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昭和54年11月10日京都府条例第32号
消費生活の安定及び向上に関する条例をここに公布する。
消費生活の安定及び向上に関する条例
(目的)
第1条
この条例は、府民の消費生活に関し、府、市町村及び事業者の果たすべき責務並びに消費者の果たすべき役割を明らかにするとともに、府が実施する施策について必要な事項を定めることにより、府民の自主的な努力とあいまつて消費者の権利を擁護し、もつて府民の消費生活の安定及び向上を図ることを目的とする。
(基本理念)
第2条
前条の目的を達成するに当たつては、他の法令に基づく消費者の権利を擁護するほか、次に掲げる事項に関する消費者の権利の確立を図ることを基本とするものとする。
(1)消費生活において、商品及び役務(以下「商品等」という。)によつて生命、身体及び財産を侵されないこと。
(2)消費生活において、適正な表示等のされている商品等の供給を受けること。
(3)消費生活において、不当な取引方法から保護されること。
(4)消費生活において、不当に受けた被害から速やかに救済されること。
(5)消費生活に関する情報提供、啓発及び教育を受けること。
(府の責務)
第3条
府は、府民の消費生活に関して総合的な施策を策定し、及びこれを実施するものとする。
2 府は、この条例に定める施策を実施するに当たつては、消費者の意見を反映するよう努めるものとする。
(市町村の責務)
第4条
市町村は、府と施策とあいまつて、当該地域の社会的、経済的状況に応じた消費生活の安定及び向上に関する施策を策定し、及びこれを実施するよう努めるものとする。
(事業者の責務)
第5条
事業者は、商品等の供給を行うに当たり、法令を遵守するとともに、府がこの条例に基づき実施する施策に協力するものとする。
2 事業者は、商品等の供給を行うに当たり、自主的に危害の防止、表示等の適正化、流通の円滑化及び価格の適正化その他必要な措置をとるよう努めなければならない。
3 事業者は、商品等の供給に関して生じた苦情を適切かつ迅速に処理するとともに、その事業活動について、消費者の意見を反映するよう努めなければならない。
(消費者の役割)
第6条
消費者は、自ら進んで消費生活に関する知識を修得するとともに、自主的かつ合理的に行動するよう努めることによつて、消費生活の安定及び向上に積極的な役割を果たすものとする。
(危害に関する調査)
第7条
知事は、商品等が消費者の生命、身体又は財産に危害を及ぼし、又は及ぼすおそれのある商品等(以下「危害商品等」という。)であると認めるときは、速やかに必要な調査を行うものとする。
2 知事は、前項の調査を実施するに当たり、当該商品等を供給する事業者に対し、当該商品等の安定性について立証を求めることができる。
3 知事は、危害商品等から消費者の安全を確保するため必要があると認めるときは、前2項の調査等の結果を明らかにすることができる。
(危害商品等に対する措置)
第8条
知事は、商品等が危害商品等であると認定したときは、他の法令に定める措置をとる場合を除き、当該商品等を供給する事業者に対し、その危害を防止するために必要な措置をとるよう勧告することができる。
(表示の適正化)
第9条
知事は、消費者が商品等の選択等を誤ることがないようにするため必要があると認めるときは、他の法令に定めがある場合を除き、商品等の品質、価格その他について、表示すべき事項その他表示に関し事業者が守るべき基準を定めることができる。
2 事業者は、商品等を供給するに当たり、前項の規定により定められた基準を守らなければならない。
3 知事は、前項の規定に違反している事業者があるときは、当該事業者に対し、当該違反事項を是正するよう指導し、及び勧告することができる。
(包装の適正化)
第10条
知事は、商品の包装を適正に行わせるため必要があると認めるときは、他の法令に定めがある場合を除き、供給する商品の包装について事業者が守るべき基準を定めることができる。
2 事業者は、商品を包装するに当たり、前項の規定により定められた基準を守らなければならない。
3 前条第3項の規定は、前項の規定に違反している事業者がある場合に準用する。
(不当な取引方法の適正化)
第11条
事業者は、商品等の取引方法として、次の各号のいずれかに該当する行為で規則で定めるものを行つてはならない。
(1)消費者に商品等に関する重要な情報を故意に提供せず、又は誤信を招く情報を提供し、消費者を威迫し、又は心理的不安に陥れる等の不当な手段を用いて、契約の締結を勧誘し、又は契約を締結させる行為
(2)消費者に著しい不利益をもたらす不当な内容の契約を締結させる行為
(3)消費者を欺き、威迫する等の手段を用いて、契約(契約の成立又はその内容について当事者間で争いのあるものを含む。)に基づく債務の履行を不当に強要する行為
(4)消費者の正当な根拠に基づく契約の解除、取消し若しくは申込みの撤回(以下「解除等」という。)を不当に妨げて契約の成立若しくは存続を強要し、又は契約若しくは契約の解除等に基づく債務の履行を不当に遅延し、若しくは拒否する行為
2 知事は、他の法令に定める措置をとる場合のほか、前項の規定に違反する行為を行つた事業者に対し、当該行為を改善するよう指導し、及び勧告することができる。
(価格動向等の調査)
第12条
知事は、消費生活との関連性が高い物資(以下「生活関連物資」という。)について、その価格動向、需給状況等に関する調査を行うものとする。
2 知事は、前項の調査の結果、生活関連物資の円滑な流通又は価格の安定を図るため必要があると認めるときは、生活関連物資を供給する事業者に対し、必要な措置をとるよう要請することができる。
(緊急調査)
第13条
知事は、生活関連物資のうち、消費生活に重大な影響を与えると認めるものについて、その価格が著しく上昇し、若しくは上昇するおそれがあり、又は当該生活関連物資が著しく不足し、若しくは不足するおそれがある場合において、当該生活関連物資の円滑な流通又は適正な価格での供給を確保するため必要があると認めるときは、他の法令に定めがある場合を除き、価格上昇の原因、需給状況その他必要な事項について速やかに調査するものとする。
(是正勧告)
第14条
知事は、前条の調査の結果、当該生活関連物資を供給する事業者が、その円滑な流通を妨げ、又は不適正に価格で供給を行つていると認定したときは、当該事業者に対し、これらの行為を是正するため必要な措置をとるよう勧告することができる。
(調査に関する情報提供)
第15条
知事は、生活関連物資の円滑な流通又は価格の安定若しくは適正化を図るため必要があると認めるときは、第12条及び第13条の規定による調査の結果を明らかにすることができる。
(立入調査等)
第16条
知事は、第7条第1項、第8条、第11条第2項及び第13条の規定の施行に必要な限度において、事業者に対し報告を求め、又はその職員に事業者の事務所、事業所その他その事業を行う場所に立ち入り、帳簿、書類、設備その他の物件を調査させ、若しくは関係者に質問させることができる。
2 前項の規定により立入調査又は質問を行う職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係者に提示しなければならない。
(公表)
第17条
知事は、事業者が、正当な理由なく、第8条、第9条第3項(第10条第3項において準用する場合を含む。)、第11条第2項若しくは第14条の規定による勧告に従わないとき、又は前条第1項の規定による立入調査に協力しないときは、その旨を公表することができる。
2 知事は、前項の規定による公表をしようとするときは、当該公表に係る事業者に対し、あらかじめ、その旨を通知し、釈明及び証拠の提出の機会を与えるものとする。
(苦情の処理)
第18条
知事は、商品等の供給に関し、消費者から苦情の申出があつたときは、当該苦情を適切かつ迅速に処理しなければならない。
2 知事は、前項の規定による苦情の処理を行うに当たり、事業者その他関係者に対し、必要な資料の提出又は説明を求め、その他必要な調査を行うことができる。
(苦情に係るあつせん及び調停)
第19条
知事は、消費者から申出のあつた苦情のうち解決が困難であると認めるものについて、京都府消費生活審議会のあつせん又は調停に付することができる。
(苦情の処理に関する情報提供)
第20条
知事は、商品等の供給に関し、消費者から申出のあつた苦情の処理を行う場合において、消費者の被害の拡大防止及び被害の公平な救済を図るため必要があると認めるときは、規則の定めるところにより、当該商品等の名称、事業者の氏名又は名称、苦情の内容その他の当該商品等に関する情報を消費者に提供することができる。
2 第17条第2項の規定は、前項の規定による事業者の氏名又は名称の情報提供を行おうとする場合に準用する。
(消費者訴訟の援助)
第21条
知事は、消費者が事業者を相手に訴訟を提起するときは、当該訴訟を提起する者に対し、規則の定めるところにより、当該訴訟に要する費用の貸付けその他の必要な援助を行うことができる。
(貸付金の返還等)
第22条
前条の規定により費用の貸付けを受けた者は、当該訴訟が終了したときは、貸付金の全額を府に返還しなければならない。
2 知事は、前項の規定にかかわらず、必要があると認めるときは、規則で定めるところにより、貸付金の全部又は一部の返還を免除し、又は猶予することができる。
(消費者に対する啓発活動等)
第23条
知事は、消費者が自主性をもつて健全な消費生活を営むことができるようにするため、生活設計又は商品等に関する知識の普及等消費者に対する啓発活動を推進するとともに、消費生活に関する教育の充実に努めるものとする。
(環境等への配慮)
第24条
知事は、府民の健全な消費生活を促進するため、環境の保全並びに資源及びエネルギーの有効な利用(以下「環境の保全等」という。)に関する知識の普及、情報提供等に努めるものとする。
2 事業者は、環境の保全等に配慮して、商品等の供給を行うよう努めるものとする。
3 消費者は、環境の保全等に配慮して、商品等の選択、使用、適切な廃棄等を行うよう努めるものとする。
(京都府消費生活審議会への諮問)
第25条
知事は、次に掲げるときは、あらかじめ京都府消費生活審議会の意見を聴かなければならない。ただし、第1号に掲げる場合で緊急を要するときは、この限りでない。
(1)第8条及び第14条の規定による認定をしようとするとき。
(2)第9条第1項及び第10条第1項の規定による基準を定め、又は変更し、若しくは廃止しようとするとき。
(3)第11条第1項の規定による規則を定め、又は改正し、若しくは廃止しようとするとき。
(4)第20条第1項の規定による事業者の氏名又は名称の情報提供を行おうとするとき。
2 知事は、前項ただし書の規定により京都府消費生活審議会の意見を聴かないで認定をしたときは、これを京都府消費生活審議会に報告しなければならない。
(設置)
第26条
消費生活の安定及び向上を図るための施策の基本的事項その他施策の実施に関する重要事項を調査審議し、並びに消費者の苦情のあつせん及び調停を行うため、京都府消費生活審議会を置く。
2 京都府消費生活審議会の組織及び運営に関し必要な事項は、規則で定める。
(関係行政機関への要請)
第27条
知事は、消費生活の安定及び向上を図るため必要があると認めるときは、関係行政機関に対し、必要な措置をとるよう要請するものとする。
(規則への委任)
第28条
この条例に規定するもののほか、この条例の施行について必要な事項は、規則で定める。
この条例は、昭和55年1月1日から施行する。ただし、第11条から第17条まで及び第23条の規定は、公布の日から施行する。
附 則
(平成4年条例第22号)
この条例は、公布の日から起算して3月を超えない範囲内において規則で定める日から施行する。
(平成4年規則第74号で平成5年1月1日から施行)