断層とお釈迦様の手
地震の原因=震源は、実際はどうなっているのでしょう?昔の人は、鯰(なまず)が暴れるからだと考える人がいました。どこまで、信じていたのか、冗談で思っていたのかわかりませんが、鯰は非常に敏感なので、ちょっとしたユレがあっても動くそうなので、地震が起こった時にびっくりして動き回るのでしょう。
地震計ができて、震源の場所はわかるようになってきたのですが、その正体は、50年前ごろでもはっきりとしませんでした。
学者といわれる人がいますね。えらい人?何でも知っている人?正しい知識を持っている人?いろいろ学者に対しての印象はあると思いますが、私は、学者は、分かっていないことを理路整然と一生懸命分かろうとする人でないか思っています。
地震の震源の正体を一生懸命考えた人は、たくさんいます。たくさん人がいると、いろんな意見がでてきますね。地震の震源もそうでした。「地下で火山のようなものが爆発しているのだ。」とか、「地層がこなごなになってしまうのだ。」とかです。それぞれの説は、それぞれもっともらしいのですが、説明できない現象にぶつかったりして、間違っているものはだんだんと消えてゆきました。今では、正体は「断層」ということがはっきりしています。私は「断層ではない」と主張していたのですが、議論で負けました。くやしいです。しかし、はっきりした以上、くよくよしないで、いまでは負けを認めています。
話をもとにもどしましょう。
断層は、地層が、ある面を境にしてずれることを言います。その面を「断層面」といいます。ためしに、両手を合わせてみて下さい。その両手を互いにこするようにしてずらしてみましょう。かすかですが、「シュッ」という音が出ます。そうなんです。両手の境が断層面であり、ずらせた時に出る音が地震波ということなんです。音も波の一種ですから、似ていると思えば思えるでしょう。このようなことが地下で起こっています。それも、お釈迦様の手のひらよりも大きなものかもしれず、お釈迦様でもびっくりしているかもしれません。
1995年兵庫県南部地震(M72)では断層の長さは20kmです。1891年濃尾地震(M8.0)では80kmもあったんです。ひょっとしたら、お釈迦様の手のひらはそのぐらい大きくて、お釈迦様は地下深くで手をこすり合わせているのかもしれません。