「日の丸」反対で議員除名 議長席占拠の女性2市議 横浜市


 横浜市議会は二十五日の本会議で、議場での「日の丸」掲揚に反対し、議長席を占拠した井上さくら氏(37)=所属会派・市民の党=と与那原寛子氏(37)=同=の市議二人を除名処分とし、議員資格をはく奪した。
 除名は地方議員に対する最も重い懲罰で、政令市の議員が受けたのは初めて。二人は「地方自治法に基づく神奈川県知事への審決申請、処分取り消しを求める訴訟など、あらゆる法的手段を取る」としている。
 採決は記名投票で行われ、自民、民主、公明などが除名に賛成、共産などは反対した。採決結果は、井上氏が投票総数九十人のうち賛成六十九人、反対二十一人。井上氏除名後に行われた与那原氏は、投票総数八十九人のうち賛成六十九人、反対二十人だった。
 採決に先立つ弁明で、井上氏は「議場での日の丸掲揚は一人ひとりの愛国心にかかわる。思想、良心の自由に反する」と主張。与那原氏は「党として日の丸そのものに反対ではない。一つの意見を強制することに反対している」と訴えた。
 賛成討論で自民党市議は「再三の退場命令にも従わず、議会の空転を招いた。議会の品位をおとしめたのは明白」と指摘した。
 市民の党は一九九六年、市民運動に取り組む人たちらが神奈川県内各地で結成したとされる。
 日の丸掲揚は、市議会運営委員会で決定。井上氏らは二人だけの少数会派のため委員として発言できなかった。
 二人は五月二十九日、初めて議場に掲げられた日の丸を撤去しようとして議長に退場を命じられ、六月五日、議長に釈明を求め、議長席と市議会事務局長席を約六時間占拠した。
 市議会懲罰特別委員会は六月五日の行為について「議場の秩序を乱した」として、自民や民主などの賛成で除名処分を決めていた。
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媒体 共同通信ニュース速報 掲載日 2002.06.25