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日立市民の消費生活を守る条例

昭和50年4月1日 条例第1号

 

前文

最近の産業経済機構の変化は、極めて激しく、これが私たちの生活に与える影響もまた大なるものがある。
特に、日常生活に欠くことのできない生活物資は、安全確実なものが、随時、適正な価格で安定供給されることが必要であるが、これらの流通や価格は、多様な要因で敏感に変動し、しかも、機構が広範かつ巨大なものであるだけに、その回転に異常が生じたときの、市民生活への影響の度合いは、測り知れないものがある。
経済活動は、本来市の行政能力以外の要因で左右される独自の道をもつものであり、その根本的改善は、国の施策及び事業者の努力にまつべきものであることは明らかである。同時にまた、これによる被害者が即市民であることを考えるとき、市としても最大限の対策を講ずべきことも当然である。
ここに、市民の生活を守るため、消費者の保護、救済及び生活物資の円滑な流通と供給を期し、関係業界はもとより、市民ひとりひとりの参加によって、社会的公正と共存共栄の実をあげるため、この条例を制定する。

 

目次

第1章 総則(第1条〜第5条)
第2章 消費者の保護(第6条〜第10条)
第3章 苦情の処理及び被害の救済(第11条・第12条)
第4章 生活物資の確保及び不当な事業活動の排除
(第13条〜第19条)
第5章 消費者行政の推進(第20条〜第22条)
第6章 その他(第23条)
附則

 

 

第1章 総則

(目的)
第1条
この条例は、日立市民の消費生活を守り、利益の増進をはかるため、市民、事業者及び市長の果すべき努めを明らかにするとともに、消費者の保護、生活物資の円滑な流通と供給など、必要な事項を定め、市民の参加と協力によって、社会的公正と消費生活の安定向上に寄与することを目的とする。

(用語の定義)
第2条
この条例において次に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。
(1)事業者:商品等の生産、輸送、保管、販売その他の事業活動を営む者をいう。
(2)商品等:事業者が、消費者に提供する商品又は役務をいう。
(3)危険商品等:消費者の生命、身体又は生活環境に危害又は不利益を及ぼし、又は及ぼすおそれのある商品等をいう。

(市民の努め)
第3条
市民は、自らすすんで、消費生活に必要な知識を深めるとともに、相互の連携によって生活の合理化及び消費者運動の発展に積極的に努める。

(事業者の努め)
第4条
事業者は、商品等について、常に危害の防止、価格、品質、表示又は計量等の適正化及び公正な競争に努めるとともに、市長が行う施策に協力する。

(市長の努め)
第5条
市長は、市民の健康で安全な生活を守るため、消費者の権利の保護及び増進に必要な施策を策定し実施する。

 

第2章 消費者の保護

(危険商品等の禁止)
第6条
事業者は、危険商品等を提供してはならない。
2 事業者は、その提供したものが危険商品等であることが明らかになったときは、直ちに、その危険商品等を発表し、回収又は製造加工方法を改善する等、危害を防止するために必要な措置を講じなければならない。

(安全の確認)
第7条
市長は、商品等の安全を確認するため必要と認めるときは、事業者に対し、安全性の根拠となるべき資料の提出を求め、又は商品等について必要な検査を行う等、その実態を調査する。
2 市長は、必要に応じ前項に定める調査の結果を公表する。

(商品等の表示)
第8条
事業者は、商品等の提供において、消費者に誤解を生じさせるおそれのある表示、包装、広告若しくは宣伝をし、又は消費を不当かつ過度に刺激する取引方法を行ってはならない。
2 事業者は、消費者が商品等を正しく理解し、その購入又は使用に際し選択を誤ることのないよう品質、製造年月日、単位価格その他商品等の内容及び取引方法に関し、必要な事項を適正に表示しなければならない。

(計量)
第9条
事業者は、商品等の提供において、消費者の不利益となるような計量を行ってはならない。

(指導、勧告及び公表)
第10条
市長は、第6条、第8条又は前条の規定に違反して商品等を提供しているものに対し、その違反を是正するために必要な措置をとるべきことを指導し、又は勧告することができる。
2 市長は、事業者が前項の規定に基づく勧告に従わないときは、その事業者の氏名又は名称、商品名その他必要な事項を公表することができる。

 

第3章 苦情の処理及び被害の救済

(苦情の処理)
第11条
事業者は、消費者との間の取引に関して生じた苦情について、必要な体制の整備に努め、適切かつ迅速な処理を行わなければならない。
2 市長は、消費者と事業者との間の取引に関して生じた苦情の処理のあつ旋、調停等に努めるとともに、必要に応じてその経緯、結果等を公表する。

(消費者訴訟の援助)
第12条
市長は、消費者が事業者を相手にして行う訴訟(以下「消費者訴訟」という。)について、次の各号に掲げる要件に該当するときは、消費者訴訟に要する費用の貸付けその他訴訟活動に必要な援助を行うことができる。
(1)多数の消費者が消費生活上同一の被害を被っていること。
(2)消費者が自ら事業者を相手に訴訟を提起することが困難なこと。
(3)市長が定める苦情処理機関のあつ旋、調停を終っていること。
2 前項に定める消費者訴訟に要する費用の貸付金は、無利息とし、貸付期間は、市長が定める。
3 貸付けを受けた者が、当該消費者訴訟の結果、訴訟に要した費用を得ることができなかったとき、その他市長が償還させることが適当でないと認めるときは、貸付金の全部又は一部の償還を免除することができる。

 

第4章 生活物資の確保及び不当な事業活動の排除

(実態のは握と周知)
第13条
市長は、常に生活物資の流通と供給の実態をは握し、これを適時適切に市民に明らかにするよう努める。

(市民の協力)
第14条
市民は、日常生活において、生活物資の買い急ぎその他流通をみだすような行為をしてはならない。
2 市民は、事業者に買占め又は売惜しみの事実があると認めるときは、必要に応じて市長に通報する。

(事業者の協力)
第15条
事業者は、常に商行為上の良識に徹して、生活物資の円滑な流通と供給を図り、いやしくも買占め又は売惜しみによって、市民生活の安定を阻害してはならない。
2 事業者は、経済の異常な事態が生じたときは、自らその改善及び正常化に努め、市長が行う施策に協力する。
3 事業者は、国民生活安定緊急措置法(昭和48年法律第121号)その他の法令で指定された生活物資を提供する場合の標準価格又は指導価格を遵守しているときでも、これを理由として、その価格以下で提供するための努力を怠らないものとする。

(関係資料の提出等)
第16条
市長は、事業者に買占め又は売惜しみの事実があると認めたときは、その事業者に対し、関係資料の提出又は事情聴取をすることについて協力を求めることができる。
2 市長は、前項に定める関係資料の提出又は事情聴取の結果、適正でない行為が行われたと認めるときは、その事業者に対し、これを是正するよう指導又は勧告することができる。
3 市長は、事業者が第1項に定める関係資料の提出又は事情聴取について協力を拒んだときは、これを関係機関に通報する。

(不足に対する緊急措置)
第17条
市長は、生活物資の著しい不足により、市民が困窮していると認めたときは、臨機かつ効果的に必要物資を緊急配分するよう努める。

(倉庫等の公開)
第18条
事業者は、経済の異常な事態が生じたときは、市長の求めに応じ、生活物資の流通の実態を明らかにし、又は倉庫等を公開する。

(販売価格の公表)
第19条
市長は、市民及び事業者の適正な判断に資するため、必要と認めるときは、生活物資の販売価格を公表することができる。

 

第5章 消費者行政の推進

(消費者保護協定)
第20条
市長は、消費者の保護及び事業者の事業活動の健全化をはかるため、事業者又は事業者団体との間に協定を締結することができる。
2 市長は、前項に定める協定を締結し、変更し、又は解除したときは、その内容を公表する。

(消費生活モニター)
第21条
市長は、消費生活に関する情報の収集及び意見の反映のため、消費生活モニターを置くことができる。

(消費者運動の助長)
第22条
市長は、市民の生活を守るために、常に消費者教育に努めるとともに消費者組織及びその運動を育成助長する。

 

第6章 その他

(委任)
第23条
この条例の施行に関し必要な事項は、市長が別に定める。

 

附則

この条例は、公布の日から施行する。