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請願3本、陳情6本、というすごい数。でもそのうち8本は、最初の請願第44号の
採択を阻止すべく集まったものです。
請願第44号とは、澤田健一氏(一札幌市民としての請願、と趣旨説明していまし
たが、実際はもと青年自由党からの参院選候補者で、改憲と歴史教科書改革を公
約にしていた人で、現在は新しい歴史教科書をつくる会北海道支部の支部長です)
が提出したもので、◎教育委員会に教科書採択権限があることを確認し◎採択委
員の氏名公表と議事録公開を求め◎採択基準を学習指導要領の目標に忠実なも
のをと求め◎その指導要領に反対する団体から採択委員の推薦を求めてはいけ
ない、というものです。(内容をARALEの責任で要約)
つまり、12月までに市議会・道議会で「文部省の教科書検定」への意見書が採択
され、それをうけて次は「地域での採択制度」への注文がついたわけです。執拗に
「学習指導要領の目標」にこだわるのは「我が国への愛情を」育てることが文言と
されたことと、当然、「つくる会」で発行を予定している「中学歴史・公民」を採択させ
るルート作りで、そのために、現場教師をはずしたい、特に組合関係をはずしたい
というねらいでしょう。
それに対して、のこり8本は「子どもと教科書北海道ネット」「札幌郷土を掘る会」
「子どもの未来を守る市民の会」「女性と子どもの人権を考える市民の会」「民主教
育をすすめる札幌市民連合」ほか個人3名のもので、いずれも◎現場教師と父母
の声を充分に採択に反映させ、憲法・教育基本法を軽んじる人や団体が採択にか
かわらないように、というものです。
請願者と文教委員のやりとりや教育委員会との議論で次のようなことが話されま
した。
1,澤田氏の請願「学習指導要領に反対する団体の推薦をもとめない」については、
澤田氏は「たとえば」ということで「北教組」「札教組」などをあげていたのですが、
議員から「今まで組合に推薦を求めたことはない」のだから「現状に問題はない」の
に「なぜあえてこういう請願出すの?」とつっこまれ、とうとう「所属する個人も」とい
うことを口走ってしまったため、ここでまた別の議員から「じゃあ、ほとんどの現場教
師に採択に参加するなってことになってしまうから、そうはできないでしょ。団体の意
思は多数決で決まるし、その際少数派のひとも、所属しているからと言う理由でハ
ズされても困る」というような意見がでました。
2,学習指導要領により適応した・・・というような採択基準については、教育委員会
の答弁もそうですが、すでに検定によってそこはクリアしているので、採択の視点は
「地域・子ども」の観点だということは、おおかたのやりとりで一致していたようです。
この点では澤田さんへの質問や確認はなかったので、議員と教委のやりとりですが。
3,採択の最終権限は「教育委員会」ということは確認されたのですが、審議会の意
見との関連はまだ議論途中でした。ただ、最終的に採択する「教育委員会」のメンバ
ーや市教委そのものに、教科書執筆経験者がいるじゃないか、審議委員にも入って
いたことがある、これは重大事態である、というしごくまともな指摘がなされ、教科書
会社や執筆者との関係についてかなり厳しい目がいきました。
以上のような議論の末、継続審議になりました。さてどうなるやら。
追記:教科書ネットの紹介議員は共産党でしたが、その質問の下手なこと・・・こっち
の不利になるような空気まで出る始末。もっと打ち合わせをしっかりしておけばよか
ったあ、と後悔しきり(というより怒り)。民主党は紹介議員にならなかったんで、そこ
のところは不満ですが、議員の追究はなかなか良かったな、という感想です。
さてさて 雑感 ですが・・・
なりふり構わずと言おうか・・・・。20世紀末の今、日本は分岐点に立っているよう
です。アジア女性国際戦犯法廷では、12月12日、昭和天皇ヒロヒトに「有罪」の判
決を下しました。そんな時に、日本では「多数派」が戦争の真実を見つめず、反省せ
ず、さらには事実そのものを「否定」し、子どもに教えないし、近隣他国の意見など
聞かなくてもいいのだ、と言い切り、それが「国際平和」の役に立つと考えている
(?)らしい。あまりにも下卑た感覚だ。相手にしたくもないが、これが冗談抜きに
「多数派」として押し切られているのだ。声を出さなきゃダメだ。by ARALE
地方議会決議案
新聞などの報道によりますと、2002年度から使用予定の中学校社会科歴史教科
書の採択にむけて、教科書会社や新聞社や一部団体などが、積極的に教育委員
会や学校現場に働きかけているといわれます。
しかし、教科書の選定や採択は、子どもたちへの親権をもつ保護者や、子どもたち
に日々接して教育を行っている教員などと相談して、教育委員会が専門的で自立
した判断を下すべき大切な問題です。
ここに、教科書会社やマスコミ、また一部の団体などによって過当な競争や圧力が
加えられたり、法律が禁じている物品の提供や他社の教科書に対する誹謗や中
傷などが行われるようなことは絶対にあってはならないことです。
私たちは、教育はその専門的な能力や当事者の適切な関心を高めることによって
充実させられるべきであると考え、教科書の採択に当たって不当な勢力による圧
力や利益誘導などが行われる場となることを危惧し、以下の決議を上げるよう貴
議会に要請するものです。
一、教科書の採択にむけて、事業者や団体による過度な宣伝や他社への誹謗・
中傷・ 批判、また利益誘導などが行われないよう、府県市区民は監視の目を開
くとともに、これらを取り締まるべき公正取引委員会や文部省などが厳正な処置
を行うことを要請します。
二、教科書の採択に当たっては、教育委員会は子どもたちの保護者や教育の実
践に携わっている教員の意見を十分反映させ、不当な政治的圧力に揺るがされ
ることなく、教育に関する専門的な判断を優先させて決定するよう要請します。
三、現在問題となっている歴史教科書の問題については、教科書のもとになる学
問的な成果を蓄積させるよう、とくに近現代の歴史については、政府自らが十分
な資料を公開し、公的な調査を行い、研究の進展を促す努力を行うよう要請します。
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