超音波モータ連絡会 会長挨拶

19**年 東京生まれ
株式会社新生工業 社長


19**年 超音波モータ基本特許出願

 私はその頃、「電磁よりも大きなエネルギーを蓄えられる超音波振動を駆動源にした新しいアクチュエータが開発できないだろうか」と考え続けていました。そして、1982年の晩秋のある日、ふとしたことで一つのアイデアが浮かび、近くにあったものを掻き集め、大急ぎでアイデアを実行に移したのです。それは、一本の長い金属棒の端に超音波振動子を取り付け、その金属棒に移動体を挟み込んだだけの、いたって単純な仕組みの装置でした。いざ、それを動作させてみると移動体は身動き一つせず、ただ騒音をたてるだけで、私は動かしたいという一念のもと、試行錯誤を繰り返し様々な工夫をこらしてみました。すると移動体は、我ながら感心するほど滑らかに動き始めたのです。これこそが「私が求めていたアクチュエータ」であると確信しました。その翌年、「進行波方式の超音波モータ」として学会に発表をしたところ、当時「革命的なモータである」とマスコミを賑わせました。また、多くの企業や研究機関に取り上げられ、その実用化にしのぎを削りました。そして、カメラ.自動車.時計などの分野で実用化されたものの、その事業規模は思ったほど伸びず失意の時期もありました。最近、再び超音波モータを使いたいという要求が増えてきて、私のところへも国内外から多くの問合わせが届くようになり、超音波モータも新たなフェーズに入ったと感じます。それと同時に、超音波モータに関する情報が、十分に市場に行き渡っていないことを、つくづく実感しました。このような状況のなかで、1996年9月に超音波モータに携わっている各社が参画する「超音波モータ連絡会」を発足させました。「超音波モータ連絡会」は、超音波モータ技術を市場に広く知らしめ、人類に貢献できる商品として育てることを目的としています。本H/Pが皆様のお役に立ち、超音波モータが大きく飛躍すれば幸いです。

                                                            1999年3月    指田年生