2市議を県内初の除名処分


◆横浜市会、井上氏らは提訴の意向
 横浜市会は二十五日、本会議を開き、日の丸掲揚に反対して議長席を占拠するなどした「市民の党」の井上さくら市議(37)=鶴見区=と与那原寛子両市議(37)=港北区=を「除名処分」とし、議員資格をはく奪することを賛成多数で決めた。両氏は「(除名処分は)議場への日の丸掲揚を正当化する会派が、反対意見の封殺を狙った行為だ」と反発。訴訟や県知事への審決の申し出などあらゆる手段で地位回復を目指し、処分の不当性を追及していく意向を表明した。議員の除名は県内初で、政令指定都市でも前例がない。その是非をめぐって論議を広げそうだ。
 同日の本会議には病欠の一人(自民党)を除く九十一人が出席。除名処分の可決には四分の三(六十八人)の賛成が必要だったが、自民党(三十二人)、公明党(十六人)、民主党(十六人)、民主党横浜みらい(五人)の合計六十九人が賛成してこれを超えた。四会派はいずれも日の丸掲揚に賛成している。市民の党とともに掲揚には反対の立場の共産党(十人)、神奈川ネット横浜(十人)は除名処分に反対した。
 全国市議会議長会などによると、一九九〇年から二〇〇〇年までの間に全国三千三百の地方議会で確認された除名処分は六件。有権者の付託を受けた議員の資格をはく奪することへの抵抗もあり、ほとんど採決が行われていないのが実情という。
 市町村議員の除名に対しては、処分取り消し訴訟のほか地方自治法上に定められた「知事の審決」による救済を求めることができる。審決で「不当」との判断が下れば、処分は無効となる。
 本会議後の記者会見で両氏は、訴訟と県知事への審決要請を並行して行う方針を明らかにした。審決については「処分決定から二十一日以内」という申し出期限に基づいて七月十六日までに申し出るという。訴訟については「身分保全など訴える内容を検討し弁護団を組む。入念に準備を行う」(井上氏)として、提訴まで時間をかける意向を示した。
 市民の党は木内博県議(元横浜市議)らが結成した地域政党で、県内では藤沢、相模原市議会などに議席を有している。井上、与那原両氏はともに一九九五年の統一地方選で当選し、二期目。

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   :「除名」処分は 2市4町6件
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媒体 神奈川新聞 掲載日 2002.06.26