初めに、現在の酪農・畜産の現状は厳しいものです。牛肉の自由化、子牛価格や乳廃乳価格の低下、乳価の低迷で畜産農家の減少に伴い、ますます一戸当たりの多頭飼育化が進むのではないだろうか。そうなると当然、色々な問題がでてきます。労働力不足、多額な設備投資、大量の糞尿処理など・・・・・。特に糞尿の処理は大問題で一部堆肥の生産販売としても限界があります。周辺地域の他業種農家との相互利用なども必要になってきます。夏作の大型作物の「とうもろこし、ソルガム類など」は面積当たりのTDN生産量が高く、堆肥の吸収力が非常に高く、購入飼料を削減でき低コスト生産には欠かせない有効な作物です。

   とうもろこしの栽培技術                   

現在、全てのとうもろこしはF1種(雑種間交配種)でその種類も様々です。学術的な分類は別として通常

デント種 子実が平型(馬歯)で黄熟期になると、中央にくぼみ(えくぼ状のくぼみ)ができる。日平均気温(おおよそ朝10時頃がその日の平均気温)が10度以上で生育を始めます。
フリント種 子実が丸型で一般にデンプン質の含有割合が高い。特に北方フリント種は日平均気温が7度以上で生育を始めます。
フリント・デント種 文字通り両種の特性を持ち合わせて、現在日本のフィールドコーン(飼料用とうもろこし)に多く使われています。日平均気温が7〜9度で生育を始めます。
スウィート種 食用とうもろこし。通常マルチ栽培で利用。
ポップコーン種 ポップコーンの材料となる。爆裂コーンとよばれる。これもマルチ栽培の方が多収となる。
 1)畑の準備  とうもろこしの土壌中の成分必要量
生産量(t) 乾物量(t) チッソ(kg) リンサン(kg) カリ(kg) カルシウム(kg) 苦土(kg) 鉄(tkg)
1.5 20 25
2.1 28 35 11.2 1.4

 畜産農家の圃場は糞尿の多投によって「チッソ・カリ」が過剰になりやすく、土壌のPHの上昇がみられます。
 養分の不足は作物の生育を悪くし、過剰は牛への障害(硝酸塩中毒、グラステタニー)を引き起こすことになります。
 4〜6トンの完熟堆肥が望ましい。生糞はタネバエの発生を助長するだけでなく、帰化植物・雑草の発生を多く
   します。 スラリー(糞尿混合液)の場合は5〜8トンが限度です。 


スラリー5トンに含まれる肥効成分量   

チッソ(N) リンサン(P) カリ(K)
成 分 比 0.3% 0.1% 0.3%
成 分 量 15kg 5kg 15kg
肥 効 率 50% 60% 90%
肥料成分量 7.5kg 3kg 13.5kg

         

化成肥料の施肥成分量

チッソ(N) リンサン(P) カリ(K)
10〜15kg 15〜20kg 10〜15kg

10a当たり1.5トンの乾物収量を上げようとする場合、養分必要量から糞尿の肥効成分を差し引いた成分量をで補う。 

土壌改良剤(酸性土壌に投入する石灰の類の目安)  

土壌中のPH 炭酸カルシウム
アルカリ度35%
消石灰
アルカリ度65%
高度苦土石灰
アルカリ度100%
    4.0 280kg 230kg 150kg
    5.0 100〜180kg 90〜150kg 60〜90kg
    6.0 40〜70kg 30〜60kg 20〜40kg
    7.5 --- -- --

  投入が200kg以上の場合は年間2回に分けて投入した方が良い。
 * 年に一度は必ず、土壌分析をして不足している肥料成分を補う方が経済的で多収につながります。  NEXT


取扱い種子 グリーンデント