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昭和52年10月3日条例第33号
(目的)
第1条
この条例は,県民の消費生活における利益の擁護及び増進に関し,県,市町村及び事業者の果たすべき責務並びに消費者の果たすべき役割を明らかにするとともに,県の実施する施策について必要な事項を定めることにより,県民の消費生活の安定及び向上を図ることを目的とする。
(基本理念)
第2条
前条の目的を達成するに当たつては,県,市町村,事業者及び消費者の相互の理解と協力のもとに,安全で良好な消費生活の環境が確保され,本県の自然的地理的条件並びに都市,農山漁村及び離島におけるそれぞれの地域の実情に即した施策が講じられるとともに,次に掲げる消費者の権利の確立が 図られることを基本としなければならない。
(1) 消費生活において,商品又は役務(以下「商品等」という。)により,生命,身体又は財産を侵されないこと。
(2) 消費生活において,適正な表示がなされた商品等の供給を受けること。
(3) 消費生活において,商品等の不当な取引を強制されないこと。
(4) 消費生活において必要な情報及び知識を提供され,並びに消費生活に関する学習の機会を提供されること。
(5) 消費生活において,商品等及びこれらの取引により不当に受けた被害から速やかに救済されること。
(6) 消費生活に関する施策及び事業者の事業活動に対して意見を表明できる機会を提供されること。
(県の責務)
第3条
県は,経済社会の変動に即応して,消費生活の安定及び向上に関する施策を策定し,及びこれを実施する責務を有する。
(市町村の責務)
第4条
市町村は,当該地域の実情に即した消費生活の安定及び向上に関する施策を実施する責務を有する。
(事業者の責務)
第5条
事業者(事業者が組織する団体を含む。以下同じ。)は,その供給する商品等について,危害の防止,規格及び表示等の適正化その他の必要な措置を講ずるとともに,県及び市町村が実施する消費生活の安定及び向上に関する施策に協力する責務を有する。
2 事業者は,常に,その供給する商品等について,消費者からの苦情を適切に処理するとともに,価格の安定及び流通 の円滑化に努めるものとする。
(消費者の役割)
第6条
消費者は,自ら進んで消費生活に関する必要な知識を修得するとともに,自主的かつ合理的に行動するように努めることによつて,消費生活の安定及び向上に積極的な役割を果たすものとする。
(危害商品等の供給禁止)
第7条
事業者は,消費者の生命,身体又は財産に危害を及ぼし,又は及ぼすおそれのある商品等(以下「危害商品等」という。)を供給してはならない。
(危害商品等の調査)
第8条
知事は,事業者が消費者に供給する商品等について,危害商品等の疑いがあると認めるときは,速やかに,必要な調査を行うものとする。
2 知事は,前項の規定による調査を行うに当たり,必要があると認めるときは,当該事業者に対し,必要な資料の提出又は説明を求めることができる。
(危害防止勧告)
第9条
知事は,事業者が消費者に供給する商品等が危害商品等であると認めるときは,その危害を防止するため,当該事業者に対し,当該危害商品等の供給の中止,回収その他必要な措置をとるべきことを勧告するとともに,速やかに,その旨を消費者に周知させるものとする。
2 知事は,前項の規定による勧告をした場合において,当該勧告を受けた事業者に対し,当該勧告に基づいてとつた措置及びその結果について,報告を求めることができる。
(規格,表示等の適正化)
第10条
事業者は,その供給する商品等について,次に掲げる事項を推進するよう努めるものとする。
(1) 品質の向上及び消費生活の合理化に寄与するよう適正な規格によること。
(2) 消費者が選択又は使用を誤ることがないよう価格,原材料,量目,製造年月日,消費期限,賞味期限,保存方法,原産地等を適正に表示すること。
(3) 消費者が不利益を被ることがないよう適正な計量をすること。
(4) 消費者が誤認し,又はその負担が著しく増大することのないよう過大又は過剰な包装をしないこと。
(5) 消費者への供給後における修理,交換等のアフタ−サ−ビスの向上を図ること。
(6) 消費者が選択を誤るおそれのないよう広告に当たつては,その表現に留意し,適正な情報を提供すること。
(自主基準の設定)
第11条
事業者の組織する団体は,商品等について,消費者が適切かつ容易に選択し,又は安全に使用し,若しくは利用することができるようにするため,商品等の規格,表示,包装等の適正化に関し,事業者が遵守すべき基準(以下「自主基準」という。)を定めるよう努めなければならない。
2 事業者の組織する団体は,自主基準を定めたときは,速やかに,当該自主基準を知事に届け出なければならない。これを変更し,又は廃止したときも,同様とする。
3 知事は,事業者の組織する団体に対し,自主基準の設定及び変更について,必要な指導又は助言を行うことができる。
(県の基準の設定)
第12条
知事は,事業者が供給する商品等の規格,表示,包装等の適正化に関し特に必要があると認めるときは,当該商品等の規格,表示,包装等の基準(以下「県の基準」という。)を定めることができる。
2 知事は,県の基準を定めようとするときは,あらかじめ,鹿児島県生活安定審議会の意見を聴かなければならない。これを変更し,又は廃止しようとするときも,同様とする。
3知事は,県の基準を定めたときは,速やかに,これを告示しなければならない。これを変更し,又は廃止したときも,同様とする。
(県の基準の遵守義務)
第13条
事業者は,県の基準が定められたときは,これを遵守しなければならない。
2 知事は,事業者が県の基準を遵守していないと認めるときは,当該事業者に対し,これを遵守するよう勧告することができる。
(不当な取引行為の禁止)
第14条
事業者は,商品等の取引に関し,次の各号のいずれかに該当する行為として規則で定めるもの(以下「不当な取引行為」という。)を行つてはならない。
(1) 消費者に対し,販売の意図を隠して接近し,商品等に関する重要な情報を故意に提供せず,若しくは商品等に関する誤認を招く情報を提供し,消費者を威迫し,若しくは心理的不安に陥れる等不当な方法を用いて,契約の締結を勧誘し,又は契約を締結させる行為
(2) 消費者に著しい不利益をもたらす不当な内容の契約を締結させる行為
(3) 消費者を欺き,威迫する等不当な方法を用いて契約(契約の成立又はその内容について当事者間で争いのあるものを含む。)に基づく債務の履行を迫り,又は契約に基づく債務の履行を不当に拒否し,若しくは不当に遅延させる行為
(4) 消費者の正当な根拠に基づく契約の申込みの撤回若しくは契約の解除若しくは取消しの申出を妨げて契約の成立若しくは存続を強要し,又は契約の申込みの撤回若しくは契約の解除若しくは取消しによつて生ずる債務若しくは契約が無効であることに基づく債務の履行を不当に拒否し,若しくは不当に遅延させる行為
(不当な取引行為の調査)
第14条の2
知事は,事業者が不当な取引行為を行つている疑いがあると認めるときは,速やかに,必要な調査を行うものとする。
2 知事は,前項の調査を行うに当たり,必要があると認めるときは,当該事業者に対し,必要な資料の提出又は説明を求めることができる。
(不当な取引行為の是正勧告)
第14条の3
知事は,事業者の不当な取引行為による被害の発生又は拡大を防止するため必要があると認めるときは,当該事業者に対し,当該不当な取引行為を是正するよう勧告するとともに,速やかに,当該不当な取引行為に関する情報を消費者に提供するものとする。
(啓発活動及び教育の推進等)
第15条
知事は,消費者が自主性をもつて健全な消費生活を営むことができるようにするため,商品等に関する知識の普及及び情報の提供,生活設計に関する知識の普及等消費者に対する啓発活動を推進するとともに,消費生活に関する教育を充実する等必要な施策を講ずるものとする。
2 知事は,消費者がその消費生活の安定及び向上を図るための健全かつ自主的な組織活動が促進されるよう努めるものとする。
(試験,検査等の実施)
第16条
知事は,商品の試験,検査等を行うとともに,必要に応じて,その結果 に関する情報を県民に提供するものとする。
(情報の収集及び提供等)
第17条
知事は,県民の消費生活との関連性が高い商品(以下「生活関連商品」という。)の需給の状況及び価格の動向に関する情報を収集するとともに,必要な情報を県民に提供するものとする。
2 事業者は,前項の規定による情報の収集に協力しなければならない。
(生活関連商品の供給等の協力要請)
第18条
知事は,生活関連商品の価格の安定及び流通の円滑化を図るため必要があると認めるときは,事業者に対し,当該生活関連商品の円滑な供給その他必要な措置をとるよう協力を求めることができる。
(緊急措置を要する商品の指定)
第19条
知事は,生活関連商品の需給の状況又は価格の動向が消費生活に著しい影響を及ぼし,又は及ぼすおそれがある場合において必要があると認めるときは,当該生活関連商品を緊急措置を要する商品として指定することができる。
2 知事は,前項に規定する事態が消滅したと認めるときは,同項の規定による指定を解除するものとする。
3 知事は,第1項の規定による指定をし,又は前項の規定による指定の解除をしたときは,その旨を告示しなければならない。
(指定商品の調査)
第20条
知事は,前条第1項の規定により指定した生活関連商品(以下「指定商品」という。)の需給の状況及び価格の動向について,必要な調査を行うものとする。
(指定商品の売渡し勧告)
第21条
知事は,事業者が買占め又は売惜しみにより指定商品を多量に保有していると認めるときは,当該事業者に対し,売渡しをすべき期限を定めて,当該指定商品を売り渡すよう勧告することができる。
(指定商品の価格の引下げ勧告)
第22条
知事は,事業者が指定商品を著しく不当な価格で販売していると認めるときは,当該事業者に対し,その価格を速やかに引き下げるよう勧告することができる。
(消費者苦情の処理等)
第23条
事業者は,事業者と消費者との間の取引に関して生じた消費者の苦情(以下「消費者苦情」という。)を迅速かつ適切に処理しなければならない。
2 事業者は,消費者苦情を迅速かつ適切に処理するために必要な体制の整備等に努めなければならない。
第24条
市町村は,消費者苦情の処理のあっせん等に努めなければならない。
2 知事は,市町村が実施する消費者苦情の処理のあつせん等について,必要に応じて,情報の提供及び技術的指導を行うものとする。
第25条
知事は,消費者苦情の処理の申出があつたときは,速やかに,その内容を調査し,当該消費者苦情を解決するため,あつせんその他の措置を講ずるものとする。
2 知事は,前項の規定による調査のため必要があると認めるときは,当該消費者苦情に係る事業者その他の関係者に対し,必要な資料の提出又は説明を求めることができる。
3 知事は,第1項の規定によるあつせんその他の措置によつて解決することができなかつた消費者苦情については,これを鹿児島県生活安定審議会の調停に付することができる。
(訴訟の援助)
第26条
知事は,事業者の供給する商品等によつて被害を受けた消費者がその事業者を相手とする訴訟(民事訴訟法(平成8年法律第 109号)第 275条に規定する和解及び民事調停法(昭和26年法律第 222号)による調停を含む。以下同じ。)を提起しようとする場合において,当該訴訟が次の各号に掲げる要件のいずれをも満たすときは,当該消費者に対し,規則で定めるところにより当該訴訟に要する資金の貸付けを行うほか,訴訟活動に必要な援助を行うことができる。
(1) 鹿児島県生活安定審議会の調停によつて解決されなかつた消費者苦情に係るもので,鹿児島県生活安定審議会が援助を適当であると認めたものであること。
(2) 同一又は同種の被害が多数発生し,又は発生するおそれのある商品等に係るものであること。
(3) 一件当たりの被害額が規則で定める額以下の被害に係るものであること。
(貸付金の返還等)
第27条
前条の規定により訴訟に要する資金の貸付けを受けた者は,当該訴訟が終了したときは,規則で定めるところにより,当該貸付けに係る資金を返還しなければならない。
2 知事は,前項の規定にかかわらず,特に必要があると認めるときは,規則で定めるところにより,当該貸付けに係る資金の全部又は一部の返還を猶予し,又は免除することができる。
第28条
知事は,環境に配慮した消費生活を推進するため,資源の循環的な利用及びエネルギーの有効利用に関する知識の普及,情報の提供その他必要な施策を講ずるものとする。
2 事業者は,商品等の供給を行うに当たつては,環境に配慮し,資源の循環的な利用及びエネルギーの有効利用に努めるものとする。
3 消費者は,商品等の選択,使用,処分等を行うに当たつては,環境に配慮し,資源の循環的な利用及びエネルギーの有効利用に努めるものとする。
第29条 削除
(鹿児島県生活安定審議会)
第30条
知事の諮問に応じ,消費生活の安定及び向上に関する重要な事項を調査審議し,並びに消費者苦情の調停を行い,及び消費者が事業者を相手に提起する訴訟の援助に関する事項を調査審議するため,鹿児島県生活安定審議会(以下「審議会」という。)を置く。
2 審議会は,委員22人以内で組織し,委員は,次の各号に掲げる者のうちから知事が委嘱する。
(1) 消費者を代表する者
(2) 事業者を代表する者
(3) 学識経験のある者
(4) 関係行政機関の職員
3 委員の任期は,2年とする。ただし,補欠の委員の任期は,前任者の残任期間とする。 4 委員は,再任されることができる。
5 審議会は,消費者苦情の調停を行い,及び消費者が事業者を相手に提起する訴訟の援助に関する事項を調査審議するため,消費者苦情処理部会を置くことができる。
6 前4項に定めるもののほか,審議会の組織及び運営に関し必要な事項は,規則で定める。
(資料の提出等の要求)
第31条
審議会は,消費者苦情の調停を行い,及び消費者が事業者を相手に提起する訴訟の援助に関する事項を調査審議するため必要があると認めるときは,当該消費者苦情に係る事業者その他の関係者に対し,必要な資料の提出又は説明を求めることができる。
(立入調査等)
第32条
知事は,第9条第1項,第14条の3,第21条及び第22条の規定の施行に必要な限度において,事業者に対し,その業務に関し報告を求め,又はその職員に当該事業者の営業所,事務所,工場,倉庫その他の事業場に立ち入り,帳簿,書類その他の物件を調査させ,若しくは関係者に質問させることができる。
2 前項の規定により,職員が立入調査又は質問をする場合には,その身分を示す証明書を携帯し,関係者の請求があつたときは,これを提示しなければならない。
3 第1項の規定による立入調査及び質問の権限は,犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。
(公表)
第33条
知事は,事業者が次の各号のいずれかに該当する場合には,当該事業者の氏名又は名称,住所及びその行為の内容その他必要な事項について公表することができる。
(1) 第8条第2項,第14条の2第2項,第25条第2項又は第31条の規定による資料の提出若しくは説明をせず,又は虚偽の資料の提出若しくは説明をしたとき。
(2) 第9条第1項,第13条第2項,第14条の3,第21条又は第22条の規定による勧告に従わなかつたとき
(3) 前条第1項の規定による報告をせず,若しくは虚偽の報告をし,又は同項の規定による調査を拒み,妨げ,若しくは質問に対して答弁をせず,若しくは虚偽の答弁をしたとき。
2 知事は,前項の規定による公表をしようとするときは,あらかじめ当該事業者に対して,意見を述べる機会を与えなければならない。
(国等への要請)
第34条
知事は,この条例の目的を達成するため必要があると認めるときは,国及び関係地方公共団体並びに県外の事業者に対し,適切な措置をとるよう要請し,又は協力を求めるものとする。
(規則への委任)
第35条
この条例に定めるもののほか,この条例の施行に関し必要な事項は,規則で定める 。
(施行期日)
1 この条例は,公布の日から施行する。
(鹿児島県民の生活安定のための緊急対策に関する条例の廃止)
2 鹿児島県民の生活安定のための緊急対策に関する条例(昭和49年鹿児島県条例第22号)は,廃止する。
附 則(昭和61年3月28日条例第10号)
この条例は,昭和61年4月1日から施行する。
附 則(平成13年3月27日条例第9号)
この条例は,平成13年10月1日から施行する。