MM開発 市の権利金減額「やむなし」


  横浜市のみなとみらい(MM)21地区の「クイーンズスクエア横浜」がある24街区の開発をめぐり、企業から支払われる権利金を減額するなどして市に損害を与えたとして、市議と前市議が高秀秀信前市長を相手取り、630億円を市に支払うよう求めた住民訴訟の判決が19日、横浜地裁であった。岡光民雄裁判長は「違法な財産管理とは認められない」として原告の訴えを退けた。

  24街区は4・4ヘクタールの埋め立て地で、市は所有する1・8ヘクタールの約8割を商社など7社でつくる「T・R・Y90事業者組合」に貸している。市は90年のコンペで企業側に対し、権利金600億円を91年に払うなどの条件を示した。しかし、当選した企業側がバブル経済の崩壊を理由に減額を求め、クイーンズスクエア横浜が完成した97年、259億円だけを払うことが市議会で決まった。原告の2人は反対した。

  判決は、高秀前市長が権利金を341億円減らしたのは違法だとする原告の主張について、「株価や地価の低迷が原因で、やむを得ない」と棄却した。遅延違約金289億円を徴収しないのは違法だとする請求も却下した。

  岡光裁判長は「仮に事業が中断すれば、土地は利用されず、損失が拡大した」と理由を示した。これに対し、原告の皆川昭一前市議と井上桜市議は「公共事業は動き出すと止まらない。司法が行政を追認した」と不満を述べた。控訴するかどうかは今後検討するという。


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媒体 朝日新聞 掲載日 2002.06.20