心想

 目次へ         

暗い闇の中を歩いている
気付いた時には歩き出していた
周りには何もない
暗い霧が立ち込めている
歩きはじめ時は、遠くに小さな光が見えていた
進み続けるにつれ、霧が立ち込めてきた
今じゃ光はみえない
周りには何もない
あるのは霧だけ
しかし、この霧は自分が作り出したものだ

声が聞こえる
知ってる人の声 知らない人の声
入り混じって 聞こえてくる
ここではない違う暗闇にいる人の声だ
早く進めと急かされる
無責任な声だ
立ち止まることはできない
時間が進むから
戻ることもできない
時間が進んでいるから
様々な声が攻撃してくる
しかし、この声は自分が作り出したものだ

どこに向かえばいいか分からなくなった
はじめ見えた光は霧が覆い隠してしまった
ある時から光が見え出した
いくつも見える
最初に見えた光とは違うもの
偽りの光 でもはっきりと見えている光
無責任な声もそちらの方に向かえと言う
光が段々近づいてくる 
自分が近づいていってるのかも分からない
光が見える
しかし、この光は自分が作りだしたものだ

時間が流れている
永遠に歩き続けることはできない
いつか倒れてしまうことを知っているから
出口はない
どこで倒れても同じかもしれない
声が聞こえる
歩けるところまで歩けと
倒れることを許さない
近くにある光に向かえという
本当にそれでいいのか

始めに見えた光を探したい
そこに辿りつきたい
しかし、そこには辿りつけないことを知っている
近づくだけでもいい
邪魔するものがたくさんある
自分以外には誰もいない
霧 声 偽りの光
それらは自分が作り出したものなのに
立ち止まることはできない
霧は濃くなる
声は多くなり、大きくなる
偽りの光も増えてきた
自分が作り出している

霧を無くすことはできるのか
偏見と思い込みという名の霧を
偽りの光をけすことはできるのか
欲望という名の光を
声をかき消すことはできるのか
声を消すことはできないだろう
独りになるのが怖いから
霧と偽りの光を消せば
本物の光が見えるかもしれない
そこに憧れる
しかし、辿りつくことはできないだろう
近づくだけでいい