非通知」手続き1202人 横浜の住基ネット「選択制」スタート


 横浜市が二日、受け付けを開始した住民基本台帳ネットワーク(住基ネット)の「選択制」で、初日から千二百二人の市民が「非通知」の手続きをとった。今後も希望者は相次ぐとみられるが、国や県は「選択制は違法」との立場を変えておらず、同市市民局は「『選択制』が空論にならないよう、精力的に働きかけていきたい」(宇野公博局長)としている。

 市内十八の区役所では、それぞれ約三千枚の非通知申出書を用意。うち十二区では専用の窓口を設けた。

 戸籍課の窓口で対応した同市中区役所では、手続きに訪れた人に対し、職員が「市が住基ネットの安全性を確認した後は、すべての市民が通知されることになります」と説明した後、「非通知」の申出書を受理した。

 申出書を提出した同区の無職女性(63)は、「コンピューターは信用できない。プライバシーが漏れるのが不安だったので『非通知』を希望した」と話している。

 市民局のまとめでは、この日直接、各区役所の窓口を訪れたのは五百四十二人。同居している家族などを含め千百九十九人分の手続きをした。これに郵送分の二件、三人分を合わせると、この日だけで計千二百二人が「非通知」を申し出たことになる。

 区別にみると、最も希望者が多かったのは港北区と金沢区の百二十九人。逆に最も少なかったのは港南区の三十二人。

 申出書の提出期限は来月十一日(郵送の場合、当日の消印有効)。

 この問題をめぐって、県は「国が違法という立場を取っている以上、(参加希望者だけの)新しいデータを作っても受け取れない」としており、このままでは、住基ネット賛成者の分も、個人情報が通知されない可能性がある。

 県は同市に対し、国と直接話し合いをするよう求めており、宇野市民局長は「違法という立場を崩すのは簡単にはいかないと思うが、国とも粘り強く折衝していきたい」と話している。

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媒体 読売新聞 掲載日 2002.09.03