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昭和49年10月8日
条例第53号
目次
| 第1章 総則(第1条〜第5条) |
| 第2章 消費者保護計画(第6条) |
| 第3章 消費者の保護及び物価の安定 |
| 第1節 危害の防止(第7条・第8条) |
| 第2節 表示、計量等の適正化(第9条〜第12条) |
| 第2節の2 不適正な取引行為の禁止(第12条の2) |
| 第3節 生活必需物資の確保及び価格の安定(第13条〜第15条) |
| 第4節 苦情の処理及び被害の救済(第16条・第17条) |
| 第5節 消費者啓発及び組織化の推進(第18条・第19条) |
| 第4章 消費者保護協定(第20条) |
| 第5章 施策推進のための行政体制の充実 |
| 第1節 消費者行政の総合的推進(第21条・第22条) |
| 第2節 消費者保護委員会(第23条) |
| 第6章 勧告及び公表等(第24条〜第29条) |
| 第6章の2 市長への申出(第29条の2) |
| 第7章 雑則(第30条) |
| 附則 |
(目的)
第1条
この条例は、市民の基本的権利としての生存生活権を守るうえにおいて消費者としての利益の擁護及び増進を図ることが極めて重要であることから、その利益の擁護及び増進に関し、市及び事業者の責務並びに消費者の役割を明らかにするとともに、その基本的施策その他必要な事項を定めることにより、施策の総合的推進を図り、もって市民の消費者としての主権を確立し、消費生活の安定及び向上を確保することを目的とする。
(基本理念)
第2条
消費者の利益の擁護及び増進は、消費者がもつべき次に掲げる事項を基本として推進されなければならない。
(1)消費者が生命、身体又は財産に対して危害を及ぼすおそれのある商品及びサービスから保護されること。
(2)消費者が詐欺的な、又は不当な取引方法から保護され、かつ、賢明な選択ができるよう、必要な事実を知らされること。
(3)消費者が常に種々の商品及びサービスに適正な価格で接することを保証されること。
(4)消費者の意見があらゆる面で十分反映されるとともに、苦情の処理及び被害の救済が正当かつ迅速に保証されること。
(5)消費者の自主的な組織化及び行動が保証されるよう、環境条件が確保されること。
(市の基本的責務)
第3条
市は、あらゆる施策を通じて、消費者の利益の擁護及び増進に努めなければならない。
2 市長は、前項の施策を実施するにあたって必要があると認めるときは、国・県・関係業界等に対し、適切な措置をとるよう、要請しなければならない。
(事業者の基本的責務)
第4条
事業者は、消費者に対する商品(包装を含む。以下同じ。)及びサービス(以下「商品等」という。)の提供において、危害の防止、表示、計量、取引行為等の適正化及び公正な競争に努めるとともに、市長が実施する施策に積極的に協力しなければならない。
(消費者の役割)
第5条
消費者は、自ら進んで消費生活についての知識を深め、自主的かつ合理的に行動するとともに、連帯協同し、組織化を進め、消費者運動の発展に努めることなどによって、消費生活の安定及び向上に積極的な役割を果たすものとする。
(消費者保護計画の策定等)
第6条
市長は、消費者の保護及び物価の安定に関する施策(以下「消費者行政」という。)について総合的な計画(以下「消費者保護計画」という。)を策定し、実施しなければならない。
2 市長は、前項の消費者保護計画を策定しようとするときは、川崎市消費者保護委員会の意見を聴かなければならない。
(危険商品等の禁止等)
第7条
事業者は、消費者の生命、身体又は財産に危害を及ぼし、若しくは及ぼすおそれのある商品等(以下「危険商品等」という。)を提供してはならない。
2 事業者は、商品等について危害の防止、品質の保持等安全を確保するために必要な措置を講じなければならない。
3 事業者は、その商品等が危険商品等であることが明らかになったときは、直ちにその危険商品等の発表、回収、改善その他安全の確保のために必要な措置を講じなければならない。
(安全性の確認等)
第8条
市長は、商品等について社会的に安全性が問題となったときは、事業者に対しその安全性の根拠となる資料等の提供を要請するなどその実態を調査しなければならない。
2 市長は、商品による消費者への危害を防止するために必要があると認めるときは、商品について必要な検査を行うものとする。
3 市長は、必要に応じて前2項の結果を公表するものとする。
4 市長は、法令に定めがあるもののほか、規則で商品等及びその表示について危害の防止のために事業者が遵守すべき基準を定めることができる。
(表示の適正化等)
第9条
事業者は、商品等の提供において、消費者に誤解を生じさせるおそれのある表示、広告若しくは宣伝又は消費を過度に刺激する取引方法を行ってはならない。
2 事業者は、消費者が商品等を正しく認識し、その購入、使用又は利用に際し選択を誤ることがないよう、品質、取扱方法、単位価格その他商品等の内容及び取引方法(以下「商品等の内容及び取引方法」という。)に関し必要な事項を適正かつわかりやすく表示しなければならない。
3 市長は、法令に定めがあるもののほか、規則で商品等の内容及び取引方法に関し表示すべき事項並びに表示の方法その他表示に際し事業者が遵守すべき基準を定めることができる。
(計量の適正化)
第10条
事業者は、消費者に対する商品の提供において消費者の不利益となるような計量を行ってはならない。
2 市長は、消費者と事業者との間の取引に際し適正な計量が確保されるよう、必要な施策を講じなければならない。
(包装の適正化等)
第11条
事業者は、商品の内容を誇張し、廃棄物の量を増大させるなど必要以上の過大な包装をしてはならない。
2 市長は、規則で包装に関し事業者が遵守すべき基準を定めることができる。
(アフターサービスの徹底等)
第12条
事業者は、商品等について消費者への提供後の保証、修理、回収等のサービス(以下「アフターサービス」という。)の内容を明示するとともに、その徹底を図らなければならない。
2 市長は、規則でアフターサービスに関し事業者が遵守すべき基準を定めることができる。
(不適正な取引行為の禁止)
第12条の2
市長は、事業者が消費者との間で行う取引に関し、次の各号のいずれかに該当する行為を不適正な取引行為として規則で定めることができる。
(1)消費者に対し、取引の意図を隠して接近し、又は商品等の契約に関し、重要な情報(これに関連する情報を含む。)を故意に提供せず、若しくは消費者に誤解を生じさせるおそれのある情報を提供して、契約の締結を勧誘し、又は契約を締結させる行為
(2)消費者の自発的意思を待つことなく執ように説得し、消費者の知識若しくは判断力の不足に乗じ、若しくは消費者を心理的に不安な状態に陥らせる方法等を用いて、契約の締結を勧誘し、又はこれらにより消費者の十分な意思形成のないまま契約を締結させる行為
(3)民法(明治29年法律第89号)第1条第2項に規定する基本原則に反し、消費者に不利益をもたらすことが明白な事項を内容とする契約を締結させる行為
(4)消費者又はその関係人を欺き、威迫し、困惑させる等の手段を用いて、当該消費者又はその関係人に契約(契約の成立又はその内容について当事者間で争いのあるものを含む。)に基づく債務の履行を請求し、又は債務を履行させる行為
(5)契約に基づく債務の完全な履行がない旨の消費者からの苦情に対して、適切な処理をせず、履行をいたずらに遅延し、又は正当な理由なく拒否する行為
(6)消費者の正当な根拠に基づく契約の申込みの撤回、契約の解除若しくは取消しの申出若しくは契約の無効の主張に際し、これらを妨げて、契約の成立若しくは存続を強要し、又は契約の申込みの撤回、契約の解除若しくは取消し若しくは契約の無効の主張が有効に行われたにもかかわらず、これらによって生じた債務の履行をいたずらに遅延し、若しくは正当な理由なく拒否する行為
(7)消費者が他の事業者から商品等を購入することを条件又は原因として、当該消費者に対して、当該商品等の購入に要する資金の貸付けその他の信用の供与をする契約における次に掲げる行為
ア
商品等の購入に係る他の事業者の行為が第1号から第3号までに規定するいずれかの行為に該当することを知りながら、又は知り得べきであるにもかかわらず、契約の締結を勧誘し、又は契約を締結させる行為
イ
商品等の購入に係る他の事業者に対して生じている事由をもってする消費者の正当な根拠に基づく対抗にもかかわらず、当該消費者又はその関係人を欺き、威迫し、困惑させる等の手段を用いて、当該消費者又はその関係人に契約に基づく債務の履行を請求し、又は債務を履行させる行為
2 事業者は、消費者と取引を行うに当たり、前項の規定により定められた不適正な取引行為を行ってはならない。
(流通機構の整備等)
第13条
市長は、消費者の日常生活に必要な物資(以下「生活必需物資」という。)の安定供給の確保及び価格の安定を図るため、流通機構の整備に努めるほか、他の地方公共団体等との連携強化を図るなど必要な施策の推進に努めなければならない。
2 市長は、必要と認める生活必需物資の価格、需給等に関する情報を収集し、必要に応じてその結果を公表するものとする。
(不適正な販売行為の禁止等)
第14条
事業者は、商品について円滑な流通を不当に妨げ、又は標準的な利得を著しく超える価格で販売する行為を行ってはならない。
2 事業者は、生活必需物資について生産、流通等の円滑化及び価格の適正化に努めなければならない。
(緊急時対策)
第15条
市長は、生活必需物資の供給量が不足し、又は価格が著しく高騰し、若しくはそのおそれがあると認めるときは、事業者に対し当該生活必需物資の供給を要請するなどその確保等に必要な措置を講じなければならない。
(苦情の処理等)
第16条
事業者は、消費者との間の取引に関して生じた苦情について、必要な体制の整備等に努め、その適切かつ迅速な処理を行わなければならない。
2 市長は、消費者と事業者との間の取引に関して生じた苦情の処理のあっせん、調停等に努めるとともに、必要に応じてその結果を公表するものとする。
(消費者訴訟の援助)
第17条
市長は、消費者が事業者を相手にして行う訴訟(以下「消費者訴訟」という。)について、次の各号に掲げる要件に該当するときは、消費者訴訟に要する費用の貸付け、その他訴訟活動に必要な援助を行うものとする。
(1)多数の消費者が消費生活上同一かつ少額の被害を被っていること。
(2)消費者が自ら事業者を相手に訴訟を提起することが困難なこと。
(3)川崎市消費者保護委員会のあっせん、調停等を経ていること。
2 前項に規定する消費者訴訟に要する費用として貸し付ける資金(以下「資金」という。)は無利息とし、貸付期間は市長が定める日までとする。
3 資金の貸付けを受けた者が当該消費者訴訟の結果、訴訟に要した費用を得ることができなかったとき、その他市長が償還させることが適当でないと認めるときは、資金の全部又は一部の償還を免除することができる。
4 前3項に定めるもののほか、資金の貸付けその他消費者訴訟の援助に関し必要な事項は、規則で定める。
(啓発活動及び教育の推進)
第18条
市長は、消費者が自主性をもって健全な日常生活を営むことができるよう、消費生活に関する知識の普及及び情報の提供を推進するとともに、消費者教育の充実等の施策を講じなければならない。
(組織化の推進)
第19条
市長は、消費者の自主的な組織化及び行動が確保されるよう、必要な環境条件の整備に努めなければならない。
2 消費者は、相互に連携し、組織化を進めるとともに、その意見、要望等を集約し、国、県、関係業界等に反映させるように努めなければならない。
(消費者保護協定の締結等)
第20条
市は、消費者行政の推進にあたって、業界の自主的な努力による改善を促進するとともに、消費者の保護及び物価の安定並びに良心的な経営に努める事業者の振興を図るため、事業者又は事業団体との間に協定(以下「消費者保護協定」という。)を締結することができる。
2 市長は、消費者保護協定を締結し、変更し、又は解除したときは、その内容を公表するものとする。
(意見の反映)
第21条
市長は、消費者行政の推進にあたって、消費者としての市民の参加、モニター制度の活用等消費者の意見の反映に努めなければならない。
(行政体制の強化充実等)
第22条
市長は、消費者の要求に対応し消費者行政の推進及びその実効を確保するため、商品の品質、価格及び量目、サービスの内容等について調査、検査、試験等を行うための行政体制の強化充実に努めなければならない。
2 市長は、前項の調査、検査等を行うため、消費者保護調査員を置くことができる。
(消費者保護委員会)
第23条
消費者行政を推進するため、市長の附属機関として川崎市消費者保護委員会(以下「委員会」という。)を置く。
2 委員会は,次に掲げる事項をつかさどる。
(1)第6条第1項に規定する消費者保護計画について意見を述べること。
(2)第8条第4項、第9条第3項、第11条第2項及び第12条第2項に規定する基準の設定に関し意見を述べること。
(3)第12条の2第1項に規定する規則の改正に関し意見を述べること。
(4)第16条第2項に規定する苦情の処理のあっせん、調停等を行うこと。
(5)第17条に規定する消費者訴訟の援助に関し意見を述べること。
(6)第20条に規定する消費者保護協定の締結、変更又は解除に関し意見を述べること。
(7)次条に規定する不適正な事業行為等及び第26条に規定する公表に関し意見を述べること。
(8)その他消費者行政に関する重要事項を調査審議すること。
3 委員会は,委員9人以内をもって組織する。
4 委員は、議会の同意を得て市長が委嘱する。
5 委員の任期は2年とし、補欠の委員の任期は前任者の残任期間とする。ただし、再任を妨げない。
6 市長は、委員会に苦情処理部会その他必要な部会を置くことができる。
7 市長は、前項の部会に臨時委員を置くことができる。
8 前各項に定めるもののほか、委員会の組織及び運営に関し必要な事項は、規則で定める。
(不適正な事業行為等の調査又は指導)
第24条
市長は、法令に定めがあるもののほか、事業者が第7条、第9条第1項及び第2項、第10条第1項、第11条第1項、第12条第1項、第12条の2第2項若しくは第14条の規定に違反する事業行為又は第8条第4項、第9条第3項、第11条第2項若しくは第12条第2項の規定により市長の定めた基準に従わない事業行為(以下「不適正な事業行為等」という。)を行っているおそれがあると認めるときは、その実態を調査し、又は改善を指導することができる。
(調査の協力要請等)
第25条
市長は、不適正な事業行為等のおそれがある場合、又は苦情の処理のあっせん、調停等を行う場合において、調査のために必要があると認めるときは、当該事業者に対し、関係資料の提出を求め、又はその職員をして当該事業者の事務所、営業所その他の事業所に立ち入らせ、書類その他の物件を調査させ、若しくは関係者に質問させること(以下「立入調査」という。)について協力を求めることができる。
2 市長は、前項の協力要請に対し、事業者が資料を提出しないとき、又は立入調査への協力を拒んだときは、協力要請の理由を付した書面により改めて資料の提出又は立入調査について協力を求めるものとする。
3 市長は、事業者が前項の要請を拒んだときは、これに応ずるよう勧告し、必要に応じてその経過を公表することができる。
4 市長は、前項の規定により公表しようとするときは、あらかじめ、同項の事業者に意見を述べる機会を与えるものとする。
(是正等の勧告及び公表)
第26条
市長は、不適正な事業行為等が行われたと認めるとき、又は苦情の処理のあっせん、調停等が不調のときは、当該事業者に対し、不適正な事業行為等を是正するよう、又は苦情の処理のあっせん、調停等に応ずるよう勧告しなければならない。
2 市長は、事業者が前項の勧告を拒んだときは、事実を公表することができる。
3 前条第4項の規定は、前項の規定による公表について準用する。
(関係行政機関等への要請)
第27条
市長は、事業者が不適正な事業行為等の是正の勧告を拒んだときは、関係行政機関等の長に対し、必要な措置をとるべきことを要請するものとする。
(危険商品等の公表)
第28条
市長は、事業者の提供した商品等が危険商品等であることが明らかになった場合において、危害を防止するため緊急の必要があると認めるときは、その商品等の名称、事業者の氏名その他必要な事項を公表することができる。
(他の地方公共団体との協力)
第29条
市長は、不適正な事業行為等を行っていると認められる事業者の事務所等の所在地が市の区域外にあるときは、当該区域を所管する地方公共団体の長に対し、必要に応じてその状況を通知し、是正の協力を要請するものとする。
2 市長は、他の地方公共団体の長から、市内に事務所等を有する事業者について、不適正な事業行為等の是正の協力又は情報の提供を求められたときは、速やかにその要請に応ずるものとする。
(市長への申出)
第29条の2
市民は、この条例に定める市若しくは市長の措置がとられていないこと又は不適正な事業行為等その他この条例に違反する事業行為により、広く市民の消費生活に支障が生じるおそれがあると認めるときは、規則で定めるところにより、市長にその旨を申し出ることができる。
2 市長は、前項の規定による申出の内容が事実であると認めるときは、必要に応じて、この条例に基づく措置をとるものとする。
3 市長は、必要に応じて、第1項の規定による申出の内容及び処理の経過に関する情報を公表するものとする。
(委任)
第30条
この条例の施行について必要な事項は,市長が定める。
(施行期日)
1 この条例は、公布の日から起算して6ヶ月を超えない範囲内において規則で定める日から施行する。
(昭和49年10月31日規則第122号で、第1章の規定、第3章第1節(第8条第4項の規定を除く。)、第2節(第9条第3項、第11条第2項及び第12条第2項の規定を除く。)、第3節、第4節(第16条第2項及び第17条の規定を除く。)及び第5節の規定、第5章第1節の規定、第6章中第28条の規定及び第7章の規定は、昭和49年11月1日から施行)
(昭和49年12月24日規則第140号で、附則第2項の規定は、昭和49年12月25日から施行)
(昭和50年2月27日規則第11号で昭和50年3月1日から施行)
附則(平成13年3月29日条例第5号)
(施行期日)
1 この条例は、平成13年4月1日から施行する。ただし、第23条第3項の改正規定及び附則第3項の規定は市長が定める日から、次項の規定は公布の日から施行する。
(平成13年6月4日規則第61号で、第23条第3項の改正規定及び同条例附則第3項の規定は、平成13年8月1日から施行)
(経過措置)
2 第23条第3項の改正規定の施行に伴い新たに委嘱されることとなる委員については、同条第4項に規定する委員の委嘱のために必要な行為は、同条第3項の改正規定の施行の日前においても行うことができる。
3 第23条第3項の改正規定の施行に伴い新たに委嘱される委員の任期は、同条第5項の規定にかかわらず、平成15年3月31日までとする。