宇宙旅行の研究

 

 

 

 

 

 

 

                               

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

湊 元彦

 


目次

 

1.            はじめに

2.            2001年宇宙の旅

3.            宇宙旅行の現状

4.            宇宙旅行実現に向けて

       30人乗り旅客シャトルの設計

5.            まとめ


はじめに

 

 

僕は去年自由研究でロケットについて研究した。その中で、ロケットの歴史を調べたり、ロケットの推進の仕組みを調べたりし、最後には実際にモデルロケットを製作し、打ち上げを行った。

 

ロケットの歴史を調べている時にもっとも重要だと思った人物はフォン・ブラウン博士だ。彼は宇宙へ行くという夢を実現するために、あらゆる手段を使って研究を続けた。

 

今年の自由研究は、フォン・ブラウン博士がずっと夢見ていた宇宙旅行を、題材としたものをやることにした。

 

 

2001年宇宙の旅(2001:a Space Odyssey)

 

 

アーサー・C・クラークが、1968年に書いたSFで、スタンリー・キューブリックによって、映画化された。30年以上前に書かれた小説で、想像上の今年(2001年)のことが書かれている。大型の宇宙ステーションがあり、乗客を乗せたシャトルが地球との間を運行している。月にも基地がある。それ以外にも、ハルという、考えたりしゃべったりできるコンピュータ−があったり、人口冬眠装置があったりする。

現在の技術との比較は後で行うことにしてここではモノリスについて、考えることにする。モノリスというのは、奥行き1、幅4、高さ9の割合でできている黒い直方体の物体である。モノリスというのは、ヒトザルにこん棒を持つ事を教えたり、動物を狩ることを教えたりするもので、地球外生物が置いていったものだ。そういうアーサー・C・クラークの考えを僕はおもしろいと思う。


宇宙旅行の現状

 

 

2001年宇宙の旅にも出てきた宇宙旅行のための技術の現状について調査する。調査はインターネットを中心に行う。参照したホームページは巻末に記載する。

 

宇宙ステーション

2001年宇宙の旅では大型の宇宙ステーションが地球の外周上にあり、宇宙旅行の基地になっている。まず、現在までに実用化された宇宙ステーションについて調べる。

 

サリュート

サリュートは、1970年代から1980年代にかけて、旧ソ連が打ち上げた宇宙ステーション。軍事利用を目的としたアルマースと、平和利用を目的としたサリュートのふたつの計画があった。軍事目的では大型の望遠鏡による地上の軍事施設などの偵察用撮影がおこなわれた。 サリュート6号や7号では、ドッキング・モジュールを前後2か所に増やしたためステーションを無人にすることなく、その活動を常に行うことができるようになった。このため多くの人々が、宇宙を訪れることが可能となった。

スカイラブ

スカイラブはアメリカ航空宇宙局(NASA)によって1973年5月14日に打ち上げられた。スカイラブの本体は、アポロを打ち上げたサターンVロケットをベースとしていた。第3段の燃料タンク部分を基地として用いるため、とても大きなスペースを確保することができました。残る1段目と2段目により、スカイラブは打ち上げられた。地球との往復にはサターンVで打ち上げられたアポロ宇宙船の、司令船と機械船が使用されました。 滞在は1974年に終了後し、1979年7月に大気圏へ突入し消滅した。

 

 

ミール

ミール「ミール」は、旧ソ連が打ち上げた宇宙ステーションで、その名前の意味は「平和」「世界」。 コア・モジュールが1986年2月20日に打ち上げられ、1996年4月に完成した。最大長は33メートル、質量約140トンの巨大な宇宙ステーションだった。

「ミール」の目的は、各種の科学実験や観測、無重量が人体へ及ぼす影響の調査などで、1986年3月15日に2人の宇宙飛行士が初めて滞在した。1989年9月7日以降の約10年間は、常に有人の状態で飛行を続けた。

「ミール」には、1990年12月には、日本人の秋山豊寛氏が搭乗するなど、ロシア人だけでなく各国の宇宙飛行士が乗り組んだ。1991年のソビエト連邦の崩壊以後はスペースシャトルとのドッキングがはじまるなど、国際協力の舞台となったが、2001年3月23日に南太平洋に落下させられた。

 

国際宇宙ステーション(ISS)

国際宇宙ステーションは16カ国が協力して作った。アメリカ、日本、カナダ、ロシア、ドイツ、オランダ、ノルウエー、スペイン、スイス、スウエーデン、イギリス、フランス、ベルギー、ブラジル、デンマークの16カ国で、それぞれの国が、みな違う仕事を受け持っている。

 

本体の打ち上げにはスペースシャトルやソユーズが使用される。乗員や実験設備の補給にはスペースシャトルのほか日本のH−IIAも利用される予定。日本はその他6個の実験モジュールのうちのひとつ“きぼう”の製作も担当する。ステーションの重量は453.6トンでミールの三倍以上の規模である。乗員は常時七名が滞在可能。

 

 

宇宙ステーションについての考察

2001年宇宙の旅に出てきた宇宙ステーションと比べると今の宇宙ステーションはまだまだ小さく(ISSでも常時滞在乗員は7名)、目的も宇宙空間での実験ということが主で民間の人が宇宙旅行を楽しむことはそう簡単ではない。宇宙旅行を身近なものにするためには、スペースシャトルを大型化したり、完全再利用可能なシャトルを開発するなどして、宇宙ステーションの建設費を下げる必要があると思う。

 

 

シャトル

2001年宇宙の旅では、宇宙ステーションと、地球を結んで飛んでいるシャトルについて述べる。昨年の研究でも調べたとおり、現在実用的なものはNASAのスペースシャトルである。打ち上げ能力に関してはロシアのブランが最大だが現在は打ち上げが中断されている。(打ち上げ能力:スペースシャトル(25t)、ブラン(30t))

H-UAの説明へ

スペースシャトルの説明へ

ソユーズの説明へ

プロトンの説明へ

アリアンの説明へ

 

スペース・シャトル

NASAは1972年にスペースシャトルの開発を始め、1981年4月12日に初飛行を行った。 スペースシャトルは、オービターと燃料タンク、二つの固体ロケットブースターから構成されている。 オービターは飛行機のような形をしており、高さ17m、長さ37m、翼の長さは24m、重さは85トンである。スペースシャトル全体は高さ23m、長さ56m、総重量約2000トンである。 オービターの中央部分は、ペイロードベイになっており、人工衛星などが打ち上げられる。 2基の固体ロケットブースターは、燃料タンクの両脇に取り付けられている。打ち上げ約2分後に、シャトルから切り離され、パラシュートで海面に落下。回収後、再利用される。 燃料タンクは、打ち上げに必要な酸化剤と燃料、液体酸素と液体水素が収納されており、これらはオービターのメインエンジンで燃焼さる。8分後燃料タンクは切り離され、大気圏で燃え尽き再利用されない。その後、軌道修正用のエンジンを噴射、地球周回軌道に入る。 オービターは、宇宙での実験を行った後、地球の周回軌道を離れ、大気との摩擦で減速。最後はグライダーのように着陸する。

 

シャトルについての考察

ペイロードはすでに20tを超えており、2001年宇宙の旅に出てきた30人乗りのシャトルという事では十分に実用化されている。しかし実際は一回あたりの打ち上げコストが高いことから乗客のみを輸送するだけでは一人当たりの費用が高くまだまだ、身近とはいえない。コストを抑えるためには完全再使用可能なより低コストのシャトルの開発が必要と思う。アメリカではX−33、X−34といったシャトルの開発が進められている。また日本ではスペースプレーン、ロケットプレーンの研究が行われている。

 

 

長距離ロケット

 

2001年宇宙の旅では、木星への有人飛行が実用化されているが、現在はNASAを中心に無人の惑星探査機を飛行させている。1972年に打ち上げられ木星の写真撮影を行ったパイオニア10号に始まり、土星まで2万Kmに近づいたパイオニア11号、

火星の探査を行ったバイキングシリーズ、打ち上げから38ヵ月後に木星の人工衛星になったガリレオ、アメリカとヨーロッパ13ヵ国の共同計画で1997年10月15日に打ち上げられたカッシーニなどがある。カッシーニは2004年に土星に到着し、人工衛星になる。

 

長距離ロケットについての考察

無人探査機は飛行させているけれど、有人にするには時間がかかると思う。まず帰還するということが考えられていない。(片道飛行) 次に生命維持のために必要な設備やペイロードが考慮されていない(酸素や水)。この分野はほかの分野に比べても遅れていると思う。NASAは今年になって20年以内に人を火星に送り込むと宣言したが、莫大な費用がかかると思う。また多くの人にとって宇宙旅行の最大の興味は地球を見ることであり、実現してもそんなには希望者がいないと思う。

 


 

宇宙食について

2001年宇宙の旅では、フリーズドライされたものを、装置に入れてもとの食品に戻すタイプと、パック入りのジュースのように吸うタイプがある。現在の宇宙食はフリーズドライのものでお湯をかけて食べるもの、レトルト食品、ドライフルーツに通常のパン、フルーツなどの食品がある。食事には地上と同じようにナイフ、フォーク、スプーン、はしを使う。飲み物はストローで飲む。

 

宇宙食についての考察

 

今の宇宙食は、初期のものと比べると、とてもよくなってきている。初期のころに宇宙飛行士が食べていたチューブから吸うものは、確かに歯磨き粉を食べているような感じがしそうだ。だが今は普通の食品を食べられるので、初期の宇宙飛行士が受けていたような感じはしないので長期にわたる飛行でも大丈夫だと思う。


宇宙旅行実現に向けて - 30人乗り旅客シャトルの設計

 

現在の技術の調査と去年の研究を元に、シャトルの概要の設計をする。

 

[目標]

国際宇宙ステーションの高さにあるより大規模な宇宙ステーションと、地球の間を30人の乗客を乗せて往復できるシャトルを設計する。

 

[名前]      M-1

 

[推進システム]

荷物を含めて100kgとすると、ロケットに必要な打ち上げ能力は、100kg*30=3t。スペースシャトルの打ち上げ能力は25tなので、約1/10の打ち上げ能力しか必要ない。したがって推進システムはすでに実現されている技術を使う。スペースシャトルを参考にして推進システムは固体燃料を使用する補助ブースターと液体燃料を使用するメインエンジンの平行2段式とするが、再利用率をさらに高めるためメインエンジンは燃料格納を本体内部でおこなう。これによって再利用率は100%となる。構造が単純になる単段式(イギリスのStarchaser-Discoveryや大型飛行機から分離発射するタイプ(アメリカのX−33)も検討したが、技術的に解決していない問題もあるため今回は、平行2段式を採用した。

 

[燃料]       固体燃料 液体燃料

 

[大きさ]

居住スペースは一人当たりに必要な面積を2uとして60u。これはスペースシャトルのペイロードベイに比べると非常に小さいそこで、燃料タンクを内蔵したオービターの大きさは高さ15m、長さ25m、翼の長さを20mとする。燃料タンクを除く重量は45tとする。メインエンジンのための燃料は700x45/85=370t、ブースター重量は

1200x415/700=710tしたがって総重量は1115t。

 

[外形]


 

 

 

 

 

 

 

[打ち上げシーケンス]

 

打ち上げ前5秒                  メインエンジン点火

打ち上げ後0秒後                固体補助ブースター点火

打ち上げ後約1分20秒後       固体補助ブースター切り離し

打ち上げ後約4分後          メインエンジン燃焼終了

 

[オービターのモデル作成]

設計したシャトルの実現可能性を検討してみるために、オービターの1/200モデルを作成した。 作成にあたってはスペースシャトルのモデルキットを改造した。改造は、全長を設計にあわせて短くすること、燃料内臓に必要なスペースを確保すること。全長は単純に中間をカットし、前部と後部をつなぎ、主翼を調整する。燃料の収納はペイロード減少にともない改造前の格納庫部分を使用するつもりであったが、総容量が足りないため、主翼上に左右それぞれ燃料収納を増設した。

 

[考察]

スペースシャトルのデータをもとにして30人乗りのシャトルM−1を考えた。スペースシャトルに比べると小型で、再使用率を100%にしたのが特徴。すべてを再利用するので、打ち上げコストがさがると思う。これによって宇宙旅行が身近なものになればいいと思う。オービターのモデルからモデルを作成する前には気がつかなかったことがわかった。これらは今後の研究課題にする。

 

1.燃料収納スペースが不足していること

設計ではスペースシャトルの約半分の燃料を収納することにしていたが、実際にモデ

ルを作ってみると、足りないことがわかった。ボディそのものをさらに軽量化する必

要があると思う。(20t)

2.乗客席が危険

今回の設計では格納庫の大半を燃料収納に使用し、残った部分を乗客席にすることにしているが、燃料の真上に座ることになるため、安全性で問題があると思う。燃料・

エンジンから極力隔離された乗客席の配置が必要と思う。

 


まとめ

 

30年前と比べると宇宙開発は、より実用的な事に重点を置いていると思う。アポロ計画のようにお金をかけることはもうできない。今後の宇宙開発は宇宙ステーションやシャトルを利用した、宇宙空間でしかできない実験と、短時間の宇宙旅行(地球を数回周回する)と惑星探査が別々に開発されていくと思う。

 

今年の研究では宇宙旅行にも使用できる小型のシャトルを設計してみた。つぎの研究では、この設計に基づいたモデルロケットを作成して打ち上げをやってみたいと思う。

 


参考/引用したホームページ

 

宇宙開発事業団(NASDA) http://www.nasda.go.jp/

Masamichiの航空宇宙アクセスポイントhttp://www2s.biglobe.ne.jp/~masamich/index.html#contents

Space News Endevour (Yusuke Nasu) http://www.you-chan.com/space/

 

 

参考にした本、新聞

 

朝日新聞2001年7月22日 “宇宙の旅にいきたいな”

湊元彦2000年自由研究 “ロケットの研究”

アーサーC.クラーク “2001年宇宙の旅” ハヤカワ文庫