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キャンピロバクター
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自然界では動物,特にニワトリなど鳥類の腸管に保菌され,汚染食品や水を介して経口感染あるいはペットやヒトから接触感染する.潜伏期が2〜11日と長い.学校や寮の給食,中高校生の修学旅行の食事,キャンプ場の飲料水,湧き水,簡易水道などが原因となって大型食中毒を起こすことが多い.
先進国では小児と青年層に多発し,下痢症の原因菌として最も高率に検出される.症状は発熱,下痢を主とする急性胃腸炎であり,血便もしばしばみられるが,多くは数日以内に回復する.時に再燃がみられる.まれに腸管外感染を起こすことがある.(ハイパー臨床内科/中山書店から引用)
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サルモネラ
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ほとんどすべての動物の腸管に生息しているといっても過言ではない. 重症化しやすく,回復が遅れる傾向があり,小児や高齢者など易感染性要因をもつ患者では,特にこの傾向が顕著である.
菌血症(bacteremia)は胃腸炎の経過中に一過性にみられることがあり,易感染性要因をもつ患者では頻度が高い.
保菌者には無症状健康保菌者と病後保菌者がある.健康保菌者は0.1〜0.2%である.サルモネラ症発症後の病後保菌者では,発症3か月後,遅くとも6か月以内には排菌は停止し,1年以上続くことはまれである.(ハイパー臨床内科/中山書店から引用)
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ビブリオ感染症
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腸炎ビブリオは,海洋性細菌の1種であるため,生鮮魚介類が原因食品になることが多く,そのためわが国の細菌性食中毒(bacterial food poisoning)原因菌としては,最も高頻度に分離される菌の1つである.また,東南アジアなどへの海外旅行者が罹る,いわゆる旅行者下痢症(traveler's diarrhea)の原因菌としても,しばしば分離される.熱帯・亜熱帯の開発途上国でも,下痢原因菌として重要な位置を占めており,また欧米でもエビや生カキなどの摂取による大規模食中毒例や散発性が多数報告されている.
発育に食塩の存在を必要とする好塩性(halophilic)細菌で,海洋中に生息し,通常海水の表面温度が15℃以上になると,沿岸海水中から容易に分離できる.冬季は海底の汚泥中に生息し,夏季になるとプランクトンに付着して表面海水中に浮上してくるといわれている
主として夏季に沿岸の表面海水中で増殖するため,腸炎ビブリオ腸炎患者は特に夏季に多い.5〜11月の間に報告例が多く,特に7〜9月に多発する.東南アジアなどへの旅行者の下痢症の原因菌としても重要で,毒素原性大腸菌,サルモネラ属菌に次いで高頻度に分離される.
最も重要な毒性は,心臓毒性による動物に対する強い致死活性である.腸炎ビブリオが経口感染した場合,小腸で定着増殖して耐熱性溶血毒を産生する.この毒素が血流中に入って心臓に到達した場合,上述の機序によって心停止が起こることが考えられる.腸炎ビブリオ食中毒の際の急性死亡例が過去に何十例か報告されている.これらの死亡例は,耐熱性溶血毒の心臓毒性による可能性があるといえる.(ハイパー臨床内科/中山書店から引用)
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