安全部会第6WGについて

1.概 要

 第6WGは当初、「化学プロセス安全のパブリックアクセプタンスの構築」−リスクコミュニケーションの視点から−とのテーマを設定して企業・行政・学者の有志12名により、2001年に発足致しました。

 その後、化学工学会安全部会が社会技術研究システムから受託している化学施設の安全のテーマについての調査研究事業の内、「社会的合意形成に関する制度・方法・コミュニケーション手段」を担当して調査研究活動を行っています。

2.第6WGの調査研究の成果

 第6WGにおけるこれまでの2年間の活動成果をご紹介します。

 調査テーマはリスクコミュニケーションをキーワードとしての「合意形成に関する制度・方法・コミュニケーションの手段」の調査でありますので、わが国の化学産業を取り巻く状況を把握するため、化学企業と住民が「リスクコミュニケーション」についてどのような意向を持っているかについてアンケート調査を行い社会の化学安全・情報開示に関する動向を把握しました。

 この調査で判明したことの一部を紹介します。

 化学企業は:

リスクコミュニケーションを図ることの重要性は十分に認識しているが、その確立された手法が無い、国民の化学安全に対するニーズが見えない。工場側のリスクについての適切な説明者がいない。説明に手間が係るなどという意見が多く、化学業界で行っているRC活動(レスポンシブル活動)なども未だ手探りの状態が続いている。

 住民は :

化学企業の存在を好ましくない存在として意識は持っているものの、原子力発電所や飛行場ほどの迷惑施設ではないと思っており、むしろ塀の中が見えないために、工場内がわかるように情報公開をして欲しいという要望が多かった。リスクについても化学物質のような訳のわけの分からないものについては、暴露されての健康被害や後遺症について心配があり、また、爆発・火災・漏洩・流出についてはその現象が発生した場合の避難方法が知りたいなどが、懸念する意見の上位を占めた。リスクコミュニケーションでよく心配する「絶対安全の思想」は抽出されず、むしろ身の安全を確保するための情報開示を求めていた。

 第6WGはこれらのアンケート結果を解析し、リスクコミュニケーションの手段や方法を明示するための基礎資料としてさらに研究調査を続けるとともに、もともと6WGは「パブリックアクセプタンス手法」目指したものであったので、社会が許容する制度や方法論についても並行して調査研究することとしました。

3.今年の研究テーマ

 以上の調査研究の成果の上に立って、今年は、

 (1)リスクコミュニケーションのリスクの研究

 (2)公共合意に関する制度設計に関する研究

の2つをテーマとして、2グループに分かれて研究を開始しました。

 化学企業に限らず世の中にリスクは数多く存在します。このリスクについて多くの人たちが理解をし、リスク情報を共考できる環境を提示することがこの研究の火急のテーマとなっています。大変難しいテーマですが、わが国の化学産業の良好な発展につながることを夢に抱き6WGの有志は頑張っています。

 このページをご覧になった方、この研究に対しての疑問点やご意見をお待ちしています。また、このテーマにご興味のある方は6WGに参加されることを歓迎いたします。難しいテーマですが合宿などを交え和気藹々と楽しく勉強しています。

            〔堀郁夫(第6WG主査、安全部会幹事、社会技術研究システム研究員)〕

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 社会技術研究システム化学プロセス安全研究については下記URLをご覧下さい。

 http://www.ristex.jp/chemistry/

 第6WG及び上記研究内容にご関心のある方は、下記までご連絡ください。

 mailto:i.hori@ristex.jst.go.jp  又は  mailto:chemsafetyjp@yahoo.co.jp

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