中田・横浜市長が「分権宣言」 「市役所構造改革」着手へ
 

 ◇責任持ち必要な施策迅速に
 横浜市の中田宏市長は17日の会見で、「市役所の構造改革」に着手することを表明した。
 中田市長は「分権宣言」と題し、「市役所内部の分権化を進め、局、区が権限と責任を持って必要な施策が迅速に実行できるよう改革する」と宣言した。
 方針は、(1)徹底した権限委譲による庁内分権(2)局、区で業務を完結できる体制の構築(3)庁内意思決定システムの明確化(4)政策決定プロセスの情報提供(5)ITの積極活用――を挙げている。
 施策の決定過程を明確にするため、市長、助役、収入役と総務、企画、財政の各局長で構成する「都市経営戦略会議」を設置。毎週開催し、全市にかかわる都市経営の施策決定の場とする。
 政策決定に関する情報提供を得るため、戦略会議での議論や経過を市のホームページ上で公開。また、決裁区分を変更し、市長決裁年間約1300件のうち約2割を助役決裁に、助役決裁3500件のうち約5割を局長決裁に委譲する。
 改革を円滑に進める部署として、担当理事以下11人の緊急改革推進本部を新設した。
 中田市長は「職員が市民と接した時、市を代表する顔として対応できる組織にしていくための分権」と話した。
【山本浩資】


 ■解説
 ◇就任100日−−改革の意識、職員に浸透するか
 中田宏市長が就任して100日が過ぎた。市長交際費の全面公開、市役所構造改革と、一歩ずつ公約を進めている。
 中田市長は17日の会見で「責任」という言葉を何度も口にした。「(職員には案件を)市長のところに持っていけば責任を果たしたという体質がある。今後は、事実上の最高意思決定はどこかという責任を持って仕事をしてもらう」と話し、分権を進める姿勢を強調した。
 中田市長は「情報を公開することで、市民の協力を求め、都市経営を進める」と話す。戦略会議の中身を提供し、政策決定プロセスを公開。秋には財政ビジョンを公表するという。
 提供された情報をどう生かすか。その点では市民にも責任が生じる。市民と協働する行政への転換には、信頼関係の構築が不可欠で、市役所内部の構造改革はその前提となる。市民は市政の動向に関心を寄せ、職員は意識の変化を市民に伝えなければならない。
 中田市長は「分権で責任を放棄したわけではない。最終責任は私にありリスクも負う」と言い切った。改革の意識を職員に浸透させることができるか。「責任が伴う改革」の旗振り役に課せられた責任は大きい。
【山本浩資】



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媒体 毎日新聞 掲載日 2002.07.18-19:20