「トンネル」の話

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みなさんは、トンネルってどういうイメージ持ってますか?

「暗い」とか「汚い」とか「怖い」とか・・・ そのへんですかね(笑)

 

ここでは、トンネルをいろいろな観点からみなさんに紹介しようかな、って思ってます。

間違ってたこと書いてあったらメールで指摘してください。お願いします。

では、はじめますかっ。

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じゃ、とりあえず、トンネルってどんなのがあるか見てみましょう。

 

なさんは、子供の頃、砂場でトンネルを掘ったことありますよね?

きっと砂の硬さや湿り具合で、掘りやすかったり掘りにくかったり・・・そんな経験あるでしょう。

実際の現場においても地山(じやま)の硬さやトンネルを掘る場所などによって

掘り方が工夫されています。

代表的なトンネルの構築方法としては、

山岳工法(主に山岳、最近、都市部多い)

シールド工法(都市部)

開削工法(都市部)

沈埋工法(河川など)

の4種類があります。

 

ここでは、私が専攻している山岳工法について紹介します。

 

岳工法は、現在その工法がNATMとなっています。

NATM(New Austrian Tunnelling Method)とは、山岳トンネル工法に属する工法で

その定義は「NATMとは、ロックボルトと吹付コンクリートを主たる支保部材として、

地山の強度劣化を極力抑え、地山が本来持っている耐荷能力を積極的に活用しながら

現場計測の管理のもとに、トンネルを掘り進めていこうとするものである。」となっていますが、

もう少し具体的に述べますと、トンネルの場合、地盤と支保工、覆工は共同して上部の地山を支えています。

地山が非常に強固な岩盤であれば地山だけで自体を支えられますから、

支保工は不要、覆工は化粧だけの役割しかありません。一番の理想は無支保の状態で安定していることが望ましい訳です。

しかし、割れ目等の不連続面が存在しない地山は少なく、又、多くの地山では

断面を半永久的に維持し得る程の強度に恵まれないため、地山が支えきれない荷重を支保部材で支持するか、

あるいは地山自体の強度を高める工夫が必要となります。

このことから今までの在来工法を一歩進めた「地山の耐力を損なうことなく」という観点から

「ロックボルト+吹付コンクリート」を用いて、積極的に地山を強化して、

有害なゆるみを生じないようにして地山のもっている自体の支保機能を最大限に活用しようとするのが

NATMといわれている手法です。
特徴は

@ 掘削後、直ちに地山に密着して吹付コンクリートやロックボルトでトンネル断面を形成するため、地山の緩みに伴う耐荷能力の低下を防止することが出来る。
A 在来工法より支保工や覆工の部材寸法を軽減できることから掘削断面積を小さくすることができる。
の利点があります。

どうですか?NATMについて、わかってもらえたでしょうか。簡単に言うと、NATMとは赤字の部分に集約されているのです。

この有害なひずみを発生させないために、いろいろな掘削工法や補助工法を実施しています。

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では、次に掘削工法についてお話しましょうか。

 

削工法の種類の主なものは次のとおりです。

工法 のコピー.jpg (52449 バイト)1)全断面掘削工法

 

 2)上部半断面先進工法

 

 3)ベンチカット工法

  (1)ロングベンチカット

  (2)ショートベンチカット

  (3)ミニベンチカット

  (4)多段ベンチカット

 

 4)側壁導坑先進工法(サイロット工法)

 

 5)中壁分割工法(CD工法)

 

では、それぞれについて、チョット本格的に説明します。

 

1)全断面掘削工法

全断面掘削工法は、設計断面を一度に掘削するもので、安定した地山に採用される工法である。

そのため、日本の複雑な地質では、トンネル全長を通じて全断面掘削工法で施工が可能な場合は少ない。

しかし.最近ではいわゆる補助工法の技術の進展によって,これらを併用することにより、

全断面掘削工法の採用の範囲が広がってきている。

特に最近のトンネル機械の高性能化・大型化と施工の自動化・省力化が進み、

全断面掘削工法における急速施工が可能となってきた。

 

2)上部半断面先進工法
トンネルの延長が比較的短い(200〜300m程度以下)場合,トンネル全長の上半掘削を

終了してから下半掘削をまとめて行うもので,機械・設備および作業員の規模を最小限にすることにより

経済性が図られる。

3)ベンチカットエ法
ベンチカットエ法は,ロングベンチ(ベンチ長50m程度以上)、ショートベンチ(ベンチ長10〜50m)、

ミニベンチ(5m程度以下)および多段ベンチなどに分けられる。

これらは,ベンチのおおよその長さで分けているが,それぞれのベンチの長さは、

設計上の一次覆工のリング形成時期によって決められる場合と、

上半作業の作業性(掘削,支保,ずり出し,各種機械・設備の配置)から決まる場合とがある。


(1)ロングベンチカットエ法
この工法は全断面では切羽が自立しないが,半断面では自立し,早期にはインバートを閉合しなくてすむ場合に適用される。


ベンチ長は50m程度以上とし,上半と下半を100〜150mずつ交互に掘削する場合(交互掘進)と、

上半と下半の同時併行掘削の場合(同時併進)とがある。前者は,上半,下半の掘削とずり出し作業が全く別サイクルで

あるため,上半の人員や機械を下半に転用でき,作業の輻そうが避けられる。

後者は,上半のずり搬出のため下半の作業か輻そうし,安全管理上などで不具合もあるが,

上半,下半の同時掘削により,工期の定縮が期待できる。


(2)ショートベンチカットエ法
ベンチ長を10〜50m程度とする方式で,従来から最も多く採用されている。

この工法では,上半,下半の切羽が接近しているため,両切羽の作業が競合し,上半のずり搬出などにより

掘削サイクルの確保が容易ではない。上半のずり搬出は,斜路,ベルコン,トレンローダなどの組合せによる。

(3)ミニベンチカットエ法
この工法はベンチ長を5m程度以下として掘削する方式で,従来は,支持力の不足する地山,

または,膨張性地山などで早期にトンネル全体のリング形成が必要な場合などに適用されていた。

この工法は切羽の自立が困難な場合には適用しにくかったが,最近の補助工法の技術の進展によって,

広範囲の地質への適用が可能となり,今後はごく標準的な工法となるものと考えられる。

この工法は上半・下半の同時進行のため,これに沿った機械配置が必要となる。


(4)多段ベンチカットエ法
この工法は,上半の加背が大きく切羽の自立が困難な場合,あるいは,使用機械、設備では

掘削が困難な場合などの特殊な条件のもとで適用される。この工法は切羽作業が複雑となり,

また,切羽後方の作業も輻そうするため,全断面閉合までの時問がかかり過ぎるなどの問題があり,

補助工法によるなどして,他の工法の適用を図るべきである。

 

4)側壁導坑先進工法

この工法は,地山が軟弱で地盤支持力が不足し,ベンチカットエ法が不適当な場合,


水抜きが必要な場合,あるいは地表面沈下を防止しなければならない場合などに適用される。


5)中壁分割工法(CD工法)
この工法は地表沈下が懸念される場合,土被りの小さい土砂山の場合,あるいは

特殊な大断面トンネルの掘削に適用される。この工法は中壁により断面を分割することで

切羽の安定を図ろうとするもので,側壁導坑に比べ大型機械が導入できるが,中壁の施工および撤去作業が増える。

(参考文献:山岳トンネルの施工、鹿島出版会)

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