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減色の種類
 ソフトによって減色の癖が違うって書きましたが、そもそも減色のしかたってひととおりじゃないから、ひとつのソフトでも数種類の減色メニューがあったりします。シチューでも、チキンのホワイトシチューとか、ビーフのブラウンシチューとかがあるのと同じですね(?)

最適化
 減色でいちばん使いやすいのは、最適化256色とか最適化16色とか言われる色の減らし方です。使いやすいっていうか、わりとフルカラーの時の面影をのこしつつ色を減らせる方法なので、普通はこっちを使うことが多いです。

 フルカラーの絵(写真)といっても、本当に1677万7216色も必用かっていうと実はそうでもないです。たとえば、青い絵の具の濃淡だけで書いた絵に、赤なんているでしょうか(まあ、写真からスキャニングすると、そういう絵でも赤や黄色が多少まじりますけどね)。
 そういうときは、たくさん使われてる青をたくさん選んで色を減らせば、たった256色でもフルカラーと見た目はあんまりかわらない絵になるんです。
 

ブラウザ用256色パレットの範囲内で減色
 なんか名前がややこしいですね。パレットっていうのは、「これとこれとこれと……こういう色だけを使いますよ」って、使える色を設定してあるお皿というか、そういったものです。
 たぶんまだ256色しか表示できないディスプレイが主流だった頃に、インターネットでやりとりする画像はこのパレットの範囲内の色を使いましょうって決めたんだと思います。だって、みんなが勝手に256色のパレットを設定してたら、同じ絵なのに違う色で見えちゃうんですよね。減色のしくみの説明を思い出しましょう。ちょうど、あんなことがそれぞれの家で起こってしまうんです。どの家でも同じ色で画像を見るには、みんなで「同じ色をつかいましょうね」って約束しておかなきゃなりません。
 その約束がブラウザ用256色パレットっていうものです。WWW用とかネットスケープ用とかいうこともあります。
 最適化とちがって、あらかじめ決められてる色を使って絵を描き直すわけですから、フルカラーの絵にくらべると、かなり見た目がかわってしまいます。今は24bitか16bit以上の色を発色するディスプレイが普及してますから、この減色方法はあんまり使わないかもしれません。

フルカラー
減色前 JPGで3.7KB
最適化256色で減色
ブラウザ用256色で減色
最適化256色にしてみた時のパレット
最適化256色のパレット
ブラウザ用256色パレット
ブラウザ用256色パレット
最適化256色
減色後 256色GIF 12.7KB
ブラウザ用256色
減色後 256色GIF 8.2KB
 128色、64色、32色、16色……と、色を減らしていっても理屈は同じです。最適化といったら、その絵で一番使われている色を中心にしてパレットを作って減色するんだし、ブラウザ用といえば、お約束のパレットの範囲内でなん色使うか決めて、いらない色を削除するんです。

 ところで、この実験室では「ファイルサイズを小さくする」というテーマで話しているので、ただ減色すりゃいいってもんじゃない。画像の種類のところでも説明しましたが、写真の場合、256色なら減色してGIFにするより、フルカラーのままJPG(標準)にしたほうが小さくなります(たぶん)。
 ファイルサイズを小さくするために減色するなら、どうしても32色以下にしないと、あんまり効果ないです。最適化256色にしたイルカの写真を使って、もっと色を減らすとどうなるか実験してみることにしましょう。みんなGIFでセーブしてます。
 

256色
256色 12.7KB
128色
128色 9.7KB
64色
64色 7.6KB
32色
32色 5.9KB
16色
16色 1.8KB

 うーん、こんな写真だと、フルカラーでJPGにするより小さくするには、16色以下まで減色しないとだめそうですねえ。ものにもよるんですが、こんな写真だと16色まで減らすとちょっと粗い感じになっちゃう。ファイルサイズを小さくするためだけなら、フルカラーのままJPGにしといたほうが簡単ですよね。
 でも、GIFにする目的はいろいろあるので、どうしてもGIFにしたい時「できるだけきれいに小さく作る」ために、減色の知識が必要になります。うーん、でも、もしかして、いまどきのモデムは速いから、そんなこと気にしなくて平気?(でも珍獣様ご愛用のモデムは今でも14400bpsでっせ)。


 じゃあ、きれいに減色するにはどうすりゃいいかっていうとね、ただ減らせばいーってもんじゃないのよね。
 珍獣は、256色以下の減色にはDPixsedというツールを使っているんですが、このツールでは、減色するとき、パレットの下の方から色を削除してゆくんです。たとえば256色から128色に減らす操作をすると……
 

 256から128色に減らそうとすると、こういうパレットの下半分がごっそり削除されちゃう。そんなことしちゃったら、黒っぽい色しか残らないぞ。それじゃ絵が黒くなっちゃう(右上図)。 減色失敗例(128色)
 それじゃあ、っていうので、えいやっとパレットを横倒しにすると(DPixsedだと、そういう機能があるんです)、濃い色と薄い色が縦に並ぶので、下半分を削除しちゃっても、バランス良く色が残ってくれます(右下図)。 減色成功例(128色)

 どうやるときれいに減色できるかは、ツールによってもやりかたが違うと思うし、人間様がパレット見ながらやんなくても、ツールが勝手にきれいなようにやってくれるのもあるのかも。そこいらへんは、自分で気が済むように工夫してくれたまえなのです。


グレイスケールにする
 グレイスケールっていうのは、ひらたくいっちゃうと白黒画像ですね。白と黒の濃淡だけの絵にするんです。グレイスケールのフルカラー(っていうか、1677万階調)とか、グレイスケールの256階調、128階調、64階調、32階調、16階調、8階調、4階調、2階調……と、カラーの時と同じように色数(階調)があります。 グレイスケールでも1677万階調だったらJPGにできます。GIFにしたいときはグレイスケールでも256階調以下にしないとだめです。
 

フルカラー(24bit) 24bitカラー
JPG 3.8KB
グレイスケール(24bit) 24bitグレイ
JPG 2.8KB

 グレイスケールにすると、色情報がなくなって、白と黒の濃淡(明るさ)だけの情報になるので、同じ絵でもファイルサイズが小さくなります。といってもせいぜい1KB程度なので、ファイルサイズを気にしてカラーのものをわざわざ白黒にしてまでファイルサイズにこだわる必用はないです。
 でも、ホームページに貼るんでなしに、プリントアウトして白黒でコピーして配るようなものだったら、絵はグレイスケールにして貼るときれいかもなのよ。

 でも、思い切ってモノクロ2値(2bit)にしたら、かなりファイルサイズは小さくなります。でも、中間色がなくなっちゃうので線が固くなってしまいます。写真には不向きね。
 でも「メールで地図を送りたいだけ」なんて場合は、絵の美しさよりファイルサイズが小さいほうがいいこともあるから、覚えとくと便利かもね。
 

24bitグレイJPG
1677万階調グレイJPG 12.5KB
1bitグレイGIF
モノクロ2値(1bit)GIF 3.5KB

 この絵は、ヨーロッパのどっかで発見された人魚のミイラで、もとは銅版画みたいなやつだったのを珍獣がペンで模写したやつ(だったと思う、たぶん)。昔の本の挿し絵みたいな味を出したい場合は、わざとモノクロ2値にしちゃうってのも手だな、なんて今ちょっと思ったりしたよ。


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