛星ラジオ放送、中継FM放送を実施している。短波以外の放送手段は今後も増加することが考えられるが、短波放送を行っている放送局の数から見たらその割合は極めて少ない状況である。特にインターネットの場合は、同時にアクセスできる数が最大1000名程度に限られ、リスナーが限定されるという限界がある。従って手軽に聞ける世界各国の短波放送がインターネット放送にとって変わることはあり得ず、今後も情報伝達手段として短波放送受信の必要性に変わりはない。
また短波の遠距離伝播特性から、地震、台風などの天災やクーデタなどが起きた場合、該当地域の設備が被害を受け送信できない場合のライフラインとしての役割は、一層強まることが後述のように湾岸戦争やアフガン紛争時に実証されている。簡便な受信機で遠方の情報を入手できる短波放送は、他に代替手段の無い貴重な資源であると言える。
湾岸戦争の際、在留邦人がラジオ・ジャパンやBBCの情報で、英国のブリタニア号の寄航港と日時を知り、危険地域を脱出した例は有名である。また最近のアフガン紛争でも、米国は短波送信機を積んだ航空機を現地に派遣し、英語や現地語による放送を行って、的確な情報の伝達に成功している。
日本国内に外国語放送局は無く、また外国語番組が少ないことからも、直接聴く事の出来る短波放送の役割は大きい。2001年には外国人入国者は5,286,310人(法務省入国管理局発表)で過去最高を記録している。
搬送通信周波数帯域を拡大した場合の影響
従来の450kHz以下の周波数帯域を使用する宅内機器等においても、使用帯域以外での不要輻射が原因で深刻な受信障害が生じたケースさえもある。
元々通信線として設計されていない電力線に30MHzまでの搬送波を乗せた場合、これ自体がアンテナの役目をし、広帯域の短波信号が周囲に輻射される。これらは短波受信時にはすべて雑音となり、放送電波と同じ周波数のため、フィルター等での除去は不可能である。
従って現在考えられている緩和は短波放送受信の終焉をもたらすことと等価である。
今回2〜30MHzを搬送通信に使用する周波数帯域としているが、中波帯は除外されている。これは短波帯に比べて利用者の多い中波帯に漏洩電波による受信障害が出るのを避けるための処置と考えられる。規制値内で既存の無線機器に障害が無いとするならば、高周波損失の低い中波帯の利用も可能なはずで、30MHzまでの短波帯を使用する合理性は無いと思われる。このことから短波帯に放送利用者がいることを考慮すれば搬送通信に短波帯を利用すべきでないことは明らかである。
規制緩和の中で要望されている漏洩電波の電界強度では、短波帯全域にわたってノイズレベルが上昇し殆どの放送局が受信不能となることは明らかである。一般の生活環境で、雑音源となる電灯線と短波受信機の距離を数メートルも取ることも現実的でない。また漏洩電波の規制数値を若干厳しくしても、電灯線自体が電磁遮蔽されていない以上影響は不可避と考えられる。
諸外国の状況
一部の欧米諸国で実証実験が行われているが、電灯線が地下埋設されているという日本との決定的な生活状況の違いを考慮しなければならない。更に日本には日本独自の生活環境があり、風土、人口密度など住環境が全く違うところでの実験である。
ドイツでは一部地域で実験されている、と聞いている。しかしこれは一般住宅地域ではなく、工業地帯での実験である。また基準も厳しい値となっている。それでも実際には激しいノイズが発生し、アマチュア無線の通信は不可能となったとして現地のアマチュア無線連盟が猛烈な抗議活動を行っている。
またフィンランドでは技術的問題が解決できないため導入は見送られている。
その他要望事項、特記事項等
以上述べたように、今回検討されている規制値の緩和等は、現状以上にノイズレベルを上昇させ既存の重要な通信である短波放送の受信に壊滅的な悪影響を与えることは明らかで、電力線搬送通信以外の漏洩の無い通信方式を採用すべきである。家庭からのインターネット利用は、既に普及しつつあるCATVやADSL、光ファイバー、無線などの利用促進を図るべきで、ノイズ発生が予測される機器のこれ以上の使用は避けるべきである。電力線搬送通信は、これらで十分代替できると考えられるが、短波放送には有効な代替手段がないことを考慮すべきである。
「e-Japan重点計画-2002(案)」によると、現状すでに高速インターネット加入可能が3400万世帯、超高速インターネットすなわちFTTHの加入可能数は1400万世帯に上り、「2005年までに1000万世帯」の目標を前倒しで達成したことになっている。
「クリーンな電波環境が、IT社会を支えます」が電波利用保護旬間の標語である。一般木造家屋の天井裏に無造作に引き回されているVFFケーブルに、短波帯の周波数を載せることはこの理念に大きく反し、また「既存の通信に影響を与えない」という総務省の基本方針にも反することをここに強調したいと思う。
以上
2002年6月6日ですべてのヒアリングは終了した。あとは実環境実験ワーキンググループによる各種実証実験が行われる。
電力線搬送波通信、HF-PLC規制緩和は見送りに