Measuring T/S parameters Using SpeakerWorkshop
最近では日本のSP自作でもより有用なT/Sパラメータが使われることが多くなってきました。密閉、バスレフ、TWQT、TLS、ダブルバスレフなどの低音特性が、非常に正確にしかもソフトウェアを使えば簡単にシミュレートできるのが、従来の方式から移行する主な理由でしょう。
しかし、ここに少し問題があります。まずT/Sパラメータをメーカが公開していない場合がある。最近ではほとんどのメーカが自社のサイトに載せているので問題は少ないですが。もう1つはその公開されているパラメータが信用できないということです。QやFs、Vasが20%以上公開スペックとずれていることはざらです。しかもロットによっての変動もあるのでほとんど目安程度にしかならないともいえます。
結局、解決策としては自分で測定するしかありません。一見、T/Sパラメータの測定は大変そうですが、実際はそれほどむつかしものではあります。最近ではいろいろなソフトがありかなり簡単に図れます。中にはフリーのソフトもあります。
そのフリーソフトの中のひとつ、speakerworkshopでT/Sを測る方法を解説しようと思います。
必要なもの(実際に使用したもの)
といった程度で、PCを持っていればほぼコストはかかりません。サウンドカードは安いのでまったく問題なく使えましたが、相性問題はあるようで注意が必要です。抵抗は特にこの値が必要なわけでなく、スピーカの公称インピーダンスに近い値であれば問題ありません。
作業は以下のような流れになります。
サウンドカードの補償
Options > calibrate で下のようなウィンドウが立ち上がります。Channel DifferenceのなかのTestをクリックします。そしてサウンドカードの出力を入力に接続します。そして、nextを押すと測定そしてが始まります。このプロセスが終わると、Measurement.Calibというのが下のように表示されます。

これでサウンドカードの左右の特性差が取れました。OKを押しこのウィンドウを閉じます。
MLS長などの測定条件の設定
Options > preferencesでウィンドウがポップアップします。Measurementsのタプを開きます。低音まで測定しますので、SampleSizeは最大にします。SoundblasterではsampleRateは48000で正常に作動しました。

次にimpedanceのタブを開きます。ここでreference に使用する抵抗値を入力します。testボタンをクリックすれば2つの抵抗を基準にreference 抵抗の値を測定できますが、特に必要ないともいます。

抵抗やサウンドカードの接続
以下のように接続します。このとき安全のため、アンプのヴォリュームを絞りきることをお勧めします。アンプにはサウンドカードの出力が接続されています。以下のセットアップを説明すると、アンプの出力電圧と、スピーカ端子での電圧を比較することにより、インピーダンスを計算しているといえます。

私は下のような簡単なjigをSoundEasy用に作ったのでそれを流用しました。

フリーエア状態でのインピーダンス測定
左側のファイル階層が見えるウィンドウ上で右クリック > New > Driver > ドライバ名指定でドライバを作成します。

そうするとドライバアイコンが以下のように作成されます。そしてそれをクリックするとメニューが変わり、measureというのが下のように現れます。そして Impedance in free airというのを選択すると測定が始まります。このとき少しだけアンプのボリュームを上げましょう。あげすぎるとサウンドカードの入力を飛ばしてしまう可能性があるので要注意です。最初は抵抗などの特性を測ってきちんと測れているか確認することも必要と思います。

錘を足した状態でのインピーダンス測定
ドライバのコーンに錘を載せます。私は練り消しの重さを量りそれをコーンにはりつけました。錘の重さはMmsと同程度が良いようです。この状態でImpedance with added massを選択します。
2つのインピーダンス特性からT/Sパラメータを算出
ドライバアイコンを右クリックしpropertiesを選択します。そしえDataのタブ選びます。すると以下のようなウィンドウが開きます。下の方のImpedance with added mass にチェックを入れます。そしてUse this DC Resにもチェックを入れ、AddedMassに使用した錘の重量を記入します。

次にParametersのタブに移ります。ここではPovidedの欄のPistonAreaに面積を入力します。

次にDriver > Estimate parametersをえらびます。すると下のような画面が現れます。そしてOKを押すとT/Sパラメーターを算出します。

これで以下のような数値が計算されました。左側の欄の数値は使えますが、右側のSensitivity,PowerHandling, Motor Strengthなどは使えません。しかし低音特性を計算するにはこれで十分です。
