00. 樹脂含浸ってなんですか?
樹脂を含浸することです。
含浸とは繊維や小さな穴に、液体などをしみこませたり、浸透させたりする方法です。樹脂とは主にプラスチックのことですが、樹脂のままでは含浸はできません。熱した液状のプラスチックもしくは、液体であるモノマーの状態ならば含浸することができます。モノマーを含浸した場合には、硬化させてプラスチックの樹脂にします。
鋳物やダイカストの業界では、鋳物部品にできる巣穴を塞ぐ処理を「含浸」と呼ぶことがあります。これは正確には、「含浸による封孔処理」と言うべきものです。
01.なぜ、鋳物に含浸するのですか?
鋳物には巣穴がありますが、その穴を塞ぐ必要があるからです。
鋳物は、熔けた金属を型に入れて造ります。型に満たされる途中のガスを巻き込みや、
固体になるときのガスの放出、冷却による収縮などによって巣穴ができます。
巣穴があると、液体や気体を密封する部品では漏れが発生して使えません。
巣穴は欠陥ともいわれます。巣穴を簡単に塞ぐことができれば、鋳物の生産性は上がります。
「含浸による封孔処理」はこのような鋳物の巣穴を塞ぐのに適しています。
02.金属で部品を造るにはどんな方法がありますか?
金属で部品を造る場合、大きく4つの方法があります。
1.金属の固まりから削りだす。
2.叩いたりプレスして形を作る。(鍛造)
3.熔かした金属を型に入れて固めて形を作る。(鋳物、ダイカスト)
4.金属の粉末をプレスして形を作った後、熱して強度を高める。(焼結)
それぞれの方法に長所と短所があり、部品の用途によって選ばれます。
03.樹脂のプラスチックは、どんな種類のものですか?
「含浸による封孔処理」では、メタクリル樹脂が使われてます。
04.モノマーで含浸するらしいけど、どんなモノマーですか?
メタクリル樹脂のモノマーですから、メタクリル酸のエステルを使います。
例えば、メタクリル酸ヒドロキシエチルとかメタクリル酸ヒドロキプロピルです。
引火性の液体で、消防法危険物第四類に該当します。
05.モノマーだけで固まるのですか?
硬化速度を制御しやすくするために硬化剤を添加します。
通常はモノマーと硬化剤の規定量を、補充時に混合して使います。
06.硬化剤とはどんなものですか?
ABN-SやOT-azo、過酸化物を使います。
劇物や消防法危険物第五類に該当する物質もあります。