
判決文では次のことが認定されました。
1、平成9年7月28日当時の本件土地の正常価格は、6088万円である。
2、この6088万円と本件買収価格である6億3500万円と比較すると、その金額の乖離は著しい。
3、買収価格中の土地代金とされている2億3500万円と比較してもその金額に2倍以上の開きがある。
4、補償費のうち環境調査費について、九綜から実際に業者に支払われた金額が5585万1479円であり、本件価格申し入れ事に係る九綜提示額である1億9394万5370円とは相当に開きがある。
5、申し入れ書中土地代の中に含まれているとされる基本計画土質調査費も5585万1479円に含まれている。
6、正常価格と本件買収価格との間に相当程度の乖離が存在すること等に鑑みると、本件買収価格が適正価格ではないとする被控訴人らの主張にもかなりの理由がある。
7、本件買収に至る経過については、確かに、九綜からの本件買収代金額の堤示を待つた上で、提示金額につき一括して減額交渉をするというものであり、要綱を一応の基準とするようなものではなく、不動産鑑定を活用したり、九綜の提示金額の積算根拠を検証する等して適正金額を算出することもなく、また、四者協議会の協議経過も十分踏まえた上で県の裁定の見通しを立てて交渉に臨んでいない。
高裁判決は、このように述べて、買収価格が適正でないとして暗に不当であったことを認め、
また、買収に至る経緯に問題があることを指摘しました