
●01年1月石原都知事批判・ダボスでの暴言を批判する
●12月石原都知事定例会見問題
●9・8石原都知事と三宅島島民
●9・3異議あり!東京都・自衛隊軍事演習!
●8・18石原都知事主唱・9・3「ビック・レスキュー」への問題提起
●8・10「やめて!東京都による『防災』に名を借りた9・3自衛隊演習」
●4・29ゲッペルス的なるその暴言
●4・18石原都知事「三国人(さんごくじん)」発言問題
| 石原都知事批判・ダボスでの暴言を批判する |
井上澄夫(東京都は戦争協力をするな!平和をつくる市民連絡会)
発信時=2001年1月30日
| 1月25日から、スイスのダボスで始まった世界経済フォーラムの年次総会 (ダボス会議)には、小林陽太郎・経済同友会代表幹事など財界人のほか、 森喜朗首相、鳩山由紀夫民主党代表、石原慎太郎東京都知事などが参加し た。 各紙の報道から、ダボス会議での石原の発言を、いくつか引用する。 1、東京都内の刑務所の約3000人の受刑者のうち約600人は外国人で、 ほとんどが中国人だ。 中国マフィアが不法入国者を日本に送り込む商売をしている。仕事ができな い不法入国者が生活費を稼ごうと犯罪に走る。 2、北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国のこと、引用者)から日本に工作員が入 って150人の日本人が誘拐され、取り戻すすべがない。日本が独自の責任で、 自分の国民を守るために艦船を配備すべきだ。 場合によってはミサイルを発射して、日本の国民を誘拐している工作船を沈 める必要がある。 3、東京はかつて共産主義者の知事(故美濃部亮吉氏のこと、引用者)のおか げで開発が遅れた。 共産主義者の知事が道路の建設をしなかった。東京は首都機能が集中して こそ良さがある。国の首都機能の分散化政策を私がつぶした。東京の首都機 能を高めるため、昼間に東京で仕事をして隣県の自宅に帰る他県在住者から も徴税したい。 4、グローバルスタンダードはアメリカンスタンダードではあり得ない。同じデモ クラシーでも人権とか家族と個人の関係とか、西洋とアジアとはかなり違う。 それを西洋的なスタンダードでくくって批判するのは違う。 1は、昨年の4月9日に陸上自衛隊の第一師団に向かって発せられた「三国 人・治安出動要請」発言を、石原がなんら反省していないことを明瞭に示してい る。2は、その差別・排外主義への無反省の上に、石原の好戦感情がいよいよ 募っていることを実証している。3は、石原の開発至上主義のあらわれだが、同 時に都の福祉予算削減政策が、首都機能強化のためであることを、理解させて くれる。 彼には、東京都の内外で暮らす生活者の視点は皆無である。首都機能移転 反対論でいえば、かつて石原が、政治、行政、経済のそれぞれの中心である永 田町、霞が関、丸の内が狭い範囲に集中していることを「東京の長所」と強調し た際、「ましてその周りに赤坂とか新橋とか高級娼婦がいるところがある」との べたことが、ここで想起されていい。 4は、石原の主張によく見られる論理性の欠如の典型である。米国の標準と 世界の標準が同じでないことに、誰にも異論はなかろう。 しかし、次の点は石原に説明してもらいたい。〈西洋とアジアで、人権がどう違 うのか〉。石原は「アジア」をよく振りかざすが、その中身は説明されない。 人権という概念の出自がヨーロッパであることは、まぎれもない事実だが、それ はすでに世界標準であり、西洋のみの標準ではない。 米軍を筆頭にNATO(北大西洋条約機構)軍が、「人権」を掲げて「人道的(軍 事)介入」を強行することは許されることではない。 しかし、アジアで人権が、「アジア」風に抑圧されていいわけはない。 ここに露呈しているのは、実は、石原自身の人権意識の欠如なのである |
| 12月石原都知事定例会見問題 |
●2000年12月22日(転載記事)
| 石原都知事が、「グロテスク」「テロ」に続いて、2000年最後の定例記者会見にて また国立の学校・市民・子どもたちを誹謗中傷する発言を行ないました。 ・国立の教育の現状が日本の教育全体を表象している ・国立の学校はかなり異常なものだ、という認識を市民に持っていただきたい ・あそこを解決することで一点突破じゃないけど、日本の教育の改革の大きなよ すがにしようじゃないか 全くその根拠を示さず、このような予断と偏見に満ち満ちた決め付け。国立に関し てだけでも、もう3回目。さすがに容認できません。 産経新聞(http://www.sankei.co.jp) の「教育を考える」のコーナーの、国立 編のトップに載っているはずです。 毎日新聞にも載ったようですが、私はまだ読んでいません。 ------------------------------------------------------------ 「日の丸・君が代」はいらない! 一橋ネット にも掲載 http://tokyo.cool.ne.jp/kunitachi/isihara.html (できれば、「グロテスク」「テロ」発言も、近いうちに、ホームページに載せたい のですが・・・・・・。) ------------------------------------------------------------ 石原都知事定例会見より(2000年12月22日) 先日、国立の教育委員長とお目にかかりました。なかなかしっかりして苦労してら っしゃる方(?)ですが。それから、一昨日ですね、東京都の教育委員の再任(?) などもありまして、委員の方々全員と懇談しました。いろんな問題が出ましたが、や っぱりですね、国立の現況というものが日本の教育全体を表象しているから、やっぱ りあの問題をですね、あそこを解決することでね、まあ一点突破・全面拡大じゃない けれども、ひとつ日本の教育の改革の大きなよすがにしようじゃないかということで 、いろいろ話をいたしました。 大事なことは、まあ見てらっしゃる方もいらっしゃるだろうけれど、国立に住んで いる市民のみなさんにね、あなた方の子弟が通っている国立の学校は、決して日本の 中で平均的なものじゃない。かぁなり異常な、異例なものだという認識を持っていた だきたい。 ずっとあそこに住んでですね、他から転居してきて、他の地域の学校に子どもを通 わせた経験がある親だったら、移ってきた学校、次の子どもが上がってきた新規の学 校が今度は国立で、前と比べてずいぶん違うなあという認識を持たれるかも知らない が、ずうっとあそこに住んでいて子どもが育って幼稚園から小学校にあがったという 、そういう親たちにしてみるとですね、どうもね、日本の現況、教育の現場というの はこんなもんかなあというね、そういう認識がもし間違ってあったとしたら、これは 非常に痛ましい話で、犠牲者は子どもですからね。 ということでね、私は市政にも問題があると思うし、市議会にも問題があると思う し、それに対する正当な市民の皆さんのね、まあ、これは政治問題であるかも知らな いが、しかし、親と子という関わりで、まあ常識的にですね、現況というものを他と 比べて、自分の子どもが通ってる国立の教育現況というものを相対的に認識していた だきたいし、その上で市民としての親としての、当然な良識にのっとったご意見なり 批判というものを持っていただきたいと私は思います。 とにかく、こういう異例な異形な教育の現場というのは他にもめったにないんだか ら、これがですね、日本の教育のゆがみと言おうか、子どもに強いている犠牲を象徴 している限り、私はやっぱりこの国立を象徴的に扱って、この問題を解決していくと いう、そういう姿勢でいきましょうということで、(東京都の)教育委員の皆さん方 も同意して下さいましたし、初めてお目にかかった国立市の教育委員長にもお願いし ましたが。 これはまあにわかにですね、国旗をどうするとか、国歌をどうするとかいう問題も もちろん同時にありますけどね、しかしとにかく、もっともっとそれを包含してね、 市民の方々が、とにかく自分が通っている学校の現況というものが他と比べてかなり 異常だっていうことを認識を持っていただきたい。そこで初めてですね、私はやっぱ り健全な世論ってのが出てきて、そこであるべき反省もあると思うし、改革(対策? )もあると思います。 (ここまで4分ほど) ****質疑応答**** 【朝日記者】朝日新聞ですけれども、国立のことを知事いまおっしゃいましたけれど も、一応、国立についてはですね、いろいろ当該の職員の処分などもひととおりあっ たと思うんですが、なおそれ以上、知事がおっしゃるっていうのは、どの当たりを問 題にされているんでしょう。 【石原】いやどのあたりって、教育のようするに状況そのものですよ。基本的回路( ?)ということ。ノーマルなものに戻すということ。 【朝日記者】異常、異常とおっしゃっていますけれど、その異常の中身は。 【石原】いや、それはもうあなたがよく知っているでしょう。あなたが正常と思って も私には正常と思えないものはたくさんあるから。枚挙にいとまがないから。詳しく は教育長から聞いてください。 【朝日記者】この問題で何か新しく例えば象徴としてとりあげるとおっしゃいました が。 【石原】いや別にいたしません。つまり現況を市民のみなさんに、他と比べて国立は ちょっと違いますよという、相対的な認識をもってもらう。この頃ずいぶん動きがあ るようですけど、それをもっともっと大きなものにして、犠牲を強いられている子ど も達をやっぱり救うためにもですね、そのために何も国旗を揚げろとかそういうこと をいってるんじゃない。つまり、そういうものも含めて、とにかく教育を施す側・受 ける側、やっぱりそういう関係がそこにあるわけですしね。そういう関係の良識的な 維持も含めて、とにかく子どもがね、結局犠牲になっているという認識をもってもら いたい。あとは、とにかくこれはもうね、私が口をはさむ、誰が口をはさむ問題では ないし、国立の市民がですね、良識を持って判断して、ご自身たちの手で国立の教育 を、子どものために変えていく、そういう動きが起こってくるなら、私たちよろこん でいろんな形でお手を貸します。 【朝日記者】市政・市議会に問題があるとおっしゃいましたけれども。 【石原】具体的にはいぃっぱい例がありますから。教育長に聞いてください。驚くよ うな事実がたくさんあります。 (*MXテレビの記者会見中継からテープ起こししました。「まあ」「ですね」など の語句の削除など、読みやすさを考えて、若干修正を入れていますが、概ね原文の通 りです。) |
| 全国のみなさん 私たち「やめて!東京都による〈防災〉に名を借りた自衛隊演習」実行委員会 は、9月1日から3日までの連続行動を、大成功のうちにやり抜きました。 私たちは、今年3月から準備をはじめ、その後、学習会・討論会を積み重ねな がら、7月8日に実行委員会の結成集会を成功させました。そこで醸成された、 いくつもの反戦・反基地市民団体の間の信頼関係をベースに、9月3日の「ビッ グレスキュー」をにらみながら、着実に共闘関係の枠組みを広げ、石原都知事に よる《都政の軍事化》をはばむ力を創ってきたのです。 3日間の連続行動について、あるメンバーが「達成感があります」と語りまし た。それは実行委員会の全員の気持ちを代弁するものであると思います。詳細な 報告は、近く行なわれる総括会議を経た上で、公表する予定です。 マスメディアの報道にほとんど登場しなかった、すばらしい行動報告もあるの ですが、それは少しあとのお楽しみにしていただくことにして、ここでは「ビッ グレスキュー」にかかわる重要な情報をお伝えします。 石原都知事と三宅島住民 石原都知事による「全島避難」の決断が、あまりに遅かったことについては、 山崎久隆さんがすでに詳細に報告されていますから、繰り返しません。屋根に降 り積もった火山灰を除去する作業をしていた住民が、心筋梗塞で亡くなるといっ た厳しい状況であったにもかかわらず、都知事は「自主避難」にこだわりつづ け、「全島避難」を求める声を無視しつづけました。 三宅島の人びとの困難が日々募っていく状況にありながら、石原都知事は、一 般の都職員には想像もできないほど長期の休暇をとり、訪問したマレーシアで は、ホテルのプールで泳いでいても「三宅島のことを考えている」と強弁したの ですが、石原都知事が心配していたのは、三宅島住民のことではありませんでし た。彼の頭を占めていたのは、「都政史上、日本史上最大の防災訓練」である 「ビッグレスキュー」でした。〈都が三宅島の「全島避難」を引き受けると、自 衛隊を大動員する「ビッグレスキュー」の実施が危うくなる〉、彼の神経はその 一点に集中していたのです。 8月18日と29日の二度の大噴火が島の人びとをどれほど苦しめているか、 という人間的な想像力は、彼の脳裏に働きませんでした。それどころか、住民の 苦難はむしろ「ビッグレスキュー」実施の踏み台になると彼は考えたのです。9 月1日の「全島避難」の方針を発表した記者会見に、それが鮮明に露呈しまし た。 〈三宅島の犠牲は、都民に災害に対する危機感を醸成してくれた。東京にとって 僥倖(ぎょうこう)だった。〉 「僥倖」とは「まったく思いがけない幸せ」ということです。「三宅島の犠牲 が」もたらした「僥倖」に恵まれて「ビッグレスキュー」をやるというのです。 「自主避難」してもその後の生活のメドが立たない、しかし危険は迫っている、 どうしようかと悩んでいた住民たちは、このような知事の発言をどう受け止めた でしょうか。 この記者会見で、石原都知事は、「全島避難」の決定が遅れたことについて、 「要するにお金がかかる」「都民の税金も使うわけだし、国の税金も使うわけだ し」と強調しました。三宅島の住民は都民です。都民の生命の安全と生活を保障 するのが都知事の仕事です。にもかかわらず、「金がかかる」から「全島避難」 の判断を遅らせたというのです。 判断を遅らせたことによる経済効果は、じっさい大いにありました。「自主避 難」した住民の交通費(船賃)は全額、避難住民自身の負担だったからです。 それだけではありません。「全島避難」が発表された日、三宅村議会は、村の 助役人事をめぐり、都が斡旋(あっせん)した元都職員の受け入れを否決しまし た。それについて石原都知事は、こうのべたのです。 〈怒った。もう怒った。おまえらバカかって。三宅島っていうのは本当にまとま りない島だ〉(9月3日付『朝日』朝刊) どのようないきさつで、村議会が都が推薦する助役候補を拒否したのか、その 詳細を私は知りません。しかしそれがどうであれ、「バカ」とか「まとまりな い」という非難の言葉を、生命の危機にさらされている人たち(村議会議員も例 外ではありません)に叩きつけるとは、いったいどういうことでしょうか。しか もそういう危機の切迫を住民に強要してきたのは、石原都知事自身なのです。 石原都知事の三宅島住民観の根底には、三宅島の住民たちがかつて、米空母艦 載機のNLP(夜間離発着訓練)基地建設計画に反対し、それを挫折させたこと がわだかまっているのかもしれません。それは、石原氏の都知事就任以前のこと ですが、反対運動が三宅島の人びとの国に対する抵抗力を強めたことはまちがい ないことでしょう。 「なにかと意のままにならない住民のいる島」というイメージが、彼の脳裏に 張りついているから、住民が都(知事)の言うことをきかない場面に実際に出く わすと、「バカ」などと言ってしまうのではないでしょうか。 しかしそういう三宅島住民観が、都による今後の生活支援に少しでも反映する なら、これも断じて許しがたいことです。 これは「全島避難」の方針が出される以前のことですが、私は石原都知事の 「次の一手」として、災害対策基本法第60条に基づく「避難指示」(発令の権 限者は村長)が、同法第63条を根拠とする「警戒区域の設定」に格上げされ、 全島が事実上の《戒厳令下》に置かれる危険に注意を喚起しました。今回なされ た「全島避難」の方針は「全島の避難指示」ですから、そのような最悪のシナリ オは回避されました。9月2日付『朝日』朝刊は、「三宅村長、全島避難を命 令」と題する記事のなかで、「避難の命令は、警戒区域を設けた場合のような罰 則は伴わない」としています。 しかし有珠山噴火の際起きたのと同様の「法によらない強制」が、三宅島でも すでに行なわれました。「猫を飼っているので家を離れられない。不慣れな東京 には行きたくない」と自宅に残っていた男性を、消防団員が見つけて、島の港に 停泊中の客船内に「保護」したというのです(9月7日付『朝日』朝刊)。同日 付の『産経』朝刊には「阿古地区で自宅に隠れていた無職の男性住民を発見、保 護した」とあります。9月1日付『朝日』夕刊には、「石原知事は、災害対策要 員を除く全島民に、強制的に避難を指示する考えを表明した」とありますが、村 長の発する「避難指示」は、いっさい強制力を持たないし、持ってはならないの です。まして村長の「避難指示」(呼びかけに過ぎません)が、都知事の強制力 を合法化することもありませんし、それもあってはならないのです。 住民の自主的残留が、法によることなく「不法行為」とされ、強制的な「保 護」の対象とされる現実は、有事体制下のこの国のありようを先取りしているの ではないでしょうか。しかもすでにのべたように、石原都知事の三宅島住民に対 する根深い不信は、都による避難住民への支援に暗い影を落としています。この 点を、特に強調したいと思います。全国のみなさんが、避難住民に対する都の生 活支援の実態に注目して下さることを呼びかけたいと思います。 三宅島・「ビッグレスキュー」関連情報 発信者=「やめて!東京都による〈防災〉に名を借りた自衛隊演習」 実行委員会 発信時=2000年9月8日 =================================== 石原都知事による、防災関係者の「殉職の強要」 「全島避難」したはずの三宅島に、およそ470人が残留している。9月5日 付『朝日』によれば、「島内には村や都の職員、警察官、消防団員、建設作業 員、医療関係者ら計約420人のほか報道関係者約50人が残った」という。 報道関係者は、社の命令であるにせよ、とりあえず「自主残留」であろう。だ が、防災関係者はどうか。その点を都総務局災害対策部に、9月8日、電話で問 い合わせてみた。その結果はこうである。 〈「全島避難」と報道されているが、そうではない。村長が出した指示は、一 般の住民に対してのもので、ライフラインの維持などにかかわる者には出してい ない。それは都知事と村長の協議の結果である。村役場の職員は、村長の指揮に 従って残っているが、村長の許可が得られれば離島できるはず。建設作業員や通 信関係者など民間の人びとは、会社の方針で残っているが、社が許可すれば離島 できるはず。したがって残留にかかわる法的根拠は、村長が避難指示の対象にし ていないということである。〉 三宅村役場の職員は、地方公務員法第32条「法令等及び上司の職務上の命令 に従う義務」などに拘束されるのだろうが、都知事と村長の関係に上下はない。 防災関係者の残留について、都知事が村長に希望をのべることはできるだろう。 しかしあれこれ命令する(義務づける)ことはできない。だから村長は、その気 になれば、自分を含む全職員を、島から一斉退避させることができる。地方公務 員法に基づき「上司の職務上の命令」を発すればいいのである。 今日昼のNHKのテレビニュースによると、NTTの職員が残留しているの は、式根島などへの電話回線の確保のためという。しかし、それぞれの島の電力 確保については、都が自家発電装置をすぐさま運び、電話については携帯電話を 配布すればいいのではないか。 降り続く雨が泥流を生み、道路が埋まり寸断されている。泥の深さが1.5 メートルに達しているところもあるという。そういう現場に建設作業員を送り込 んで、どうしようというのであろうか。8月31日、火山噴火予知連絡会は、 「噴火を予測できない可能性が高い」ことを認めた。石原都知事が判断の根拠と してきた予知連が頼りにならないことが明らかになり、さらなる火砕流の発生さ え予知連は、警告した。となれば、すべての人が島を離れる以外に安全を確保す る方途はない。それでも石原都知事は、防災要員の残留にこだわっている。それ は何故か。 最近出たばかりの産経新聞社発行の『正論』10月号で、石原都知事はこう 語っている。重要な発言であるから、少し長いがあえて引用する。(「緊急鼎 談・誰が国民を守るのか! 危機に臨む政治家の決断」―石原慎太郎・志方俊 之・金美齢―) 〈わが国において「非常時の決断」で思い出すのは、昭和(ママ)61年(1 986年)に起きた伊豆大島・三原山の噴火で、当時の中曽根首相が全島民に避 難命令を出したことです。実際に艦船を派遣して都区内に避難させたわけです が、間に合わないことがあってはならないと閣議にもかけず一人で決断した。厳 密には内閣法違反、憲法違反だけれども、最高責任者としてはよくその孤独な決 断に耐え得たと私は思っている。 ここでもう一つ考えなければならない問題があって、そのとき中曽根さんは島 民の避難が完了するまで残れと言って、町長や警察署長ら数人を島に残してい る。都民、国民の生命を守るのが努めであるけれども、それがすべてではない。 命を守るためだけに国政があるとするなら、命を捨てても任務をやり遂げなけれ ばならない自衛官や警察官、消防士といった同じ国民の存在とは矛盾する。命さ え助けられれば国政は目的を果たし、それでいいとする論理と矛盾が生じる。 国政の目的は、確かに国民の生命財産を守ることにあるけれども、そこにはよ り高次の概念があるべきです。それは命を捨てても守るべき国家の価値、われわ れ一人一人の歴史に連なる国家の存続を確保することであり、政治家は常にそれ を意識していなければならない。実際に誰かに対して死地に飛び込むことを命じ るわけですから、自らもその決断に責任を負う覚悟が求められるのは当然で す。〉 この鼎談はその内容から判断して、三宅島の雄山(おやま)が大噴火した8月 18日以降に行なわれたと思われるが、してみると石原都知事は、その時点です でに、三宅村長、警察官、自衛官、消防士などに「命を捨てても任務をやり遂げ ること」「死地に飛び込むこと」を命じるつもりだったのである。 これは、権力者による《殉死(殉職)強要の思想》である。三宅島に残留して いる防災要員は、石原都知事の命令に従って「殉職」せよというのである。「殉 職」とは、「職務遂行のために死ぬこと」であるが、先述のように、石原都知事 は、防災関係者、防災要員にそれを求めている。いや彼の主観においては、命令 しているのである。戦前・戦中風にいえば、「散華(さんげ)」を命じているの である。 しかし警察法にも自衛隊法にも地方公務員法にも、「殉職の義務」は見当たら ない。「上司の職務上の命令に忠実に従う」(地方公務員法)とか「事に臨んで は危険を顧みず、身をもって責務の完遂に努め」(自衛隊法)、あるいは「上官 の指揮監督を受け、事務を執行する」(警察法)という規定は、「殉職」を義務 づけるものではない。実際に職務中に死ぬことはある。その例は枚挙にいとまが ない。さらに周辺事態法はすでに施行されているから、今後は、あってはならな いこととはいえ、戦死もありうる。だがそれらの死は、あくまで結果であって、 「殉職の義務」によって起きた、あるいは起きるのではない。それらは、いずれ も不慮の死にほかならない。 まして、石原都知事の頭の中にある「国家の価値」とか「国家の存続」という 「より高次の概念」のために、都知事の手足となって死地に飛び込むことなど、 誰にとってもゴメンだろう。職務中の死を「殉職」と美化して呼ぶのは、生きて (生き残って)いる者たちであって、死者は何も語らないのだ。「殉職」を自ら 求めたり、それを義務づけられて喜ぶ人は、まずいないだろう。 「誰かに対して死地に飛び込むことを命じるわけだから、政治家は自らもその 決断に責任を負う」と石原都知事は言う。かつて大日本帝国海軍の艦長は、艦が 沈むとき自らも艦と運命をともにした。石原都知事は、そういう事実を想起しつ つ、ナルシスト的な悲壮感に酔っているのだろうが、この艦長が艦と運命をとも にすることなど、100%ありえない。彼の脳裏にひらめいているのは、いざ 「殉職者」が出たら、都主催で盛大に追悼式典をやろうということぐらいだろ う。自衛官の死者については、靖国神社に合祀(ごうし)すべしと言い出すかも しれない。 石原都知事の国家主義のために、三宅島で死者が出てはならない。大噴火の危 険が予知されている今、すべての防災要員が即時、島外に避難すべきである。 「殉職」を公然と求める都知事がいる以上、三宅村長を初め当事者は、声をあげ にくいかもしれない。だったら、私たちが声を大にして、それを主張しようでは ないか。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 8月29日の京都市議会で青木善男自民党市会議員団長は歴 史教科書を攻撃する中で、「従軍慰安婦は、あれは買ってやっているんだ」な どとんでもない発言をしました。これに対して京都の教職員組合は連名で抗議 文を送りました。その全文を掲載します。 ---------------------------------------------------------------------- 自由民主党市会議員団 2000年 9月 1日 団長 青木 善男 様 京 都 教 職 員 組 合 執行委員長 大 平 勲 京 都 市 教 職 員 組 合 執行委員長 本田 久美子 京都市立高等学校教職員組合 執行委員長 寺 尾 直 義 京都府立高等学校教職員組合 執行委員長 川 上 雅 詮 抗 議 文 8月30日付け「しんぶん赤旗」によると、8月29日の京都市議会文教委 員会の席上、青木議員は「『今までの歴史教科書はむちゃくちゃ』として、京 都市教育委員会から政府へ教科書を書き改めるよう意見をあげよと要求。その 中で『今の教科書は日本国民がさも悪いことをしてきたような記述。日本の軍 人が中国の女性の腹を裂いたり、子どもを踏みつけている絵。南京事件は、知 り合いの軍人に聞いたらそんな悪いことはしていなと言っている。従軍慰安婦 は、あれは買ってやってるんだ。こんな日本の悪いことばかり書いている教科 書を、なぜ京都で採用しているのか』」と報じています。 これらの発言が事実であれば、重大な問題である考え厳重な抗議を申し入れ るものです。 この間京都市教職員組合は韓国・中国への平和ツアーに取り組み、議員の指 摘する南京事件の史実を展示する資料館では日本軍の行った数々の残虐な行為 を確認し、韓国のナヌムの家・日本軍従軍慰安婦資料館を訪れた際には生き証 人であるハルモニ達から生々しい証言を聞き取り、侵略戦争の実態と人権侵害 の事実を確認してきました。また歴史学の実証的研究においても、南京事件の 事実や従軍慰安婦の存在を否定できるものではありません。 青木議員が知り合いという軍人の一個人の証言を根拠に、これらの事実を否 定することは、歴史に目をつむるものであり、悪意の教科書攻撃であると考え ます。さらに、従軍慰安婦について「あれは買ってやってるんだ」と公言して いることは、強制的に連行され慰安婦として辱められて、戦後40年すぎてか らはじめて被害事実を公にして、謝罪と補償を求める行動に立ち上がられたそ の間の彼女たちの苦労の数々や苦しみを微塵も理解しない発言であると同時 に、「買春」を是認する女性蔑視の発言として許すことができません。 また青木議員の発言は、今まで京都市が採用してきた教科書を排除しようと したり、記述内容を教育委員会を通して書き改めるよう求めたりしています が、これは教育基本法が禁止している政治の教育介入であり、決して認めるわ けにはいきません。 21世紀に生きる子どもたちに、平和と人権、またアジアとの友好の大切さ を伝えていくことは、大人としての大事な責務の一つです。そのためには、原 爆投下や東京大空襲、沖縄の被害事実と共に、日本の外国に対する加害事実に ついても歴史の事実に即して学習することが、真の平和・国際交流を深めるこ とにつながります。今回の青木議員の発言はこうした見地からして、悪意の教 科書攻撃であるばかりでなく、教育の基本をもないがしろにする危険な認識を 示すものと考えます。速やかに発言を撤回し、関係方面への謝罪を求めて、厳 重に抗議を申し入れます。 |
| 今日の朝9時から10時の銀座での防災訓練には、種類の違う、何台もの装甲車が出 動し、キャタピラ車も出、迷彩服姿の自衛隊が多数参加。一般市民やマスコミ、消 防、警察に混じり、ただただ異様な光景の1時間。装甲車には大宮、兵庫などの字が みえ、全国からの参集。 某紙の取材の人は、首都の治安にたずさわるという?部隊も参加している、治安訓練 ではないと否定しながら、大問題だと言っていました。 担架に人を、乗せての訓練では、消防署の担架は、アルミ製の軽そうなものに、毛布 とベルト付き、消防団のものは毛布はなく、自衛隊のは毛布も付かないただのかたそ うな担架など、やはり自衛隊のものは、老人や怪我人を配慮した装備ではないもので した。 空にはヘリコプターも編成を組んで飛びました。傷害物除去には、土木作業の車のほ うが、装甲車より役にたつのはず。ただ道路に、自衛隊員を乗せて、ドーンと大きく 不気味な装甲車がいるだけ。さわってみると、銃の玉が飛んでも貫通しないという硬 い鉄製、地面をいためないように、車輪は何かでまいてありました。森首相、石原都 知事、扇建設大臣など笑顔で視察。 晴海会場に、終了する直前(2時40分ごろ)に行くと、火事を想定し、ヘリコプ ター(自衛隊、消防などそれぞれ違うヘリ)が、順番に空から消化訓練。 終わって、各団体が団体名を書いたプラカードの前に整列ー参加人員のトップは迷彩 服の自衛隊、迷彩服でない自衛隊も交通整理など担当、掃海艇?「おおすみ」の巨体 が、海上に。それ以外の参加団体は、警察・海上保安庁・消防・日本トラック協会・ 日本薬剤師会などなど、それに生協の名前も。 25000人が10ヶ所で参加とかの報告あり。プラカードの前に整列した参加者を 前に森首相、石原知事・都議会委員長が演説。(その他、防衛庁長官、国家公安委員 長など10名ほどの参加名が放送)森・石原の口からは、自衛隊参加のことは言われ ても、三宅島のことへの発言はなく、都議会議長は、逆に自衛隊のことは一言も言わ ず、三宅島のことを発言。 特に石原都知事は「馬鹿な左翼が2−3人反対したが、など又、暴言。自らの力で守 ることができなければ、誰も助けてくれない、自分のことは自分でまもるそういう美 風をもつこと、もう一度そういう日本にしてゆきたい、(防災ではなく、どうやら防 衛のことが念頭にあるかのような発言) 婦人民主クラブ、戦争への道を許さない北・板橋・豊島の女たちの会、あごらなどの 女性たちが、有楽町マリオン前で12時ー1時まで抗議ビラをまき、リレートーク。 阪神大震災の被災者で、「公的援助法を実現するネットワーク」事務局長の中島さん も神戸から参加。住民の命をまもるてだてを後回しにした今日の訓練への批判を訴え ました。 【許すな!憲法改悪・市民連絡会】 各市民グループの皆さん 8月30日、「許すな!憲法改悪・市民連絡会」では、民主党の全国会議員に下 記の要請文を届けました。 ぜひ、それぞれの皆さんで、取り組んでくださいますように。 許すな!憲法改悪・市民連絡会事務局 −−−−−−−−−−−−−−−−−−− 鳩山民主党代表の改憲論議に異議あり! 市民運動から民主党国会議員の皆さんへの要請 このところ民主党の代表に再選された鳩山由紀夫代表のマスコミを通じた改憲 積極発言が目立ちます。最近の報道では「時代にふさわしい憲法の在り方を(自 分の代表任期の)二年以内にまとめたい」などと発言したといわれます。 私たちは鳩山氏が昨年秋、文芸春秋誌で「自衛隊を軍隊と認めよ」と「ニュー リベラル改憲論」を述べた時に、重大な疑問を持ったことがあります。なぜなら そこで展開された「自衛隊公認」論や「首相公選」論は決して新しいものではな く、自民党の超国家主義者の中曽根康弘氏をはじめ、戦後の右派改憲論者が繰り 返し主張してきたものとあまりにも共通しているからです。 鳩山代表の発言の意図が、たとえ「憲法の精神をさらに前進させるための論憲 だ」という説明がされるとしても、政治とは結果責任が問われる問題でもあるこ とは言うまでもありません。自民党の国家主義者の改憲論の危険なねらいを批判 することなく、「論憲」の名のもとに改憲論議を展開するとしたら、それは自民 党の改憲路線に道を清めるものとなる恐れがあります。 いま国会の憲法調査会では発足時の申し合わせすら踏み躙られて「調査会は憲 法改定のためのものだ」とか「三年をメドに改憲草案を」などという暴論が自民 党の委員たちからつぎつぎと飛び出しています。また自民党右派政治家たちは、 朝鮮半島の緊張緩和の流れに逆行するかのように、北朝鮮や中国にたいする無責 任な挑発的発言をつづけています。野党第一党の役割は、これらを吟味し、 チェックしてアジアの平和の流れを促進することではないでしょうか。「平和憲 法」を持つ日本は、このアジアの平和の流れの促進に貢献できるはずだと思いま す。 民主党という野党第一党の党首として、鳩山代表は改憲発言をやめてくださ い。民主党の皆さん、アジアの平和の実現のために、「改憲論議」より先にやる べき大切なことがらがたくさんあります。憲法の改悪を企てる自民党などの策動 に利用されないでください。以上、要請いたします。 二〇〇〇年八月三十日 許すな!憲法改悪・市民連絡会事務局 千代田区三崎町二の二十一の六管波ビル三〇二 電話03(3221)4668 FAX03(3221)2558 本会は共同代表が新崎盛暉、奥平康弘、暉峻淑子。事務局長が内田雅敏、同次長 が宮本なおみ、高田健で、全国各地の約百五十の市民団体のネットワークです。 |
| 全国のみなさんへ 東京都による9・3総合「防災」訓練「ビッグレスキュー」に関連する問題提 起です。 発信者=井上澄夫 (「やめて!東京都による〈防災〉に名を借りた自衛隊訓練」 実行委員会) 発信時=2000年8月18日 ---------------------------------------------------------------- 石原都知事が主唱する9・3「ビッグレスキュー」に反対する取り組みの ニュースが、各種メーリングリストやホームページに、次々に掲載されるように なりました。 またこの「自衛隊を中心とする訓練」の内容についての情報も、たとえば、8 月12日付『読売』夕刊の記事(「陸・海・空自7800人参加)のように、い ろいろ伝えられるようになりました。 しかし私は、「ビッグレスキュー」反対運動において、問題のとらえ方が、全 体として自衛隊の「治安出動」訓練への批判だけに片寄りすぎているのではない かと感じます。9・3「ビッグレスキュー」が「防災」に名を借りた自衛隊演習 であることは、まちがいないところですし、私自身もその視点からあれこれ書い ているのですが、私たちは同時に、東京都の「防災計画」や「災害対策」の質そ のものを、きびしく問うべきだと思います。私たちは誰もがみな「未来の被災 者」です。震災はありうるのです。とすると、その事態への備えを行政にゆだね るわけにはいきません。民衆の立場で独自に「防災」を考えるという主体的な姿 勢で、行政の「防災計画」や「災害対策」を批判する必要があります。 そこで私は、いま現実に進行している「災害対策」の問題点を、ほんの少しで すがえぐり出すエッセイを書きました。これは月刊誌『技術と人間』8・9月合 併号に寄せたものですが、同誌の発行は少し先であるので、同編集部の了解を得 て、ここに掲載することにします。いささかの問題提起になれば幸いです。 ================================= 〈有珠山噴火〉法的根拠なき警察・自衛隊の「救出作戦」 本年7月19日付『毎日』に重要な解説記事が出ている(「ニュースがわかる Q&A―災害時の『避難勧告』―」)。記事のテーマは〈有珠山や三宅島の火山 噴火で出された「避難勧告」はどういう法律に基づいているのか、目的はどこに あるか〉である。法的根拠は、災害対策基本法第60条(市町村長の避難の指示 等)である。「災害が発生し、又は発生するおそれがある場合において、人の生 命又は身体を災害から保護し、その他災害の拡大を防止するため特に必要がある と認めるときは、市町村長は、必要と認める地域の居住者、滞在者その他の者に 対し、避難のための立退きを勧告し、及び急を要すると認めるときは、これらの 者に対し、避難のための立退きを指示することができる」。被災によって、市町 村が事務を行なえなくなったときは、都道府県知事が代行する(同条5項)。市 町村長が避難の指示ができないときや市町村長から要求があったときは、警察官 または海上保安官が指示できる(第61条)。 つまり避難勧告と避難指示があるが、「急を要すると認めるとき」の措置であ る避難指示の方が拘束力が強いと解される。記事によれば、有珠山では、当初の 避難勧告が、噴火直前に避難指示に切り替えられた。 また第63条(市町村長の警戒区域設定権等)1項は、「特に必要があると認 めるときは、市町村長は、警戒区域を設定し、災害応急対策に従事する者以外の 者に対して当該区域への立入りを制限し、若しくは禁止し、又は当該区域からの 退去を命ずることができる」とし、同条2、3項は、市町村長や市町村の吏員が 現場にいないときは、警察官または海上保安官、災害派遣を命ぜられた部隊等の 自衛官が、市町村長の職権を行なうことができるとしている。そして同条には罰 則規定(第116条2項)があり、警察官、海上保安官、自衛官の「禁止若しく は制限又は退去命令に従わなかった者」は「十万円以下の罰金又は拘留に処す る」とされている。 したがって警戒区域が設定されたときは、命令に従わなかった者は処罰され る。しかし、避難勧告や避難指示に強制力はあるか。記事にはこうある。「避難 勧告は、住民などがそれを尊重することを期待して出されると解釈されていま す。避難指示も、従わないときの罰則がなく、強制力についてはあいまいで す」。 さて問題はここからである。記事をそのまま引用する。 Q しかし、実際には有珠山では避難指示区域への立ち入りが厳しく制限された と聞きましたが。 A その通りです。有珠山では虻田町長の要請を受けた警察や消防、自衛隊が、 避難指示区域から立ち退かない住民を説得する「救出作戦」も行われました。 「死んでもいいから立ち退かない」と言う人がいても、市町村長は放置できませ ん。地方自治法では市町村の役割に「住民及び滞在者の安全、健康及び福祉を保 持すること」(第2条)とうたっています。災害対策基本法は自治体と住民の信 頼関係を前提に、住民が避難勧告や避難指示を拒む事態をあまり想定していない といえます。 警戒区域が設定されたのではないから、虻田町長は避難指示を住民に強制する ことはできなかった。したがって、警察、消防、自衛隊が行なった「救出作戦」 に、法的根拠はないはずである。記事は地方自治法第2条を挙げているが、地方 自治法は昨年「改正」された。今年4月に施行された新地方自治法には、地方自 治体の役割を具体的に示す例示はない。(余談だが、記事中、旧地方自治法の引 用は誤りであると、執筆した記者に指摘したところ、翌日の同欄に訂正記事が掲 載された。) 旧法の第2条にかかわりをもつと解される新法における規定は、第1条2項 「地方公共団体は、住民の福祉の増進を図ることを基本として」であろうが、こ れをもって「救出作戦」の根拠とするのは、こじつけのそしりを免れないだろ う。つまり警察、消防、自衛隊は法的根拠があいまいなまま、立ち退きを拒む住 民を「救出」したのである。帰宅しようとする住民を警察官が追い返すシーン は、私もテレビで見た。 火山の噴火を予知することはある程度できるが、噴火の阻止はできない。しか し噴火時に自治体が住民の安全に責任を負うことが、ひたすら避難の強制であっ ていいのか。記事には〈「死んでもいいから立ち退かない」と言う人がいても、 市町村長は放置できません〉とあるが、そこまでいかなくても、自分の判断を信 じ、リスクは自分で負うと決断した人びとを、警察や消防、自衛隊を使って「救 出」することが正当化されるだろうか。 地域によって事情は違うだろうが、自治体の長の判断など当てにならないと考 える住民は、決して少なくないだろう。羊をオリに追い込むように、危険地帯か ら住民をとにかく隔離・収容すればいいとするのは、行政権力の乱用である。そ の観点に立てば、災害対策基本法第六三条とその罰則など、人権の侵害というべ きではないのか。 警察官、海上保安官、自衛隊員の命令に従わないと逮捕・拘留というのでは、戒 厳令の施行と変わらない。 来る9月3日、東京都が陸海空の三自衛隊の出動を交えて実施する「ビッグレ スキュー―2000東京」については、本誌前号に書いた。関東大震災では、大 規模な火災が被害の規模をいっそう拡大した。防災とは災害を防止することだ が、地震の発生を阻止することはできない。できることは被災時にいかに被害を 少なくするかという工夫である。それはとりもなおさず、地震に強い都市計画の 必要を意味する。「巨大な村」と評される超巨大都市・東京に必要なものは、焼 け止まり効果のある広大なスペースであろう。その種の防災都市作りを充実させ ることなく、石原都知事はひたすら自衛隊の出動を願っているのだ。 有珠山噴火の際起きたことは、警察や自衛隊による法的根拠のない住民への実 力行使だった。法文に「勧告し指示できる」とあることが、現実には強権の行使 に転化したのである。 周辺事態法第九条には「国は地方公共団体の長に、必要な協力を求め、依頼す ることができる」とある。米軍が出動・開戦し自衛隊が参戦したとき、この「求 め依頼できる」が「強要できる」に転化する事態は、おおいにありうるのだ。筆 者の友人によると、ある映画に「恋と戦争は手段を選ばない」というセリフが あったという。いざというとき、災害発生時・被災時や戦時下のパニックをテコ に、政府や自治体の長が何をするかわからないというリアルな警戒心を忘れては なるまい。 (井上澄夫、ジャーナリスト) 〔『技術と人間』2000年8月、9月合併号への寄稿〕 |
| 全国のみなさんへ 発信団体=「やめて!東京都による『防災』に名を借りた9.3自衛隊演習」 実行委員会 (担当・井上澄夫) 発信時=2000年8月10日 ------------------------------------------------------------------------ 本年9月3日、東京都は、石原慎太郎都知事を先頭に、「ビッグレスキュー東京2 000〜首都を救え〜」(以下、「ビッグレスキュー」と略)という、「防災」大演 習を実施する予定です。しかしそれは、表向き「防災訓練」と称してはいるものの、 その実態たるや、まさしく陸・海・空の三自衛隊を出動させる大規模な軍事演習にほ かなりません。 「ビッグレスキュー」の狙いは、本年4月9日、石原都知事自身が、陸上自衛隊練 馬駐屯地で挙行された創隊記念式典で、あけすけに語ったように、《震災時の治安出 動》の訓練です。しかも、石原都知事は、治安出動の対象が、「東京で非常に凶悪な 犯罪を繰り返している、不法入国した多くの三国人、外国人」による「騒擾(そう じょう、大勢で起こす騒動・騒乱)」であると明言しました。 この発言が、在日韓国人・朝鮮人を初めとする多くの外国籍の人びとや日本の民衆 に、1923年に起きた関東大震災の、6000人を超えると推定されている、朝鮮 人、中国人などの大虐殺を思い起こさせ、激しい抗議の渦を引き起こしたことは、す でに周知の通りです。 しかし石原都知事は、自衛隊員を前に公然と発せられた、この犯罪的な暴言を、そ の後撤回していません。「ビッグレスキュー」が、《自衛隊による治安出動の予行演 習》にほかならないと断定せざるをえないのは、なにより石原都知事のそのような姿 勢によるのです。 また、防衛庁・自衛隊は、決していやいや「ビッグレスキュー」に参加するのでは ありません。ここ数年、「不祥事」がつづき(とマスメディアは報道していますが、 現実には、大規模な汚職、不正昇進試験、銃器の不法使用などの犯罪が続発している のです)、なんとかメンツを立て直したい防衛庁・自衛隊は、統合幕僚会議議長の指 揮の下、「災害出動」演習では初めて、陸・海・空―三自衛隊の統合運用体制を組 み、巨大な規模の軍事パフォーマンスを展開しようとしています。石原都知事の出動 要請を「渡りに船」とばかりに、「普段はできない(首都での)市街地訓練を堂々と 展開」(ある自衛隊OBの証言)するのです。 私たちの実行委員会には、長い間、地域に根ざして反基地運動をつづけてきた「立 川自衛隊監視テント村」、自衛隊の海外派兵に反対して粘り強く活動してきた「『派 兵チェック』編集委員会」や「ストップ海外派兵・大田共同行動」、青島都政の時代 から、東京都に戦争協力をさせないための活動を持続してきた「東京都は戦争協力を するな!平和をつくる市民連絡会」、「新ガイドラインに反対する!中野」、「戦争 に協力しない!させない!練馬アクション」、あるいは、「ビッグレスキュー」に反 対する東京都および都内各区・市町村の自治体労働者など、多くの反戦市民運動、労 働運動が参加しています。 私たちは、昨年春以来、石原都知事の登場と、《都政の軍事化》に強い警戒心を抱 き、注意深く事態を見つめながら、分析をつづけていましたが、本年4月9日の石原 都知事の暴言を機に、9月3日の自衛隊演習を止めさせるための活動を開始しまし た。 7月8日には、阪神淡路大震災を体験した在日韓国人・李相泰(イ・サンテ)さん (在日研究フォーラム・代表)と、非核市民宣言運動・ヨコスカの新倉裕史さんを講 師に、実行委員会の結成集会を成功させました(100名が参加)。その後も、東京 都に対して公開質問状を出すとともに、「ビッグレスキュー」についての調査・研 究、「防災」についての勉強会や討論を持続・発展させ、全国の仲間たちに実行委員 会への参加を呼びかけてきました。それに呼応するグループや個人は、日々増加して います。 そのような経過を踏まえ、私たちは全国の仲間のみなさんに、9月1日から3日に かけて、3日間の連続行動を呼びかけることにしました。 9月1日、関東大震災から77年目のこの日には、「映画と講演の夕べ」を催し、 2日午後には、都庁の近くで自衛隊「防災演習」の中止を求めるデモを行ない、同日 夜には、全国交流会を開きます。そしていよいよ3日の午前中には、都内10ヵ所で 実施される演習への抗議やウォッチングを行ない、午後には、自衛隊が市街を封鎖し て軍事演習を行なう都心の銀座で、抗議のデモを行ないます。 この3日間の連続行動に、ぜひご参加下さい。 またご参加が困難な方は、9・3デモへのご賛同を、よろしくお願いします。 賛同費……個人・1000円、団体・3000円 郵便振替 口座名=防災を考える会 口座番号=00180−1−537560 以下に、連続行動の詳細を記します。 ======================================================================= <やめて! 東京都による「防災」に名を借りた9・3自衛隊演習> 連続行動 ======================================================================= ■9月1日(金) 関東大震災から77年 ――石原・都知事による自衛隊「防災演習」を問う 映画と講演の夕べ 映 画:『隠された爪痕』 関東大震災時の朝鮮人虐殺の実像を発掘調査や聴き取りから明らかにする ドキュメント 講 演:内海愛子(恵泉女学園大学教員) 場 所:中野ゼロ地下2F 視聴覚ホール (JR・地下鉄中野駅・南口から7分) ※「『防災』を考える会」の名で取っています 時 間:午後6時30分開場 午後7時開始 参加費:500円(資料代込み) ■9月2日(土) 石原・都知事は自衛隊「防災演習」をやめろ! 9・2都庁デモ 出発点: 新宿公園 午後2時30分集合、3時デモ出発 ※デモ終了後……全国交流会 (長崎・山口・広島・兵庫・大阪・京都・名古屋・浜松などから参加の予定) 場所:早稲田奉仕園 6号館2F(地下鉄東西線・早稲田駅から徒歩5分) 午後7時から(予定) ◇ --- ◇ --- ◇ --- ◇ --- ◇ --- ◇ --- ◇ --- ◇ 来る9月3日、石原慎太郎・東京都知事は、「防災」に名を借りて、とんでもない ことをやろうとしています。 ☆ 晴海埠頭から海上自衛隊が部隊進出 ☆ 自衛隊部隊が銀座を通行止めにして占拠 ☆ 住宅地にパラシュート降下する自衛隊が偵察活動 ☆ 地下鉄に乗り込んで自衛隊が大移動 ☆ 地方からも自衛隊が続々東京へ集結 陸海空・三自衛隊4000〜5000名が統合幕僚会議議長の指揮の下、 首都を制圧する演習のどこが「防災」なのでしょう! 在日韓国・朝鮮人など外国人を「治安対象」といってはばからない石原・都知事。 彼のやろうとしている「防災演習」は、自衛隊による「治安訓練」そのものです。 憲法破棄をも主張している石原・都知事。 9・3「防災演習」は、クーデターの予行演習といっても過言ではありません。 こんな危険な自衛隊演習は「やめて!」 私たちは、その声を大きくあげていきたいと思っています。 ともに、声をあげてください! 連続行動にご参加を! ◆ 許すな!「防災」に名を借りた自衛隊演習 9・3銀座デモ ◆ 日時……9月3日(日)午後2時集合、2時30分デモ出発 場所……水谷橋(みずたにばし)公園 (JR・地下鉄有楽町駅から徒歩10分) 主 催:「やめて!東京都による『防災』に名を借りた9・3自衛隊演習」実行委員会 連絡先: 日本消費者連盟 〒152−0002 東京都目黒区目黒本町1−10−16 рO3−3711−7766 Fax03−3715−9378 --------------------------------------- 戦争協力を拒否し --------------------------------------- --------------------------------------- 新ガイドライン・有事立法に反対する --------------------------------------- 戦争協力を拒否し、新ガイドライン・有事立法に反対する全国FAX通信 No.22 2000年8月8日(月2回発行) ◆◆◆第2期・第10号◆◆◆ 東京都千代田区三崎町3−1−18 近江ビル4階 TEL:03-5275-5989 FAX:03-3234-4118 Eメール:tokada@jca.apc.org HP:http://www.jca.apc.org/~toshi/NoWar_News/fax_tusin_index.html *〈Fax通信〉は情報の受け手が同時に発信者となるメディアを目指します。 *全国からの情報、企画、意見をお待ちしています。 ---------------------------------------------------------------------- |
| 「ゲッベルス」的なるその暴言 石原東京都知事は辞任すべきだ 国際的な波紋広げたシュピーゲル誌での発言 梶村太一郎(ジャーナリスト・ベルリン在住) 四月九日の日曜日は、気温は低いが久しぶりの晴天だった。散歩がてらティ アガルテンのベルヴュー宮殿の裏手にある染井吉野を見に行くと、やっとつ ぼみがふくらみかけたところだ。ベルリンの春は遅い。そばの陽だまりのベ ンチに腰を下ろして十日付けの『シュピーゲル』誌を広げた。 東京特派員が、急病で倒れた小渕氏の後を継いだ森新首相も、硬直した日本 の政治経済を克服するのは難しいであろうと、同誌独特の辛辣な語調で報告 している。昨年の一月、小渕首相夫妻が、大統領府であるこの宮殿にヘルツォー ク大統領夫妻を表敬訪問したときの情景を想い出す。首相はゲストブックに 毛筆で「東成西就」と記帳し、夫人も署名した。ところが、担当の日本の役 人が姿を消してしまい、そこにいた大勢のドイツ人記者達は私に意味を問う のだ。「東洋も西洋も共に栄えましょうということでしょう」と、あたりさ わりない解説役をするはめになり面くらったものだ。 あれも過去の事になったと考えながらページを繰ると、同じ特派員による石 原慎太郎東京都知事とのインタヴューがある。目を通しながら、今は桜が満 開の日本列島が、世界地図から剥離して、はてしなく過去へと遠ざかって行 くような思いにとらわれた。 *石原「中国は小国に分裂した方がいい」 シュピーゲル誌* この記事で、石原知事は、日本の外交は東京ではなくワシントンと北京で 決められているありさまだから、憲法第九条を廃棄して正規軍備を整えるべ きだと主張。続いて、同特派員の「中国が日本の最大の脅威だとするあなた の考えは、日中間の直接の軍事的対立を招くのではないのか」との旨の質問 に対して、「だから巨大帝国の中国が多くの小国に分裂すればもちろん良い。 私はそれは大いにあり得ると見ている。日本はそうした展開を全力で促すべ きだ。」と答えている。さらに、アメリカの最大の債権国である日本は、ア ジアをドル支配から解放するために、所有する米国債を売却した資金力で円 ブロック「大東亜共“円”圏」を創るべきだとの自説を主張。また、「いわ ゆる南京大虐殺は東京裁判でアメリカがでっちあげた冗談だ」などと史実を 否定する発言をしている。 これらの発言は日本国内の三流雑誌では人気政治家の床屋談義として喜ばれ るようだ、だが、国際的有力誌での発言となるとそうはいかない。これを週 明けに日本の通信社が報じると、中国から打てば響くように反応があった。 『人民日報』によれば、外交部(外務省)スポークスマンは「この発言は、 日本軍国主義が当時企んでいた中国を分裂させ飲み込もうとする思惑と一脈 相伝であり、再び軍国主義の残りかすの醜悪な顔が露出したものだ」、「暴 言は、白痴が夢物語を語っているにすぎず、その夢は永遠にかなえられない」 と「強烈な憤りを表示」した。さらに、同紙は論評で「大戦中の侵華日本軍 による非人道的行為は、中国人だけでなく、多くの正義感ある日本人にとっ ても口にし難いものだ」と述べ、「次のことをはっきりと石原氏に勧告して おきたい。中国人民は弱い国は叩かれるという教訓を永遠に忘れない。・・・ 発言は中日両国の友誼を引き裂き、友好関係を破壊させるものであり、両国 人民は当然このような発言を認めることはない」と説いている。 他国の政府筋から公式に「白痴」とまでいわれ、説教されて反論も出来ない 知事も前代未聞だろう。もし政府閣僚であれば、大きな外交問題となるとこ ろだ。それもそのはず石原氏は、この日曜日(九日)に別の暴言によって在 日外国人を恐怖に陥れたため、足下に火がつき反論どころではなくなったか らだ。この日の陸上自衛隊の記念式典で、彼は九月三日に予定されている地 震防災演習に関連し「今日の東京をみますと、不法入国した多くの三国人、 外国人が非常に凶悪な犯罪を繰り返している。・・・こういう状況で大きな 災害が起きたときには大きな騒擾事件すら想定される。・・・そういう時に 皆さんに出動願って、災害の救急だけでなしに、やはり治安の維持もひとつ 皆さんの大きな目的として遂行していただきたい」と発言したのだ。 *「三国人」発言・ドイツなら刑事犯扱い* 「三国人」とは敗戦によって日本国籍を失った朝鮮、台湾などの旧植民地 の人々に示して使用された言葉で、戦後しばらくは日本人の根強い差別意識 から蔑称としても使われた言葉だ。すなわち今日の在日韓国・朝鮮・中国人 とその祖先への差別用語である。石原氏はこの死語を甦らせ、正当な根拠も なく「外国人が騒擾事件を起こすから軍隊は治安出動すべきだ」と古い偏見 を煽ったのだ。かつて関東大震災で、根拠の無い流言飛語によって数千人も の朝鮮人虐殺があった東京都の知事の発言とはとても思えない。在日外国人 が恐ろしさに震え上がり、一斉に抗議の声をあげるのは当然のことだ。 もし石原氏が東京と姉妹都市であるベルリンの首長としてこの発言をしたと すればどうであろうか。彼は直ちに政治生命を失うだけではない。今頃は刑 事責任を問われており、おそらく懲役刑に科せられることになる。 ドイツ刑法第百三十条(民衆扇動罪)には「公の平穏を害するに適した方法 で、1.住民の一部に対して、憎悪を挑発し、あるいは暴力的もしくは恣意 的措置を要請した者は、または、2.住民の一部を中傷し、悪意で侮蔑し、 もしくは誹謗することにより、彼らの人間的尊厳を侵害した者は、三ヶ月以 上五年以下の自由刑(禁固刑)に処す。」とある。在住外国人が「住民の一 部」であることはいうまでもない。この国では石原発言は典型的な言論刑事 犯例となるのだ。 そういえばベルリンにも昔、よく似た首長がいたことがある。千九百三十八 年十一月九日の夜、シナゴーグとユダヤ人商店が焼き打ちされた。この「帝 国ポグロムの夜」を背後で扇動したのは、当時、ベルリン大管区長(ナチ時 代の行政区域の長)であった宣伝相ヨーセフ・ゲッベルスであった。日本で も彼の再来を防ぐためにつくられた人権擁護立法が必要な時代になっている ようだ。まずは「東京のゲッベルス」石原知事は辞任すべきだ。もちろん日 本の国益でもあるからだ。 『ドイツニュースダイジェスト』2000年4月29日号 |
●抗議メールを集中させよう!governor@metro.tokyo.jp
http://www.yomiuri.co.jp/stream/ishihara/smil/ishihara.smi
RealPlayerをパソコンに組み込んでいる方は、ぜひ、石原の
記者会見の模様をお聞き下さい。
| 14日の定例会見 自衛隊を動員して9月3日に都内で行う大規模災害演習について 「(暴動など)予想外のものが起こった時に、自衛隊が防止する、あるいは鎮 圧する。その場合、どれだけ早く稼働するかが問題」 訓練には治安維持の要素も含まれるのか 「最悪のケースを想定するのは、演習を主催する側の責任。都民も理解してく れると思う」 13日の衆院安全保障委員会で西川太一郎・防衛政務次官は「騒じょうの発生 を想定した調整はしていない」と全面否定 石原知事「訓練内容については、私も(自衛隊側に)要請する」 (毎日2000年4月15日) 「三国人(さんごくじん)」発言について、 石原知事の遺憾談話は以下の通り。 「不法入国した外国人のことを、不法入国した三国人と表現しました。この ことが在日韓国・朝鮮人をはじめとする一般の外国人の皆さんの心を不用意に 傷つけたとしたら、それは私の本意ではなく、遺憾です。一般の外国人の皆さ んの心を傷つけるつもりはないので、今後は、その言葉を一切使わぬように致 します」 知事は会見に先立ち、都議会公明党から「何らかの謝意を表明すべき」とする 申し入れを受け、これに応じる形でまとめた遺憾談話を会見で読み上げたも の。公明党幹部は「事実上の謝罪と受け止めた」として、都議会での追及は行 わない方針。 謝罪と受け取っていいのか 「それは受け取りようで、私はあくまで遺憾の意を表明しただけだ。私にとっ ても心外な出来事だった」 (読売4月14日19:27) 【北京14日共同】石原慎太郎東京都知事がドイツ誌のインタビューで「中 国がいくつかの小国に分裂すればよい」などと語ったことに関し、中国外務省 の孫玉璽副報道局長は14日、「強い憤り」を表明する談話を国営通信、新華 社を通じて発表した。中国は、石原知事の「三国人」発言については問題とし なかった。(共同2000-04-14 23:01) 雑ながら私流「石原暴言録」若干 「三国人」発言については毎日新聞参照 http://www.mainichi.co.jp/eye/feature/details/ishihara/hatsugen09-1.ht ml 東京新聞2000/04/13 http://www.tokyo-np.co.jp/news/index.html Copyright2000 ZAKZAK. http://www.zakzak.co.jp/top/3t2000041202.html にも一問一答掲載 12日になって、石原知事が今年2月の都議会の答弁でも「三国人」との表 現を使い、知事側の申し入れで議事録上は「外国人」と言い換えられていたこ とも明らかになった、とのこと 都議会の動きについては東京新聞参照 http://www.tokyo-np.co.jp/news/index.html ----------------------------------------- 大江志乃・茨城大名誉教授 自衛隊という「軍隊」が治安出動するということの意味を、石原知事は全く分 かっていないように見える。「軍隊」が治安出動すれば、民衆を「敵」と「味 方」に分けて考えるだろう。一度出動したら、血を見ずには収まらない。それ は過去の歴史が証明している。石原発言の根には、日本人の心の奥底に今も巣 くっている差別意識がある。 内海愛子・恵泉女学園大教授 第三国人とは元来「当事者以外の第三国の人々」というだけの意味だった。日 中戦争中の大本営陸軍部の文書には、敵の中国以外の米英など「第三国人」に は迷惑をかけぬように、などという記述もある。 しかし敗戦後、占領軍の権威を利用した日本の警察が、連合国でも中立国でも ない、朝鮮、台湾など旧植民地の人々に対してこの呼称を使い、「(将来)国 籍の選択権が行使されるまで国籍未定の人民として・・・日本の裁判権に服す る」と実務文書で規定。主として朝鮮人の権利を制限し、監視するために用い られ、一般にも流用してきた。 「朝鮮」「半島人」などと言われてきた人々が「開放国民」となり、戦後のや み市などで活動しだしたとき、かつての植民地意識から抜けきれない人々の恐 れや差別感がこの言葉にあらわれた。 (朝日00/04/12) ◇12日(都庁内記者会見) 英紙ガーディアンとのインタビューで「ロサンゼルス地震では黒人やヒスパ ニックが強盗したでしょう。このようなことは日本でも必ず起きる」「東京で は不良外人の犯罪が増えて、池袋も新宿・歌舞伎町も日本人は歩けない。どこ の国かわからない」「(三国人という言葉は)外国人に対する俗称」「彼ら(在 日外国人)は差別でインフェリオリティ・コンプレックス(劣等感)を持って いるので反発している」「私に人種差別(の意図)はない」「(関東大震災直 後の朝鮮人虐殺は)これは全く違うデマゴーグ。彼らを守るのが私の責任だ」 ガーディアン紙のジョナサン・ワッツ記者が「もし、英国で政治家がこんな 発言をしたら大騒ぎになるが」と話したところ、石原氏は「そう? どうし て?」とけげんな表情だったという。 ワッツ記者「石原氏自身には差別という意識がないようだ。人種問題につい て、日本人の認識の浅さを示していると思った」(朝日14日) Guardian http://www.newsunlimited.co.uk/international/story/0,3604,160289,00.html 石原知事は「不法入国者はヤクザより怖い。私は将来起きるであろう大災害 から都民を守るのだ」と。 13日には15分遅れで始まった記者会見に「私が主催する記者会見だから私 のやり方でやる」と強がりを見せたとのこと 「不法入国している外国人という意味で使った。もっと要約すれば不良外国人 だな」「自分の口で、テレビなどを通じて正確な言葉を伝え、あとは国民、都 民の判断を待ちたい」「不法入国していない外国人が自分のこととしてとらえ ることはない。どうして不快に思うのかわからない」(読売4月13日) ○石原慎太郎知事の発言を支持する「緊急市民集会」を、民主党や自民党の都 議らが企画し、20日午後2時から、都議会内の会議室で開く。都議の代表は 土屋敬之氏(民主党)で、古賀俊昭(自民党)、田代博嗣(同)両都議らが発 言を予定。 集会の呼びかけによると、知事が「震災時に不法入国の外国人が騒乱を起こ したら自衛隊に治安出動を要請する」と発言したのは、「不法入国の外国人犯 罪の多発という現実を踏まえたもので、正論だ」としている。 土屋都議らは、歴史教科書の採択が偏っているとして、藤岡信勝東大教授ら を招いて集会を開く活動などもしてきた。(朝日00/04/13) 「都知事、石原慎太郎を支援する会」http://www.shintaro-shien.net/ もあ るようです。 ▽河野洋平外相「公職にある人が、ああいう場面で使われるのは適当でない」 (石原知事「それならそれで彼の解釈でしょう」(日経00/04/14) ▽韓国外交通商省のスポークスマン「民族差別的、国粋的な発言で大変遺憾」 (毎日2000.04.12 ) ▽森喜朗首相「石原先生は国会議員だったこともあり、作家という立場もある が、都知事という立場で発言されたのなら適切でない発言だったかもしれな い」 ▽青木幹雄官房長官「周辺諸国に与える影響を考えると、考慮しながらしない といかんなと考えている」 ▽公明党・神崎武法代表「あまりに配慮を欠いた発言だ。多くの国民も、悲し く恥ずかしい発言だと受け止めたのではないか。人権に最も鋭敏な知事であっ てほしい」 ▽民主党・鳩山由紀夫代表「人権の立場からゆゆしき発言だ。在日韓国、朝鮮 人への差別が根っこにある」 ▽共産党・志位和夫書記局長「差別的立場を表すもので、自衛隊の治安出動ま で公言するというのは危険きわまりない」 ▽社民党・土井たか子党首「韓国人、朝鮮人、中国人に排他的とも言える差別 意識で『三国人』という言葉を使ったいきさつがあり、『そういう言い方もあ る』と許される問題ではない」( 朝日00/04/13) ◎政治家の演説には、わかりやすさが求められる。石原発言はいつもわかり やすいが、そのあまりに、論理を飛躍させたり、隣人の心を傷つけるようなも のであってはならない。今回の件は、石原知事にとっていい勉強になったろ う。(日本経済新聞社説4月13日) ◎その責任はむろん石原知事の不用意な言葉遣いにもあろう。しかし、言葉 だけを論じ、国際化時代の国民の安全に関する発言まで抹殺しようというのな ら、歴史認識をめぐる政治家の言葉に対する外国の批判だけを取り上げ、問題 の本質を見ようとしなかったこれまでの過ちを繰り返すことになる。冷静な論 議を期待したい。 (産経主張4月13日) ◎憲法の中に自衛隊を実態どおりの存在としてきちんと位置づけるべきであ る。そうすれば、自衛隊が軍隊であるかないか、などといった虚構の言葉いじ りから国民全体が解放されることになる。(4月14日付・読売社説) |