2市議除名きょう可決の見通し


◆横浜市会の議長席占拠騒動で
 横浜市会の「市民の党」の井上さくら、与那原寛子両市議の除名を問う本会議採決が二十五日午前十時から行われる。議長席占拠騒動(五日)の責任を問われ、除名賛成会派の所属議員数から可決する見通し。「議員資格はく奪」という重大処分は県内では初のケースとなるだけに、「多数決の原則」と「少数意見の尊重」という議会運営の在り方からも論議を呼びそうだ。
 横浜市会(九十二人)の構成は自民党(三十三人)、公明党(十六人)、民主党(同)、共産党(十人)、神奈川ネット横浜(同)、民主党横浜みらい(五人)、市民の党(二人)。市民の党だけが市会運営委員会に委員を出すことができない非交渉会派(四人以下)となっている。
 今定例会では代表質疑や決算特別委の質問時間変更と議場の日の丸掲揚をめぐり、対立が生じた。質問時間では、自民、公明、民主の三大会派以外の会派が時間減の見直しとなり、反対した。掲揚については三大会派と「みらい」が賛成、その他が反対した。いずれも多数決で決定した。
 この間の市会運営委の協議で市民の党はオブザーバーの立場での意見表明を求めたが、三大会派の反対で否決された。井上議員は「こうした場での発言が認められていれば、座り込みなどの事態には発展しなかった」と「多数決優先の議会運営」を批判した。
 懲罰特別委での当初の落としどころは、除名に次ぐ処分である「出席停止」。しかしこれが横浜市会の規則で「最長七日間」と定められていることから「あまりに軽い」(公明議員)との不満がくすぶった。
 そこへ六日の本会議に両市議が「日の丸強制反対」をプリントした「ゼッケンともとれる不謹慎な服装」(民主議員)で出席。質問に立った与那原議員から謝罪の言葉が出なかったことで「『まるで反省がなく放置できない』との怒りが再燃した」(自民議員)。
 共産、ネットは少数意見の尊重、日の丸掲揚反対という双方で市民の党と同じ立場だが、「日の丸に手をかけるなどの実力行使は許されない」と両市議を批判。しかし懲罰委では弁明の機会を設けるよう主張。十七日に実現したが、「実力行使の非を認めよ」という交渉会派側と「あれは実力行使ではない。他に手段はなかった」とする市民の党との意見は平行線のままだった。
 二十一日の懲罰委で共産は「議会での陳謝」、ネットは「処分なし」を主張したものの三大会派とみらいが「除名」で一致。四会派の所属議員数の合計(七十人)は可決に必要な四分の三をぎりぎりで超える計算だ。三大会派のある市議は「除名は厳し過ぎるという意見もあろうが、現状ではほかに該当する処分はない」と話している。

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媒体 神奈川新聞 掲載日 2002.06.25