浜岡原発3,4号炉水漏れ事故,5号炉に対する申し入れ

●2002年7月12日

裁判の会の皆様、浜ネットの行動ですが転載します。

3,4号機の(パッキンからの)水漏れ事故が立て続けにありました。いずれもこれまでは一
般に公表しないような「軽微な故障」ということです。
 6月に、県・周辺5町と中電との新たな協定で、「軽度のトラブルでも、毎週火曜の中電ホ
ームページの”運転情報”に掲載すること」となったために明らかになったのです。
 中電によると、昨年度、県・5町に連絡した軽度の故障など(だけでも)は36件で、そのう
ち冷却水漏れは9件、本年度は故障など7件のうち、冷却水漏れが2件ということです。
 私達一般県民は、これまでそんなにたくさんの”軽度の故障”があったことは知ら されて
いませんでした。県と5町は一応報告を受けていたわけで、報道されるような 事故に対す
る反応が鈍かったのも、事故慣れしすぎていたせいかと妙に納得してしま いました。しかし、
その「軽微な故障」に対する慣れが大きな事故を引き寄せる怖さがあると思います。
 また、一般県民はこれからも”軽度な故障”に関しては、ホームページの”運転情報”を開
かない限り知らされません。”週間地震情報”のように、”週間原発情報” があってもおかし
くないと思いますが、それで事故に慣れっこになるのも怖いことです・・・。
 浜ネットは12日に急遽、中電に「事故続発と5号炉据付に抗議する申し入れ書」と、県に
「3,4号機水漏れ事故に関する申し入れ」を提出致しました。以下その全文です。

■事故続発と5号炉据付に抗議する申し入れ書
                  2002年7月12日
中部電力株式会社取締役社長 川口文夫殿
          浜岡原発を考える静岡ネットワーク
                     代表 長野栄一

  昨年11月7日の1号炉配管爆裂事故、炉心水漏れ事故。本年5月25日の2号炉配管水漏
れ手動停止事故の不安がさめやらぬ7月3日、3号炉給水ポンプ弁からの水漏れが発生 し、
さらに昨11日、4号炉冷却水給水弁からの水漏れ事故が発生した。
  しかも3号機水漏れ事故については、軽微であると発表せず、マスコミの追求を受け て記
者発表している。この隠蔽の姿勢は静岡県の注意を受け、4号機の事故は記者発表がされ
た。同時に公表された事実によれば、昨年度の浜岡原発全体のトラブル発生は36件であり、
今年度は水漏れ3件を含め7件も発生している。
 まさに、1,2号機のみか、3,4号機も含め、浜岡原発全体がボロボロではない かとの県民
の不安は高まるばかりである。1千名を大きく超える全国の市民が、1,2号炉の休炉と、3,4
号炉の東海地震が過ぎ去るまでの運転停止を求めた裁判の提起は、まさに時宜を得たもの
であった。
 この県民、国民の不安が高まる最中の今日、5号機原子炉本体の据付式典を挙行するとの
報に、私達は驚きに高まる怒りを抑えることができない。横っ面を張られた思いである。お祭り
より先にやることがあるだろう、会社をあげて1号から4号までの原子炉を徹底点検し、事故原
因を解明すべきではないか。
 今、国は、地震学の公知の知見から大きく外れ、時代遅れとなった原子炉耐震審査基準の
見直し作業を急いでいる。然るに中部電力が建設を急いでいる5号炉は、見直しを必要として
いる耐震基準のままである。なぜ東海地震の危険が去り、さらに新基準に合致してからの建
設を考えないのか。
 私たちjはここに、中部電力の県民の安全を守る姿勢の欠如に強く抗議し、1,2号炉の廃
炉と3,4号炉の運転停止、5号炉の建設中止を申し入れる。

■ 3,4号機水漏れ事故に関する申し入れ
2002年7月12日
静岡県知事 石川 嘉延殿
浜岡原発を考える静岡ネットワーク
               代表   長野 栄一
静岡市鷹匠2−12−10ことぶきビル1F

 昨年11月7日に1号炉配管爆裂事故、炉心水漏れ事故、今年5月25日には2号炉運転再開
直後の配管水漏れ事故が起き、1、2号炉の老朽化に対する中部電力の安全運転管理能力
と国の指導力に大きな不安がもたれました。私どもは、静岡県に県民の命と財産を守るべく、
より一層の毅然とした態度を求めてきましたが、相変わらず国の判断にお任せの姿勢を残念
に思っております。
 その上、7月3日に3号炉給水ポンプからの水漏れがあり、県と周辺5町には通報があったも
のの、6日後に中電のホームページに掲載されたのみで、一般の人はマスコミの追求を受けて
記者発表がされなければ知り得ませんでした。さらに11日には4号炉冷却水給水弁からの水
漏れ事故が発生し、さすがに県の注意もあって記者発表されました。この部分は本年3月6日
にも滲みがあって補修をしたばかりであり、充填材の再補修で十分なのか疑問です。同時に
発表された事実によれば、昨年度、県・5町に連絡した故障だけでも36件あり、そのうち冷却
水漏れは9件、本年度は故障7件のうち水漏れ2件ということです。
 これらから分かることは、原子力発電の運転は中部電力が常々言っているように「部品をい
つも新しくしていて、炉は新品同様です」とは裏腹に、稼動率を上げ経済性を追求するために
は、無数の配管や接合部、弁などを全て厳重に点検することはできず、故障が起きてから対応
することが常態となっていることです。「軽微な故障」があたりまえなっていれば、それが中、大
事故につながります。事実、昨年の2号炉の配管爆裂と炉心水漏れは、老朽化と手探り運転
によるものであり、このような対症療法をしている限り事故は続き、さらに大きくなっていくでしょ
う。このような炉が切迫する東海地震に耐えられるとはとても思えません。
 よって県は県民を守るため、中部電力と国に、1,2,3,4号機全てを東海巨大地震の過ぎ去
るまで停止しておくよう、強く要求してください。

浜ネット 寺田