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インフルエンザ脳症


 インフルエンザ脳炎・脳症は,インフルエンザワクチン接種者の減少に伴い,近年小児を中心に全国規模で多発している.この脳症の多発は香港におけるH5N1などの新型のウイルスの流行とともに海外から非常に注目されている。現在までの調査では香港A・H3N2に脳症が多いことが知れているが、H1N1やB型でも脳症の報告例は多数あり、新型ウイルスによるという根拠は得られていない。疫学的調査からこの脳症の特徴として、まず第1に他の脳炎・脳症に比べはるかに予後不良であること。第2に発熱から神経症状までの発現時間が48時間以内であるものがほとんどであること、さらに、5歳以下に集中することから、インフルエンザの病態はおおよそひとつの病態からおきているものと推察されている。また、解熱鎮痛剤の使用による予後不良の因子は疫学的に明らかとなったが、解熱鎮痛剤を使用していない例も多数存在、その病態は今もって不明であり、病態解明が急がれている. 治療  インフルエンザ脳症の予後は今までに脳炎・脳症に比べ極めて不良である。このことは以前より行われていた脳炎・脳症の治療だけでは予後が改善されないことを示している。現在、有効性が推測されている治療法として、抗ウイルス薬、メチルプレドニゾロンのパルス療法、γーグロブリン大量療法、血漿交換療法、低体温療法、サイクロスポリン療法などがある。病態的に高サイトカイン血症とフリーラジカルの上昇、血管内皮の障害があり、それらを早期に鎮めることが予後改善につながる。当科では積極的に血漿交換療法を行い改善例をみている。どの治療をどの段階で行うかのマニュアル作成が進行中である。

インフルエンザ脳症の予後

インフルエンザ脳症の臨床症状

病理学的特徴

フリーラジカルによるインフルエンザ脳症との関連

インフルエンザ脳症治療ガイドライン

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