さしうば

 
 サシ羽蠅・・・それは肉牛農家に蛇蠍のごとくきらわれている虫なのですっ。
「サシ羽蠅」というのは俗名で、ヤドリバエ科のシモフリヤドリバエと申し、牛科の動物の背中(特に、俗に「サシ」といわれる脂肪の多いところ)にタマゴを産み付け大増殖し、飼い主が「牛が太ったと喜んでいると、ある日一斉に羽化し、後にはやせこけた牛と卒倒した飼い主が残される、という恐ろしい虫なのでございます〜。(サトチ)


サシウバといったら、アムール川流域のロシア側に住む少数民族ハイララ族の装飾品です。
ガラスで作った大小のトンボ玉を糸でくくって首飾りにしたものです。
かつて北海道アイヌは小さな丸木船で海をわたり、ハイララ族と交易していましたが、
ハイララのサシウバは、アイヌにとって魅力的な品物でした。
美しいトンボ玉は和人にも高く売れましたし、魔除けとしても珍重されたと言われています。
今でもトンボ玉を綴った首飾りを家宝として大事にしているアイヌのひとたちはたくさんいます。
サシウバのことを、アイヌ語ではタマサイといいます。(ちんじゅう)


ああ、佐志生馬ね。あれはいい馬だったよ。
なりはちっちゃいけどよく走るしがんばりもきく。
ひとにもよくなついて、農作業にも荷物運びにもよく働いてくれたっけ。
むかしはどこの家でも大事にしてたんだけどねえ、
外国のでっかい馬が入ってきたら、だんだん飼う人がへってねえ、
今はもう見かけなくなっちまったよ。残念だねえ。(珍野らら媼)


ほう、サシウバについて聞きたいとおっしゃるか。感心なことです。
ありがたいお経の中に出てくる天部さんの名前でしてなあ、
南インドのほうで信仰を集めていた神様ですな。
インドの言葉ではサシューパといって、漢字では沙師迂婆と音を写します。
朝夕に合掌して「たにたや おん ばざら さしうばや なまは」と唱えなされ。
「ことには、おお金剛沙師迂婆尊よ 帰依したてまつる」という意味ですが、
むつかしいことは考えず、心をこめることが大事ですな。
きっとご加護がありますぞ。珍能寺住職)


らぶかふかでぃお・は〜んの傑作といえば
「耳ないし頬いち」が有名ですが
隠れた名作として通好みな一篇、「さしうば」があります。
短いのでここで紹介してもよいのですがそれは無粋というやつでしょう。
しかしあの幻の怪奇掌篇をご存知とは・・・。なかなか博ですね。(仮称@@@)
 

こたえは

差乳母(さしうば)
 乳児に乳を飲ませるだけの乳母。「そえうば」「おさし」ともいう。

でした。


 
    珍獣の館      たほいやもどき目次 
 前頁・・・・・・・
・・・・・・・次頁