私の時事放言 (45) 平成15 .12. 1
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【光源氏をめぐる女たち】
『源氏物語』は日本が世界に誇る文化遺産で日本文学最古・最高の長編傑作です。そのなによりの証拠に、現代文に訳した作家は与謝野晶子・谷崎潤一郎・瀬戸内寂聴・円地文子・橋本治・田辺聖子・村山リウ・舟橋聖一・吉屋伸子氏ら、随筆・エッセイに至っては、枚挙に遑(いとま)がないほど錚々(そうそう)たる数多く方々が書いております。またヨ―ロッパでは、日本に赴任する場合、先輩が“日本の文化、日本人のものの感じ方考え方を知るために「源氏物語」を読むようにとアドバイスをされてきて、日本に来てみると、殆どのインテリが「源氏」を読んでいないのに驚いた”と或る本に書いてありました。日本の男性は早稲田の文学部卒業生ですら完読した人はごく僅かだそうです。私は寂聴訳で読みましたが。
光源氏は男たるものの羨ましい垂涎(すいぜん)の的で、単に関係した女性の数なら俗説では在原業平の3373人、井原西鶴の『好色一代男』の世之介の3743人ですが、光源氏は一人「夕顔」を除き王朝貴族の女性またはその女房ばかりです。天皇の弟として生まれ、美男の上詩歌・管弦に秀で財力と地位に恵まれ、小まめで口が甘(うま)いのです。文学者で作家の丸谷才一と瀬戸内寂聴の対談集によれば、主人公は光源氏ではなく、彼に犯され愛された女たちの愛と性の悩みであり、傷つけられたプライドの痛みで、強姦または未遂の文学だと書いてあり、女性の苦しみの心理描写は天下一品だそうです。
さて光源氏の性愛または犯した女性とその時の彼の年齢( )を書いてみます。但し物語の登場人物のみで実態は多いのではと想像される。
葵の上「結婚・妻」(12歳)、空蝉(うつせみ)(17)、軒端(のきば)の萩(17)、六条御息所(みやすどころ)「東宮未亡人」(17)、夕顔(17)、藤壺「天皇の后・義母」(18)、朝ぼらけの女(18)、葵の上女房中務(なかつかさ)(18)、末摘花((すえつむはな)19)、源典侍(げんないしのすけ)(19)、朧月夜の尚侍(ないしのかみ)「皇太子婚約者」(20)、葵の上女房中納言(22)、源氏女房中将(22)、紫の上
(22)、花散里(はなちるさと)(25)、中川の女(25)、筑紫の五節(ごせち)(25)、源氏女房中務(26)、明石の御方(27)、女三の宮「朱雀帝の皇女・結婚・妻」(40)
平安朝の平均寿命は40歳前後で、現代の還暦に当たるのが『四十の賀』で女性のほうが、お産の関係で短命です。この女性の中で、私が注目したのは源典侍(げんのないしのすけ)です。彼女は当時55歳前後、現代ではさしあたり80歳ぐらいで,光源氏だけでなく親友の[頭の中将]とも媾合(まぐあ)つています。
そう言えば、【伊勢物語】六十三段「つくも髪」では“白寿の老婆が息子三人呼んで冥土の土産にめくるめく思いがしたい。上の2人はその歳でとんでもない.下の親孝行の息子は何とか願いを叶えてやりたいと在原業平に頼んで共寝することに成功した。”評論家の中村真一郎氏は「文明の高さは恋愛年齢の幅の広さで決まる」と述べていますが、最近の熟女は温泉だ、グルメだ、カルチャ―センタ―だと娯楽・遊びが多いため、男性は煩わしいと拒絶する傾向があり、男は嘆き寂しい思いをしています。
CM ある社長A夫人は“ハムは鎌倉、山崎が有名だが、人は好きずきだが私はヤギシタが好きよ”
皆さんから『次から次によく書きますね。感心なことはそれを配って廻ること』と言われます。
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