| 中田横浜市長 国に住基ネット延期を要望 | ||||
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◆政令市初、個人情報保護の未整備指摘 横浜市の中田宏市長は十日、政府が八月五日に施行を目指している住民基本台帳ネットワーク(住基ネット)に対して延期を求める要望書を小泉純一郎首相と片山虎之助総務大臣あてに提出した。同市長は「プライバシー保護やセキュリティーの確保ができていない」とし、政府の決定は拙速との認識を示した。市として全国最大となる横浜の市長が延期を求めたことは、国や他の自治体に波紋を投げ掛けそうだ。 要望書では、施行に向けて市として個人情報保護を重視している点に触れ、「住民基本台帳法では住基ネットの実施は行政部門および民間部門を対象とした個人情報に関する法整備がなされることが前提」と主張。「八月五日までに個人情報保護法が成立する見通しは立っておらず、個人情報の保護に関する整備が行われないまま、本人確認情報が利用されることになる」と問題点を指摘した。 その上で、「個人情報の保護に関して三百四十五万横浜市民の不安は計り知れないものであり、その理解を得ることは困難」と延期を求める理由を説明している。 中田市長は、政府が個人情報保護法制定までの「つなぎ」として閣議決定や国会決議など個人情報保護への担保を示した場合についても、「あくまで法の成立が前提」と強調。「政府の誠意ある対応を望んでいる」と延期への期待をにじませた。 さらに住基ネットそのものの問題点についても、「個人のさまざまな情報が集中して管理できる可能性が否定されていない。一つの番号が集約され融通し合う環境はあるべきでない」と、いわゆる「国民背番号制」に対する懸念を示した。 住基ネット 氏名、住所、生年月日、性別の四つのデータと、住民一人ひとりに付ける十一けたの住民票コードをコンピューターで一元管理するシステム。全国どこでも住民票の写しが取れるなどのメリットがあるとされる。一方で中央省庁へもデータが流通するなどプライバシー保護の観点から国会や法曹界、地方自治体などから疑問や懸念が出ている。 |
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| 媒体 | 神奈川新聞 | 掲載日 | 2002.07.11 | |