「あなた、地球ができたのがたったの6000年前だなんておかしいよ。」
「それは、何故ですか?
2000年前に編纂された我々の経典を調べると、
地球の年齢は6500年以外に考えられません。」
「あのですね、C14法っていうのを使うと、C14炭素の割合からその物の年代が分かるんですよ。
C14炭素はね、毎年、一定の割合で変化してるんですよ。その変化の具合から年代が分かるってわけ。
そのC14法を使うとね、地球の年齢は億っていうレベルで、6000なんてありえないんですよ。」
「そのC14法というのは、いつの時代の年代検証法なのですか?」
「1950年に発見された、最新最先端の手法ですよ。」
「…」
「納得してくれました?」
「すばらしい! あなたの信仰心はすばらしい!!
我々は、2000年前の書物で6000年前の歴史を語っていた。
自信はあったが、その中にも少なからず、拭い切れぬ猜疑心があったのも事実。
なぜなら、2000年前の書物が6000年前の事実を記録しているとは限らないからだ。
しかし、あなたはどうだ? まったく迷いがない。
たった、50年前に発見された技術をもって、数億年昔を断言している。
現代のたった50年間だけに成り立っている現象を見て、6000年前はおろか、
数億年前までその現象が成り立っていると信じている。
その心。あなたの信仰心に、私は、自身の宗教へ対する未熟を思い知りました。」